○日本ハム10―6西武●(27日・メットライフ)
度胸満点の19歳が、チームに流れを呼び込んだ。日本ハムの2番手左腕・北浦が好リリーフを見せて、2年目でプロ初勝利。ウイニングボールを手に「自信にしていきたい」とはにかんだ。
出番は三回1死から。先発の浦野が森、中村と2者連続ソロを浴びた直後だ。相手打線が勢いに乗る中で「直球は誰にも負けないと思っている。自信を持って投げた」と7番・栗山に真っ向勝負を挑んだ。初球から146キロ直球を投げ込むと、3球直球を続け、左飛に仕留めた。その後もこの日最速150キロの直球主体で押して流れを断つと、味方打線が五回に一挙6点を奪い逆転。その裏に森にソロを浴びて降板したが、栗山監督は「ボールが強かった」と及第点を与えた。
栃木・白鷗大足利高から2017年ドラフト5位で入団。球界を見渡しても貴重な本格左腕だが、元々は右利きだった。小学生の時、ソフトボール選手だった母に勧められて左利きに転向。そんな先見の明もあって成長を続け、昨季は1試合に登板し1イニングを無失点。今季も2軍で状態を高め、26日に1軍登録を勝ち取り、即結果を出した。
4連勝を飾ったチームは、前半戦終了時に7ゲーム差あった首位・ソフトバンクに0・5ゲーム差と肉薄した。有望な若手が次々と出てくる日本ハムにまた新星が加わり、勢いは加速しそうだ。【生野貴紀】
日本ハム・栗山監督 (首位・ソフトバンクと0・5ゲーム差に)まだ全然だよ。勝つために全員が集中できるかどうか。それがベンチにあるのは事実。