「バービー」人形やミニカー「ホットウィール」などで知られる米玩具メーカーのマテルは、米オープンAIと提携して人工知能(AI)ツールを活用した玩具の設計などに乗り出す。

  協業はまだ初期段階にあり、最初の製品の発表は年内後半になる見通し。マテルのジョシュ・シルバーマン最高フランチャイズ責任者とオープンAIのブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)が共同インタビューで明かした。

  両社は今回の提携によってマテルのキャラクターをベースにしたデジタルアシスタントの開発や、「マジック8ボール」「UNO(ウノ)」などの玩具やゲームのインタラクティブ性向上につながる可能性があるとしている。

  シルバーマン氏は「年末に向けて何らかの発表を予定している。製品から体験に至るまで多岐にわたるだろう」と述べたが、製品の詳細は明かさなかった。

  また、この提携でマテルの知的財産(IP)をオープンAIにライセンス供与することはなく、完成する製品はマテルが全て管理すると語った。

  12日のニューヨーク市場で、マテル株は一時1.8%上昇した。今年に入って株価は約9%上昇している。

  オープンAIはエンターテインメント業界との連携を模索している。

  言葉によるプロンプト(指示文)からリアルな映像を生成するAIサービス「Sora(ソラ)」の採用を映画制作者に働きかけようと、ハリウッドのスタジオ関係者と話す機会を昨年設けた。映画スタジオとの契約には至っておらず、ライトキャップ氏は一定の信頼関係が必要だと、ニューヨークで先月開催されたウォールストリート・ジャーナルの会議で語っている。

原題:Mattel Taps OpenAI to Help It Design Toys, Other Products (1)(抜粋)

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