日本のアニメ制作現場が大きな転換期を迎える中、その中核を担うツールとして世界中のスタジオを支え続けているのがToon Boom Animation(以下、Toon Boom)だ。
今回は、Toon Boomの日本担当営業部長である菅シェーン氏に、日本での新たな採用活動と、同社が目指すアニメ制作の未来ついて話を聞いた。
2Dアニメーションの世界的スタンダードのToon Boom

CGWORLD(以下、CGW):まず、Toon Boomという会社について改めて教えてください。
Toon Boom Animation 菅シェーン氏(以下、菅):Toon Boomはカナダのモントリオールに本社を置く、30年以上の歴史を持つ2Dアニメーション制作ソフトのリーディングカンパニーです。「Harmony」と「Storyboard Pro」という2つの基幹ソフトを展開しており、ディズニー、フォックス、Netflixといった世界トップクラスのスタジオをはじめ、最近は、日本のアニメ制作の現場でも採用されています。
私たちの原点は、30年前に誕生したフレーム・バイ・フレームのアニメーションツールにあります。その原点にデジタルの要素が加わり、「フレーム・バイ・フレームによるペーパーレス・デジタルツール」であることが私たちが提供している価値だと考えています。
私たちのミッションは、単にソフトを売ることではありません。「クリエイターがそれぞれの物語を形にするお手伝いをする」ことです。革新性を核に据え、技術的な障壁を取り払うことで、表現の可能性を広げるパートナーでありたいと考えています。現在、日本市場においても多くのスタジオや教育機関との連携を強化しており、日本のアニメ制作の「近代化」と「効率化」を共に歩む存在として活動を広げています。
日本の制作現場と技術をつなぐ「プロダクションスペシャリスト」

CGW:今回募集される「プロダクションスペシャリスト」とは、どのような職種なのでしょうか?
菅:一言で言えば、「日本におけるToon Boomの技術・クリエイティブ大使」です。カナダのToon Boom本社の開発チームと日本のアニメ制作の現場の橋渡し役となり、スタジオや教育機関に対して最適なワークフローを提案・実装する、非常にダイナミックな役割を担います。
具体的な業務としては、スタジオと一緒に概念実証(POC)を行い、Toon Boomのツールを実際の制作ラインにどう組み込むかを設計します。また、日本独自のニーズに合わせたデモ用アセットの作成や、イベントでの技術アドバイザー、さらには教育機関のカリキュラム構築のサポートまで、幅広く活躍していただきます。
CGW:日本独自のワークフローへの理解が求められるわけですね。
菅:その通りです。日本のアニメ制作には独自の素晴らしい文化と慣習があります。一方で、海外では「カットアウト」や「リグベース」のアニメーションが主流です。これら両方の利点を理解し、日本のスタジオがより効率的に、かつ高品質な作品をつくれるように「通訳」し「ガイド」することが、この職務の核心です。

自由な働き方と、世界基準の環境で働く魅力

CGW:Toon Boomで働くことの魅力は、どこにあると感じられますか?
菅:まず、圧倒的な柔軟性です。今回募集するポジションは「完全リモートワーク」です。東京在住であることは条件となりますが、オフィスへの出勤義務はなく、ご自身のライフスタイルに合わせたハイブリッドな働き方が可能です。
福利厚生も非常に充実しています。例えば、クリスマスから年末年始にかけての休暇が確保されているほか、入社初年度から年間3週間の有給休暇がスタートします。外資系企業らしい、個人の健康とプライベートを尊重する文化が根付いていますね。
CGW:環境面以外、仕事のやりがいについてはどうでしょうか?
菅:「日本のアニメ業界をアップデートしている」という実感を肌で感じられる点です。自分が提案したワークフローが、誰もが知るスタジオの制作体制を変え、より魅力的なコンテンツが生み出させるきっかけになる。これは他では得られない達成感です。また、カナダ本社の開発チームや各国のスペシャリストと連携するため、グローバルな視点で最新の技術動向に触れ続けることができます。
求めるのは「情熱」と「橋渡し」の力

CGW:どのような方に応募してほしいと考えていますか?
菅:まず技術面では、HarmonyやStoryboard Proを用いた実務経験が5年以上ある方を想定しています。特にカットアウトやリギングのワークフローに精通している方は大歓迎です。リギングリーダーやテクニカルディレクター(TD)の経験がある方は、そのスキルを即座に活かせるでしょう。
CGW:スキル以外で重視するポイントはありますか?
菅:「コミュニケーション能力」と「情熱」です。 この仕事はひとりで黙々と作業するのではなく、スタジオの制作陣や教育者、そして海外の自社チームと対話する仕事です。日本語はネイティブレベル、英語はビジネスレベルの能力を求めています。
そして何より、「日本のアニメ制作をより良くしたい、近代化を支えたい」という強い想いをもっている方と一緒に働きたいですね。自発的に動き、問題解決を楽しむ姿勢がある方にとって、Toon Boomは最高の遊び場であり、活躍の場になるはずです。
CGW:最後に、応募を検討されている方へメッセージをお願いします。
菅:Toon Boomは多様性を尊重し、誰もが自分らしさを発揮できる環境を大切にしています。採用プロセスでは透明性を重視しており、まずはビデオ通話でお互いの適性を確認し、その後にチームメンバーとの面談を行います。
ネット配信の普及で、アニメの視聴機会は広がりを続けています。それにより、日本のアニメ作品は、以前にも増して、世界中から注目されています。その制作手法を支えるテクノロジーの最前線に、あなたも加わりませんか? 創造性とテクノロジーが交差する場所で、あなたの経験を活かせることを楽しみにしています。
【募集要項まとめ】
●職種:プロダクションスペシャリスト
●勤務地: 完全リモート(東京都在住必須)
●必須経験:2Dアニメ制作経験5年以上
●給与:月額65万円~
●待遇: 年次有給休暇15日、病気休暇10日
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toonboom.bamboohr.com/careers/66
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EDIT_阿部勝孝 / Masataka Abe(CGWORLD)
PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota