勝利を引き寄せたのはソフトバンク・福田秀平外野手(30)のグランドスラムだ。六回に追い付き、なお2死満塁で代打で登場。元同僚の森福から右翼席へ決勝の5号満塁弾を放った。
「(満塁弾は)初めてです。気持ちよかったですね。すごくいい場面で使ってもらって監督、コーチに感謝です」
チームの代打満塁弾はダイエー時代の1997年の河野亮以来で、ソフトバンクでは初。3歳上の森福とは2007年の同期入団で、14年の右膝のリハビリ中に支えられた。
「頑張って復帰したら時計を買ってくれるといってくれて。(時計は)今も大事に使っています」。今は敵となり、真剣勝負で一発を放った。
福田に満塁弾が飛び出す直前の2死満塁で甲斐が三塁前へセーフティーバントを決め、同点にした。「絶対に失敗できないけど、森さんの言葉で覚悟が決まりました」と甲斐。打席に入る前、森ヘッドコーチから「三塁手が下がっているから狙っていい」と耳打ちされ、絶妙なバントを転がす。一塁へ気迫のヘッドスライディングを見せ、福田のアーチを呼んだ。
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