今秋のプロ野球ドラフト会議で1位指名が有力視される福岡大大濠高の最速153キロ右腕、山下舜平大投手。捕手までの18・44メートルの中間点、そしてベース板の手前で「2段階」にグンッ、グンッと伸びてくる感覚の直球に、はっきりと「恐怖」を感じた。
 10月14日、ブルペンでその投球を20球ほど受けさせてもらった。ベース板の手前でくる「2段階目」の伸びがあるから、イメージよりも速く打者の目の前に白球がくる。大学まで捕手で、これまで140キロ以上のボールを何度も捕ったことがあるが、この「2段階目」の伸びの強さは未体験。恐怖を感じたのは、まさにこの伸びのせいだ。「絶対に実現したいと思っているのは、球速165キロ」。この球を捕った後だと、その目標が大げさではなく聞こえる。

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