追記
サイヤング賞投手のTrevor Andrew Bauer投手が非常にきれいな対称軸ジャイロのスライダーを投げていることを確認。
同氏はチームメイトのスライダーを動画とデジタル解析で徹底的にコピーして数か月でこれをモノにしたとのことで、これと同様のスライダーを投げる投手は今後増えていくと思われる。
https://www.youtube.com/watch?v=xUaKNIzJDUc 1:50から
動画内 1球目と2球目 カットボールとして投げられている対称軸のジャイロ回転、抵抗が少なく伸びる方のジャイロと呼ばれた事のある回転である。
昨今ジャイロ回転の球はスライダーとして当たり前に投げられているが、非対称軸が基本であり対称軸のジャイロ回転を投げる投手はいまだ少ない。
この 対称軸のジャイロ回転は高い回転数と球速で投げられることで大幅に抵抗がへることが示唆されている。これにストレートの成分が混ざることで伸びのある、浮き上がる錯覚を得るストレートになる可能性がある。
一般に伸びのある球と言われるフォーシームのストレートは実は回転数が多くなるほど初速と終速の差が大きくなる、つまり大きく減速している。
手元でノビる、加速するように感じられるのは錯覚である。
抵抗の少ないジャイロボールは実際に初速と終速の差が小さくなっており、別の理由によるノビを体感する。
スライダー成分を大きくすれば鋭い変化球として機能し、ストレート成分を大きくすれば第二の速球として機能する。
ノビの大きな変化球として逆チェンジアップとして扱える可能性もある。
いまだ研究の進んでいない球種であり、大きな可能性を秘めているように感じられる。
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