投球フォームコマ比較 一覧再生リスト https://www.youtube.com/playlist?list=PLGKO8sySmje1SR7zIFmY6p-D5IxSkcNYR
とくかくストレートにバットが当たらない投手である。
普通の伸びのある球とも違う、和田独特の特殊な球質が見られる。
和田は、外見と異なり体が強靭であるが、特に肩が強いと思われる。
体全体を使うと言うより、一部分を重点的に使っている様に見える。
スタート時、打者から見て横を向いて体の開きを抑えたまま、やや前屈みになり、後ろ足の膝を大きく曲げて低く沈み込んでいる。
和田の投法に、低い下半身の踏ん張りは必須であると思われる。
コッキング
前足が着地して、その膝が曲がり踏ん張ることで、腰に力の入った下半身を作っている。
ここで、一度下に落としていた腕をある程度力を入れながら、肘を上に向けつつ、ゆっくりと上へと担いでコッキングを作っている。
このコッキング状態で、いかに力が入るかが、和田の投法には重要であると思われる。
なるべく力を入れるため、腕を担ぎ上げた際、肘の位置は普通の投手よりも相当下に位置している。
両肩を強く背中側に引き、両脇をしっかり締めることで、背筋に強く力を込めている。
この背筋への力の入れ具合は、他のどの投手よりも強く力を込めている様に見える。
低い姿勢で下半身を踏ん張り、両肩を背中側に引いて、背筋、肩、肘に力を溜めており、さらに、腰にも、もう一段階力を込めている。
ある意味、コッキング時が、一番力を使っているのはないかと思われる。
背筋、肩に十分以上の力を溜めた後、上体の回転を始めている。
蓄積したエネルギーを開放する様に、上体を回転させるが、あまり上体のしなりを使っている様には見えない。
急いで体を開くとともに、背中側でコンパクトに畳んでいた腕を、肩を回しながら、一気に高い位置へと上げ、しならせた前腕が上へ挙がったところがリリース位置となっている。
後方で溜めておいた肩、肘のエネルギーが失われないうちに、回転とともに直ぐに肩を高い位置へ移動させている様に見える。
腕の形
上体が打者と正対して、肩と肘が高い位置に上がった際、普通の投手と同様に前腕は後方で寝ている状態になっている。
この時、肘を支点として、二の腕と前腕の角度が90度に近い形を作っている。
完全な90度を維持はしていないが、普通の投手よりもこの角度を維持したまま、肘の位置を固定して後方から半円を描く様に前腕が振られている様に見える。
これより、後方から前へ縦の軌道で腕を振ることが可能となると思われる。
リリースした後、高い位置から前腕が振り下ろされる時も、腕全体で一つの振りの動作をするのではなく、腕から独立した形で肘から先の前腕だけが、外から内への捻りを加えながら振られ、その後、腕全体として下へ向けて振り下ろされている。
二の腕と前腕の角度が90度に近い形を維持して、肘を支点とした半円を描く前腕の振りは藤川に近いものがあり、藤川の方がさらに顕著になっていると思われる。
腕全体から独立した形で、肘から先の前腕だけを捻りを加えながら振る点は、江夏に近いと思われる。
背筋、肩、肘辺りまでは、普通の投手よりも力が入っており、逆に肘から先は力が抜けている様に見える。
肩が高い位置にあることと、後ろから大きく腕が振られるため、肩を前へ突き出して上体も前へ倒すものの、結果として、リリース位置はそれ程前寄りとはならず、またリリースは高い位置になっている。
まだ力が溜まっている肩を回しながら、前へと突き出しており、後ろ足の蹴り足も強く使っている。
力が入っているのは、肩、背筋辺りまでで、腕自体にはあまり力は入っておらず、前方でのフォロースルーでは、腕から力を意識して抜いていると思われる。
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下半身と、体の中心軸である背筋、肩には力が入っているが、腕自体の力は抜けるというバランスを保っていると思われる。
体の中心には力が入っているので、リリースの瞬間において、タメを意識して作れると思われる。
このタメの際、目線を切ることなく観察している打者の様子から、リリースのタイミングを自在に調整できるのではないかと思われる。
下半身が踏ん張り、肩が強く、背筋、肩に力が入り、力が抜けた腕が高い位置で宙をかき、肘を90度近くに保ち半円を描く様に前腕を振り、リリースでタメがあるという特徴が見られる。
これらの要素を複合することで、普通の投手とは、違う種類のストレートが生まれるのではないかと思われる。
普通の伸びのある球とも違う様に見えることから、藤川の様に、進行方向と球の回転軸の関係にも違いがあるのではないかと思われる。
(了)
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上体の回転の前は、背筋に力を溜め、背中側で腕をコンパクトに畳み、リリース後は腕を脱力していることから、投球の最初と最後は、鈴木啓示に近いと思われる。
肩、背筋には力が入っているものの、肘から先に力を入れないため、空中で腕に抵抗が加わり、しなりの効いた腕の振りが可能となると思われる。
この点と、肘から先の前腕だけを腕全体から独立させて、捻りを加えながら振る点が江夏に近いことから、投球の中心である腕の振りの部分は江夏の要素が入っていると思われる。
江夏の方が、腕全体に力が入っておらず、下半身の強い踏ん張りを起点として腕を振っている様に見える。
二の腕と前腕の角度が90度に近い形で肘の位置を固定する類似点から、大事なリリースの瞬間には、藤川の要素が入っているのではないかと思われる。
藤川の様な腕の形を作ることは、独特な球の回転、軌道等に寄与するのではないかと思われる。
フォーム分析シリーズ、いつも楽しみにしています。カーショーの身体の使い方(フォーム)は、和田に似てると思います。ダイエー時代の和田に特に似ています。
これかなり無理のあるフォームじゃない?
テイクバックで低かった肘の位置が砲丸投げでもするかの様に、リリース直前で上に持ち上がっていく
どうなっているのかと思ってよく見ると、体をコンパクトに回旋させてMERを作っているのではなく、肘を大回りさせながら体幹から直角に伸ばした軌道より上方にズレた角度を通っている
コマ割りで本来のMERが抜けて見えているだけなのか、浅いMERを保ちながら肘を持ち上げている感じがする
グラブもMERからリリースに掛けて体の前に移動させており、回旋よりも腕を降って前で離すことを意識しているのだろうか?
踏み込みも地面の反力を得るのではなく、大きく前方に踏み込んで上体を低くしてリリースを前に取るためのようにも思えるがどうか?