現役引退を表明した熊本工業出身・元広島カープの山口翔さん。9日に引退試合が行われ、熊本の球界を沸かせた剛腕のラスト「翔」タイムとなりました。
山口翔さんの引退試合。多くのファンが詰めかけました。
ファン
「みんなに愛されているような応援しがいがありました。もう野球しないんだなと思うとちょっとさみしいです」
広島時代の出場曲を提供したMaicaさん
「笑顔しか浮かばない。これからも翔くん応援します」
アナウンス
「ピッチャー山口翔 背番号47」
熊本工業出身、元広島カープの山口翔さん。野球人生最後の登板は、なじみのある藤崎台球場のマウンドとなりました。
高校時代は2年生のときからエースとしてチームを引っ張りました。150キロを超えるストレートが最大の武器。
2017年の春にはセンバツ出場も果たしました。
その年のドラフト会議で、広島カープから2位指名を受け入団。プロ初先発は2019年でした。ここでも持ち味のストレートで真っ向勝負。同年代のヤクルト・村上宗隆から三振を奪うなど7回途中までノーヒットピッチング。その村上にヒットを打たれましたが、7回1安打無失点の好投でプロ初勝利をあげました。
その後、2022年に戦力外通告を受け、火の国サラマンダーズに入団。自己最速の154キロをマークするなどストレートにさらなる磨きをかけNPB復帰を目指しましたが叶わず、去年、現役引退を発表しました。
引退試合でもこだわったのは―
山口さん
「僕の自慢の真っすぐを投げこもうと」
持ち味のストレート。およそ4カ月ぶりのピッチングながら1回は最速145キロを含め投じたすべてで140キロ越え。2イニングで1点を奪われましたが、剛腕ぶりを発揮しました。
この日、村上選手からメッセージも届きました。
村上選手
「神宮でのプロ初先発の時の試合をすごく覚えています。ぼくがノーヒットノーランを止めてしまったんですけど、申し訳なく思っています。これからの人生、何か野球に携わって熊本を盛り上げてもらえるとうれしいです」
サラマンダーズ時代は、試合を締めるクローザーも務めた山口。リードする9回。再びマウンドへ。2アウト2ストライクで、最後の1球に選んだのは、やはりストレートです。
最後の最後まで全力投球を貫いた剛腕のラスト「翔」タイムでした。
山口さん
「思い出のある藤崎台でこのようなたくさんのファンの方々に来ていただいてボールをしっかり投げられたので、本当に幸せ者です。熊本で、この藤崎台で野球ができて本当によかったです。全力投球は変わらず一生貫いていこうと思います」
山口さんは第2の人生をスタートさせています。引退試合の始球式を務めた熊本工業野球部の先輩の誘いで、去年12月に熊本市の熊本大同青果に入社しました。
早朝からの仕事で大変と言いながらも、熊本のために頑張りたいと笑顔で語ります。熊本の野球界にも貢献していきたいとしています。
1 Comment
山口、お疲れ様です
ファン感で披露した先輩永川のピッチングのモノマネが印象に残ってます