2025年4月30日11時0分
ソフトバンク広瀬隆太(2025年4月23日撮影)
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>
ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が29日、方針を曲げた。1日のうちに1軍と2軍の試合に出場する“親子ゲーム”を特例で解禁。2年目の広瀬隆太内野手(24)に課した。
親子ゲーム出場の廃止は、2軍監督時代に決めていたルールだった。「2軍は2軍で組織としてスタメンを決めているので」。一転、この日は朝から筑後に広瀬隆の姿があり、2軍の試合途中でみずほペイペイドームへ向かった。指揮官は「松山(2軍)監督に電話して『セカンドで使ってください』と。方針を曲げてでも必要かなと話をした」と説明。1度下した決断を重んじる小久保監督にとっては珍しい判断で、それだけ広瀬隆への期待の大きさがうかがえる。
広瀬隆は4月5日から1軍昇格し、主に二塁で下位打線を打ってきた。しかし守備では3失策。日々、本多内野守備走塁兼作戦コーチからマンツーマン指導を受け、技術の向上を目指している。小久保監督は「考えている時点でミスをする。体が勝手に動くようにならんと。でも打撃と違って守備はやればやるほどうまくなるから」と異例の守備機会確保のための親子ゲームでもあった。
幼稚舎(小学校)から慶応に通う生粋の「KEIOボーイ」。慶大では東京6大学リーグで阪神岡田監督に並ぶ歴代4位の20本塁打を放った。右の大砲候補に、小久保監督はルーキーイヤーだった昨季から多大なる期待を寄せてきた。「今の時代はあまりないけど、昼も夜もヘロヘロになって(頭1つ)抜けてほしい。刺激も含めて」。特例措置を広瀬隆はどうとらえるか。親子ゲームは身体的負担が大きいが、それも乗り越えてほしい。【ソフトバンク担当=只松憲】
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