10月4日、岩手県内では3日連続で新型コロナウイルスへの新たな患者の発表はなかった。
こうした中、国の緊急事態宣言などが解除されて初の週末、県外からの観光客を見込んでいた飲食店や宿泊施設からは「期待ほどではなかった」という声が聞かれた。
県内では、3日報告された62件の検査結果でウイルスは検出されなかった。新規患者の発表がないのは3日連続。
国の緊急事態宣言などが解除されて初の週末となった3日は、JR盛岡駅前ではスーツケースを引く県外から訪れた人の姿などが見られた。
千葉県から訪れた人は…
「1年帰って来られなかったので、やっと、注射(ワクチン接種)を2回したので大丈夫だろうと」
岡山県から訪れた夫婦は…
「車で来て、なるべく途中で人込みとかを通らないようにして、まっすぐ目的地に行った。会いたかった人に会えて話ができてよかった」
横浜から訪れた人は…
「少し安心して、多分こちら(県内)の人も抵抗なく受け入れてくれるかなと」
ソフトバンクの子会社「Agoop」のデータによると、この週末、JR盛岡駅周辺の人出は前の週の土日と比べ、2日(土)がプラス0.7%、3日(日)はマイナス12.6%と、宣言期間中とほとんど変わらない状況だった。
盛岡市のそば店 東家では、多くの県外客を見込んでいたが期待していた来店客数の半分ほどだったと肩を落とした。
東家 高橋大専務
「今までの緊急事態の期間が長かったということもあって、この状況(解除)に慣れているのかなと。営業としては苦しいけれど、急激に回復して逆戻りするよりは、落ち着いて戻ってきていただくというのも、ありなのかと」
宿泊施設でも客足は戻っていない。
陸前高田市のキャピタルホテル1000では、予約の問い合わせは来ているものの、週末の宿泊客の数は宣言中と大きな変化はなかったと話す。
キャピタルホテル1000 松田修一社長
「コロナが完全に収まったわけではないので、慎重に宿泊先を模索している最中なのかなと」
県独自の緊急事態宣言で休止されていた県民対象の宿泊割引が10月から再開されたが、効果が出てくるのは先になるとみていて、本格的な秋の観光シーズンに期待していると話す。
キャピタルホテル1000 松田修一社長
「コロナ対策をしっかりと講じながら、やはり”食の秋”、これから海のもの山のもの食材がたくさんあります。ぜひこれをみなさんに楽しんでいただけるように提供していきたい」
地域経済の再生が今後のカギとなる中、全国知事会は2日オンライン会議を開き、国の観光支援策「GoToキャンペーン」の再開を感染状況に応じて求めることなど、国への提言をまとめたという。
 
						
			
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