お茶を出しているのは・・・なんとお坊さんです。
世界遺産の仁和寺で行われた竜王戦第二局。

解説
『豊島竜王のキャッチフレーズ「序盤・中盤・終盤、スキが無い」その豊島さんをしてもなかなか・・・』

快進撃を続ける19歳に焦りを募らせている小説家がいました。

「りゅうおうのおしごと!」作者・白鳥士郎さん
『現実の将棋の方が全然すごくて、自分の想像力の拙さ、敗北感、頭抱えますよね』

▼藤井三冠 将棋の海外普及に意欲

藤井聡太三冠(19)
『海外の方も含めて少しでも多くの方に「将棋」を知っていただいて、関心を持っていただきたい気持ちはある』

将棋の海外普及にも意欲を示していた藤井三冠。
今週、初めての“国際対局”に臨みました。
相手は台湾に住む16歳の張京鼎さん。
36の国と地域から40人が参加した国際将棋トーナメントで優勝した実力者です。

羽生善治九段(51)
『(張さんは)ここまでは本当に一手のミスもなく、完璧に指していると思います』

あの羽生さんが解説という最高の舞台。
勝ったのは藤井さんでしたが・・・

藤井聡太三冠(19)
『こちらが気付いていないような好手まで指されて、本当に素晴らしい実力を感じました』

台湾在住・張京鼎さん(16)
『対局後も夢の中にいるようでした。今一番やりたいことは台湾での将棋の普及です』
『3年前に将棋のアニメを見たことが将棋を始めたきっかけでした。「りゅうおうのおしごと!」です』

台湾でも放送された日本のアニメ「りゅうおうのおしごと!」
原作のライトノベルは累計200万部を突破しています。

「りゅうおうのおしごと!」作者・白鳥士郎さん
『なかなか将棋の普及って国外に出ていかないところがあったんですけど、書いてきた意味があったなと思います』

しかし、白鳥さんは藤井三冠が活躍すればするほど追い込まれていたんです。
「りゅうおうのおしごと!」の主人公は中学3年生でプロデビューし、翌年「竜王」のタイトルを獲るという、ライトノベルならではの“ぶっとんだ設定”。のはずだったんですが・・・

発売後に藤井さんが中学2年生でプロデビュー。
そのまま29連勝するなど、現実があっさりとフィクションを超えていきます。

作家・白鳥士郎さん
『今まで「荒唐無稽」と言われていた(小説の)設定が「むしろ現実よりもショボいだろ」と言われて・・・』

さらに、藤井さんの対局も小説よりドラマチックになることが多く、執筆中に敗北感を感じることがしばしば・・・

作家・白鳥士郎さん
『(現実を)どうやって超えたらいいんだろう、というのは凄く考えていて・・・超えられないんじゃないかなと 笑』

白鳥さんが13巻の帯に書いたのは、「現実に、負けるな。」
主人公たちにもエールを送りましたが・・・発売の2週間後、藤井さんは二冠となり、またも“フィクション超え”の状態に・・・。
14巻で主人公も二冠に追いついたものの、藤井さんは三冠に・・・
そして現在、藤井さんは小説のタイトルにもなっている「竜王」に挑戦中です。

作家・白鳥士郎さん
『「竜王」まで獲られちゃったら(作品の)タイトルまで全部、藤井三冠の真似してるでしょ?みたいな風に思われるんだろうなと思って、もう覚悟はしてますけどね』

竜王戦第2局は藤井三冠さんが勝利。
2連勝で「四冠」まであと2勝としました。

藤井聡太三冠(19)
Q竜王戦第3局に向けて
『一手一手しっかり考えて良い内容の将棋にしていければ』
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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