西武・岸潤一郎、4番に座って4試合連続安打「しっかり捉えることができた」 (サンスポ)
リーグ戦再開となった21日のオリックス戦から4番に起用されている西武・岸潤一郎外野手(27)が一回2死二塁で左中間へ先制の適時二塁打を放った。
「2アウトから(3番の)栗山さんがつないでくれたので、どうにか先取点をと思い、思い切って振った結果、しっかりと捉えることができて良かったです」
これで4番に座ってからは4試合連続安打、4打点目となった。
甲子園スター→TJ手術→大学中退→独立L…27歳が掴んだ西武の“新4番” 抜擢された背景(Full-Count)
パ・リーグ最下位と低迷中の西武に、ほのかな光明が見えた。5年目の岸潤一郎外野手が今月21日のオリックス戦(京セラドーム)からプロ入り後初の4番に抜擢され、以降の全4試合でヒットを放ち、その間15打数5安打(打率.333)、4打点(25日現在、以下同)の活躍だ。決して長打力に特化した選手ではない。新たなタイプの中軸が、苦境のチームを押し上げるか。
25日に本拠地ベルーナドームで行われた日本ハム戦。4試合連続で4番に座った岸は、初回2死二塁の先制機で打席に入った。日本ハム先発の金村尚真投手に対し、初球の外角低めのスプリットを空振り。「正直言って、めっちゃいい球やな、と思いました。そこで2球目は、初球よりバットをもっと短く持ちました」と明かす。普段から指1本分~1本半ほどバットを短く持っている岸は、追い込まれると2~3本分に持ち直すが、この打席では2球目にして“追い込まれた気持ち”で臨んだわけだ。
そして2球目に、真ん中付近へ来た147キロのストレートを一閃。打球は左中間を深々と抜け、二塁走者の栗山巧外野手をホームに迎え入れた。西武は結局この最少得点を投手5人の継投で守り切り、1-0で勝利を収めた。
西武は今季、チーム総得点149(1試合平均2.2得点)、チーム打率.202がいずれも12球団ワーストの貧打にあえいでいる。最も数多く4番を務めているのは、来日1年目のヘスス・アギラー内野手(29試合)で、メジャー通算114本塁打の実績を持つ長距離砲だが、打率.204、2本塁打の不振で、5月8日に右足首痛で出場選手登録を抹消されたままになっている。これに次ぐのは、NPB通算478本塁打の中村剛也内野手の23試合だが、40歳のベテランとあって、毎試合出場というわけにいかない。
27歳の岸の4番抜擢は、渡辺久信GM兼監督代行が「本来は全然、4番バッターではないと思います。ただ、現有戦力で4番を打たせるとなると、岸だろうな、というところ」と認める“苦肉の策”だった。
ひょうたんから駒? 「みんなが予想していないところで1発で仕留める」
平石洋介ヘッド兼打撃戦略コーチは「なんとか打線が上位で途切れず、つながるようにしたいという思いで、バントもエンドランもできる岸を4番に置くことにしました。もちろん、打撃の調子がそこそこ良かったことも、理由の1つです。4番は本来、アギラーやサンペイ(中村)のような選手なのでしょうが、岸のようなタイプが4番に入ってもいいのではないかと考えました。本人には『何も変える必要はない。今までのスタイルのままでやってほしい』と伝えています」と説明する。
“ひょうたんから駒”ではないが、4番に座った岸は予想以上の勝負強さを見せている。22日のオリックス戦(京セラドーム大阪)でも、3回に5号3ランを放ち勝利を引き寄せた。
渡辺監督代行は「皆さん(報道陣)も感じていると思うけれど、岸は何かこう、1発で仕留める時がある。みんながあまり予想していなかったところで、1発で仕留める。彼が持っている運なのか……」と感嘆。「甲子園のスターだから? 甲子園のスターって、そういうものを持っているんだよね、たぶん」と続けた。
岸は高知・明徳義塾高時代に、4度甲子園出場。当時は「4番・投手」を務めることも多かった。ところが拓大進学後は相次ぐ故障に見舞われ、右肘のトミー・ジョン手術を受けるも経過が思わしくなく、大学を中退するに至った。いったんは現役引退を心に決めたが、四国アイランドリーグplusの徳島に入団し野手に専念。俊足堅守の外野手に生まれ変わり、2019年ドラフト8位で西武入りを果たした苦労人だ。
岸は「“4番”という響きには、懐かしさを感じます」と遠い目をしながら、「調子に乗らず、練習通りセンター中心に打っていきたいと思います。打順は何番だろうが、やることは変わらないと思います」と自分に言い聞かせるように話す。
今季既に1番から9番まで、全ての打順を経験している岸だが、今のところ4番に座っている時が最も生き生きとして見える。ひょっとすると、かつての甲子園のスターは紆余曲折を経て、自分が一番輝ける居場所を見つけたのかもしれない。
2024年6月25日
埼玉西武ライオンズ vs北海道日本ハムファイターズ
ベルーナドーム
勝利 渡邉 勇太朗 (西) 1勝2敗
敗戦 金村 尚真 (日) 1勝4敗
セーブ アブレイユ (西) 1勝4敗13S
ライオンズ スターティングメンバー
先発 渡邉 勇太朗
1(左) 鈴木 将平
2(三) 児玉 亮涼
3(指) 栗山 巧
4(右) 岸 潤一郎
5(二) 外崎 修汰
6(一) 山村 崇嘉
7(捕) 牧野 翔矢
8(中) 奥村 光一
9(遊) 源田 壮亮
監督代行 渡辺 久信
ファイターズ スターティングメンバー
先発 金村 尚真
1(左) 清宮 幸太郎
2(右) 万波 中正
3(中) 水谷 瞬
4(一) マルティネス
5(捕) 田宮 裕涼
6(指) レイエス
7(二) 福田 光輝
8(三) 郡司 裕也
9(遊) 中島 卓也
監督 新庄 剛志
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1 Comment
この 虎の子の1点 が 決勝点 でしたが😊 試合を現地で 見ている方が はらはら でした😅。
昨日の試合も 価値ある 延長同点😊 だと思います。
しかし、松原の当たり 惜しかった〜 😊。