<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第1戦フランス大会>◇18日(日本時間19日)◇アイスパーク◇ペアフリー  【アンジェ(フランス)=松本航、松本愛香通信員】ペアでファイナルを含めてGP5勝目を飾った三浦璃来(23)木原龍一(33)組(木下グループ)が“相棒”のゲームと、金メダル候補となる26年ミラノ・コルティナ五輪シーズンを突っ走る。前日のフリーは合計219・15点とし、2位で24年世界選手権優勝のステラートデュデク、デシャン組(カナダ)に21・49点差をつける優勝。一夜明け、好調の要因を明かした。     ◇   ◇   ◇  結成7季目。海外メディアからも注目を集める“りくりゅう”が、エキシビション前にほほ笑んだ。木原が突然「僕は『(Nintendo)Switch』をやりこめている。緊張が自分のコントロール下にある」と明かした。拠点のカナダから持ち込んだのは料理ゲーム「オーバークック」。宿泊先に戻ると、2人で楽しんで気分転換した。  木原 璃来ちゃんがうまくて、それが悔しいんですよ。料理のオーダーを処理するんですけど、璃来ちゃんはどんどんクリアする。  三浦 メニューを覚えるのが得意で…。短期で覚えるのは得意なんです。一晩寝ると忘れちゃうけど…。  自然とかけ合いになり、笑みがこぼれる。この余裕が昨季前半戦はなかった。  前夜のフリー。3連続ジャンプやリフトでミスがあったが、スロージャンプ2本は加点付きで決めた。メダリスト会見で木原は「ケガをしなかったので(自己評価)120点。『璃来ちゃんに絶対にケガをさせない』『自分もケガをしない』と祈りながら滑っているので、今日も達成できて良かった」とかみしめた。昨季は完璧を追い求めすぎ、シーズンが深まった12月に互いの心が離れた。教訓とし、世界王者に返り咲いた経験が2人を支えている。  次戦は第5戦スケートアメリカ(11月14~16日、レークプラシッド)となり、その先にファイナル(12月、名古屋)が見える。愛知・東海市出身の木原は「(カナダより)医療費が安い。肩や歯医者…。試合ですが、通院したいです」。平常心で進んだ先に、明るい未来が待つと信じている。 【写真】おもちゃでユニークなポーズのりくり

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