3月のワールドベースボールクラシック(WBC)で日本代表を世界一に導いた時の監督だった栗山英樹さんが29日、鹿児島市で講演を行いました。

29日午後、鹿児島市の池田学園を訪れた栗山英樹さん。池田小学校の児童たちが甲子園でおなじみの「栄冠は君に輝く」を合唱し栗山さんをお出迎え。栗山さんも一緒に口ずさみました。

栗山さんが池田学園を訪れたのは2011年以来で、講演会には小、中、高校の児童、生徒約400人が参加しました。

講演が始まると栗山さんはマイクを持ち、まず後ろの方に座っている小学校の児童のもとに向かいました。

高校野球番組のキャスターを務めるなどテレビ出演の経験も豊富な栗山さん。まるでリポーターのように児童にマイクを向けました。児童からはこんな質問が。

「日本代表の監督としてチームをつくる時に大変だったことは何ですか?」

これに対し栗山さんは子供の目線にしゃがんで「チームの中心の選手達が集まるので、そういう人たちが心をひとつにして、日本のためとか、一つになるのが難しい」と答えました。

監督時代に培った経験をもとに、苦しいことに直面しても頑張ってほしいという思いを伝えた栗山さん。質疑応答にも一つ一つ丁寧に答えていました。

続いての質問は「栗山さんが人生で一番大切にしていることは何ですか?」

栗山さんは「己に嘘をつく人ほどくだらない人はいない。人から『やれ』とか『こうしたほうが良い』とかいうのは、どうでもいい。自分でこれをやると決めたこと、自分にだけは嘘をつかない」と、質問した生徒の目を見ながら、熱く語りました。

講演を終えた栗山さんは報道陣の取材に対し「小さな子供たちのあのような反応を見ていると、よかったなと改めて感じています。『大変なことがチャンスだと思って頑張ってね』と、そのことだけ伝えられたらと思います」と述べました。

講演を聞いた生徒はどう感じたのでしょうか。
「栗山さんの言葉が、めっちゃ刺さりました。自分の本当にしたいことをやりたいと思いました」
「これからも心にとどめておきたい言葉がたくさんありました」
「頂いた言葉を胸にこれから歩んでいけたらと思います」

約1時間半の貴重な講演は、子供たちにとって充実した時間となったようです。

1 Comment

  1. とても感動しました。
    栗山さん、ありがとうございます。
    栗山さんの言葉はいつも教えられますね。「自分に嘘をつかない」教訓にしたいと思います。

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