米動画配信大手ネットフリックスの大ヒット韓国ドラマ「イカゲーム」シーズン3が、過去最多となる初動3日間の視聴回数を記録した。世界的な文化現象としての存在感をあらためて示した。
ネットフリックスによると、最終章となるシーズン3は配信開始から3日間の視聴回数が6000万回を超え、初動3日間の過去最高を更新。ランキングを公表している93カ国全てで1位を獲得した。シーズン2の4日間の視聴回数は6800万回だった。
イカゲームの国際的成功は、韓国の強いコンテンツ力と、その魅力を世界に届けるネットフリックスの発信力を浮き彫りにした。社会不安を映し出すシリーズは、韓国の創造力の高さを印象づける作品となった。
「イカゲーム」シーズン3でも主演を務めた俳優イ・ジョンジェ氏
Photographer: No Ju-han/Netflix
韓国コンテンツに巨額の資金を投資してきたネットフリックスにとって、今後もヒット作を生み出し、世界の注目を集め続けられるかが課題となる。
シーズン1は2021年の配信開始直後に世界的ヒットを記録。シーズン1と2の総視聴数は約6億回に上り、ネットフリックス史上最も視聴された作品となっている。
ネットフリックスの韓国コンテンツ担当バイスプレジデント、ドン・カン氏はインタビューで、「韓国以外の国では、初めて見た韓国ドラマがイカゲームという人が多かったに違いない」とした上で、「それ以降、ネットフリックス会員の約80%が韓国のコンテンツを視聴しており、今でもその多くが見続けている」と述べた。
シーズン3に対する一般視聴者の評価は分かれているものの、6月27日の配信開始直後からSNSで大きな話題を呼んだ。米国ではデービッド・フィンチャー監督がリメイク作品を企画していると報じられている。ただ、ネットフリックスはこれまでのところスピンオフ作品や続編について公式には発表していない。
カン氏は「これまででは不可能な規模の、誰も語らなかったような物語を携えてクリエイターが集まってくる、そんな場になりたいとわれわれは考えている」と述べ、「それを続けていけば、次のイカゲームが生まれる」と語った。
原題:New ‘Squid Game’ Season Breaks Netflix Records in Win for Korea(抜粋)