電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Phoenixx(フィーニックス)より5月5日にSteamで配信開始された恋愛風ノベルゲーム『陰キャラブコメ インシツマシマシ』のレビューをお届けします。インディーゲームをAmazonで調べるインディーゲームを楽天で調べる
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
攻略キャラが全員“陰キャオタク”という恋愛風ノベルゲームの本作。ひょんなことから大学のゲーム同好会会長になってしまった陰キャを愛する主人公が、自分からはアプローチしてこない陰キャオタクを愛しに行く……そんなゲームです。筆者はスマホ版をプレイ済み。当時も登場キャラに過去の自分や友人を思い出し、共感性羞恥を感じながら物語を読み進めました。なので耐性もついているッッ! と、早速陰キャたちの集まる楽園“叡ゲ同”に向かうことにしました。
▲『陰キャラブコメ』名物。だいだい君のウィンドウを突き抜けるテキスト。
Steam版でまず特筆すべきなのは、やはりキャラに声がついたこと。一人称「ワイ」の強くて時に可愛らしい主人公、テンプレ陰キャオタクのだいだい君、落ち着いた常識人で安心感がしゅごい番井(つがい)さん(推し)、口が悪いけどツンデレを感じるashさん、空気の読めない陽キャもどきの西村くん。ただでさえ強烈な個性を持ったキャラが、声がついたことで存在感マシマシになっておりました。
▲推しの好きな台詞「女性の方もラーメンお食べになるんだなって…」も声付きで嬉しい!
▲一番個性が強いかもしれない主人公も、パワフルにしゃべりまくります!
特にだいだい君の熱演は必聴です。自信なく口ごもっているのに、伝えたい気持ちが先走りすぎて、一息で一気にまくしたてるオタク特有のしゃべり方が完全に再現されていました。
しゃべればしゃべるほど口内に唾液が溜まっていき、それが破裂音の発生の際に唾となって飛び散る様が声で伝わってくるではありませんか!
時折入る「すぅーっ」という息遣いや、「デュフフ」などの笑い声が気になって、声がついたことで逆に話が入ってこない!
という新たな発見により、だいだい君の解像度が上がった気がします。
まぁ、だいだい君の話なら聞き逃しても困ることはないし、よくわかんないけど聞いてるだけでなんか面白いから良いか! と、笑顔になります。ワイ今、会長さんに気持ちが一歩近づいた気がする……! インシツマシマシの“シツ”は、だいだい君の唾による湿度上昇の“湿”でもあると思う。
▲飛沫が飛んでいる気がしてくる。
いずれも陰キャゆえに闇を抱え、二面性のあるキャラたちなのですが、その切り替わった時の声も素晴らしく、じっとりとヤバさの増したキャラの魅力を感じられました。声優さんって凄い!
▲西村君のなんとも言えないヤベー奴感が、声付きでパワーアップ!
▲本編と追加のデートシナリオは独立しており、最初から選択できます。
Steam版はスチルの刷新と修正により、個別ルートがより楽しめたのも嬉しいポイントです。
そして何より、クリア後の会長さんと攻略対象のデートシナリオ追加がとんでもない! まず、執事服の立ち絵が追加されただけで嬉しいのに、デート編の彼らも必見です。
▲執事服に感謝。
デートシナリオは、付き合い立てほやほやのニヤニヤが楽しめるものから、本編以上にキャラの陰キャっぷりが突き抜けたものまでさまざま。推しである番井さんとのデートにニヤニヤした後で、西村君とデートした時の衝撃よ。尖りすぎている。総じてみんな可愛かったです。陰キャを愛する者にとっては大満足なのは間違いないでしょう。
▲追加シナリオでも恋愛ゲー要素をこれでもかとアピールしてくれる番井さん。癒しです。
ビジュアルとボイスで“インシツマシマシ”な本作は、スマホ版にハマった方にも、一風変わった恋愛を楽しみたい方にもおすすめです。
タイトル:陰キャラブコメ インシツマシマシ
開発元:じょせふ
ジャンル:恋愛⾵ノベルゲーム
プレイ⼈数:1⼈
対応ハード:PC(Steam)
配信⽇ / 発売⽇:配信中
対応⾔語:⽇本語
価格(税込):PC(Steam)5,500円(税込)
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