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Image: MSI

発売が待ち遠しい…。

台湾で開催された、今年のコンピューター関連の展示会「COMPUTEX TAIPEI 2025」では、残念ながら、期待されていたポータブルXboxにまつわる発表はありませんでした。でも、Nintendo Switch 2の有力なライバル候補として、MSIから最新モデルが姿を現わしました。

MSI Claw A8の魅力

ホワイトとライムグリーンの2色ラインナップでリリースされる「MSI Claw A8」は、120Hzのリフレッシュレートの8インチディスプレイを搭載したハンドヘルドゲーミングPC。AMDのRyzen Z2 Extremeプロセッサが採用されています。

これまで多くのポータブルデザインのゲーミングPCには、AMD Ryzen Z1シリーズが採用されてきました。しかしながら、新たにMSI Claw A8で採用されたAMD Ryzen Z2シリーズのRyzen Z2 Extremeは、Zen 5アーキテクチャがベースの設計により、グラフィックス性能が大幅に向上。これは同じCPUを採用する「Lenovo Legion Go2」に匹敵するパフォーマンスのモデルになるのではないかとの期待まで高まっているんだとか。

戦略は価格設定?

実はMSIからは、非常に紛らわしいネーミングの「MSI Claw 8 AI+」が発売済み。Intel Core Ultra 7 258Vプロセッサを採用し、ポータブルデザインながらAI PCとしてリリースされているハンドヘルドゲーミングPCです。確かにパワフル性能ではあるものの、日本国内での販売価格は15万9800円。いわゆる1,000ドルPCの位置づけになり、このジャンルのPCとしては、決して手軽に購入できるものではないことがネックともなっているようですね。

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Image: MSI

MSI Claw 8 AI+とMSI Claw A8を比較してみると、本体デザインが異なっていることもわかります。本体下部のエッジがシャープになったMSI Claw A8は、ホールド感を高めつつ、各コントローラーボタンの操作性を向上させたとアピール。外観だけでは、なにかが大きく削られたわけではないように見えますが。

とはいえ、すでに明らかになったように、Intel製のAI PC向けプロセッサではなく、AMD製のプロセッサを搭載。なにより、MSI Claw 8 AI+が32GBのRAMなのに対し、MSI Claw A8は最大でも24GBのRAMの本体メモリへとスペックダウン。その理由は、いまだ正式には発表されていない、MSI Claw A8の戦略的な価格設定にあるのではないかともうわさされています。

現在、ポータブルゲームの世界は、任天堂が4万9980円で投入してきたNintendo Switch 2ショックに苦しんでいるとされます。Windows 11を搭載するポータブルゲーミングPCのなかにも、魅力的なコストパフォーマンスのモデルはあるものの、どうしても高い~。なかには「Lenovo Legion Go S」のように、Windows 11ではないSteamOS版のモデルがイチオシなんて声まで。

そこで、MSI Claw A8は、Nintendo Switch 2の発売フィーバーが落ち着いてきたころ、しれっと低価格を武器に投入されるのでは? ハイパフォーマンスのMSI Claw 8 AI+とは対照的に、たとえば、10万円を切るWindows 11マシンとしてMSI Claw A8が登場したりすれば、おもしろいことになりそうです。今秋のWindows 10からの移行期限ともあいまって、有力な選択肢の1つになってくれたりしたらいいですよね。

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