ランチ特打で打撃投手を買って出た。マウンドに上がるや、右手に握ったボールをつきだし、「青木、勝負だ!」と大声で叫び、スタンドの注目を集めた。
打撃ケージに入った青木に対して、テンポ良く投げ込み、打球を詰まらせる場面も。鋭い打球を打たれながらも、最後まで柵越えを許さなかった。次打者の中村にはレフトスタンドに運ばれ苦笑いを浮かべたが、約20分間、キャッチャーミットを手に“力投”した。
ヤクルトの選手兼任監督だった2006年、自ら代打に出るときに「代打オレ」と球審に告げ話題となった。野球界の名言として語り継がれている。この日は「投手オレ」と告げたかどうかは定かではないが、「青木、勝負だ!」と大声で叫ぶ姿に、近い“ノリ”を感じた。
ブルペンのマウンドでしっかりと肩を作っていたことは、ファンも選手も知らない、カメラマンの私だけが見ていた、舞台裏の真実。臨時コーチの“サプライズ登板”が、肌寒いグラウンドを熱くした。
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