ヤクルト・村上宗隆だけは例外だが、ホームランバッターが減ってきている。
特にパ・リーグは顕著だ。
2022年のパ・リーグ本塁打王は西武・山川穂高で41本、2位となれば楽天・浅村栄斗の27本とガクッと落ちる。

しかも、ここ数年で球場はだんだん狭くなってきているにもかかわらずだ。
たとえばソフトバンクの本拠地・PayPayドームはホームランテラスが出来てかなり狭くなった。
ZOZOマリンスタジアムもホームランラグーンというものが出来て、感覚的にはホームランを打つための飛距離は8mぐらい短くなったと里崎智也さんは言う。

ホームランが減ってきた理由は意外とシンプルかもしれない。
落合博満は「素振りが減っている」と話しているという。
バッティング練習で実際のボールを打つことも大切だが、どうしても振る力よりも合わせることに重きを置くバッティングになりがちだ。
しかし、素振りなら自分で好きなコースをイメージして思いっきり振り抜くことができる。これがスイングを強いものにして、飛ばす力が付くのだ。

これは想像の話だが、いまのPayPayドームだったら松中信彦は60本塁打に届いていたはずだと里崎智也さんは言う。(2005年に46本塁打)
全盛期の中村剛也だって60本の可能性(2009年&2011年に48本塁打)もあっただろうし、そもそも自分だって30本打てたかもしれないと笑いながら話してくれた。(2006年に17本塁打)

それでもホームラン数が減っているのはなぜなのか?
おそらく選手の中に「遠くに飛ばさなくてもホームランになる」という意識が根付いてしまったために強いスイングを身に付ける練習をしなくなったからではないかという。
それこそ王貞治は「練習で思い切り遠くに飛ばせ、でないと試合でホームランなんて打てない」と指導していたそうだ。

キレイに合わせるバッティングも大切で重要な技術だが、力任せに引っ張り込んでスタンドインさせるホームランも大きな野球の魅力の一つ。
2023年シーズンはパ・リーグにも50本塁打を打つ選手が出てくることを期待したい。

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5 Comments

  1. 飛ぶボールと飛ばないボールの違いですよ、松中さんも里崎さんも全盛期は飛ぶボールでしたね。
    何故日本の野球界のOBは現役選手へのリスペクトがないのだろうと不思議に思います。

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