2013 大竹寛投手 田中賢一 FA宣言 インタビュー
広島ファン感謝デー」(23日、マツダ)
広島からFA宣言した大竹寛投手(30)が23日、マツダスタジアムで行われたファン感謝デーに”サプライズ参加”した。
中日からフリーエージェント(FA)宣言した中田賢一投手(31)の争奪戦。珍しくFA補強に動いたヤクルトは、とんだチキンレースに巻き込まれてしまった。
20日に名古屋市内の中華料理店で行われた初交渉で、ヤクルトは満漢全席ばりの”豪華メニュー”を提示。4年最大5億円の大型契約、先発起用の確約、そしてエース番号「17」まで用意した。
これには中田賢も「最大限の評価をしていただいた」と破顔一笑。ただヤクルトの球団内に「そこまでの投手か」と危ぶむ声があるのも事実だ。
コマ不足の先発の一角として期待されるが、2ケタ勝利はプロ9年間で2007年(14勝)だけ。今季は5月に中継ぎに回り4勝6敗、15ホールドで防御率3・40。右腕と特別な気脈があるわけでもなく、もともとFA補強に積極的でもないヤクルトの食指が動いたのは、年俸が7000万円(推定)と割安で、選手や金銭の補償がいらないCランクだからだ。
だが争奪戦は思わぬ展開に。まず中日は落合ゼネラルマネジャーが3年最大3億円を提示し慰留。これくらいならヤクルトの想定内だったが、ソフトバンクが相場を乱した。15日に他球団との交渉の先陣を切ると、北九州市出身の地元選手に4年6億円プラス出来高の破格提示。続いて17日に交渉に臨んだ阪神は「ウチも」と4年最大6億円で対抗した。
ヤクルトにもメンツがある。「ではウチも…」と追従したが、条件の上方修正を迫られたのが実情だ。お得な買い物をするはずが、レジに並んでいるうちにどんどん値段がつり上がったようなもの。今さら列から外れるわけにもいかず、球団関係者は「ここまで高騰するとは…。お金のある球団は金銭補償が要らない分、年俸に上乗せしてきた。ウチはこれ以上は厳しい」と頭を抱える。
慣れないマネーゲームでヤケドするより、球界でも定評のある優良助っ人探しに注力した方が賢明かも。
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前日までは欠席予定だったが、所用で同スタジアムを訪問。「(チームの)みんなと話していたら、ベンチをのぞこうかと思った」と心変わりし、ユニホームに着替えてベンチに姿を現した。
イベント途中で退席したが、選手と記念撮影し、ファンから声援も受けた。大竹は「顔を出して良かった。(ファンの)人が多かったし、楽しめた」と笑顔を浮かべた。巨人入りが濃厚な状況だけに、広島のユニホーム姿はこれが最後となる可能性大だ。
巨人は、今オフは補強に積極的に動いている。40年ぶりの連覇を逃した後、渡辺恒雄球団会長(87)が「来年以降は連覇。今度はあらゆる補強をして勝つ」と日本一奪回を厳命。
FA選手では広島・大竹寛投手(30)、中日・中田賢一投手(31)、西武・片岡治大内野手(30)獲得に乗り出す意向を見せたが、中田賢はソフトバンク入りが濃厚なことから撤退。片岡は楽天、オリックスとの争奪戦となっている。
一方、大竹とは20日に広島市内で初交渉し、3年総額5億円の条件提示をした。交渉途中には原辰徳監督(55)から電話で「8年越しの愛」を伝えており、大竹も好感触を口にし、「巨人・大竹」の誕生は秒読み段階に入っている。
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