CD PROJEKT REDはNintendo Switch 2 向けオープンワールドRPG「サイバーパンク2077 アルティメットエディション」を、6月5日に発売する。本作はダウンロード版ならびにパッケージ版で発売する。ダウンロード版の価格は9,878円。パッケージ版の価格は9,328円。
【画像】今回、体験用のNintendo Switch 2 で「サイバーパンク2077 アルティメットエディション」をプレイすることができた。残念ながらSwitch2は撮影不可なため画面のみだが、非常にスムーズにプレイすることができた
本作はNintendo Switch 2 と同時が発売されるローンチタイトルとなる。これまでPCやPS5、Xbox Series X|Sといったハードで遊ぶことができた「サイバーパンク2077 アルティメットエディション」が、Nintendo Switch 2 ならではの機能を盛り込み、進化した姿を見せてくれるのだ。
今回、発売に先駆けてNintendo Switch 2 で本タイトルを遊ぶことができた。TV出力でのプレイだけでなく、携帯モードや、Joy-Con2の機能を活かしたNintendo Switch 2 での「サイバーパンク2077」は新鮮な感触があった。「サイバーパンク2077」がNintendo Switch 2 というハードでどのように生まれ変わるのか、レポートしたい。
■ 「サイバーパンク2077」がNintendo Switch 2 によって新たに生まれ変わる
Nintendo Switch 2 の機能に対応した「サイバーパンク2077」は“最もサイバーパンクらしい遊び方”ができるという。PS5やXbox Series X|Sといったコンソール機と同じようTVに出力してプレイするだけでなく、Nintendo Switch 2 本体のタッチスクリーンに画面を出力する「携帯モード」、ジャイロセンサーやマウスセンサーを用いた操作、さらにJoy-Con2ならではの機能を使った「モーション操作」といった操作法にも対応。従来のゲームプレイとは異なる新しい感触をもたらす。より直感的に、ユニークなゲーム体験を可能としている。
「アルティメットエディション」の名を冠する本作では、他機種向けにはDLCとして配信された大型拡張パック「仮初めの自由」も同梱。この拡張パックはゲームでのグラフィックスや演出、システムの拡張を行ったため、これまではPS5やXbox Series X|S、PCといった高性能のハードが必要だった。Nintendo Switch 2 ならばオブジェクトが多く負荷の高い新地域「ドッグタウン」でもスムーズに描画されるのが確認できた。
現在ののグラフィックス出力に関しては、TV出力では1080p(1,920×1,080 ピクセル)、携帯モードでは「クオリティモード」の場合は1080p(1,920×1,080 ピクセル)、「パフォーマンスモード」の場合は720p(1,080×720 ピクセル)で出力する。Nintendo Switch 2 は最大4k(3,840×2,160ピクセル)での出力が可能だが、「サイバーパンク2077」快適なプレイを実現するためバランスをとった調整を行っているとのこと。
フレームレートは30fps以上で設定されている。本作には描画を重視した「クオリティモード」と動作を重視した「パフォーマンスモード」があり、パフォーマンスモードの場合は最大40fps以上でのプレイが可能だ。なお、これらは今回体験できた仕様で、今後解像度やfpsは調整しさらに向上する可能性もあるとのこと。
今回まず体験したのは「仮初めの自由」のストーリー序盤。怪しげな店が密集するドッグタウン入り口の地域や、巨大な建造物が積み上げられているような地域、激しい戦闘シーンでも快適にプレイできた。
従来のプレーヤーにとってちょっとだけ注意が必要なのが「ボタン配置」だ。A、B、X、Y、のボタン配置がNintendo Switch 2 とXboxとは異なるため、承認のためのAボタンや、オブジェクトなどを操作するXボタンの位置が変わり、とっさの判断で間違えることがあった。Nintendo Switch 2 本体のアクセシビリティ設定で変更可能なので、気になる人は変更をお勧めしたい。
一方、戦闘で多用する方向キーや、L、Rボタン、ZL、ZRボタンやスティックの操作性は他のハードのコントローラの配置と同じなので、エイムやハッキング、投擲武器や回復アイテムの使用などはスムーズに行えた。
携帯モードでもプレイしてみた。こちらでは主にビークルに乗ってナイトシティを走ってみたのだが、建物が密集した地域でも楽々プレイできた。「サイバーパンク2077」を携帯機でプレイできるという感触は非常に新鮮だ。移動中や、旅先でもナイトシティでの没入体験ができる、というのはNintendo Switch 2 版の大きな魅力だろう。
Nintendo Switch 2 の本体モニターはタッチパネルになっている。「サイバーパンク2077」のメニュー画面の一部は、マウスを前提にしていると思われるところがあって、離れた場所の項目にアクセスするのにカーソルを移動させなければいけないところがある。Nintendo Switch 2 の場合、タッチパネルをタップすることですぐに選べるので、慣れると従来の操作より早く選択できる。携帯モードの面白さはプレイを実際に重ねることでよりはっきりしてきそうだ。
さらにJoy-Con2ならではの要素として、左手のコントローラはそのままに、右のコントローラの接続部分を下にすることで、コントローラを“マウス”として使用できるの。右のコントローラをテーブルの上で滑らせマウスとして使うこの操作は精度が高く、マウスと同じ感覚で視点移動やエイムが行えた。改めてJoy-Con2の機能の面白さが実感できた。
今回ちょっと残念だったのが、Nintendo Switch 2 版「サイバーパンク2077」の最大のウリであろう「モーション操作」が体験できなかったことだ。こちらは現在調整中なのだという。
「モーション操作」はコントローラを振ることで、攻撃や回避、回復アイテムの使用が可能になるのだ。マシンガンやショットガン、カタナにモノワイヤー、ハッキングに投擲武器と、「サイバーパンク2077」の戦闘は激しく、派手だ。Joy-Con2をぶんぶん振り回す「モーション操作」で本作の感触がどう変わるのかぜひ体験してみたかった。
■ 「サイバーパンク2077」の魅力的な世界にようこそ!
Nintendo Switch 2 の発売を機に「サイバーパンク2077」を初めてプレイする、という人に向け、改めて本作の魅力を紹介したい。
「サイバーパンク2077」は、人間の体に機械を埋め込むことで様々な能力を獲得する技術が発展した世界の物語。舞台となるのはアメリカの西海岸にあり、日本企業「アラサカ」に支配された街「ナイトシティ」だ。主人公「V(ヴィー)」は体を機械化し能力を強化、様々なもめ事をフィクサーから請け負い解決する「サイバーパンク」として、街でのし上がっていく。
しかし彼(彼女)に「運命の瞬間」が訪れる。アラサカの最先端の生体チップ「RELIC(レリック)」を偶然インストールしてしまったVは、その中に捕らわれていた伝説的なサイバーパンク「ジョニー・シルヴァーハンド」が自分の中に入ってきてしまうのだ。彼は50年前に死んでいるのだが、その人格や記憶がRELICにコピーされ、Vの頭の中から干渉してくる。
Vにはジョニーが目の前にいるように見え、声も聞こえるのだが、他の人には見えない。ジョニーはVの脳の中で主導権を握ろうとし、生体チップ・RELICもVの頭の中を書き換えようとする。このまま放置していれば、Vは自我を失ってしまうし、無理矢理RELICをはずそうとすれば命を失ってしまう。
なんとかRELICを取り外そうともがくVは、アラサカの陰謀や、街の様々な勢力争いに巻き込まれていく。Vとジョニーは反発しながらも時には力を合わせ戦っていく。ジョニーの過去にも関わっていく中で、2人もお互いを認め合い、関係は変化していく。彼らがどのような結末を迎えるのか、それはプレーヤーの手に委ねられているのだ……。
ネオンがきらめき、様々な言語が飛び交い、天まで届くような高層ビルの間に混沌のようなスラム街が広がるナイトシティは、1980年代に流行した「サイバーパンク世界」そのままで、レトロフューチャーの雰囲気がある魅力的な世界だ。
プレーヤーはVとなり、様々な犯罪やもめ事に対処し、その能力を磨いていく。人工筋肉で強化された手足は強力な武器になるだけでなく、一見移動不可能な場所もジャンプで進めたり、体内に隠し武器を持つなど、様々な拡張が可能。ハッキング能力を鍛えれば、相手を見ただけで敵のサイバーウェアを暴走させることすらできるのだ。神経を加速して相手の数倍の速さで動けたり、巨大な鈍器を易々と使ったり、強力な武器を使いこなすなどプレーヤーの思うままVの能力を拡張できる。
ストーリーや世界観も非常に凝っており、魅力的な登場人物も多数登場する。100時間を超える没入体験ができる本作は「新しいハードでたっぷり遊びたい」という人、これまで本作に触れてなかった人はもちろん、他のハードで本作を遊び尽くした人にもお勧めだ。
「サイバーパンク2077」はNintendo Switch 2 の多彩なローンチタイトルの中では独特の世界観を持った異色作と言える。ぜひナイトシティに飛び込んでほしい。
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GAME Watch,勝田哲也
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