クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=147911 / CC BY SA 3.0
#劇場版クレヨンしんちゃん
#2001年のアニメ映画
#埼玉県を舞台とした映画作品
#原恵一の監督映画
#遊園地を舞台としたアニメ映画
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』(クレヨンしんちゃん あらしをよぶ モーレツ オトナていこくのぎゃくしゅう)は、2001年4月21日に公開された『クレヨンしんちゃん』の劇場映画シリーズの9作目。
上映時間は89分。
興行収入は約15億円。
キャッチコピーは「未来はオラが守るゾ」。
本作は21世紀初の劇場版クレヨンしんちゃんである。
本作では親世代が20世紀の象徴として、子供世代が21世紀の象徴として描かれており、過去と未来の交錯が描き出されている。
本作では20世紀、特に昭和30〜40年代の高度成長期を懐古するコンテンツやギミックが多用されている。
そのため、本来の(アニメの)『クレヨンしんちゃん』の視聴者層である子どもだけでなく、むしろ子どもの親に向けられた作品であるとも言える。
本作のDVDのCMには俳優の阿部寛が起用され、大人の鑑賞にも堪え得る感動作であることを強調した。
監督の原恵一は「あの形で作るということに関して、『クレヨンしんちゃん』じゃ無くなるという自覚はあったが、それでもいい映画を作りたいという気持ちが勝ってあの形にした。出来上がったとき初号や試写会で、実際に偉い人や出資者たちは不満そうだった。『こんな不愉快な映画初めて見た』とも言われました。『しんちゃん』ではないということなのでしょう」と語っている。
樋口真嗣は「誤解を恐れずに言い切ってしまえば、決まったキャラを売る条件さえクリアされていれば、あとは何をしてもオッケー。その「抜け道」を利用して作られたのが宮崎駿監督の『カリオストロの城』であり、押井守監督の『ビューティフル・ドリーマー』であり、原恵一監督の『嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』」と指摘している。
野原つる(初代声優の北川智繪が唯一担当)・野原ひろしの子ども時代が劇場版初登場。
松尾銀三が野原銀の介役を演じた最後の作品である。
本作にはテレビシリーズで原型となった回があり、監督の原は「これだけで満足すると思ったら、中途半端に、自分の中に火がついてしまって、我慢できずに映画のネタにまでしてしまった」 と語っている。
原型となった回「母ちゃんと父ちゃんの過去だゾ 1」(1999年9月10日放送、脚本/中弘子、絵コンテ/原恵一、演出/ささきひろゆき、作画監督/大塚正実)の内容は「懐かしのアトラクションが出来て、みんなで行くという話」で、このエピソードはビデオソフト化されておらず、原自身もタイトルを忘れており「誰か録画していたら僕に観せて欲しい」とも話している。
監督・脚本・絵コンテ は5作目から引き続き原恵一が担当する。
物語の結末は考えず、最初の万博のシーンに取り掛かっている最中、現場の若いスタッフに「なんでこんな描写をこんなに丁寧にやるんですか?」と引かれてしまったらしい。
それに対して監督の原は「うるせえぞ! やりたいからやるんだよ!」と返したと言う。
また当時は社員監督(シンエイ動画)ということで、「やりたい放題が出来たと言えるんですよ。チェックが甘い会社だったんですよ」とも発言している。
音楽は前々作『爆発!温泉わくわく大決戦』(1999年)でも担当した浜口史郎が登板。
主題歌は前作『嵐を呼ぶジャングル』(2000年)に引き続き小林幸子が担当しており、映画シリーズで複数作品の主題歌を担当したのは小林が初の事例となる。
ラストにしんのすけが必死に階段を駆け上がるシーンがあるが、これはテレビ朝日プロデューサーの太田賢司の「敵とは戦わずに、しんちゃんが階段を駆け上がるみたいなのが良いのでは」とのアイディアを取り入れたものである。
原は「テレビ局の方がそういった冒険的な判断をしてくれてうれしかった。そしてあのシーンは音楽の面の功績も非常に大きい」と感謝の旨を発言している。
ゲスト声優として小堺一機と関根勤が1シーン出演し、本人役で持ちネタを披露している。
この出演は、関根が娘・関根麻里と一緒に映画版を見に行くほどのファンであったことと、原作者の臼井儀人がTBSラジオ『コサキンDEワァオ!』のヘビーリスナーであったことが縁である。
また、原作者の番組出演の際、撮影に使われたセル画が送られている。
イエスタディ・ワンスモアのリーダーであるケンを演じる津嘉山正種は監督の原によると、『ボディガード』(1993年)で…