アニメを視聴するとき、序盤の「つかみ」で今後も見続けるかどうか判断する人は少なくないでしょう。一方、中盤から本格的に物語が盛り上がり、「1話で離脱するのはもったいない」アニメもあります。
家事ロボットを愛する主人公に賛否も「後半面白すぎ」
 九朗と下忍たちの終結が描かれたTVアニメ『アンダーニンジャ』キービジュアル (C)花沢健吾・講談社/アンダーニンジャ製作委員会
九朗と下忍たちの終結が描かれたTVアニメ『アンダーニンジャ』キービジュアル (C)花沢健吾・講談社/アンダーニンジャ製作委員会
「欠点なし!」「期待以上」と大絶賛 最後まで視聴決定した秋アニメ3選
新たなアニメを視聴する際、序盤でどれだけ心をつかまれるかによって、その後の視聴を決定する人も多いのではないでしょうか。しかし、物語が中盤から大きく動き出し、面白さが急上昇するアニメもあります。そうした作品は1話だけで判断してしまうのは惜しいものです。
2024年に放送されたアニメ『僕の妻は感情がない』(原作:杉浦次郎)は、そうした作品のひとつです。「月刊コミックフラッパー」(KADOKAWA)で連載中のマンガを原作とする作品で、ひとり暮らしのサラリーマン「小杉タクマ」が、購入した家電の家事ロボット「ミーナ」を妻として迎え入れ、人間とロボットのハートフルな関係が描かれます。
序盤では、タクマがミーナに恋愛感情をぶつけて求婚したり、添い寝を要求したりする姿に拒否感を覚え、視聴を離脱した人も少なくなかったようです。ところが、異種間恋愛フェチの妹「小杉あかり」が登場する第3話あたりから、ミーナとの外出も増え、さまざまな表情のミーナが描かれます。次第に物語の中心がタクマからミーナへと移っていくと、最終的には多くの視聴者から好評を得る結果となりました。
また、中盤には介護用小型ロボット「マモル」も登場し、物語にさらにユニークな展開が加わったことも、好評を集めた要因といえるでしょう。
途中から怒涛のバトル展開、目が離せなくなる『アンダーニンジャ』
2025年に実写映画化もされた花沢健吾先生の人気マンガ『アンダーニンジャ』は、2023年にTVアニメが放送されました。物語の舞台は、20万人もの忍者があらゆる組織に潜伏し暗躍している現代日本です。
アニメ第1話は、テロリストの頭部と親指が切断された死体という衝撃的な場面から始まります。その後は主人公「雲隠九郎」が高校生に扮して敵対組織と対峙する姿が描かれますが、ほとんど説明がないまま物語が淡々と進むため、原作を知らない視聴者には展開が理解しづらく、戸惑ったり途中で視聴をやめたりしてしまう人も少なくありませんでした。
しかし、中盤から終盤にかけては潜入先の高校を舞台に大規模な戦闘が展開され、忍者同士の死闘や思わぬ策略など、目の離せない展開が続きます。特に、九郎が物語のラストでどんな運命に巻き込まれるのかは必見です。
第1期の放送から約2年が経過していることもあり、第2期のアニメ化に期待する声は高まっています。今後、公式から続編に関する発表が行われるのか注目です。
ド迫力の戦闘シーンから大盛り上がりの『ラグナクリムゾン』
アニメ『ラグナクリムゾン』(原作:小林大樹)は、2023年から2024年にかけて2クール連続で放送されました。竜を狩って報酬を得る「狩竜人」の主人公「ラグナ」が、絶対的な強者である「竜」に挑む姿を描いています。
本作の第1話は約1時間の長編で放送されたため、視聴前からハードルの高さを感じる人もいました。さらに、シリアスな世界観に加えグロテスクな描写がある一方で、時折コメディ要素も差し込まれており、そのギャップに違和感を覚えて離脱してしまう視聴者も少なくなかったようです。
ところが第6話からは、上位竜の王「アルテマティア」との死闘が幕を開けます。迫力あふれる戦闘シーンと緊張感の連続により、作品への評価は一気に好転し、2023年秋アニメの「ダークホース」として存在感を放ちました。
(LUIS FIELD)
 
						
			