【異世界漫画】ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される。 1~46,2 【マンガ動画】
攻撃を防がれ困惑していたリッチだったが 、気を取り直したのか再度視認を飛ばして きた。だが無駄だ。すでに展開していた 魔力衝壁がそれを防いだ。黒い歯は衝壁に 当たると共にへし折れ、こなご々な肉だけ 無惨していく。今一体何をしたあるか? 魔術だよ。言い忘れてたけど俺は魔術師な んだ。ダンジョンに入ってからずっと戦闘 はタオに任せきりだったからな。隠してい たわけではないが木の練習に集中してたし 見せる機会がなかったのだ。声なき声を あげながら黒い歯を連発してくるリッチ。 ふむ闇系と魔術家魔物の使う魔術という ことで嫌害されているから魔術書が ほとんど存在しないんだよな。せっかくだ から調べさせてもらうとしよう。えっと、 そのためには魔力消壁の強度を下げて 代わりに男性を目いっぱい上昇とよし、 オッケー。ドンと来い。ズンと鈍い音を 立て、黒い歯が衝壁に突き刺さる。ただ歯 は衝壁を貫くことはなく、勢いを殺され、 完全に停止した。攻撃力を失った黒い刃を 手に取り、それを調べる。ピリピリした しびれを感じる。これは毒か。A魔力を毒 に変化させて飛ばしているのか。毒という のもちょっと語弊があるか。実際にある 毒物を使うものよりは魔術な側面が強いの で精神的な毒、つまり呪いを固めて飛ばし ているというのが1番近い表現かな。肉体 よりもその内部生命力に作用する攻撃。 まともに食らえば生命力を直接削られる ため、見た目よりも攻撃力は高そうだ。 それでも術式としての考え方は火水などと そこまで変わらないので魔力消壁で問題 なく防御可能である。俺に軽くされたのに 驚いたのかは慌てて魔力を練り 始める。両手に集まった魔力は戦国とは 比べ物にならない。は両手に集めた魔力の 塊を鋭く尖らせ、獣の牙のように上下に 広げる。ロベルト、それはやばい。ある。 避けるね。あれは闇系登場今術シか。似た ような構造だが市人とは比べ物にならない ほど強い魔力が込められている。それとも 他にも何か追加効果があるのかな?気に なる。かの俺を見てにやりと笑うと は黒い歯を上下から繰り出してきた。高速 で迫りくる歯が魔力消壁に激突するが突破 することは叶わない。勢いを殺され転がっ た歯を拾い上げる。なんだか生かい視線を 向けられた気がする。く使い間に手を噛ま れるとはこのことだ。私は冒険者のタオと いうね。怪しいものじゃないよ。そんな ことをやっている間にもタオはアルベルト に声をかけている。ふむ。僕はアルベルト ディサルーム。この国の第2王子だよ。お 王子様。これは飛んだゴブレイを許して ください。あるよ。いいさ。知らなかった のだろう。僕は気にしていないよ。 ありがとうございますね。たどしい口調で 頭を下げるタオ。他の国ならともかく比較 的平和なサルームでは王族に少々ブレな口 を聞いたからと言って即刑罰なんてことは ありえない。俺たち自身国の方針で王規則 だからとあまり存在な態度は取らぬように 言われているのだ。おかげでうちの王族は フレンドリーというか民衆たちからも慕わ れており、魔獣狩りなどで外へ赴いた時 などは平民たちの家で食事を振る舞われる なんてこともそう珍しくはないのである。 それより冒険者がこんなところで何をして いたんだい?この先の湖で祠の修繕以来を 受けてそれに向かう途中よ。その道中白と 見えたあなたの顔が少し知り合いに似てい てね。つい追ってしまったよ。ペコリと頭 を下げるタオだが上使いでアルベルトを 見る目はどこかじゃに見える。怪しい。 シルファが無表情のまま馬から降りタオの 前に立ちふがる。怪しいですね、この女。 気になったなら堂々と声をかければいいの に。なぜ気配を消して近づくのです? そもそも喋り方からして怪しいではあり ませんか?なあ。 こ、この喋り方は単なる鉛りある。気配 だって別に消したわけじゃなく、そういう 呼吸が癖になってるだけよ。ああ、 なるほど。みんながタオの気配を感じ なかったのは木の呼吸のおかげか。俺だけ が感じ取れたのは同じく木が使えるから だろう。近づいた。今なら分かる。木の 呼吸を行うタオは体内の気を散らさず循環 させているため、あまり外へ漏れ出てい ないのだ。ほう。では先国からアルベルト 様に邪し戦を向けているのはただイケメン だなと思っているだけよ。邪なし線なんて とんでもない。分かりやすく同揺するタオ にシルファは随いと詰め寄る。ないのか あるのかはっきりしなさい。シルファ辺に してあげなさい。えとお 君も楽にするといい。アルベルトが声を かけるとシルファは一瞬タオを睨んだ後 すぐに後ろへ下がった。それでもいつでも 動けるよう絵に指先を当てている。タオは 緊張が切れたのか大きく息を吐いて腰を 下ろした。 ありがとね、アルベルト様。助かったよ。 この人美人だけどとんでもなく怖いね。 ところでタオ、僕が知り合いに似ている らしいが、僕は君を見たことがないんだ。 人違いではないのかい?ふむ。確かに私ら 探しているのはロベルト。名前違うよ。 それにアルベルト様とは少し雰囲気も 異なるね。げ、タオのやつ俺のことを探し てたのかよ。いきなり飛んで逃げたからな 。探していてもおかしくはないか。はまあ 姿を変えてたし気づくことはないだろう。 ちらりと視線を向けるとタオが俺を元けし ていた。むむ。あの子どこかロベルトと木 の雰囲気が似てるよ。でも明らかに姿が 違うね。思い過ごし 嫌でもタオは俺を見ながらうんうん唸って いる。さすがに分かりはしないだろうが 心臓に悪いな。子供だから呼吸量が少なく それで効いていないのかならば直接食らう がいい。パズは大きく息を吸い込むと 真っ黒な煙を勢いよく吐き出してきた。 黙々と黒園が俺を包み込む。わけむ 。目を閉じパタパタと手を振って払う。 たく変なもん吹きかけやがってびっくり するじゃないか。しかもなんか変な匂いが するし、歯を磨いてないんじゃないか。俺 が咳込みながら煙を抜けるとその先では パズが驚愕の表情を浮かべていた。なんだ と?なんだとじゃないよ。いきなり何する んだお前。ため息を吐く俺を見てパズは息 を飲んでいる。ひ貴様。我が魔力を食らっ て何ともないのか。ん、別にどうもない けど、さっきから何を驚いているのだろう ?もしかして何か攻撃でもしてたのだろう か?そういえば何か甘い香りがするような 。首をかしげているとグリモガグパッと口 を開けた。はあ。てめえのくせ息なんて 聞かないとよ。俺の手のひグリモを見た パズは驚いたのか目を丸くした。お前は 魔人か。なぜ人間の手のひにいる?う、 うるせえな。てめえにゃ関係ねえだろ。 こっちにゃこっちの都合があるんだよ。 ふむ。そうかなるほど。お前はその人間の 使い間となっているのか。大方復活の際に 好きでも使えて強制的に獣魔契約を強い られたのであろうが人間ごときに使い間に されるなど魔人の風情にもおけん。全く もって投げかわしい。同じ魔人として 恥ずかしいぞ。へえ、そうなのか。各かに 閉じ込められていたのだからグリモも 本調子じゃなかったんだろうな。だが我は そのような油断はせぬ。万全を騎士復活し 晩弱の備えで動いているのだ。であろう 我が軍勢を負けたもの使いとはその名の 通り魔獣と契約使い間として操る者たちの 総称でその期源は使い間を愛する魔術師 たちがより刺益する能力に特化させていく 過程で生まれたらしい。彼らは使い間を 操るのにも術式は使わずに魔力を利用して 念じるだけで支配するらしく俺はそれを 試しているのだな。白と呼んでみたが、白 は俺の次の命令をキラキラした目で待つ のみだ。恋と念じてみたのだが、どうやら 伝わらないようだ。白はとても頭が良く俺 の言葉をほとんど理解しているので、声に 出せば大抵のことは伝わる。ただし、お手 、伏、待て、お変わり、ちんちん、取って こいなどの簡単な命令はともかく、例えば 3週回ってワンとけのような複雑なもので は話が変わってくる。どれくらいの速さで どこを回ってどう泣くのか。そこまでの 意味を込めるのはその一言では無理だ。 念じるだけで言うことを聞かせられるなら その辺りもなんとかなりそうなんだがな。 ロイド様、術式を使って命令はできないん ですか?い?術式は世界に効率よく干渉す べく特殊な魔術言語で書かれたものだから な。それを理解できない城には通じないよ 。ていうか、術式を理解して持てれる魔術 師はかなり少ないしな。俺でも現状は単語 を組み換えるのが限界だ。そういう観点 から見ても日々の読書で理解力を鍛えるの は大事なのである。結局は言葉を魔力に 乗せて伝えるのが1番早いのだ。お座り恩 というわけで俺は魔力と言葉を同時に出し 反復訓練にて地道に覚えさせていた。うん 。だがこれは時間がかかる上に柔軟性が ないしな。細かいニュアンスは伝わらない し、何かもっといい方法はないだろうか。 考えていた俺は太ある人物を思い出す。 そうだ。アリーゼ姉さんならサルーム王国 第6王女アリーゼディサルーム。俺の3つ 上の姉で俺と同じように多い権もなく好き なことをして暮らしている。その対象は もっぱら動物。犬猫はもちろん類に鳥類。 果ては魔獣まで飼育している奇粋の動物 好きである。俺が白を買っても何も言われ なかったのはアリーゼという前例がある からというのも大きいだろう。あまり気は 進まないけど会いに行ってみるか。おん。 俺の言葉に白は元気よく答えるのだった。 向かった先は城の離れにある大きな塔。 その周りにある広い庭にはリスやウサギ などの小動物が俺たちを興味深ぶかげに見 ており、木々の上では色取り取りの鳥たち が遮えずっていた。 わあ、こいつら全部ロイド様の姉が買っ てるんですかい?こんな風に話しにされて て逃げないもんすかね。うん。アリーゼ姉 さんは昔から動物に好かれやすくてね。今 思えば魔力によるものなのかもと考えたん だ。部屋に帰った俺はベッドに寝転んでい た。頭の中は全国試した20章魔術で いっぱいだ。なるほど。なるほど。2つの 異なる影で魔術を発動させた場合、単純に 1+1が2になるわけではなく、全く別物 となるのか。円列火級も滝列水求もあの ような先行爆発を引き起こす要素はない。 おそらく呪文が重なり合うことで新たな 現象を生み出したのだろう。そんな話を城 の書物で読んだことがある。それは1人で はなく2人で使う二重だったが、それにし ても他の魔術ではどんな反応が起こるの だろうか。色踊りじめしてみたいよな。 なあ、グリも空間Y曲魔術とかで別次元に 部屋とか作れないかなのできるわけねえっ すよ。すかなんすかそれ聞いたこともねえ ですよ。さすがに難しいか。空間系統の 魔術は惚れにとっても難易度が高く1つ2 つしか使えない。魔術の実験ができるほど の巨大な空間を制御するのはさすがに無理 だ。うん。実験場所が欲しいところだな。 射撃場を使うわけにもいかないしかと言っ て屋上も今回の件で警備が厳重化したから な。城の外でやればいいんじゃないっすか ね。上外か。確かに城の外には広大な大地 が広がっている。試し打ちには持ってこい だろう。しかし城の外に勝手に出たことを 知られるとかなり怒られそうだ。第7とは いえ一応王子である。自由にしていいとは 言われているがそこまでの勝手な行動は 許されていない。え、こっそり抜け出せば いいんすよ。どうせわかりゃしませんって 。抜け出すだけならともかくそんな長時間 の間バレずに住むのは無理だな。特に問題 なのは護衛権世話役であるシルファだ。 毎日堅術ごっこに誘ってくるのだが、どこ で隠れて本を読んでいてもあっさり 見つかってしまうのである。いや、待てよ 。よく考えたら今はグリモがいるし、あれ を使えば短時間ならごまかせるかもしれ ないな。少し試したいことがある。 付き合ってくれるかい?グリももちろんで さ、試したいことというのは魔術による 身代わりだ。俺は手を広げると鏡を前にし て自分の姿を見ながら目の前に魔力を集め ていく。中心に小さな種が生まれ、それが 目を出しぐんぐんと空中に根を伸ばして いく。根は次第に人を形作り始めた。なあ 、グリモ。あれって俺がお前に身体を貸し ているようなもんか。こっちは完全に ロイド様主導なんで全然違いやすよ。言う なら自分は付属品のようなもんでさ。 あっちはパズの野郎が魔獣の身体を乗っ てるんですな。魔人の身体は実態がないの で他の生物の身体と一体化できるらしい。 グリモが俺の右手に入っているようにパズ も魔獣の身体に入っているのだろう。 ただ向こうの主導権は完全に奴にあるよう だ。巨大ベアウルフパズが唸り声をあげ ながらこちらに歩み寄ってくる。さあ、 立ち上がる良い。我が属たちよ。パズの 言葉で今まで倒れしていたベアウルフたち に頑光が宿る。ゆっくりと立ち上がるベア ウルフたちの身体にはうっすらと黒いモヤ のようなものがまとわりついていた。あれ はパズの魔力か。魔獣とは魔力を持った 物質を食らい強く大きくなった獣だ。そう して魔獣となった獣はより強くなるために 魔力を帯びたものを好んで処すようになる 。パズは自身の魔力を与えて傷を負った 魔獣を回復させているのだろう。各か魔獣 使いなどはそうして魔獣を操っていると 書物で読んだことがある。ふむふむ。実際 に見てみるとよくわかるが、あれはただの 魔力ではないな。魔獣たちの身体が 受け入れやすいよう魔力の性質を変化させ ているように見える。各下に他人の魔力と いうのは簡単に受け入れられるようなもの ではない。ゆえにその性質を変化させ 受け入れやすくしているのだろう。強い 魔力を持つものが近くにいるとかなり気に なるしな。だから俺は普段は魔力を抑えて 活動しているのだが、これが結構疲れるん だよな。なるほど。魔力にはああいう使い 方もあるのか。面白い。ガルルグう。 唸り声をあげるベアウルフにこの絵たちは 後ずさる。立ち上がったベアウルフたちの 身体の傷はみるみる塞がり、心なし に見える。ば、バカな。倒したはずなのに 。水形等魔術準度上昇。これは液体に作用 する魔術で文字通り不純物を排除するもの だ。皮の水を飲料水としたり、燃料などに 混じったゴミを取ったりと使える幅は広い 。ただあまり準度を上げすぎると混合物は 完全に分解されてしまうのだ。以前茶の 順度を上げすぎて水にしてしまったことが ある。そんな繊細なことを魔術でわあ、 改めて思いやすいがロイド様の魔術は 大したもんですな。俺が開発したわけじゃ ないよ。魔術は常に進歩しているグリモが いた頃よりいろんなことができるように なっているのさ。よし、ゴミを救ってと。 うん。綺麗になった。まずい駅は宣告と 違いかなり透明度が増しているように 見える。そういえばこのまずい駅には何の 術式が込められているのだろう。ちょっと 見てみるか。液体に込められた術式へと 意識を集中させていく。ふむ。これは強度 増加の術式かな。物体に込める術式の中で も最もポピュラーな術式だ。高果な件など はこれで強化しておけば簡単には折れない 。だがこの術式相当昔から使い回してるな 。めちゃくちゃ古臭いし非効率な術式だ。 ちょっと書き換えよう。こんな術式はもう 覇棄してもいいか?大分容量が開いたな。 これなら強度増加も3くらい編み込める。 ついでに男性増加もしておこう。これが あると金属に粘りが出てとても丈夫になる からな。よし、こんなもんか。あは検に もう1度してとできた。手にした探検のは 全国と違いピカピカだ。試しに宝箱には 当ててみると面白いようにスパッと切れた 。おお、見事なもんですな。うん。いいね 。夫が開けるな。その前に片付けてから 帰るとするか。初は俺がグリモワールと 遊んでいたことで少々散かっていた。 あかじめ結界を張ってあったので損傷など の被害はほとんどないが本棚やちょうど品 に少々の乱えがある。手伝いましょうかい ?ロイド様それには及ばないさよ。俺が 術式を展開すると散らばっていた本や 魔道具がふわりと浮き上がり元あった場所 へと帰っていく。これは俺の編み上げた オリジナル術式。物体そのものの記憶を たどり、力を与えて自ら元あった場所へと 戻すというものである。その効果は物体で あればチ理でも誇りでも全てに有効で俺が 消滅させたグリモワールの本も元通りだ。 ただし外観だけであるが。おお、こりゃ すごい魔術ですな。魔術というほどのもの ではないけどね。でも探し物や片付けなど には便利だよ。ちなみに魔力を編み込んだ ものを術式、それを束ねて特定以上の効果 を発揮させるものを魔術という。この くらいでは魔術とは呼ばないのである。 ところでグリモール。お前その姿じゃ 目立つよな。小さくなったり姿を消したり はできないのか?できなくはないっすが。 言葉を濁すグリモはある。姿を変える魔術 はかなり高レベルだからな。それに 使い勝手の悪さから使い手を選ぶ魔術だ。 使えなくても仕方ないか。じゃあ俺の身体 に住むといい。右手をかそう。俺が右手を 差し出すとグリモワールは信じられないと 言った顔になる。はい、いいんですかい? その方が目立たないだろ。グリモワール 戸惑った様子だったが、俺から顔を背け 口元をけさせる。くひ、こいつありえねえ ぜ。使い間をその身に宿すなんてのは よほどの信頼関係がなければ常に命を狙わ れる覚悟をせねばならない。そんなことも 知らねえのかよ。あまちゃん目。腕1本も 使わせてくれるんなら本体を殺すのは良い 。眠っている時にでもぶち殺して身体を 乗ってやるぜ。おい、何?物言ってるんだ よ。早く来い。えい。ただ今だろ。だよな 。そりゃあそうさ、魔術師にとって未知の 魔術は喉から手が出るほどのもんだからな 。ああ、本当に教えてくれるのか。当然だ 。だからよ、ロイド、この意味踊りしい 封印を解いてくれ。そうだな。俺は本に手 を触れを開いた。すでに封印が呼びかけて いたこともあり、あっさりと開いた本は パラパラとすごい勢いでまくれ始める。 その橋からページは炭のように黒く ボロボロになっていく。本の破片が中を 待っていた。そこへ風が吹き全てを消滅さ せてしまう。封印は完全に溶けた。くぐっ たような声が部屋に響く。くわはははは。 ありえねえぜ、こいつはよ。マジで封印を 解きやがった。黒いモヤは一下に集まって いき、より人らしい形を作り出していく。 青い肌に額体に生えた2本の角。コウモの ような翼に竜のような屈境な上半身、ヤギ のような下半身人ならざる姿は魔人と呼ぶ にふさわしい。こいつはいい気分だ。歌で も歌っちまいそうだぜ。 自由だ。俺は自由になったんだ。ひははは。 嬉ししそうに大笑いするモワールに俺は声をかける。そいつは良かったな。で、そろそろいいか?うん。ああ。古代魔術のことを教えて欲しいんだったか。モワールはにやりと右手に魔力を集め始めた。お、すごい魔力だ。 魔力量だけなら人間と比べ物にならないぞ 。さすがは魔人といったところか。関心し ているとグリモワールは右手を俺の方へ 向けてきた。途端視界が黒く染まる。 ドーン と大爆発が巻き起こり、もうもうと土煙が 上がった。これが黒線方だ。どうだい? なかなかの威力だろう。まあ、聞こえて いるかは分からねえがよ。 くっくっという笑い声。もちろんちゃんと 聞こえている。風を生み出し、舞い上がっ た土煙を吹き飛ばす。俺の姿を見た グリモワールは驚愕の表情を浮かべていた な。うん。なかなか面白い魔術だ。それが 古代魔術なんだね。変わった術式だ。現代 では使わないような魔力の流れ、構成、 整形の仕方、発動方法も独特だ。とても 興味深い。もう少し見せてもらえるかい? 俺が声をかけると、グリモワールはなぜか 息を飲んだ。さて、お宝をもらって帰ると するか。ボスのいた部屋のさらに奥に 小部屋がある。そこには豪華な宝箱が置か れていた。あれね、宝箱 ロベルトが開けるといいよ。いいのか? このダンジョンはほとんどタオが1人で 攻略したようなもんだろう。でもロベルト がいなかったら私死んでたよ。だから ロベルトに開ける資格あるね。分かった。 そういうことなら俺は宝箱の前に進みおに 開けた。中には探検が1本入っていた。お 、探検か。どれどれ。ちょっと見せるね。 俺の後ろでそれを見ていたタオが探検を じっと見つめる。そしてペチンとおでこを 叩いた。あ、じゃあ残念。はれあるな。 そうなのか。何かの魔力が込められている 感じがするが。うん。言う通りこれは魔術 の付与された探検だけど大したものじゃ ないよ。まず元となっているこの探検が何 の変哲もない鉄ナイフだし、何の装飾も さえてない。そんな探検には強い魔術が 付与できないよ。多分付与の練習台あるな 。何者かが練習用に魔術付与した探検ね。 見た感じ少し箱ぼれもしているし、 使い込んだ後もある。まるで誰かが所持し ていたようなものだ。それがダンジョンの お宝になっているのは変だな。 そんなことを考えていると宝箱が地面に ゆっくり埋まっていく。まさか 俺はとさに風景魔術風説で風の歯を 生み出すと宝箱の一部を切断した。 切り取った宝箱の一部からはとても強い 魔力を感じる。そうか。これがダンジョン の核とも言える存在。こいつは普段は地中 に生息し、誰かの落とした魔道具などを 取り込んでダンジョンとして成長するのだ 。そして攻略されそうになったら宝箱の 振りをして中身を差し出しその隙に逃げる となるほど面白い。よくできている。 グリモワールは勢いよく返事すると黒いに なり俺の右手に入っていくな。なんだ こりゃ。体内の魔力密度が半端じゃね。 こんなギチギチに詰まってやがったら俺が入るスペースがねえ。ミ牛では無理だ。ならせめて手首からぐ。だめだ。指先 1本すら入れねえ。 うお。 方向の後手のひに 1 本の線が入り、ぐパッと口が開いた。グリモワールはぜと息を吐いている。はあ。はあ。 て、手のひの川1枚が限界だった。何つ 魔力密度だ。何かブツブツ言ってるが無事 入れたようである。お、その手もしかし二 重してた時のか。え、え、そうです。 ロイド様が20章に興味を持っていたのは 分かって癒したからね。もちろんこの身体 はロイド様のものですから自分の意思で 動かせます。本当か?それは面白そうだ。 20章か。使い方によっては色々なことが できそうだ。うん。ワクワクしてきた。後 で早速試してみよう。身体を乗っるのは 無理だったが、こうして取り入っておけば やつもそのうち油断するだろう。何焦る ことはねえ。じわじわ行くぜ。くひ。ん、 何か言ったか?グリモール。いえ、何も。 そ、そうだ。ロイド様、自分のことは グリモでいいっすよ。そっか。これからも よろしくな。グリモ。えい。噴骨最新 ロイド様のために働かせていただきますぜ 。そうこうしているうちに部屋の片付けが 終わり、俺は諸庫から外へ出て部屋へ戻り 、そのまま眠りに着いた。翌日俺は城の 屋上へ来ていた。 ロイド様、こんなところに来て一体何を なさるんで?早速二重A賞を試してみよう と思ってね。今は昼休みなので見張の兵士 たちも休憩に行っており誰もいない。当然 結界は展開済み。時間は短いが今なら 心起きなく魔術の実験ができるのだ。それ じゃ力を貸してくれるか。グリモ。まずは 影合わせをしてみよう。 演火球の影承はできるかい?もちろんでさ 。やったね。すごい威力よ。さすがは アルベルト様です。これなら奴も 立ち上がってはこれないでしょう。2人は 喜びの声をあげる。反対にアルベルトの 表情は曇っている。そうだといいがな。 かりと膝をつくアルベルト。呼吸は乱れ 全身に力が入らないのかガクガクと震えて いた。ま、力切れの症状だ。顔色が青く なっている。アルベルト様、大丈夫あるか ?歯は全ての力を出し尽くしてしまったな 。魔力が限界だよ。これで生きていたら もうどうしようもないね。力なく笑う アルベルトを支えるタオもシルファも すでに疲労後輩と言った具合だ。の魔術で は数は癒せても魔力や疲労までは癒せない からな。当然この絵たちも立っているのが やっとの様子である。全員が祈るような顔 で炎を見据える中心 と地面が揺れた。炎の中でゆらりと巨大な 影が揺らめく 人間にしてはやるではありませんか。炎を かき分け現れたのは傷1つないパズだ。 後ろにはよめきながらも立ち上がりつつ あるベアウルフたちもいる。その姿を見た 全員の顔が絶望に染まる。ば、バカな。 驚愕の顔を浮かべるアルベルトを見てパズ は兄と広格を上げる。甘いですね。我は 魔人。人間の魔術など効かないのですよ。 パズが笑うと黒い吐息が吐き出される。 気づけばそれは辺りを包み込んでいた。ぶ ぐ。この絵たちが埋めき声を漏らし倒れて いく。タオもシルファもだ。みんな バタバタと倒れしていく。くわは。我が 魔力を吸い続けたものは何者であろうと 自我を失い操り人形となるのですよ。人間 にしては持った方ですがそれもここまで。 安心しなさい。これからは我が下木として 使ってあげましょう。大笑いしていたパズ だが、すぐにその顔が怖ばる。視線は まっすぐお礼と注がえていた。ば、バカな 。なぜ我が魔力を吸い込んで意識があるの だ。え、さあ、ローバイエルパズに俺は首 をかしげて返した。うん。さすがに そろそろこの本も読み飽きてきたかな。俺 は開いていた魔術書を読みながら呟いた。 この本を読み直すのももう何十回目だろう か。魔術書は魔力の込められた文字で書か れており、それを理解することによって 魔術の発言が可能となる。それだけなら 1度か2度読めば十分だが、何度も 読み込み理解を深めることで魔術の習得度 は飛躍的に上昇していくのだ。ゆえに魔術 師は魔術書を完全に理解できるまで何度で も読む。だが俺はもう図書館の魔術書は 完全に理解したので現状はずっと復讐をし ているような状態だ。もちろん復讐も大事 である。せっかく覚えた魔術も使わなけれ ば忘れるし、そうなると習得度はガクンと 落ちる。まあそんな日々を送っているわけ だがさすがにその繰り返しは退屈だ。 そろそろ新しい刺激が欲しいところである 。母はロイドは魔術書ばかり読んでいる からな。たまには別の本を読んだらどうだ い?目の前で本を読んでいたアルベルトが 言った。俺は首を振って答える。図書館に ある魔術書は全て読みましたから。え、で はテストしてもいいかい?アルベルトは いたずらっぽい微笑みを浮かべると俺に 問いかけてきた。除水風。これは魔術の 基礎4系統魔術と言われているわけだが、 この図書館に歯れに関する魔術書は何冊 ある?メインとして取り扱っているのは 145冊ですね。サブテーマとして 取り扱っているのも含めると232冊。あ 、でもゴーレムとかに関する本はどっちに 含めればいいのか迷うな。俺の中では制御 系統なんですが、ボディの整形には基礎4 系等魔術が大きく関わってくるわけですし 、どう思います?アルベルト兄さん。俺が 視線をあげると、アルベルトは目を丸くし ていた。まさか本当に全部読んだというの かい?あ、いやと言ってもまだあまりよく 理解してないというか。あわ、やはり魔術 は奥が深いですね。あ、危なかった。図書 館の本を全部読んでいるくらい普通だと 思ったけど、この驚きからするとそうでも ないようだ。アルベルトのいぶかしむよう な視線が痛い。アルベルト兄さん大丈夫 ですか?パズを倒した俺は陸地に戻り倒れ ていたアルベルトをゆり起こす。すでに パズの魔力の影響は抜けていたようですぐ に目を覚ました。 ロイド一体何がはみんなは無事か?魔人は どうなった?起き上がりキョロキョロと 辺りを見渡すアルベルト。あ、しまったな 。どう説明したもんか。まさか俺が倒した とは言えないし。落ち着いてください。 アルベルト兄さんへ。エトですね。そう、 俺も気絶してて起きたらみんなが倒れてた んです。魔人もどこにもいませんでした。 慌てて言いつ作ろうとアルベルトはどこか 納得していなさそうな顔をした。そうか。 すまない。取り乱したようだ。とりあえず みんなを起こそう。はい。それでもなんと かごまかせたようである。アンドの息を 吐いていると他の者たちも起き上がり始め た。アルベルトは全員の無事を確認し頷く 。まずは無事で何よりだ。魔人に襲われた にも関わらず命があったのは奇跡としか 言いようがある前だが魔人との戦闘中僕は 奴の出す黒いモヤを浴びて気を失いなぜ奴 がいなくなったのか覚えていないのだ。誰 か見たものはいるか?アルベルトは全員を 見渡すが誰も声をあげるものはいない。 シルファも首を振って返した。ふう。 助かった。どうやら俺の正体はバレてない ようだな。あし見たよ。ぶタオの言葉に 思わず吹き出してしまう。どうかしました か?ロイド様。いや、別にシルファに背中 をさせられながら何度も咳込む。まさか見 られた?俺はドキドキしながらタオの言葉 に耳を傾ける。倒れた私たちを助けて魔人 を倒したのはロベルトよ。ぶ思わずもう 一度吹き出したロイド様。ゲホゲほ咳む俺 の背中をシルファが心配そうに何度も撫で た。ロベルトと言うと以前タオを助けた 冒険者だったか。うん。私が意識を 失いかけもうダめかと思ったその時に 殺そうと登場したよ。そして魔人と退治し 、湖の上ですっごい戦いを繰り広げたね。 魔人の攻撃を物ともせずとんでもない魔術 を打ち込んであっさりと勝利したよ。 さすがは私と将来を誓い合った中ね。 つ土シルファの牧刀は土の壁に埋まり抜け なくなる。無理やり抜こうとしている間に 俺はその背後へと回り込む。取った。牧刀 をシルファへと走らせ、首元で止めるはず だった。しかし目の前にいたはずの シルファは牧刀を残したまま姿を消してい た。うっそ。左右に目を動かすがシルファ の姿はないとなれば後ろ振り向くがいない ということは上即座に火球を念じ上空へ 向けて放つ。残念。下ですよ。また下から 聞こえる声に見下ろすとシルファが笑顔で 俺の真下にいた。驚く間もなく両足を掴ま れ転ばされてしまう。そのまままたがられ マウントを取らえてしまった。にっこりと 微笑むシルファを見上げ俺は目をつる。 負けました。はい、私の勝ちです。 よいしょっと。これでいいんですか? ロイド様。シルファは油のたっぷり注がれ た水瓶を俺の部屋の隅に置く。タプンと 水面が波打った。ありがとう。でもいいの ?1本取れなかったのに一瞬とは言え思わ ず本気を出してしまいました。1本取られ たようなものですよ。それにしても本気を 出したロイド様はこれほどまでにお強く なられていたのですね。シルファは嬉し ございます。グス。 またも涙むシルファやめてくれ。 恥ずかしいから。俺が本気を出して戦った ことがよほど嬉しいらしい。かなり限定し た状態での本気だったのだが、まあ喜んで くれてるんだからよしとしよう。先日の あまりにふ抜けたおいぶりどうにかなって しまったのかと思いましたが調子を 取り戻していただけたようで幸いですわ。 ふ。微笑みを浮かべるシルファを見て俺の 右手がブルブルと震えている。グリモの やつよほどビビっているのか。今日は ずっと引っ込んだままだ。先日の堅術 ごっこで痛めつけられたのが相当トラウマ らしい。あわ、あの時はちょっと体調が 悪くてね。Aスランプというやつですね。 そういう時は誰にでもあるものです。それ を抜け出すのには1にも2にも鍛錬ある のみ。実際スランプを抜けたロイド様の 動きはとても素晴らしいものでした。魔術 と剣術の融合、このシルファすごく完復 いたしました。シルファはそう言って うやうやしく霊をする。堅術も魔術も まだまだ拙い。でもロイド様は発展途上。 そして凄まじい速度で腕を上げて いらっしゃる。魔術が使える検子自体 とても数が少ないのに堅術レベルはわずか 10歳とは思えません。それに魔術に 関する造形はアルベルト様も一目置かれる ほどです。ああ、なんと素晴らしいの でしょう。成長したロイド様には騎士団長 や牽制の称号すら不り合いかもしれません 。そんな方の指導薬をやらせていただける なんてこのシルファ光栄四国でございます 。何をブツブツ言っているのだろう。 さっきから俺を見る目がなんか怖いんだが 。そういえばシルファは以前チャールズに 俺の現術の腕をすごく評価しているとか 言ってたっけか。いや、今回は魔術を使っ ただけだし、そこまで評価は変わらない だろう。そう思いたい。うん。ぬー。 パızズの放った魔力派が雨荒られと 振り注ぐがその全てをかわしパズの足元に たどり着いた。それまでに貯めていた力を 解放し切り上げる。ラングリス竜タ術交流 3と剣線が湖を新2つに割った。その勢い のまま点を貫き雲もついでにパズの身体も 切り裂いていた。関係1本なので劣化 コピーだが威力は十分。ちゃんと性質変化 はできたようだな。ぐバカな。我が肉体を 切り裂くとは貴様も我と同じ技が使えると いうのか。いや、今初めて使ったんだけど な。どうやらダメージを受けて驚いている ようだ。そういえば魔人は魔術は効かな いって言ってたっけ。普通の魔術は術式で 魔力を形ある力に変化させているので、 半分精神体である魔人には効果が薄いの だろう。その点、魔力の性質変化は単純に 魔力の質を上げて直接分殴るようなもので ある。だから精神体である魔族にも効果が あるんだろうな。いいですぜ、ロイド様。 ボコボコにやっちまってくだせ。そうだな 。もう少し試してみるか。今のは出力が 大きすぎた。もっと小さく鋭い方が利力を 効率的に与えられるはずだ。イメージに より探検を大魔力は小さくより鋭くなって いく。ラングリス流タ剣術下り煙 高速でパズの背後へ飛勝した俺は探検を 逆手に持って落下しながらの連撃を 叩き込む。無数の斬撃が切り裂いたパズの 左半神を消し飛ばした。うん。いい感じに 力が調節できているな。だがもっともっと 鋭くできるはずだ。己れ かとら顎残った方の反撃を避けながら2 連撃にてパズを3つに分断する。パズは 頭部のみを残し消滅してしまったが、その 代償として俺の手にしていた探検が粉々な に砕け散る。 魔力で覆っているとはいえ、獲物に全く 負担がかからないわけではないか。砕けた 剣を見てパズはにやりと笑う。笑いながら 身体を復言していく。くふ。なかなか驚き ましたが、そのような魔力量に何の変哲も ない探検が耐えられるはずがありません。 もちろんあなたの身体もね。パズの言葉で 俺は自身の自覚する。手足が震える。力が 入らない。力を使いすぎたのだろう。もう 動けないようだな。ど、どうしたんですか ?ロイド様。す、しまった。凍てるグリモ に俺はくぐった声で返す。まったな筋肉痛 になっちまった。ともかくなんとなくだが ダンジョンというものが分かってきたな。 たが、まだまだ仮説の息を出てないし、 もう少しサンプルが欲しいところだ。その うちまたダンジョンに潜りたいな。ロイド 様は魔術師でしょう。ダンジョンについて も調べるんですかい?何が魔術に使えるか 分からないからね。わあ、そういうもん ですかね。魔術というのは様々な要素が 組み合わさった学問だ。である以上、 この世の新羅番賞との繋がりがある。 そもそも火水がなければ魔術でそれを 生み出すこともできなかったわけだ。まあ 知識はあればあるだけ自分のためになる。 この知識がいつか何かに使える時が来るか もしれないしな。ダンジョンについては こんなもんだろう。さて、次は不要魔術だ な。不系統魔術に関する魔術書はそれなり にあったが、それを試すには特殊な職媒が 必要なのである。それがこの探検に腐され たまずい液。魔力に対するとても強い保持 力があり、浸透性も高いのでよく職倍に 用いられるのだ。それなりに貴重なもので 基本的には有望な火事職人たちにしか 出回らないらしく、なかなか手に入れる 機会がなかったのである。やることは他に もたくさんあったので後回しになっていて 実際に試したことはない。まずはまずい液 を剥がすとえっとやり方は確か熱湯に塗付 された箇所をつけこすって落とすんだっけ か魔術で湯を沸かしその中に探検の刃を つけてブラシで擦すると油のようなものが 浮き出てくる。これがまずい液だ。熱で 剥がれるが水には溶けないので湯の表面 部分に浮き上がるのである。それを 救い取って小瓶に入れていく。ムー不純物 が浮いているな。多分何度もこうやって再 利用したんだろうな。まずい液は不要に なるとこうして剥がし、また新たな不魔術 のために使える。だがその度に汚れが増え ていきが下がる。そうすると当然不魔術の 効果も薄れてしまうのだ。なら綺麗にして やればいい。小瓶に手をかざし魔力で 包み込む。すると液体の中から小さなゴミ が浮き出てきた。ロイド様、こいつは何を してるんですかい?不純物を取っているん だよ。高速で迫りくるパズ。俺のそばにい たベアウルフたちが立ちふがる。ガウ ぐるお。もしかして俺を守ろうとしてくれ てるのか。でも危ないぞ。知りかせようと したが間に合わない。邪魔をするな。パズ が両腕を振うとベアウルフたちは 引き飛ばされた。 地面に叩きつけられたベアウルフたち悲鳴 をあげた。こいつ自分の眷属をなんてやつ だ。パズはタオレフスベアウルフたちには 目もくれず俺目がけて体当たりを ぶちかましてきた。すと自動発動した魔力 消壁ごと俺の身体は湖へと吹き飛ばされる 。だが風景魔術非秘傷発動。風をまとった 俺はコ面の上を滑り中央あたりで止まった 。しゃあ翼を広げ地面を蹴り即座に追撃し てくるパズ。振り下ろされた右手から放た れる魔力派を魔力消壁で受け止めた。おい 、自分で育てた大事な眷属だろ。殴る なんてひどいじゃないか。何を言っている ?我に逆らう愚かな犬なども早や眷属でも 何でもないわ。貴様を殺した後に全て首り 殺してくれる。ひどいな。モフモフ帝国を 作るんじゃなかったのかよ。魔獣帝国だ。 顔を真っ赤にして俺を殴りつけてくるパズ 。ダメージは全くないが、それでも魔力 消壁をきしませるほどの威力。ただ殴った だけ邪コはならない。これも魔力の性質 変化か。やあ、ロイド何をしているんだい 。いつものように読書をいると爽やかな 青年の声が聞こえた。振り向くと金髪の すらりと背の高いイケメンが立っている。 俺のここの都上の兄アルベルトだ。 サルーム国の第2王子で大い継承権も第2 位だが分部ともに非常に優秀で事業王との 噂も立っているほどである。アルベルトは 俺が魔術書を読んでいるのを見てニコりと 微笑む。魔術書を読んでいるんだね。僕も 一緒してもいいかな?もちろん構いません よ。アルベルト兄さんありがとう。では 失礼して。アルベルトはテーブルを挟んで 俺の正面に腰かける。手にしていたのは 政治関係の本だった。俺がテーブルに積ん でいる魔術書の山を一別し、自分も読書に 没頭し始める。他の兄たちは俺をあまり気 にしていないようだが、アルベルトはなぜ か俺をよく気にかけてくれる。多分普通に いい人なんだろうな。それにシルファと 違って俺にあ、あ、白コしろと言ってこ ないのもいい。俺はアルベルトから本に 視線を戻し、また読書に没頭し始めた。 どれくらい経っただろうかパタンという音 がしてアルベルトが本を置く。ふう。 ロイドの集中力はすごいね。こん負けだよ 。本当に魔術が好きなんだね。アルベルト が立ち上がり腕を持ち上げるとバキバキと 音が鳴った。首を傾けるとまたボキボキと 。それを見た俺は思わず苦傷する。お疲れ 様です。アルベルト兄さん。僕は気分転換 に少し身体を動かしてくるとしよう。 よかったらロイドも来るかい?射撃場です か?ああ、好きだろう。はい。俺は アルベルトの誘いに即頭する。俺は身体を 動かすのは好きではないが、アルベルトの 誘いは別だと言っても好感度がどうとか いう話ではない。後継者として期待されて いるアルベルトには様々な施設の使用権が あり、今から気分転換に行く射撃場は魔術 の練習に持ってこいなのだ。キュン キュキューン。そして鼻を鳴らしながら すり寄ってくる。尻尾をブんブン振り ながら青向けになり腹を見せているものも いた。10数匹いたベアウルフたちは皆俺 の周りでじれついてきていたな。何?おい 貴様何をしている?早くそやを殺すのだ。 ブーパズが命令するがベアウルフたちは俺 のそばから離れようとはしない。それ どころかテキに満ちた目でパズを睨んでい た。ふむ。こんな感じかな。俺は手のひ から魔力を生み出しながらつく。俺の周囲 を白い煙のような魔力が包んでいた。 ロイド様一体何をしたんですかい?さっき からやっていた魔力の性質変化だよ。昼に 食べた肉の味や匂いを強くイメージして 発動させたんだ。さっきのシルファの料理 微味かったもんな。思い出しただけで よだれが出てくる。ベアウルフたちも気に 入ったようで心地よさそうな顔で浴びてい た。ボーパズ が入っていたベアウルフも始めた。どう やら俺の放つ魔力を吸い込んだようである 。おおおい貴様までふざけるなよ。やめろ 。吐き出すな。くぐお。ベアウルフは よだれをボタボタ垂らしながら口から黒い モヤを吐き出していく。モヤは新潟に 固まりパズとなった。おお、あれが本体か 。パズを吐き出し終えたベアウルフは俺の 元へ駆け寄ってきた。くんくん。そして 尻尾を振りながら俺の周りをくるくると 回っている。可愛い。わあわ。バカな子。 こんなはずでは残されたパズは雲の表情を 浮かべ息を荒らげている。許さん、許さん ぞ。おお。このクソガきが我が魔獣帝国の 邪魔をしよってズタズタにしてくれる。 辺りを漂っていた黒いモヤがパズへと 集まり、その身体を包み込む。空気が震え 、俺にくっついていたベアウルフたちが 警戒心を剥き出しにした。モヤを取り込ん だパズの魔力がぐんぐん上がり、魔力も どんどん増していく。パズは銀の毛と漆黒 の翼を持つを持つ巨大な猿へと変貌した。 決まった実態を持たないが故えの変貌。 全ての力を出し尽くした真の姿とでも言う べきか。最初とは内放する魔力量が断違い だ。殺す。巨大化したパズは短くそ呟いて 俺に飛びかかってきた。 身体が痛くて思ったように動けない。 シルファの全力をコピーしたからだろう。 あと若いからすぐ筋肉痛が来たんだろうな 。なんせ10歳だし。ひ、筋肉痛すか。 うん。これ以上の運動は控えた方がいい だろう。そう言って腕をマッサージする。 あまり無理すると治りが遅くなるもんな。 そんな俺を見てグリモはなぜか呆れた様子 だ。グふふざけおって。そんなお礼 繰り出されるパズの打撃打撃打撃。魔力 消壁が痛々しい騎しみを上げていた。 やはりかなりのパワーである。なあ、 ちょっと聞きたいんだけどそんなに強いの になぜ魔獣を集めてたんだ。知れたこと。 我1人が強くなるより部下を集めた方が より効率的に戦力を増大できるからよ。 強くなるために仲間を増やしたってことか。 ああ、そうだ。苦労と努力を重ねた日々だった。わざわざ魔獣の住みやすい環境を整えてやり、扱いやすくなる様子も繰り返した。面倒ない作業だったが、それもようやくようやくこれからという時だったのに。貴様のせいですんと怒りに任せた一撃で俺の身体は中に飛ばさえる。 強烈な一撃により魔力消壁は粉々なに砕け ちった。くばれ だが放たれた魔力並は俺ので消滅した。俺 の前に貼られた透明な壁を見てパズは 下打ちをする。地また魔力消壁か。だが そんなもの何度でも破壊して左右を見渡し たパズが言いかけた言葉を飲み込む。展開 したのは魔力消壁ではなく結界だ。空間系 等魔術次元展開かなり魔力を食うので短 時間しか持たないがあらゆる攻撃を通さぬ 次元の壁それでパズを包み込んだのだん 俺はふと思い立つ グリモは魔人に魔術は聞かないと言ってた が結局聞くのか聞かないのかどっちなの だろう。魔人と遭遇する機会なんてそうは ないだろうしてみるべきだよな。20A賞 俺は右手の口を開き呪文の影を開始する。 新内岩牙大塩熱 円牙列空嵐土水風4系統も神術を順ぐりに 100 高速術式を展開し本来の3倍速にて 編み込んでいく。どうした?何を戸惑って 嫌がるよ。どうせあと数年で破れる封印だ 。てめえも魔術師なら見れば分かるだろう 。どうせ全員ぶっ殺すところを今壊して くれれば命だけは助けてやろうって言うん だ。悪い話じゃねえはずだが。グリモール は俺を見てニヤニヤ笑っている。まさか俺 が首を盾に振ると思っているのだろうか。 俺の答えはもちろん決まっている。断るな 。驚くグリモワールに言葉を続ける。国を 滅ぼそうとするような悪いやをの話にする わけがないだろう。封印は俺がし直して おくよ。もう1000年くらいは壊れない ようにね。ま、ままままま待ってくれ。俺 が本に触れようとするのをグリモワールは 慌てて止める。悪かったよ。久しぶりに人 と話したからおかしなテンションになっ ちまったんだ。すまねえ、謝る。この鳥だ 。よく考えたら俺様を封じたのは何百年も 前の人間だもんな。この国の人間たちに 恨みはねえ。もちろん殺すわけがねえ。 心妙な顔で言うグリモワールを俺はと 見つめる。本当に?ああ。だからよ。封印 は解いてくれればお前さんの願いは何でも 叶えてやるぜ。そうだロイド。お前さんを 大金持ちにしてやるよ。俺は黄金を 生み出せるんだ。そう言ってグリモワール が手を開くとそこから金の粒が溢れ出す。 ええ、生成系統の魔術か。どうだい? ロイドが欲しいだけいくらでもくれてやる ぜ。俺は金の粒を積み上げるとふむと頷き 指で潰した。シャールズの言葉を俺は驚き の声をあげる。そんなことになれば アルベルトラに混じって王になるための 勉強をしなければならなくなるし、他の 王子たちと大いを競そって争わねばなら ない。俺は気ままに魔術の研究をしたいの だ。時期多い継承権なんて真っぴらごめで ある。おお。アルベルトが立ち上がる。 反対してくれるのだろう。助かった。まだ 10歳である俺に時期多い継承権を与える なんていくら何でも無茶な話である。 ほっと胸を撫で下ろす。とても良い考え です。ロイドはきっとこの国を支える存在 になる。王としての学びはその時きっと 将来の役に立つ。ロイドとの多い争いは僕 としても脅威ではありますが、相手が ロイドなら負けてやむなし。むしろ 競い合えたことを公栄にすら思いますと 思ったらアルベルトまで賛成している。 おいおい、ちょっと待て。俺は慌てて 立ち上がる。ま、待ってください。身 に余る光栄感謝いたします。ですが、自分 はとてもこの国の大たる器ではありません 。死んで事態申し上げます。む、俺の言葉 にチャールズは少し考えて頷いた。そうか 。それは残念だ。ふう。よかった。なんと か断れたようである。いきなり大い継承権 とかむちゃくちゃだぜ。しかし焼けに あっさり引き下がったな。まあいいや。 これで安心だ。俺はアンドの息を吐いた。 なるほど。つまりロイドよ。お前の器は この国だけで収まるものではないと言い たいのだな。確かこの大陸は未だ平穏とは 言えぬ。それを統一するような世界の覇王 となるとふ、我が息子ながら大きく出た ものだ。そういうことならその考え尊重せ ねばなるまいて。この国では収まりきら ないうは確かにそうだ。例えば世界をまた にかけた大魔術師ウィリアムボルド士の ような人物に育つかもしれない。そのため には王としての教育よりもっと他にもっと やるべきことがあるのかもしれない。 シャールズとアルベルトが何かブツブツ 言っている。2人ともニヤニヤしてるけど 大丈夫だろうか。ロイドよ。ではこれから もしっかりと励むのじゃぞ。期待している ぞ、ロイド。はい。 なんだか2人がすごく期待を込めた目で見 てくるがともあれ、なんとか大い継承権は 継がずに住んだようである。人安心だ。 演列火球。極大の炎を指先に集め グリモール目がけて放つ。ぬわあ。炎が 命中し、グリモワールは悲鳴をあげた。 あれ?なんで魔力消壁で防御しなかったの だろうか?おいグリモール 大丈夫か?慌てて声をかけると炎の中で影 が揺らめいた。見ればグリモワールの身体 には火傷1つついていない。く、驚かせ やがってだが魔人である俺様を魔術で倒す ことはできねえよ。残念だったな。え、 そうなのか。あ、そうさ。 新刊どもが使う神聖魔術なら少々の ダメージは受けるがよ。高が魔術仕事が俺 様を倒す術はね。残念だったなロイド。俺 様を復活させた時点では積んでたのサブ。 今度は滝列水求をぶつける。滝のような 水撃を食らいながらもグリモワールは確か にダメージを受けているように見えないわ 。話を聞きやがれ無駄だと言っている だろうが。 すごいな。本当に聞いてないのか?私列球 を放ちながらつく。岩石に押しつされ ながらもグリモワールは平気そうである。 これは驚きだ。魔人ンって本当に魔術が 効かないのか?一体どこまで効かないん だろう?知りたい、試したい。おいて てめえ。なんキラキラした目を向けて来 やがる。ちょ、やめろって。おいこら。俺 は思いつく限りの魔術をグリモワールに ぶつけるのだった。すみませんでした。俺 の目の前でグリモワールが両手を地面に ついた。おいおい、いきなりどうしたんだ よ。土下座なんかしてさ。許してくだせえ 、ロイド様。もう悪さはしねえ。だからな 。頼むよ。涙を流しながら訴えてくる グリモール。ちょっと攻撃魔術を数百回 ぶつけただけなのだがよくわからん。何で もいいが早く続きをやろう。俺はもっと 古代魔術が知りたいんだ。ひギーま、待っ てくれ。もう身体が持たねえよ。え、そう なのか。でもまだ全然物足りないんだが。 俺の言葉にグリモワールはなぜか仰ざめる とざざっと後ろに下がり、地面に頭を 埋め込むほどの勢いで頭を下げた。この グリモールロイド様に精神誠意尽くすこと を誓います。使い間でも何でもなります。 だからお願いだ。もう勘弁してくだせ。 使いまかよくわからないがそこまで言う なら今日はこの辺でやめてもいいかな。間 になってくれるなら魔術の実験はいくらで もできるし。うん。悪くない。俺は にっこり笑うとグリモールに手を差し伸べ た。分かったよ。じゃあ俺と契約するか。 えい。俺の差し出した手にグリモワールは すがりつく。暗い光が俺たちを包み契約が 完了した。クそ。このグリモワール様が 人間の使い間になるとはなんたる屈辱だが こいつの実力は半端じゃねえ。十分な信頼 を得た後にうまくそのかして利用してやれ ば俺が世界を影からぎじることだって可能 。くひ、その時までの辛抱だぜ。ん?何物 言ってるんだ?い、いいえ。なんでも何で もありませんぜ。ロイド様皇帝 2グリモワール なんだか情緒不安定なやつだな。まあいい かともあれこしてグリモワールは俺の 使い間になったのである。長期限で花歌を 歌いながら俺たちの戦闘を行く。行先が 同じだからと同行を申し出アルベルトも それを許可したのだ。もちろんただついて くるわけではなく魔物が出てきたら戦闘も こなしている。動力はこの絵たちより2段 は上といったところか。というか以前あっ た時より技が生えている気がする。あれ から修行でも積んだのだろうか。1人で 魔物を半分くらいは倒している。その強さ と性格から最初は警戒していたこの絵たち もに心を許し始めていた。全くアルベルト 様もあんな怪しげな少女に同行を許す なんてどうかしています。ねえ、ロイド様 。あはそうだね。ただシルファはタオの ことが気に入らないのか不機嫌そうだ。俺 もタオとは目を合わさないようにしている のだがちらこちらを見てくる。まさか俺の こと気づいてないよな。ちいつの間にかタ が俺の近くにまで来てじっと見つめていた 。うお、びっくりするじゃないか。ねえ君 私たちどこかで会ったことないか。さ、 さあ、分からないな。いきなりの質問に つい視線が泳いでしまう。ムう。なんだか 怪しいね。でも会ってるはずがないのは私 にも分かるなのに何なのこの感じ。やばい な。この視線怪しまえている気がする。 その原因は間違いなく木の呼吸だ。つい さっきまで修行のために木の呼吸をしてい たからな。呼吸の仕方がロベルトと似て いるから怪しんでいるのだろう。しくじっ たとはいえいきなりやめたら不自然だし ここは知らぬ存ぬで押し通すしかない。 あの時姿を変えていたのは不幸中の幸い だったな。ロイド様森の方を見てくだせ。 この娘が探しているという祠らあれがそう じゃないんですかい?グリモの声に従い森 の方へ視線を向けるとヒ々の隙間から 振ぼけた石の建物が見えた。ナイスだりも 追い払うチャンスであるタオあれが君の 向かおうとしている祠じゃないのかい? おお、まさしくあの祠よ。ありがとね。 兵士の皆さんにもお世話になったね。それ では私はこれで失礼するよ。タオは 慌たしくを下げるとすごい速さで走って いった。ふう。良かった。なんとかバレる 前に追い払えたか。ありがとなグリモ。へ 、気にしないでくだせ。ロイド様の使い間 として当然のことをしただけっすよ。それ にこの程度であんたの信頼を変えるなら 安易もんだぜ。くん。 何か言ったか?い、いい。何もそ、それよりあの祠らなんだか妙な感じがしますぜ。そうなのか。 わあ、すごいですな。 時々一般人に解放しているらしいよ。動物園として国内でも珍しい同植物が見れるからと放の日は大勢の人が訪れる。 ちなみにその時の案内人はエリス。 アリーゼがやりたがっていたが、それは さすがに止められていた。部屋の中央に ある白いテーブルにアリーゼと共に座った 。エリス、お茶を用意してちょうだい。 かしこまりました。エリスは頭を下げると いつの間にか手にしていたTで茶を注ぐ。 ハーブの良い香りが辺りに広がり、 アリーゼは心地よさげに目をつる。早速 ですが、アリーゼさんの魔獣を見せて もらいたいんですけど。あらせっかちさん ね。ふ、分かったわ。ロイドの頼みです もの。リルアリーゼが呼ぶと建物の屋根 からふわっとした毛玉が起き上がる。 さらりとした長い足、全長ほどもある長い 尻尾、ぴょコと立った耳が動き、主人で あるアリーゼの方を向いた。ビルと呼ばれ た巨大な狼は力強く跳ねるとアリーゼの元 へ降り立つ。金色の毛並みと金色の瞳の 美しい魔獣。背の高さは3mはあるだろう か。すごい威圧感である。紹介するわ。 この子はリルよ。さ、ご挨拶なさい。ウん 。か高い声でリルが泣くと白が俺の後ろに 隠れた。撤回から怖いのだろうか。それで も白は興味深かげにリルをじっと見上げて いる。こいつはレッサーフェンリルですな 。ベアウルフの上位種の割とやばめな魔獣 ですぜ。上位種かだから白も興味深影なの かもな。フェンリルってのは警戒心が強い ため滅たに確認されないと聞いたことが ある。戦動力も高く倍でドラゴンを買っ たりもするらしい。レッドシュレッサーと はいえ、そんな魔獣を買い鳴らすなんて、 アリーゼは俺が思うよりすごいのかもしれ ない。これは教えてもらえる内容にも期待 できそうだ。お願いします。俺もアリーゼ さんとリルのように白と石疎通をしたい。 連れて行かれた先は城の隅にあるレガを 積み重ねて丸型のドームにした建物。上部 からは煙突が生え、近くには井戸がある。 昔この建物は何だろうと中を覗いてみたが 、中は物置きになっていたっけ。一体 こんな場所に何のようだろうか。お、ここ だ、ここだ。懐かしいな。リアンはそう 言いながら扉を明る。中は以前見た時とは 全く違った。部屋の中央には巨大な路が 置かれ、金とにハンマー、ペンチ、のみ、 冬、様々な役品、様々な家事道具が並んで いた。ここは俺がガキの頃に使っていた 工房だよ。留学の際に道具を持って行って たんだが、帰るってことで一速先に 送り返しておいたのさ。今日から向こうで 学んだ家事仕事ができるってもんだぜ。 花歌を歌いながら道具を触るディアン。 その顔は子供のようにキラキラしていた。 ディアン兄さんは家事が好きなんですか? おお。だから向こうで色々学んできたんだ 。向こうはすごいぜ。不魔術や魔剣政策の 技術が進んでいてよ。このままじゃ行け ないと思ってアルニーに相談したら優秀な 不与術師を紹介してくれるって言うから 期待したんだが、まさかロイドとはな。 ああと従々しいため息を吐いてリアンは俺 を睨みつけた。ロイド悪いがアルニーの 言うことを鵜呑みにはできねえ。お前が 本当に不与術師として優秀なのかどうか まずは試させてもらうぜ。わあ。くん。 なんだか厄介なことになってきたな。つい てきた城が不安げに俺を見上げている。 この液体が何か分かるか?リアンは水瓶の 中に入ったキめく液体を差し示しす。 まずい液ですね。付与の際に術式と共に 塗付する液体です。向こう基本は知って いるようだな。だがこれはどうだ?かけて いるのは支有系透魔術回復呼吸呼吸の深さ に応じて少しずつ傷を癒すというという ものである。長い間じわじわと回復する ため魔力刻印と相性が良い。アトーレが やったと映えにくいし の魔術は全てかなり上位の魔術なので バレると面倒だ。傷つき倒れていた者たち もしばらくすると傷が治り立ち上がる。 うん。これならそう簡単には倒されない だろう。てなわけで話の続きだ。ああ、 分かりやすたお本魔力の性質変化とは術式 ではなく魔力を生み出す際に行うんですよ 。ただ魔力を出すだけでなく手を加えれば 性質も変化させられるんです。ええ、それ は考えたこともなかったな。魔力を 生み出すのなんてただ万全とやっていた。 思えばグリ物使ってた古代魔術が色を変え たり魔力並の形状を変えたりしていたのは 術式ではなく性質を変化させていたのか無 意味だと思ってたがやっぱり魔術は奥が 深い。まずは色の変化から始めるのが基本 です。やってみますかい?もちろん魔力の 性質変化はイメージが大事でさ、色のつい た魔力を強く想像するんです。とはいえ 一丁一隻でできるもんではイメージね。姿 を変える魔術模者姿みたいなものかだっ たら得意だぞ。イメージと俺は青色を強く イメージし、手のひから魔力を生み出して いく。すると青い青色の魔力が溢れ出して きた。おお、これが魔力の性質変化って やつか。赤、白、緑、思うように色を変え ていく魔力。こりゃ面白い。俺がはしゃい でいるとグリモは驚愕の表情を浮かべて いる。なき聞いただけであっさりと動かし たりとかもできるな。あまり意味はなさ そうだけど。踏み出した魔力に動けと イメージを送るとグねぐねと色を変え ながら動いていく。クリモは俺が事在に 動かしているのを見てあんぐりと口を開け ていた。なるほど。パズはこれに匂いや味 を加え、魔獣好みにしているんだな。炎 をいて全てを噛み砕く牙となれ。消熱 なんてことをしているとアルベルトの影が 終わったようだ。すぐ気づいたシルファと タオがパズから距離を取る。直後萌える 無数の炎がパズづらいと振り注いだが 後範囲に渡る炎が周囲を焼き尽くしベア ウルフラは悲鳴をあげながら次々と倒れて いく。全くえたものか関心したものか一応 聞くが魔術書以外には興味はないのかな? 申し訳ありませんが。ふむ。そうだろうな 。やはり城でやることもそろそろ限界が あるよな。アルベルトについていれば たまに射場に連れて行ってもらったり できるが、それでも大っぴらには動けない 。せめてもう少し上のレベルの魔術書が あればいいんだが。そういえば城の地下に ショ庫があったっけ。アルベルトがぽつり と漏らした言葉に俺の耳が反応する。鹿子 にはあまりの危険さ故えに取り扱いを禁じ られた魔所の類いがたくさん封印されて いると聞く。その中には金種も多数含まれ ており、昔この国を滅亡寸前まで追い込ん だ魔人が封印されたものもあるらしい。 魔女とは本物に魔力を込めた魔道具のよう なもので誰が使っても効果を発揮するのが 特徴だ。ただその作成にはかなり高度な 魔術知識と時間が必要とされるためその 貴重さは魔術書とは比べ物にならない。 魔術を封じたものでさえなかなか市場には 出回らず城にも数札しかないので俺も じっくり見たことはない。特に強大な魔術 が込められたものはあまりの危険さゆ故え に禁止扱いされ国で厳重に保管されており の際にしか使われないと聞く。以前どこか の対戦で近所が使われたらしいがそれを 唱えると敵軍に雷が振り注ぎ一瞬にして 壊滅させたという。ただし術者はその反動 で50年以上年を取ってしまったとか魔人 を封じるなんて魔術が込められた金書が どんなものかなど全く想像もつかない。 どんな術式を浴み込んであるのだろう。 すごく気になる。小さい転場に随分脅され たものだ。悪いことをする子は金に封じ られた魔人に食べられちゃいますよなんて な。はは。言われてみれば確かに城の地下 には不自然に強力な結界が展開されている のを感じていた。きっと国の重要書物など が入っているのだろうとあまり興味を持た なかったがそういうことなら話は別だ。 家然ワクワクしてきたぞ。アルベルト 兄さん、その話もっと詳しく聞かせてくれ ませんか?おいおいロイド妙に目を輝かせ ているじゃないか。まさか入ろうとしてる んじゃないだろうな。いきなり釘を刺され 同揺しつつも何もなかった風を予想笑顔を 返した。やだな。そんなことするはずが ないでしょう。アルベルト兄さん。その割 には笑顔が引きつっているようだがも元 踊りこんなものですよ。あはあは。なんと か受け答えするが同様の成果こちなくなっ てしまう。どうにも演技をするのは苦手だ 。しばらくじっと俺を見ていたアルベルト だが、すぐに口元を緩めた。まあそうだな 。そもそも城の地下には城の魔術師が 住人係かりで編み込んだ結界が貼られて いる。人目を盗んではいるなど不可能だ。 僕でも入るには許可が必要だしね。 アルベルト兄さんは入ったことがあるん ですか?ああと言っても入り口だけだがね 。 というかそれ以上は入れなかったんだ。奥 から発せられるわ踊りじしい魔力の渦。 思い出しただけでもおじけが出る。魔人が 封じられた金所があるという話も信じて しまうよ。ブルルと身体を振わせる アルベルト。演技ではない。少しだけ顔が 青ざめていた。どうやら本当のようである と。まあそんなわけだ。ロイド、お前は 少し変わっているが無茶をする子ではない 。まさか行くわけがないと思うが。はい。 行くわけがありませんとも。俺は アルベルトの問に頷いて返すのだった。 ロベルト 何をニヤニヤしてるね。ああ、なんでも ないよ。それよりこの探検大して価値が ないならもらっても構わないか。元より そのつもりね。お好きにどうぞ。 ありがとう。魔術付与された探検は ちょっと欲しかったんだよな。もちろん上 にもそういった武器などはあるが、高価な ものばかりだし、気軽に分解したりはでき ないのだ。だから不与系統魔術については まだ試していなかったのだが、これで不与 魔術の実験ができるぞ。宝箱の破片と共に 鞄へと放り込んだ。すると午後と辞りがし 始める。おっと。そういや、ダンジョンは 宝箱を取ると消滅するんだっけか。うん。 早く外に出るよ。俺はタオと共に ダンジョンの外へとかけるのだった。外へ 出ると空は薄暗くなっていた。げしまった 。グリモのことを完全に忘れていた。 こんな遅くまで放置して大丈夫だろうか。 どうしたね、ロベルトそワそわして。悪い がちょっと用事を思い出してね。 すまん。俺はタオに謝罪すると即座に秘障 を念じ、空中へと飛び上がった。あ、どこ へ行くね?悪い。急いでるんだ。待つよ。 せめて連絡先を交換するあるう。タオの よく響く声を聞きながら俺は城へと飛んで いく。少し残念だがもう2度と会うことも ないだろう。それにしても気についても 知れたし、魔物もいっぱい見れたし、 ダンジョンでも色々拾えたな。大満足の1 日だった。入ってきた時と同じように姿を 隠して場内へと戻る。ほクホク顔で実質に 戻るとベッドでは俺の姿をしたグリモが 倒れふしていた。ただいまああ、その グリモ大丈夫か?声をかけるとギと首を 動かし俺の方を向く。 その表情は完全に死んでいた。 ロイド様、メイドが来たと何度もお知らせしたんですがね。母は悪いな。忘れてた。やはり何度か連絡してきたようである。多分魔物に夢中になってた辺りだろうか。どうも集中すると周りの声が聞こえなくなるんだよな。反省。ええ、きっと忙しいんでしょうと。なんとか会話はごまかしやした。 ですが、剣術ごっこは結局やることになり ましてね。まあ、ズタズタのボコボコにさ れやすよ。あのメイド半端な強さじゃねえ ですな。だろうな。グリモが乗り移って いる人形は俺の身体をコピーして作って いるからな。自慢じゃないが運動神経のな さには自信がある。それだけならいいんで さ。問題はあのメイド自分をぶちのめした 後になぜか泣きながらロイド様のふ抜けた 根性を鍛え直しますとか言い出したんすよ 。ああ、サボってると思われたんだろうな 。普段は魔術でシルファの権技をコピーし てるからな。残念ながらそれが俺の実力だ 。そんなわけでついさっきまで打ち合いし てました。昼からずっとね。すまん。俺は 素直に謝罪した。 しばらく外出はできそうにないな。じゃあ 行くとするか。アルベルトについて城の 裏側にある広場に向かう。入り口を管理し ている兵に挨拶をして中に入ると一面の 芝フが広がっていた。ここが射撃場。簡単 に言えば魔術の的当てができる場所だ。 大掛かりな魔術の実験をする場としても 使われるため危ないので子供の俺は1人で は入れないのだ。 はあ。いつ来ても広いですね。城の魔術師 たちも的を狙って炎や水の魔力級を飛ばし ている。魔術を使用する感覚は人によって 異なる。例えば同じ火球を放つ場合でも 全身から集めた魔力をいつに集めて放つ 流れのスムーズさ、速さなど連度は 1人1人異なる。それを見ているだけでも 結構楽しいのだ。魔術師たちに興味心々な 俺を見てアルベルトは微笑む。母はロイド は本当に魔術が好きだな。ええ、大好き です。そう、素直に喜んでくれると連れて きた会があるというものだよ。さて、それ じゃあ僕たちもやるかい。はい。 アルベルトは頷くと兵士たちに命じて敵を 用意させる。100mほど離れた場所に1 から9までの数字が刻まれた代償様々な敵 が並んだ。人のを見るのも楽しいが もちろん自分でやるのが1番だ。中踊りじ で大っぴらに魔術を使う機会はないからな 。そうこうしているうちに敵の配置は 終わったようだ。ではロイドからやると いい。わかりました。敵当ては説明する までもないような簡単な競技だ。先手と5 手に分れて10回ずつ魔術級を放ち、 大きな数字の書かれた的を多く倒した方が 勝ち。それだけである。もちろん数字の 大きな的ほどサイズが小さく当てにくく なっている。的を前にして俺は魔力を指先 に集めて火球を作り出した。もちろんただ のではない。現在研究中である回転運動を 取り入れた改造魔術だ。魔術を構成する 術式を持てり、魔力級の核に回転力を持た せることで、ただまっすぐ飛ばすだけで なく様々な方向への変化が可能となる。 もちろんそんなことをしなくても普通に 動きを制御して中央無人に動かすことも 可能だが、そんなことをして当てても 面白くない。せっかく実験できる機会なの だから色踊りじ試してみたいもんな。僕 普通の庶民だった俺は血闘で命を落とし、 何の因果王族として転生した。サルーム 王国第7王子ロイドディサルーム。それが 俺の新しい名だ。今では10歳この生活に も随分慣れてきたと思う。ちなみに国の 景色や文化雰囲気と照らし合わせてみると 俺は死んだ直後にこの身体に転生したよう だ。俺が学園に通っていた頃、新しい王子 がもうすぐ誕生するらしいとか言ってたし な。少し申し訳ない気もするが、なって しまったものは仕方ない。兄たちはすでに 成人しており、年も離れていた俺は大い 継承争いともほとんど関係ない。おまけに 身体も小さく用姿も平凡、それに政治にも 全く興味を示さなかったので期待されて ないようだった。だが兄たちが王になる ために毎日毎日マナーや学問武術を みっちり学んでいるのを見るとそれで 良かったなと思う。おかげで俺は大好きな 魔術を思う存分勉強させてもらっている からだ。朝起きて図書館に引きこもり魔術 書を読みふける日々。その増量はとんでも なく魔術書だけでも数百冊はある。基礎 から始まり、専門的なものに至るまでその 全てに目を通した。前世で基礎をしっかり やっていたおかげか難しい魔術書も理解は できた。もちろん魔術の再現も今は色々と 応用するための術式を編み上げている。 ちなみにあの時を殺した魔術は高価な媒体 を使用したご利用子で今見ればそう大した 魔術でもなかっただったようだ。ちょっと 残念。なお魔術が好きなのは隠してないが 、実力というかあれだけの威力が出せるの は隠している。あんな魔術が使えると知ら れたら絶対面倒なことになるだろうし、 そうなったら魔術の研究どころではない だろう。期待されて多いがどうこう言われ ても困るしな。ちょっと変わった魔術好き の王子。これが俺に対する周りの評価で あるべきだ。ロイド様、どちらですか? ロイド様。 両手に魔力を集めて皇室か攻撃力を上げる ようイメージしているんだな。面白そうだ 。俺もやってみるか。とはいえ素ではあれ だし。そうだ。鞄の中に武器があったっけ 。以前不魔術で使った鉄の探検。あれを 使えば剣で同じことができるよな。隙を 見せたな。死ねえと思いカを漁ろうとした 時である。パズは魔力並を放ってきた。 ロイド様危うね。それを迎え打つべく俺の 右手グリモが黒い魔力波を放つ。2つの 魔力並は互いにぶつかり引け飛んだ。ぬー 。魔人が人間に組か。へ、鼻くそ亭の威力 だぜ。パズとグリモが魔力並みを打ち合う 。何度も何度も俺の元で激しい先行が散っ ている。Aを知り解け。そやつは失った 我が身体の新たな宿とするのだ。誰が てめえなんぞにやらせるかよ。こいつの 身体はゆくゆくは俺様のもんになるんだ からな。街から派の激突音であまりよく 聞こえないが2人は何か喋っているようだ 。魔人同士対抗心でも燃やしているのかな ?ロイド様、ここは自分に任せてやりたい ようにやってくだせ。ああ。うん。グリモ も無理すんなよ。ていうか別に放っておい ても魔力消壁で防げるんだけどな。まあ せっかくやるって言ってくれてるんだし無 に断ることもないか。王族とは家のものの 信源をむやみに否定せぬものらしいしな。 えっとこんな感じかな。戦国と同じ容量で 強く硬い歯をイメージした魔力を生み出し 剣にまとわせていく。さらに先ほど見た シルファの権技も制御魔術でコピー。よし 、これでやってみるか。グリモの口を閉じ させ、ぎゅっと探検を握りしめた。行くぞ 。俺は米を蹴り、まっすぐパズに向かって かける。低く構えた剣筋が水面で爆舌続け 、水柱となって俺のすぐ後を続く。今した ロイド様が使われたのは魔獣使いの技。 アリーゼの力は天生の際によるもの。自覚 がないがゆえにアンコントローラブルです が、ロイド様は確実に自覚して使われてい た。しかも他の魔獣使いはアリーゼ様の前 ではまともにコントロールできなくなって いたのに、あれほど見事にこのまま アリーゼを超える魔獣使いの技を習得して いただければ集まってくる動物たちを 追い払っていただけるかもしれません。 ここが動物だけなせいで他のメイドたちは 怖がって近寄りもしないし餌やり汗も大変 。おかげで私の休みはなくショッピングや カフェに行く暇もなし。ええ、そうですと も。ここは是非ともロイド様に頑張って いただかねば。何か強烈な念を感じ 振り向くとエリスが期待を込めたような目 で俺をじっと見つめている。ロイド様また いらしてください。アリーゼ様はもっと 色々なことを教えられるようですよ。まあ 、ナイスだわ、エリス。え、そうよロイド 私はもっとたくさんのことを教えてあげ られますから。だから是非また来てね。 各かに魔獣使いの技がこれだけなはずが ないよな。また何か疑問が生まれたら聞き に来るとしよう。あまりまともな返事は 期待できないけどな。よしろ。いい子だぞ 。オン宣投げたボールを取ってきた白の頭 を撫でてやる。魔力の性質変化を利用した イメージの共有はかなり便利でこれを使え ば大抵の行動はさせられるようになってい た。ちなみにさっきもただ普通に投げた わけではなくめちゃくちゃ高く投げた。 風景トマ術を使って城の上壁くらいの高さ にだ。それを壁と壁の間を登らせて鳥に 行かせたのである。 魔獣ならではの動きだ。やるな白。ただ 動き回る白を常時魔力でついでおくのは それなりに負担なため魔力刻印を用いて 命令したい時だけ魔力を飛ばして白と 繋がることで解決した。とりあえずこれで 日常生活に慣れさせていくか。ヤーロイド 。そんなことを考えていると芝フの向こう からアルベルトが歩いてくる。愛に王子 アルベルト俺の上の兄で金髪聴のイケメン だ。魔術に関してはかなりの腕前で俺を よく魔術の訓練に連れて行ってくれる。 ちなみに大い継承候補と噂されているよう だ。魔術には全て影象が存在する。ただ ほとんどどの魔術師は各々自分にあった形 で術式で無営症かあるいは観略化している のだ。の魔術なんかは影も魔力もほぼ必要 ないが上位魔術になってくるとさすがに 術式だけでは補えないため呪文の影が必要 となってくる。それを20章で同時発動さ せる。果たしてどんな効果が生まれるのか ワクワクするな。行くぞ、グリモ。えい。 俺の言葉と共に右手にグリモの口が開いた 。改めて呪文の影を開始する。 やあ。突如グリモが悲鳴をあげた。なナ、 今のは一体何なんですさ。え、呪文を影承 しただけだが、今のがなんかとんでもない 量の呪文が一気に聞こえたんですが、ああ 、呪文束だよ。一呼吸に100の呪文を束 にして突っ込んでいる。宣骨だがその束で ある。 人ともなればこのくらいできると思ったのだが。 いや、無理っすよ。 呪文束くらいは知ってますが、束ねられるのは生ぜ 2つか3 つくらいっす。その影象速度についていくには開魔術の例えば火球とかでないと無理っすよ。火球に承は不要だろ。いえ、自分は普通に必要すよ。驚いた。 火球みたいな買魔術にも影が必要なのか。 古代魔術は影少重視の文化なのかもしれ ないな。こっちは逆に影縮に特化した術式 を編んでいるから買魔術に影はできないん だよな。まあそういうことなら仕方ない。 じゃあ俺1人でやるしかないか。人って ことは2人分の影を1人でや るってことっすか。ああ、とりあえず こっちの口で普通に喋れるかだな。ああ。 うん。普通に行けるな。手の口から声を 出してみる。妙な感覚だが難しくはない。 これなら1人20もできそうだ。念のため 結回を貼っておくか。では改めて 円列火級と滝列水求2つの上位魔術を20 影する。やや上空に座標を指定した。それ は正確に発動している。いるのだがなんだ こりゃ。とんでもない魔力の氷を感じる。 これ以上やると結界が持たない。そう判断 した俺は魔力供給を立ち強制的に発動さ せる。直後混じり合った2つの魔術が破裂 する。ドーン と大爆発を引き起こし結界は消滅。の雲が 消し飛んでいたな。南通威力。ああ、 こりゃすごいな。これが20重か。かなり 威力を抑えたつもりだったが、それでも俺 の結界を破るとは全力で打ったらどうなる ことやら。なんだ?城の上空ですごい音が 聞こえたぞ。まさか竜でも現れたか?走れ 走れ。から見張の兵士たちの声が聞こえて きた。やべ、見つかったら怒られちまう。 俺は屋上から飛び降り自分の部屋へと 駆け戻るのだった。王族たるもの女性から そういう視線を向けられることは少なく ない。周り体に言えばモるということだが 、あまり彼女たちを甘く見るなよ。女性が 僕たちを見る目はとてもシビアだ。あまり だらしなくしていると霊水をぶっかけられ ちまうぞ。はわあ。すごく真面目な顔で何 を言っているんだろう。この人は。もしか してアルベルトは女性関係でひどい目にで も会っているのだろうか。アルベルト様。 うわ。いきなり後ろから声をかけられ、 アルベルトはビクっと肩を振わせる。 振り向くと満面の笑ミを浮かべるシルファ がいた。シルファは笑顔のまま手にしたT を差し出した。驚かせて失礼いたしました 。お茶が入りましたよ。あ、ありがとう。 シルファから茶をついでもらった アルベルトはTカップをずっとすする。 そしてぶっ吹き出しそうになり、なんとか 耐えた。暑かったのか渋かったのか、 はたまた両方か。アルベルトはゲホゲほと 咳き込んでいる。アルベルト様と言えど、 あまりロイド様に余計な知識を与えませぬ ようお願いします。ああ、もちろんだとも 。それを聞いて安心いたしました。ではご ゆっくり。シルファはにっこり笑うと俺 たちに背を向け去っていったな。怖いだろ 。そう言ってアルベルトは苦傷する。いや 、どう考えても自業自得だろう。何が恐縮 なものか。息子たちに現術を叩き込んだ シルファはお前の現術の際は歴代王子で1 番国1番の剣士になるなどと対鼓版をして おる。城でも屈の魔術師であるアルベルト もお前の才能に嫉妬しておったよ。自分が あの年頃だった時はまともに火球など 飛ばせなかった。それを見事に制御して おるとな。若き実力者であるあの2人に そこまでしめるとは大したものだよ。 シャールズは腕組をしたまま嬉しそうに うんうんと頷いている。うは2人とも そんなことを言ってたのかよ。俺なりに 実力は隠してたつもりだったが、まだ 甘かったようだ。やはり城の中で魔術を 使うのは危険だな。あまり俺の評価が 上がると大い継承に巻き込まれる可能性も ありそうだし、そうなったら面倒だ。少し は自調しなければ。でも俺の性格上魔術の 研究は止められないしな。お前には大いに 期待しておる。これからも励むのじゃぞ。 えっと、そうですね。返事を濁す俺を見て チャールズは顔を曇らせる。だが、いくら お前が優秀だからとて、今からお前を大い 継承候補に加えるのは難しいのじゃ。 すでにアルベルトラを含む上位の王子たち にはそのための教育をさせておるからな。 お前がそう考えて頑張っておるなら 心苦しい。先に言っておこうと思い、こう して呼び出したのじゃよ。あ、そういう ことか。つまりチャールズは俺が大いを 継承権すべく頑張っていると勘違いして いるのだ。もちろん俺にそんなつもりは み人もないのでほっと胸を撫で下ろした。 お気になさらないでください。父上 私は言われた通り好きなことをしている だけです。多い継承権などに最初から興味 はございません。俺の言葉にチャールズは 目を丸くした。そして気は真ったかのよう に目を細める。うむうむ。わしの言葉に 腐るでもなくよくぞ申した。できた息子を モてて嬉しいぞ。しかもちょっと涙んで いるようだ。本心なんだけどな。完激して いるチャールズを見ながら俺はポリポリと 本を描いた。安心せロイドよ。その努力が 無駄になることは決してないだろうからの 。だからその調子で埋進するのじゃぞ。 はあ。うむ。では下がってよい。なんだか わからないが、とりあえず今までの生活は 維持できそうで安心だ。俺はアンドの息を 吐きながらチャールズに背を向ける。それ にしても大いにも興味を示さず、ただ ひたすらに努力を積み重ねるか。例わずか 10にして大したものよ。いやはや真の 大たるもの。どれくらい出なくてはいかん のかもしれんな。これは大い継承候補に ついて考え直さねばならんのかもしれぬ。 シャールズは何かブツブツ言ってるが あまりよく聞こえない。まあ多分政治に ついてだろうな。悪いけど興味なしだ。 それより早く帰って本を読みたい。俺は 足早に玉座の間を後にするのだった。それ でよというのは何かしら。はい、つい最近 魔獣を買い始めたので飼育法け方など色々 聞きたいなと思いまして紹介しますね。白 です。オン背中を撫でると白が吠える。 それを見てアリーゼは目をキラキラさせた 。あらあらあら。まあまあ可愛い子ね。 しろちゃん焼けに丸くて小さいけれどベア ウルフかしら?当たりです。北の森に アルベルト兄さんと魔獣狩りに行った時に 懐かれました。それにしてもよくわかり ましたね。本来の姿とは大きく違うはず ですが。うふふ。なんとなくそんな感じが したのよ。なんとなくね。やはりなと思い ながら俺は目を細める。以前俺が魔力の 波長を感知して生物の同一個体を識別した ようにアリーゼもまた無意識に似たような ことをしたのだろう。魔力ってのが関係し てるのよね。よくわからないけれど。はい 。それで聞きたいのですな。ネーロイド こんなところで立ち話もなんだし中で話さ ない。美味しいお茶を出すわよ。あ、そう ですね。つい話し込んでしまった。 中に入ればアリーゼの魔獣もいるだろうし 、それを見ながらの方が話しやすいか。と いうわけで俺はアリーゼに案内され塔の中 へと足を踏み入れる。中は大広間となって おり、塔の外壁に螺線階段と小部屋がいく つかある以外は完全に吹き抜けとなってい た。地面には柴け池村さらに木々まで生え ており、まさに自然のままといった感じだ 。それを見たグリモが簡単をあげる。俺に 背を向け何かブツブツ言っている。なん だろう?やっぱり剣を折りすぎて怒って いるのかな?ロイドは 思わずピンと背筋を伸ばしてしまう。俺の 想像に反して振り返ったアルベルトは 微笑みを浮かべていた。ありがとう。これ だけ武器があればこの絵たちも喜ぶだろう 。ところで実は父上から魔獣の討伐を 申しけられているんだがよかったらロイド も来ないか。魔獣狩りですか?魔獣とは 魔力を持つ巨大な獣のことだ。とても知能 が高く人の言葉を理解するものもいる。 基本的には人に懐つくことはなく群れも 作らず単独で生活しており水路や畑を 荒らしたり時には小さな村を滅ぼすことも ある厄介な獣だ。前世で1度見たことが あるが、その時は身の竹5mほどはある 巨大なイノシシで町の壁を破壊して建物を いくつも東壊させていた。その時は警備の 兵士10人係かりでなんとか追い払えたん だっけ?ちなみに王子になって知ったこと だが、庶民にとっては危険な魔獣も一部の 貴族たちにとっては狩の対象である。 シャールズやアルベルトラ兄王子たちから 魔獣狩りの話は何度か聞いていた。1 度行ってみたいと思ってたんだよな。ああ、父上からせっていてね。明後日の絵たちを連れて大児に行くんだよ。どうだい?行く。行きます。 2 つ返事で承諾する。大っぴらに外へ出られるし、この絵が戦うなら魔術の効果も実際に見る機会だ。それに魔獣と戦うのであれば試したい魔術もある。 断る理由は1つもない。お話中失礼します 。アルベルト様、私も同行してよろしい でしょうか?シルファが半保前に出て うやうやしく頭を下げる。ああ、君は ロイドのご衛権世話係かりだからね。当然 ついてくるといい。ありがとうございます 。そしてまた霊をして下がる。よし、 決まりだ。それでは明後日の朝2人で僕の 部屋に来るように。分かったね。はい。俺 は元気よく答えアルベルトの部屋を後にし た。上期限で廊下を歩く俺の後ろを シルファは音を立てずついてくる。そう いえばシルファは魔獣って見たことある? ええ、何度か父の魔獣狩りについて行き ました。騎士団の者たちで追い立てるの ですか?すごく楽しいですよ。きっと ロイド様も気にいると思いますよ。うん。 楽しみ。満面のエミを返す俺を見て シルファはやや顔を背ける。初めての 魔獣狩り。日々の堅術ごっこでロイド様の 腕はかなりのものになりましたし、ここら で1度実践というのも悪くはないかもしれ ませんね。やはり実際に剣を使って戦って みなければ現術というものは分からない ですから。ロイド様も剣士としての自覚を 持たれるちょうどいい機会ですね。それに もしかしたらロイド様の全力を見る機会も あるかもしれません。ふっ楽しみになって きましたね。何をブツブツ言ってるの だろうか。えへ、皆様方ロイド様に興味 心身なんですよ。そうか。地味な七尾に そこまで注目もするはずがないだろう。 まあいいや。とにかく明後日が楽しみだ。 さらにタオは流れるように肘打ちを放つ。 そこから左鍵つき美け手刀な回し蹴り。 それらは全て最初の一撃と寸分違わぬ場所 へ打ち込まれていく。タオは止まらない。 そして日々はさらに大きく深くなっていく 。こんなところではないある。あ、5 歳の頃から毎日毎日短けてきたね。雨の日 も雪の日も休まず毎日彼氏も作らずよ。 そんな努力を積み重ねてきた私がこんな ところで彼氏も作らず死ねるか。一泊置い ての飛び膝蹴り、魔力消壁が砕け散り、 ぽっかりと穴が開いた。あ、でもまずいな 。好きだらけだぞ。しかもリッチもぼっと していたわけではない。カタカタとリッチ のラン食い場が揺れる。魔術の影だ。黒い 先行が他を包む。島どうと爆発が 巻き起こる。吹き飛ばされたタオが地面に 落ち何度か転がった。ぐったりしている。 やばそうだ。タオて より抱き起こす。タオは苦しげな表情で顔 をあげ、目を開く。うな。なぜ戻ってきた ね?実は逃げてなどおらず近くで感染して いたとはとても言えず口を継ぐむ。もしか して私のためにもうバカあるな。でもいい よ。ロベルトみたいなイケメンと一緒に 死ねるなら本もある。そう言って俺から顔 を背けるをて。おいおい、もう諦めるのか 。 もうダメある。身体動かないよ。それに 動いたとしてもピッチ相手に勝てるわけが ないね。何言ってるんだよ。俺の言葉に 被せるように黒い先行が辺りを包む。背を 向けていた俺たちにが魔術を放って きたのだ。ぎゅっと目をつるタオ。直後 衝撃派が俺たちを襲うことはなかった。俺 の張っていた魔力消壁がリッチの魔術を 防いだのだ。壊る目を開けたタオは不思議 そうに目をパチクりしている。俺は 立ち上がるとをまっすぐに見据えに やりと笑った。ここからが楽しいんじゃ ないか。っていうか強くなりたかったの なら身体を鍛えるならなんなりやり用は あったんじゃないか。面倒な思いをして まで部下を集めるよりよほど効率的だろ。 楽しいから雲なく続けられるのである。 パズは戦闘スタイルからして肉段が得意な タイプ。部下を集めて命令を出すより身体 を鍛える方が賞にあってそうだしな。俺が 寝ても冷めても魔術をやってられるのも 純粋に楽しいからだ。魔術の修行は俺様も やってきたがそう楽なもんじゃねえ。 リヘドを吐き、地味な反復をし、努力を 重ねて少しずつものにしていくもんだ。 それをロイドはそりゃもう楽しそうにやり やがる。毎日常ジ今までもこれからも だろう。そんなやに努力だなんだと言っ てるやが勝てるわけがねえ。グリモが ブツブツ言っているが吹きさぶ風の音で よく聞こえない。俺の言葉にパズは苦笑い を浮かべる。ふ、我の肺員は楽しめなかっ たことか全く無茶を言ってくれる。そう 言い残し、パズの身体は砂のように サラサラと消滅していく。夫と なって冷えゆくパズへグリモが大きく口を 開け吸い込み始める。どうやらその魔力を 食べているようだ。え、魔人の魔力っての はやっぱうまいぜ。力がかなり戻ってき やがった。こいつのそばにいれば上質な 魔力の補充には異かねえ。この調子で魔力 を増やし、そのうちこいつの身体を乗って やるぜ。ブツブツ言いながら北グリもその 力はほんの少し増しているように見える。 どうやら魔力を食べて強くなるようだな。 どうでもいいけど腹壊すなよ。そりゃもう ええ。俺の言葉にグリモは慌てて返事を するのだったな。あまりレベルが高いとは 言えない生成魔術だね。切開を無理やりに したのかい。準度が低すぎるし中身も スカスカスカだ。これじゃあ駆け出しの 商人も騙せないよ。そもそも魔術での金の 生成は禁じられている。というか俺は王子 だし金には困ってないんだよな。む、グぐ た。だったら不老師だ。お前さんを不老師 にしてやるよ。悪いが自分の身体に他人の 術式を施されるのは好きじゃない。特に 不労士なんて強い術式を人体に編み込む なんてどんなリスクがあるか分かったもの じゃないよ。魔術というものは万能では ない。低レベルの魔術なら魔力の消費だけ でな何とかなるが、あまりに高レベルな 魔術は術者や比術車にも負荷がかかる。 不労士なんてのは相当うまく術式を 編み込んでもかなり重いリスクをしうはず だ。で言えば重度の神経麻痺や肉体の欠損 とかとてもそんな術式をおそれとは受け られない。壺だったのかグリモワールは顔 を歪めている。やはりもう1度封印させて もらうよ。君は危険そうだしね。ま、待て 、待ってくれ。頼むから。俺は全然危険 じゃねえ。良い魔人なんだ。封印されたの だってちょっといたずらしただけなんだよ 。うん。でも嘘言ってるかもしれないしな 。やはり封印。俺が本に触れようとした時 であるな。なら魔術はどうだ?魔人が ぽつりと呟いた。何百年も前の古代魔術だ 。お前さんも魔術師なら興味あるんじゃ ねえのか。そいつを教えてやる。どうだ? ロイドしばし考え込んで俺は頷く。面白い 。今更言うまでもなく俺は魔術が好きだ。 古代の魔術か。伝説によると大地を揺がし 洪水を起こし、海を割るなんてのも聞いた ことがある。実物はどれほどのものだろう か。是非見てみたい。俺の言葉にグリモ ワールはパッと表情を明るくした。無駄ね 。ボスを倒すまで開かないよ。そういえば ダンジョンには不思議な部屋がいくつか あるらしい。ワープする部屋や魔物が異常 にいる部屋、回復できる部屋など特にボス の部屋は1度入ると倒すまで出られないと かフーム魔術以外での結界か。実に興味 深い。ぐる 唸り声と共に部屋の奥から巨大な4速が 進み出てくる。灰色の毛に青い瞳、鋭い牙 の魔物だ。グレイウルフね。危ないから ロイドは下がってるよ。ガウタオが構える と同時にグレウルフが飛びかかる。鋭い爪 による引っかきを少しだけ下がってか 交わし飛行団を放った。命中グレウルフは 引き飛びながらも姿勢を立て直し着地する 。戦闘はタオが優勢だ。接近線しかでき ないグレウルフはタオの身のこなしと 飛行団になす術がないようである。 とりあえず任せても問題なさそうだな。俺 はこっちの結界を調べさせてもらおう。 ボスを倒したら消えるみたいだし。 ロベルトにかっこいいとこミセルある。 そして釣られ念の彼氏ゲットね。そのため にお前には踏ぎ台になってもらうよ。ご タオは何か独り言を言いながら戦っている がグレウルフの吠え声でよく聞こえない。 なるほど。この結界の魔力供給源は ダンジョンなのか。ということは結界は ダンジョンの能力。入った途端に発動する ということは自動制御だよな。これはどの ダンジョンにもあるものらしいがそこまで して侵入者をボスから逃がしたくない理由 は何だろうか。そもそもなぜ侵入者を 招き入れる?人を倒して栄養にしているの かも。ってこっち見てない。あるう。ああ 、うるさい。集中できないぞ。風景討術 音声団よし。これでうるさくない。集中し て考え事ができるというものである。や、 悲鳴。そして倒れる音。よし、当たりね。 小作ポーズをするタオ。すぐに岩影から ゾろぞろと小さな人影が出てきた。土色の 身体にのような体育、小さな角に 大きく不気味な赤い目。手には棒やら錆び たナイフやらを持っている。あれは確か ゴブリンだっけか 最弱クラスの魔物だ。しかしそれは単体で の評価を組むとかなりやばいとも書いて あった。姿を表したね。2度もかかって くるある。一速にてゴブリンたちの懐は 勢いのまま飛び蹴りを放つ。ゴブリンは 吹き飛び眼璧に叩きつけられメリコンだ。 タオの攻撃はそれだけで終わらない。一瞬 だけ着地すると老倍エルゴブリンたちに 回し蹴りを食らわせた。勝査なキリスが ゴブリンたちの脳点をこごとく捉え、一体 また一体と倒れしていく。 やあ。着地したタオにゴブリンが反撃 しようとコ棒を振り下ろすが、タオは すでにそこにはない。残像を残して消えた タオはゴブリンの背後に回り込んでいた。 遅いよ。ズンと拳がめり込みゴブリンは ぐらりと崩れ落ちた。呼吸を整えるタオを 見ながらもえくんだゴブリンたちは動く ことができない。強い。素であんな威力が 出るはずだない。そういえばタオの髪や瞳 の色、顔立ちは遠くにある異国のものだな 。異国には気を使い、それをまとわせた素 で戦うという話を何かの書物で見たことが ある。呼吸で体内に気を巡らせ練り込む ことで凄まじい力を発揮することができる とか眉つだったがこうして実際に見ると 信じざるをない。そういえばいつも独特の 呼吸をしていたな。あれがそうなのだろう か。ギャーギャギャー。後ろから聞こえる 寄制に振り返ると目の前には2匹の ゴブリンがいた。うお、びっくりした。 タオの戦闘に夢中になりすぎたようだ。 もちろん魔力消壁を張ってあるので問題は ないが。あっちまるで滑るように移動して きたタオがゴブリンに引きのどてっぱに それぞれ小底束を叩き込んだ。衝撃で 天高く飛んでいくゴブリンたちはちょい 対空時間を経て地面に激突した。やあ。 それを見て悲鳴をあげるゴブリンたち。 タオの強さに恐れをなしたのか気づけば ゴブリンたちはいなくなっていた。 ありがとう。助かったよ。ふ、霊は無要 ある。タオは背を向けたまま匂立ちをして いる。どうしたのかな?さっきからずっと その体勢のままだ。しかも物欲しそうに こっちをチラチラ見ている。一体何だろう ?さっき言ったお礼以外の言葉を待って いるような無逃げるゴブリンたちを目で 追っていると大きな穴の中に逃げ込むのが 見えた。あれはもしやダンジョンか。 ダンジョンとはたくさんの魔物が存在する 不思議な場所だ。奥にはお宝もあり、貴重 な魔道具や魔所なんかもあるらしい。こう しちゃいられない。俺は矢も盾もたまらず 走り出す。風景魔術失走風をまとった身体 は羽のように軽くなり高速での移動が可能 となる。地面を蹴ると文字通り飛ぶように かける。 ちょっとロベルトどこ行く?あへの愛の 告白を忘れてるよ。後ろからタオが何か 叫びながらついてくるが風の音でよく 聞こえない。そんなことよりダンジョンだ 。俺は全力失走でダンジョンへ向かうの だった。扉を開けると部屋の中から異様な 空気が漂ってくる。様々な色、音、匂いの 魔力の本流。これはすごいな。広域殲滅や 生命生成、空間転移の魔所なんてのもある 。こりゃすごいな。まさにお宝の山だ。だ が特に気になるのは奥から発せられる気配 。一言で言えば甘くかしい花のような香り に紛れ、わざわい踊りじしい何かが手招き をしているような感覚だろうか。おそらく これがアルベルトの言っていた金書だ。 さて、どうしたものかなんて考えている うちに俺の足は禁の気配いつの間にか部屋 の奥へと進んでいく。おお、これは制御 系統の魔術か。かなり強制力が強いな。 匂いを嗅がせることで相手の行動力を制限 するタイプの術式を編み込んでいるのか。 おそらく霊の魔人が使っているのだろう。 何も知らないものがこの部屋に入ったら フラフラと吸い寄せられるように禁の封印 を解いてしまうだろうな。厳重な結界がさ れているのも頷ける。もちろん俺はそうは ならない。制御系透魔術への対策は簡単だ 。身体のコントロールを取られても 落ち着いてこちらから上書きすれば解除 できるというわけで自身に制御系統魔術を かけると身体が自由になった。自由になっ た身体で改めてショ庫の奥へ足を 踏み入れる。おいおいおいおい。生かてる のか?てめえはよ。重く響くような声が 聞こえた。見れば部屋の最真っ黒な本の上 にモヤのようなものがある。それは人の ような形をしており、赤い瞳がランと輝き 俺を見つめていた。俺の支配を逃れてなお 逃げずに向かってくるとはな。よほどの 夕敢かただのバカか。夫名乗り忘れたな。 俺様は魔人グリモワール。よろしくな。 黒いもや魔人グリモワールは俺を見て容気 に笑う。ええ、驚いた。君は本に封じられ ているんじゃないのかい。くくく長い年月 が経ち、封印が誇び始めているんだよ。だ から身体の1部分だけは外に出れるのさ。 見れば確かにグリモワールが尻に敷いて いる本はボロボロだ。本に編み込まれた 封印はボロボロでいつ効果を失っても おかしくない。なあ、坊主てめの名は何と いう?ロイドふむ。ナーロイド俺様はあと 数年もすれば封印を破り、完全な形で復活 し外に出る。そうしたらこの国を 滅ぼし尽くすつもりだ。この国の魔術師 どもに封じられたわけだからな。 俺にはそれをやる資格がある。だがロイド 、今から俺様の言うことを聞いてくれる ならてめの命だけは助けてやってもいい。 そう言ってグリモワールは口元を歪めると 指で本を差し示した。こいつの封印を破壊 してくれねえかい。倒したはずの魔獣の 復活による同様。それを畳みかけるように パズが方向を上げる。ぐお。それを川切り にベアウルフたちが突っ込んできた。この 絵たちも防御を試みるがすでに気迫で負け ている。その上さらなる巨体であるパズも いるのだ。誰も彼もお呼び越しである。 そんなことでパズが遠慮するはずもなく 大きく振りかぶった一撃がこの絵数人を まとめて捉える。ぐわあ。1振りでこの絵 たちは投ぎ飛ばされてしまった。続いての 蹴りを受けようとしたこの絵の剣が へし折れ地面に投げ出された。1人また 1人とパズに倒されていくこの絵たち。 レアウルフと相対していた者たちもそれを 顔色を青くする。ひ 強い。あれが魔人と止められるわけがない 。圧倒的な戦力差にこの絵たちは繊維を 失いつつあった。 は乱れ従輪を待つのみと思われたその時で ある。彼らの間に一人の風が吹いた。借り ますよ。リンとした声と共に駆け抜けたの はシルファだ。その両手にはそれぞれこの 絵のさから抜き取ったでアロー剣が握られ ていた。双剣が太陽の光に反射しらりと 光る。アングリス流ソ剣術登り送 た剣を地にすらせながらシルファはパズに 向かって走る。2本の線を地面に描き ながらパツの足元にたどり着くと垂直に 飛んだ。その登り様に繰り出される牽線 両客から銅そして肩には剣筋の跡が はっきりと残されていた。ぬぐー巨体を 駆けのりながらの凄まじい斬撃にパズは 埋めき声をあげる。トンとパズの肩を足場 にシルファは空中で反回転する。両手の剣 は逆手に握られていた。方向を上げながら 突っ込んでくるベアウルフ。この絵たちは 剣を構え迎え打つかだめ。ベアウルフは 斬撃を物ともせずこの絵たちを吹き飛ばし た。その勢いのままこちらへと向かって くる。お2人ともお下がりください。 シルファがスカートをひ返し、俺たちの前 に立つ。しらりと見えたスカートの裏側 からは無数の投げナイフが見えた。それを 目にも止まらぬ速さで抜き放ちベアウルフ に到的する。1本は額、2本は固め、もう 1本は大きく開けた口の中へと命中した。 [音楽] 円 苦しみ暴れるベアウルフにアルベルトが 巨大な炎の塊を放つ ズんと炎がベアウルフに命中し大毛を 焼き尽くしていく。しばらく暴れ回ってい たが魔術の炎は消えずそのうち力尽きて しまった。だあベアウルフは埋めき声を あげ倒れした。動かなくなったベアウルフ を見てこの絵たちが完成をあげる。うお、 さすがはアルベルト様だ。素晴らしい魔術 でございました。あっという間に アルベルトはこの絵たちに取り囲まれて しまう。どう上げでもしそうな勢いだ。け 、あれはロイド様の魔剣のおかげですぜ。 奴自身の力じゃねえ。ドイツもこいつも 見る目がねえっすな。クリモがそれを見て 毒づいている。なんだか苛立っている様子 だ。何を起こってるんだ?そりゃ怒り やすいぜ。評価されるべきはロイド用なの になんであいつが言いかけてグリモは口を 継ぐむな。何を言ってんだ俺様は。こいつ がみんなに評価されたら後で利用しにくく なるじゃねえか。むしろ高都合のはずなの に。クそわけがわからねえだが。だ、この 苛立ちは。そしてまたいつものように ブツブツ言い始めた。相変わらずよく わからんやだ。ロイド、この絵たちの中 からアルベルトが声を張り上げた。お前が 付与してくれた魔剣のおかげだぞ。そう 言ってブンブンと手を振ってくる。俺は 愛そ笑いをしながら同じようにして返した 。とりあえず付与した魔剣はうまく作用し ているようだな。うんうん。タオは顔を あらめ、くねくねと腰をよじっている。 まさかまだ気を失っていなかったとは。だ が幸運なことにちょっと勘違いしている ようで正体がバレたわけではなさそうだ。 ていうかといつの間に将来を誓い合ったの だろうか。全く記憶にないんぞ。ふむ。 魔人を倒すとは相当名が知れた冒険者 だろう。今度探して霊を言わなければな。 いや、ロベルトなんて冒険者はいないんだ が。まあいいや。知らんをしておこう。 オン といきなり森の中から吠え声が聞こえてき た。しみ身から飛び出してきたのは真っ白 な大型県たちだ。犬の群れは俺にすり寄っ てくる。わ、なんだお前たち。よく見れば この犬たち見た目はすっかり可愛らしく なっているがさっきのベアウルフだ。 触れれば分かるが体内を巡る魔力の流れが 同じなのである。成長や修行により魔力の 方は変われどう1個体であればこの流れの パターンが違うのは基本的にありえない。 一体なぜこんなことになったんだろうか。 魔獣は食らった魔力により姿や性格が変化 しやす。ロイド様の魔力を浴びたから こいつらもこんな姿になったんでしょう。 お の言葉を肯定するように犬が吠えた。その 1匹が俺の前でちょこんと座ると他の犬 たちもそれに習う。戦闘の犬は俺を キラキラした目で見上げ尻尾を振っている 。どうやらこいつパズが直接操っていた やつですな。ロイド様を主と認めたよう ですぜ。どうもそうみたいだなとはいえ城 に連れ変わるわけにもいかないよな。 可愛いけど魔獣だし。俺はそう思いちらり とシルファを見た。あらあら。この犬 ロイド様に随分抱いているようですね。だ がシルファは俺に抱いた犬を見て嬉しそう に微笑んでいる。あれ絶対連れ帰っちゃ だめですとか言うと思ったのになぜか交換 色だ。何を不思議そうな顔をしているの ですか?ロイド様。犬は中義に熱く戦士 たちの良き相棒となる。それ ゆえングリスケでも昔からたくさん買って おります。ロイド様にもいつか犬を勝って いただこう思っていましたが良い機会です 。この子は身体も丈夫そうだしよろしけれ ば買われてはいかがでしょうか?シルファ の言葉にアルベルトも頷く。そうだね。犬 は僕も好きだ。それに白い魔獣は演技が 良いと言われている。これほど抱いている ならきっとロイドの良きとなってくれる だろう。おんおん。そうしろと言わん ばかりに何度も吠える犬。2人がいいって 言うならいいか。魔獣に関しても色々研究 したいことはあったしね。あ、いや、別に グいことをするじゃないからな。ロイド その子に名前をつけてやるといい。名前 ですか?うん。じゃあ白でおん。白いから という安直な理由だけど白は気に入った ようだ。撫でとばかりに俺に頭をすり付け てくる。俺が撫でてやると白は千技連に 尻尾を振って喜びを表現していた。可愛い 。ふむ。見た目通りただの上位か。闇魔術 というくらいだからもっと別種類の呪いも あるのかと思ったが期待外れだな。しらり とリッチを見ると攻撃を防がれるとは思わ なかったのか。かなり老媒る。あの様子で はこれ以上の魔術は持ってなさそうである 。こいつからはもう学ぶことはなさそうだ な。それにしても闇系統魔術か。さっき 調べてみて分かったがこの力は気に似て いるな。同じことができるかもしれない。 試してみるか。タオに教わった通り、体内 の日を右手に集め魔力と折り混ぜていく。 火に関してはまだまだだが、魔力の制御は それなりに自信はある。魔力と折り混ぜる ことで木は歯のような形をなしていく。む 、この技ちょっと負担が大きいのか。呼吸 の痛みで咳き込みそうになってしまうのを なんとか耐える。 普通に気を使うよりもはるかに肺が痛い。 しかも難しい。木の形状変化はなかなか うまく扱えず失敗しまくりだ。その度に 呼吸をし直さねばならず結構手間る。だが それよりもワクワク感の方がはるかに強い 。練り上げた木は失敗を繰り返しながらも 徐々に思い通りの形になっていく。うん。 なんとかなりそうだ。思考錯誤の末、俺は どうにかして木の歯を生み出した。 それを見て魔力消壁を展開し防御を試みる リッチ。どれ火の歯の威力試してみると するかよ。掛け声と共に俺は生成した木の 歯を飛ばした。歯はこを描きながら飛んで いき、魔力消壁ごとリッチの上半身と下 半身を切り飛ばす。 弱踊りじしい埋めき声を残しは消滅 してしまった。え、木の攻撃で倒すとチ理 のようになるのか。そういえばアンデット 系の魔物は生命エネルギーや神聖な力に 弱いと本に書いていたっけな。消え方も本 に書いてあった通りであるし信じられない あるタオがそれを見てボソりとつく。あれ は飛行団の奥義飛行牙。あ、が何年修行し てもできなかった技ね。それをあんなに 良いく全く努力もせずに。いや、違う。 努力じゃないね。ロベルトはただ楽しんで 気に触れていた。そういえばじいちゃんが 言ってた。ある。努力をするのは当然だ から努力を楽しめるやは何より強いって。 ふ、そういえば私もちっちゃい頃は修行が 楽しかった気がするな。やるたびに新しい ことができるようになったよ。全く修行を 楽しめなくなったのはいつからだったか もう覚えてない。ある。やれやれ。1から 修行のやり直しか。今度はせぜいっぱい 楽しむとするね。何をブツブツ言っている のだろう。タオは俺を見て悟ったような顔 をしている。一体どうしたのだろうか。 まあいいや。続けてラングリス竜拳術安か 非長。パズの背に突き立つ双剣。ガガガ と激しい斬撃を繰り出しながらシルファは 着地した。目にも止まらぬ見事な検査だ。 おお、すごい。これがシルファの本気か。 このチョコマかしをってだがダメージは ないのか着地したシルファを狙いパズの 蹴りが放たれる。しかし遅い。捉えたのは シルファの残像だった。残った足の前には 双剣を十時に構えたシルファがいた。 ニトラニコ相が相画上下左右から繰り出さ れる4連撃により先結が吹き出す。 シルファの顔色が変わる。深く食い込んだ 一撃にて剣が折れていたのだ。即座に剣を 捨てて離脱すると地陣に戻りボそりと つぶやく。硬いですね。どうか皆様の持つ 件私に預けていただけますか?おお。この 絵たちはコクコ頷くと余剰の剣を集めて 地面に突き刺す。その数12本。やや心 なさそうにそれを見るシルファだがすぐに 気を取り直し剣を抜くサルーム王国 旧事係り権術師難シルファングリス 押してまるシルファの構えた双剣が冷たい 光を放っていたぬ女不勢がパズがシルファ に釘付け気けになっていたその時である 数い 呼吸音 足元には両手を交差させる小さな影があっ た。タオだ。腰を低く落とし、構えたを ひねるようにして打ち出す。は、ズんと 重点音が響く気を込めた一撃。衝撃波が パズの足に走り、その巨体がよめき倒れた 。深なリアブレ動作が長くて当てにくい けど威力はピカイチね。タオはニットと 笑うと倒れたパズに向けて手のひを返し クイくイと手招きをした。百下兼108代 目見習いタオイファ かかってくるある2人の攻撃を見たこの絵 たちの表情が変わる。お俺たちもやるぞ。 そうだ。男を見せる時だ。震える手に剣を 握りしめベアウルフラに向き直った。どう やら気を取り直したようである。それを見 たアルベルトが覚悟を決めたように頷く。 皆もう少しだけ持ちえてもらえるか。 そしてパズを見据え言葉を続ける。最上位 魔術を使う。なるほど。なるほど。そんな ことより魔力の性質変化ってどうやるん だろう。俺は興味心身にパズの放っている 魔力をじっと見ていた。燃える炎、舞踊る 炎、振り注ぐ炎、等しく全てを滅ぼす炎よ 。来たれ、来たれ、来たれ。アルベルトが 影唱を開始する。あれは非系統も神魔術 消熱炎の影だな。各かアルベルトは上位 魔術まで使えなかったはずだが、いつの間 に身につけたのだろうか。ただ呪文束を 使っての高速影象まではできないのか。 通常の影である。呪文が紡がれる度 アルベルトの周囲に魔法陣が生まれていく 。美しい模様が鮮やかに浮かんでは消えて いく。呪文族だとそういうのも全て省略さ れるからちょっと味けないんだよな。とは 言え振るだとかなり長かった記憶がある。 影完了までのその間タオとシルファがパズ を抑え込むという手はずなのだろう。はあ 。いやあ、2人の攻撃はまともに通って ない。いや、多少の傷は与えているのだが 、すぐに言えてしまっている。どうやら 半分精神体である魔人には物理的な ダメージは通りにくいようだ。ロイド様、 いくら最上今術だろうが魔人であるやには 聞きませんぜ。そういや、以前にそんな こと言ってたな。その割にすぐ参ってた けど、そりゃあんなもん食らったらね。 結局どっちなんだよと内心突っ込む。まあ いいや。それよりグリモは魔力の性質変化 って得意な方か。ってまだその話続いて タスカ。まだとはなんだ?まだとは最優先 事項だろうが。わあ、そりゃ魔人は魔力の 性質変化は得意すからね。やり方くらいは 分かりやすがさすがにあの人たちを放置し て教えるのはまずいんじゃないっすかね。 グリモが戦闘中のアルベルトラに視線を 送る。大丈夫だよ。少し前から血魔術を かけているからな。向こうが回復するなら こっちもだ。みんなには全国魔力国印を 飛ばしてつけておいたのだ。これは魔術を 自動で当てるマーキングのようなもので 1度つけておけばわざわざ狙い直す必要も なく魔術の対象とできる。タオに連れられ 、俺は半ば無理やり町に向かっていた。 ふん。ふふふふん。ふふふん。ふんふん。 タオさん随分ご機嫌だね。タオでいいね。 あしもロベルトと呼ぶよ。それに冒険者 同士敬語なんかいらないね。花歌を歌い ながらタオは答える。なんだろう。初めて 会った俺に対してここまで親切にここまで 上期限になれるものなのだろうか。見知ら ぬ他人同士普通は警戒しそうなもんだが。 あ、この格好か。いつもの姿で模者姿した から王族の服のままなのだ。多分タオは俺 のことを貴族のボンボンだと思っており、 助けて報酬金をたんまり取ろうという3段 なのだろう。後で逆恨みされても面白く ないし釘をさしておくか。えっとタオ言っ ておくけど俺は金とかは持ってないよ。 そんなの関係ないよ。あしロベルトからお 筋取る気ないね。タオは俺の言葉にも首を かしげて返すのみだ。ウーム本当に 金目当てじゃないのだろうか。それにタオ はさっきから顔が緩みっぱなしだし。ふひ 金も強さも必要ないよ。私が欲しいのは イケメンな彼氏ある。道場の娘に生まれた 私は物心ついた時から彼氏の1人も作らず 武道に明けくれたね。そして18歳になっ た私は出会いを求めて道場を飛び出し冒険 者になった。でもイケメンたちは僧侶や 魔術師みたいなか弱い女ばかりを狙って私 みたいなのには目もくれない。ならば考え 方を逆転するよ。向こうが来ないなら私 から行けばいい。すなわちピンチの イケメンを助けて惚れられれば良いという 寸法ね。襲いくる魔物からロベルトを守り 、いいところを見せれば私も念願の イケメン彼氏ゲットある。このチャンス 絶対に逃さないよ。ふひふひ。すごくじゃ な顔だ。じゃだけどアホなことを考えて いる顔だ。っていうかブツブツ言って ちょっと怖い。完全に自分の世界に入って いるな。これがドん引きしていると いきなりタオの目がくわっと見開いた。 ロベルト魔物ね。タオは跳ね上がるように 両手足を伸ばし姿勢を低くする。あれが 武道家の構えというやつだろうか。まるで 獣が今にも飛びかかりそうな体制だ。タオ はその姿勢のままじろりと周囲を 睨みつける。ほ、短く声を上げたかと思う と、タオの足元の石が1つ空中に 跳ね上がった。瞬間、タオの身体がつむ風 のように高速回転する。ビシと鋭い音と共 に石がはるか彼たへと飛んでいき、岩影に 吸い込まれ。油ですか?翌朝、俺はシーツ を干しに来たシルファに声をかける。 まずい液の原料である油。まずはこれが 大量に欲しい。うん。水瓶に1杯欲しいん だ。魔術の実験で使いたくて。それは構い ませんがふむ。そうですね。条件があり ます。シルファはそう言ってにやりと笑う 。私から堅術ごっこで1本取ることができ たら差し上げますよ。やっぱりそう来る だろうと思ったよ。シルファは俺がお 願い事をする時は大体そう言って交わすの だ。いつもはそのまま引き下がっていたが 、今回はそういうわけにはいかない。 分かったよ。野郎、シルファ。俺が頷くと シルファは驚き目を丸くした。ほ、本当で ございますか?聞き違いではなく。うん。 必要だから。じゃあ俺は準備して中庭に 行くからシルファも早く来てよ。 はあ。ボケた返事をするシルファに背を 向け、俺は中庭へと向かう。しばらくする と半カちで目元を拭いながらシルファが 現れた。う、ブス。ロイド様がこんなにも やる気を見せてくださるなんて。う、 シルファは嬉しございます。なぜか涙を 流して完激しているシルファ。はっきり 言ってそこまで完激されても困るんだが。 言っておくけどシルファ魔術は使わせて もらうからね。ええ、もちろんです。 いくらロイド様でも現術のみで私から1本 取るのは難しいでしょうし、まあ、そんな 許可を得ずともすでに使ってはいるのだが 、要は言い訳作りである。攻撃魔術を併用 して戦えばシルファ相手に勝ってしまって も言い訳が効くだろう。さあ、いつでも いらしてください。うん。木等を片手で 持ち、もう片方の手で火球を生み出す。 制限は買魔術のみ。威力は加減いっぱい。 このくらいなら魔術好きの子供が使って不 自然でないレベルだろう。当然シルファの 権技はすでにコピー済みである。行くよ。 先手必勝とばかりに火球を放ち、そのすぐ 後ろをかける。できるだけ断速を遅くだ。 どうせ早く売っても買わされるし、それ ならこうして盾として使った方がいい。 無駄です。シルファが牧刀を振うと あっさり火球は消し飛ばされてしまった。 もちろん想定ない火球はのめくらましだ。 俺は走りながらすでに土球を発動させて いる。かき消した炎の後には土の壁ができ ていた。行け。放たれた火球が高速回転し ながら1番高得点の9番の的を狙って飛ん でいく。ちなみにこいつは強烈な横回転を かけている。やや左に曲がって当たるはず だ。火球は俺の予定通り飛んでいきの縁り をかめた。倒れなかったためこれは得典に はならない。だがこれでいい。敵の真ん中 に当ててあまり注目されても困るから、 あえてギリギリ当たっても倒れない ポイントを狙ったのだ。この回転数、角度 、射室速度で打てば命中するのは計算通り だが、実際やってみると案外思った通りに は飛ばないものだからな。実験は大事だ。 惜しかったね、ロイド。では僕の番だ。 今度は俺に変わってアルベルトが的の前に 立つ。そして集中し、手元に生み出した 火球を放った。俺のより回りは大きな火球 か真っすぐに飛んでいき、俺が倒し損ねた 的の中央に命中した。お見事です。 アルベルト兄さん、ありがとう。さあ、次 はロイドだよ。今度は俺が的の前に立つ。 次は下から上に競り上がっていくように 回転を加えて火球を放つ。球は俺の思った 通りの曲線を描き、的の上部をかめた。次 もその次も火球は俺の思い通りの奇跡を 描き狙い通りの箇所にあたる。ふむふむ。 魔力級に回転力を加えて変化させるのは 悪くないな。普通にコントロールして 曲げるよりも圧倒的に魔力を使わずに住む し、速度も比較にならない。実験成功と いったところか。そんなことを考えている と、遠くからひそひそ声が聞こえてきた。 アルベルト様はさすがだな。見事に全て 命中させておられる。それに比べてロイド 様はやはり子供だ。高徳点の的ばかり狙っ て外しておられる。自分にあったのを狙え ば良いのに。俺たちを見ていた魔術師の 言葉だ。よしよし。うまくごまかせている ようである。やれやれ。お前たち見てて わからないのか?するといきなり アルベルトが魔術師たちに声をかけた。う 、まさか俺のやっていることに気づいたの か?ドキドキしながら聞き耳を立てる。 かすっているだけとはいえ、ロイドが放っ た魔術は全て的に命中している。しかも 1番小さな区間にな。それにわずかだが 火球が敵に向かって動いていた。おそらく 制御系統魔術の才能があるのだろう。おお 。そ、そうだったのですか?それは気づき ません。全く不穴だな。お前たちはふう。 どうやら完全にバレているわけではない ようである。ちなみに制御系統魔術は7歳 の頃に極めた。俺がよくその手の本を読ん でいたからそう勘違いしてくれたのだろう 。ロイドは魔術の才能がある。小さな頃 から才能を伸ばしていけばゆくゆくは大魔 術師や賢者も夢ではあるま。今のうちに こうして仲良くしておけば僕が大いに着く 頃にはきっと大きな力になってくれる だろう。アルベルトは微笑みを浮かべ ながら小声で何か言っている。よく聞こえ ないが。ま、いいか。俺には関係なさそう だしね。タオがアルベルトを食事に誘って いる。おいおい、相手は一応王子だぞ。 なんというか強いな。ロイド様ちょっと いいですかい?心妙な口調でグリモが言う 。どうしたんだい?あの祠ら思い出しやし たぜ。あれは俺と同じ魔人が封じられて いる祠だ。何?しかしあの祠破壊されて いるようだが。ええ、中の魔人は外に出た 後でしょう。そしてかなり近くに癒す グリモの言葉とこするように母と1匹の ベアウルフの身体が大きく跳ねる。2本足 で立ったベアウルフはだらんと力なく両腕 を下ろした。い、息を吹き返したのか。 全員武器を取れアルベルトの号霊でこの絵 たちがベアウルフを取り囲む。が 起き上がったのは1匹だけではなかった。 倒れていたベアウルフたちが次々と 起き上がってくる。よく見ればその身体に はうっすらと黒いモヤのようなものが かかっていた。くふ。人間どもがなかなか やりおるではないか。ベアウルフの口の中 からしがれた声が聞こえてきた。鋭い牙の 奥に覗く青白い顔は老人のようでもあり猿 のようでもある。異様に大きい目と額体 額体に生えた鋭く長い角もちろん人間では ありえない。その異様さにこの絵たちは 怯えんでいるな。何者だき様アルベルトが 振り絞るように声をあげると老人は広格を 励む君に笑う。我はパズ。魔人パズよ。 愚かな人間どもよ。よくも我が眷属を 痛めつけてくれたな。その代償を命にて 支払ってもらうぞ。老人パズはベアウルフ に口を閉ざさせると2本足で立ち上がら せる。その巨はパズの魔力かさらにさらに 大きく見えた。ベアウルフのシンクの目に 老人の災わい踊りじしい目が重なった。 拾った三石は鞄に詰め込んでおく。この鞄 には空間系統魔術領域拡大の魔術をかけて いる。風呂やカなど密閉されたものにしか かけることができないが、中の空間を自由 に広げられるというものだ。おかげでこの 鞄には本来の何十倍もの容量があると言っ ても空間系統魔術はこれの他には1つ2つ しか使えないんだけどな。空間系統魔術は 非常に難易度が高く使いてもいないので 分献も少ないのだ。待たせてすまなかった ね。早く先に進もうか。 鉱石は興味深いが、それだけに時間を取ら れている暇もない。俺はダンジョンを進ん でいく。止まるね、ロベルト魔物よ。 いきなりタオが立ち止まる。猫のような 柔らかい動きで壁の方を向くと一気に距離 を詰める。そして壁に手のひ底を叩き込ん だ。一体何を俺がそう思った瞬間である。 ひ埋めき声をあげ壁が崩れ落ちてきた。 見れば壁は泥のような姿になって溶けて いく。なんだこりゃ。ストーンスライムね 。岩に隠れて冬打ちを仕掛けてくるよ。 あのまま進んでいたら危なかったね。ええ 、面白いな。議退する魔物か。しかも かなり出来が良かった。タオの攻撃が 当たった瞬間でも全然分からなかったしな 。こいつの身体もちょっと持って帰ろう。 何かに使えるかもしれないし。俺は 砕けちったストーンスライムの破片を こっそり鞄に入れた。それにしてもタオは すごいな。俺には岩にしか見えなかったよ 。日の使い手は不思議な力を持つというが 、今のがそうなのかい。ほう。ベルトは気 を知ってるのか?大陸でそれ知ってる人 あまりいないね。勉強家ね。本を読むのが 好きなんだ。実際見るのは初めてだけどね 。それとてもいいことよ。知識は部と同じ くらい力になるね。タオはにっこり笑うと またダンジョンの奥へと歩き始める。その 後もゴブリンに多く様々な魔物が出てきた がタオの敵ではなかった。あんな細い腕な のにとんでもない威力が出るんだもんな。 聞か魔術に行かせるかもしれないな。タオ の呼吸法はこんな感じだっけか。町を出た 俺たちはまっすぐに森へと向かう。魔獣の 出た場所は森の奥にある小さな村。その奥 にある巨大な湖だ。昔から村の水源として 重宝していたのだが、ある日突然魔獣が 現れるようになったらしい。困った村人 たちは冒険者ギルドに討伐を依頼したが、 報酬も安い上に変更まで行って魔獣を退治 するなんて依頼をやりたがるものもいる わけがない。そんなわけで結局ギルドも国 へ丸投げしたのだ。この手の公共事業は国 の仕事である。ちなみに魔獣狩りは兵の 実践訓練や貴族の娯楽などを兼ねている。 アルベルト様シルファが声を発する。その 張り詰めた気配にアルベルトとこのAたち も異変を感じ取ったのか馬を止め武器を 抜いた。もちろん俺はすでに気づいている 。独特の嫌な気が周囲から感じ取れる。 これは魔物だ。アルベルトと俺を守るよう にエンジンが組まれ、シルファがメイド服 のスカートから1本の投げナイフを 取り出した。ナイフは草むに吸い込まれて いき、ズンと何か柔らかいものに 突き刺さるような音がした。 あおおおおいで問の声が聞こえる。どうやら物に命中したらしい。草むが揺れ犬のような顔をした人型の魔物が出てくる。あれは確かボルトだっけ? 森に息し 群れで狩ルトは手先が器用で武器を扱うのが意な魔物。その量はゴブリンなどは比べ物にならない。 加えてその手に持っているのは鋼の剣で ある。それを見たこの絵たちの表情が 明らかに変わった。く、こいつらいい武器 を持ってやがるな。ああ、冒険者たちから 奪ったのだろう。これは手こずりそうだ。 身体能力が同程度ならば武器の性能差が そのまま戦力の差になることは多い。ふむ 。こちらと向こうの人数も同程度だし、 付与した武器の試し切りにちょうどいいな 。おお、ここがダンジョンか。目の前に ぽっかりと開いた穴を見て俺の口元が思わ ず緩む。様々な種類の魔物、さらに魔道具 などのお宝、ダンジョン自体なぜのかよく 分かっておらず、内部は危険なのでろな 調査がされてないのだ。だから1度入って みたかったんだよな。ワクワクしていると タオが追いついてきた。わあわロベルト お前めっちゃ足早いあるな。息きらし ながら呼吸を整えるタオ。あ、すまん。 忘れてた。ふう。あっという間に呼吸を 整えるタオ。魔法も使わず俺の失踪につい てくるなんて。これが木の力か。もちろん タオの持つ木も興味がある。いやあ、 しょっぱなからこんなにいろんなものが 見れて外に出て本当に良かったな。って これダンジョンあるか?うん。さっき ゴブリンたちがここへ逃げていくのが ちらっと見えたんだ。俺は中に入るけど タオはどうする?俺の問いにタオは 考え込んでいる。ダンジョン正直危険ある でも危険度が高い分ロベルトの好感度を 上げやすいはずね。見たところロベルトは かなりの2部。100回は助けないと私を 好きにさせるには難しそうね。しばらく ブツブツ行った後、タオは頷いた。分かっ たよ。ロベルトが行くなら私も行くね。 よし、決まりだ。というわけで俺たちは ダンジョンへと足を踏み入れる。中は岩石 に囲まれた洞窟。明りはないが全く見え ないというわけでもない。光る石が各所に 埋まっており、それが光原になっている ようだ。これは確か三石だったか。術式も なしでこれだけの光を放つとは素晴らしい な。魔術の実験に利用できそうだし、いく つか持って帰ろう。その様子をタオは呆れ た様子で見ている。そんなもの持って帰っ てどうするよ。三師はダンジョンから外に 出すとただの石頃になるね。いいんだよ。 理屈を知りたいだけだから。ふん。変わっ てるな。図書館の静寂を破ったのは女性の 声。充実した毎日を送っている俺だが面倒 なこともいくつかある。その1つが声の主 。俺の教育を任さえているメイドの シルファだ。シルファは俺を見つけると 駆け寄ってきてしゃがみ込み優しく微笑む 。長い銀髪がりと落ち、それを指で救った 。やはりまた図書館にいらっしゃったの ですね。もう本ばかり読んでいるのは身体 によくありません。私と一緒に外で遊び ませんか?その笑顔にはうを言わせぬ迫力 があった。シルファにとっては子供は元気 に外をかけ回るのが普通で図書館に こもりきりな俺を売れているのかしばしば 連れ出そうとしてくるのだ。余計なお世話 なのだが、俺のことを思っていっているの はよく分かるので、なかなかそうも言え ないんだよな。俺はためを吐くと諦めて本 を閉じる。分かったよ。シルファ、そんな 悲しい顔をしないでくださいまし。本は いつでも読めますわ。ほら、せっかくいい 天気です。外へ参りましょう。そんなわけ でシルファに手を引かれ、俺は庭に出るの だった。ロイド様、今日は堅術ごっこで 遊びましょう。え、また男子る物術の1つ も確むべしですよ。さあ、牧刀をお持ち くださいませ。シルファは牧刀を俺に渡し 、自分も構える。さあ、どこからでも 打ち込んできてください。満面の笑を 浮かべるシルファ。その構えはリラックス しているが堂々としたものだ。それもその はず。シルファの父は騎士団長で代大々 合族の堅術師難をしているのだ。娘である シルファもかなりの腕前で以前兵士に しつこく絡まれていた時、あっという間に 相手の剣を奪いその首元に突きつけたのを 見たことがある。ま面木で美人だが融通が 効かないちょっと追っかない人。それが シルファだ。だから俺が手を抜いていたら すぐ見抜いてくるので本気でやる必要が ある。俺は剣を握り直し正願に構える。 行きますよ。ん?隣にいるのは誰だろう? アルベルトの横にバンダナをした黒髪の男 がいた。かなり鍛えているようで細いが マッチョである。年はアルベルトと同じ くらいだろうか。鋭い目つきで俺をじっと 見ている。白は随分お前の言うことを聞く ようになったみたいだね。はい。アリーゼ さんにご教授いただきました。アリーゼに よ。よくあの説明で理解できたね。あは 少し難易度は高かったですけれど。苦傷 する俺を見てアルベルトは口元に手を 当てる。ふむ。まさかアリーゼのまとを 魔力の動きを読み魔獣を操る技を推り習得 した。いやいや、いくらロイドでもさすが にそんなことはできないだろう。単に魔獣 がロイドになれただけだろうな。うん。 ない。アルベルトは日汗を浮かべながら首 を振っている。なんだか顔色が悪い気が するけど大丈夫だろうか。追いる兄物言っ てんだよ。男がしびれを切らしたように声 をあげるとアルベルトは思い出したように 咳払いを1つした。夫すまない。紹介する よロイド。彼はディアン。お前の兄だ。え 、兄さんですか?おお、久々だな、ロイド 。でも俺はお前が小さい頃から隣獄 バートラムに行ってたからな。覚えてない か?でっかくなったじゃないか。今帰った ぜ。ディアンリサルーム。大使王子で俺が 3歳くらいの頃アルベルトと一緒に俺を見 に来たんだっけ?顔にちょっとだけおかげ がある。目つきが悪い辺りとかリアンは俺 と同じくらいの年の頃から優れた火事技術 を持つ隣国バートラムに留学に行っていた 。多分政治的な理由だろう。有効の証とか 王子の見ながら国のために勉強に行くとは 立派だと思った記憶がある。そんな ディアンをなぜアルベルトは俺の元へ連れ てきたのだろうか。アルニー、なんで俺を ロイドのところへ連れてきたんだ? 顔合わせならいつでもいいだろ。どうやら 向こうも同じことを思ったようだ。 アルベルトはにやりと笑う。実は ナディアンこのロイドこそが霊の不与術師 なのだよな。嘘だろ。アルニー。こんな ちびがこの魔剣に不要を施したってのか。 リアンは以前俺がアルベルトに付与した 魔剣を指びさして驚いている。そして俺の 目の前にしゃがみ込むと顎に手を 当てなめ回すように見つめてきた。ヌー 信じられんがアルニーが嘘を言うとも思え ん。よしロイドお前を試す。こっち来い。 そう言うとディアンは俺を脇に抱え 走り出した。え ?おいディアン。待て。どこへ行くんだ? 悪りなある兄ちょっと借りるぜ。リアンは アルベルトに手を振るとそのまま駆け出し た。おお、何なんすかそりゃ。受刑討魔 術型台だよ。特定系統に存在する片は魔力 で木や石などを形づり様々なものを 生み出す魔術。特に受系 による片は樹目を育てて形とするため弾力 と硬さに富み繊細な造形を可能とするのだ 。あっという間に俺と全く同じ姿の人形が 完成した。こんな成功な片は見たことあり ませんぜ。全くこりゃ頭げたもんだ。 ロイド様そっくりじゃねえすか。そういう 風に作ったからね。似ているのは外見だけ ではない。時系統も加えることで骨を石、 肉を泥、皮膚を受し、全身に根をはわせ 神経とし、血流のように魔力を流し動力と しているので、当然動かすこともできる。 土と木で作っているためかなりも脆ろいが 、注ぎ込む魔力次第では数日は活動可能で ある。確かに見た目だけなら問題はないん だが、どうにも動かすのに手がかかってね 。作り出した物体を人間のように動かすの はかなり気を使う。とてもじゃないが 身代わりを動かしながら外出し、魔術の 実験なんて不可能だ。そりゃ自分の身体を 2つ制御するようなもんでしょう。人間技 じゃねえですよ。うん。だからこいつの 制御をグリモに頼もうと思うな。驚愕の 表情を浮かべるグリモに言葉を続ける。 クリモは実態と精神体の間にいるような 構造だろう。だったら身体の部分を俺の 右手に残し、精神体をこの人形に宿らせる なんてこともできるんじゃないのか。 そりゃまあ増作もねえことですが会話の 受けえ から大丈夫だ。グリモは状況に合わせて 身体を動かしてくれればいい。俺の問いに グリモはなぜかそワそわしている。その ですがいいんですかい?ロイド様の思う 通りに振る舞えるとは限りませんぜ。俺が 頼んでいるんだから構わないだろう。早速 その中に入ってみてくれ。え、じゃあ俺が 忙すとグリモはいぶかしむように人形の 身体に入っていく。人形の目が開き動作を 確認するように手足を動かすグリモ。うん 。問題はなさそうだ。グリモは立ち上がっ てグリぐリと首を動かした後、俺に背を 向け元をに焼けさせた。ぐひ、信じられ ないぜ。もうこんな自由がもらえるとはよ 。よほど信用されてるのか。こいつが1人 で外へ行ってる間に周りの人間をうまく 使えばグリモ。えい。声をかけるとグリモ は驚いたのか君と肩を振わせた。なぜか 恐る恐る振り向くグリモにっこり 微笑みかける。頼んだよ。そう言うと グリモは放けた顔で俺をじっと見つめて くる。どうかしたかい?いえ、なんでも ないでさ。パタパタと手を振りながら俺 から視線を外す。あの顔何かんでやがるの か。は、そうか。俺様を試してやがるんだ 。自由に泳がせていると見せかけ裏切りの 気配を見せたら殺すつもりだな。く、 気づいてよかったぜ。奴の魔術は得体が 知れねえからな。そのくらいの術式は余裕 で組んでいてもおかしくはない。ならば今 下手に動くのは特策じゃねえよな。まずは 奴の信頼を得ることに集中すべきか。 そしてまた何やらブツブツ言い始めた。 一体どうしたのだろうか。 どうした?愚も大丈夫か?い、いえいえ、 なんでもないでさ。ともかくこのグリも ロイド様のために噴骨最新やらせて いただきますぜ。ええへ。ぎこちなく グリモを見て俺は首をかしげる。なんだか 独り言の多いやである。慣れない人間世界 での生活で精神的に疲れているのかもしれ ないな。無事魔ガは成功した。みんなの おかげだ。感謝する。おお。アルベルトの 言葉にこの絵たちがもろテをあげて換気の 声をあげる。うん。せっかく城から外に出 たのにもう終わりか。結局魔獣とは戦え なかったし物足りないな。日はもう 沈みかけている。今日はここで止まっては 明日にしよう。日付けばもう夕暮れである 。 夕日がコメに反射してとても綺麗だ。夜に なったら抜け出して魔術の練習でもでき ないかななんて考えていると。ロイド様、 私たちのテントが用意できましたよ。 テントの設営を終えたシルファが俺に 微笑耳かけてくる。かなり小さなテントだ 。こんなところで2人で寝るのか。 こっそり抜け出そうとしたら確実に目を 覚ますだろうな。シルファだし間違いない 。わあ、残念だけど今回の外出はこれで 終わりか。俺も魔獣を借りたかったな。さ 、私は夕食の準備をしてきます。ロイド様 はこちらでお待ちを。おおんとシルファの 声と重なるように低い音が聞こえる。犬の 吠え声。いや、これは狼でしょうか? いや、それにしては少し声が太いような気がする。普通の狼はもっとか高かい声で吠える。遠すぎて聞き取りづらいがベアウルフのそれによく似ていた。おんおん。 遠覚えは徐々に近くなっていく。しかも 1 つではない。周りの森中から聞こえてくるようだ。 ここまで来るとこの絵も違和感を感じたの か騒ぎ始めるな。なんだこの方向は? どんどん近づいてくるぞ。休んでいる奴ら 全員出てこい。テントで休んでいた者たち もゾろぞろと出てきた。皆緊張したお持ち で武器を構えている。ロイドこっちへ来い 。アルベルトの元へ小走で行くとこの絵 たちが俺たちを中心にしてエンジンを組む 。 辺りをピリピリした空気が漂。うう。もう すぐそこで唸り声が聞こえる。ガサり ガサリと草むが揺れ、そこから巨大な狼が 顔を出した。やはりベアウルフだ。 ロイドディサルームただいま参りました。 ある日俺は呼ばれて玉座の間へと赴いた。 呼び出し主はサルームの王であり、我が父 であるチャールズディサルーム。 玉座に座った大柄の老人シャールズは満面 の笑ミで俺を迎える。おお、よくぞ参った ロイドよ。久しぶりだな。3年ぶりくらい 可能は7歳の誕生日ぶりでございます。7 歳までに病気や怪我で亡くなる子供は多い ため、その誕生日は特別な意味を持つのだ 。その時ばかりは忙しいチャールズも俺の ために会いに来てくれた。まあ、その時 もらった言葉がお前は年の離れた七尾だ から王族争いには関係ない。清わずに好き なことをやりなさいというものだったのだ が、やはり国王だけあって色々と忙しいの だろう。たまに廊下を歩くのを遠めに見る くらいだ。なのに今されに何のようだろう 。緊張するな。頭を下げたままの俺に シャールズはつまらなさそうに言う。ふむ 。そういえばお前は前に会った時もそうで あったな。堅苦しいというか子供らしく ないというか久しぶりに会った父親に 抱きついてきてもいいのじゃぞ。おは群れ 。とてもそのような真似はできません。 ふむ。まあ良い。それだけ礼儀作法を学ん でいる証だろうからな。これ少し違うよれ 。あ、とりあえず機嫌は悪くなさそうだし 、怒られる雰囲気ではないか。俺は 立ち上がり言われるがママに行く。 チャールズは俺の顔をじっと見つめ ゆっくりと頷いた。ほう。いい顔つきに なったではないか。ありがとうございます 。シルファやアルベルトに聞いたぞ。堅術 に魔術にとかなり頑張っているようじゃ ないか。いえ、恐縮です。シャールズの 言葉に俺は慌てて頭を下げた。シルファは 牧刀を握り、まっすぐに切りかかっていく 。振り下ろす剣を軽くいなしながら シルファへと牧刀の喫先を返した。 シルファはそれを受け距離を取った。うん 。いいですよ。ロイド様。口元に笑ミを 浮かべながら俺と剣を交えるシルファ。 よし。いい感じにごまかせているな。 初めてシルファから堅術ごっこを持ちかけ られた時、俺は泣かれた。あまりに弱すぎ てである。当時7歳くらいだった俺を 捕まえてそれはないと思うのだが、 シルファ曰くふざけているとしか思えない 弱さだったらしい。俺は本気でやっていた つもりだったが、その恥ずかしながら前世 の頃から運動は苦手なのだ。それから シルファのスパルタが始まった。毎日刀を 握らされ、非妊形相手に何度も何度も 打ち込みをさせられた。運動議嫌の俺に とってはまさに地獄。完全に堅術ごっこの 息を超えており、その後の読書に支障が 出るレベルだった。なので俺は少しずルを させてもらうことにした。魔術の中には 物体を操作制御する類いのものがある。 それが制御系統魔術。これを使えば自身の 身体をプログラムした通りに自動操作する ことが可能。現在はシルファの動きを トレースし、俺の身体で再現しているのだ 。カキン 牧刀がぶつかり合う音が辺りに響く。あは 、素晴らしいです。ロイド様。シルファの 動きをトレースしているので当然互角で 打ち合えている。棒よりの様子みにして おけば比較的肉体への負担も少ない。ふう 。では今日はこの辺にしておきましょうか 。しばらくすると満足したのか。シルファ は額体の汗を拭った。ふう。やっと終わっ たか。自動で動かしていただけとはいえ、 それでも結構耐えるな。みたいが少し重い 。座り込んで休んでいるとシルファが キラキラした目を向けてきた。ロイド様の 権技メキメキ上がっていますね。これなら 私と互格にやり合う日もそう遠くないかも しれません。あはそそうそうかな。 シルファの権技をトレースしているからな とは口が避けても言えない。向こうも当然 手加減をしているのだろうが最初に比べて も少しずつ早く強くなっているにも関わら ず俺が対応しているからメキメキ強くなっ ているように感じているのだろう。俺が 制御系統魔術でやっているのはあくまでも 相手の動きに合わせているだけだからな。 まあ本気で切りかかってくることはない だろうし、しばらく魔術でずるしているの はバレないだろう。バレたらその時考える 。とりあえず本が読みかけだし早く図書館 に戻りたい。じゃあ俺は図書室に帰るから 。はい。お疲れ様でした。うんうん。 素晴らしい神立てぶりですね。ゆくゆくは 騎士団長か牽制か。ふ、将来が楽しみです 。シルファは何やら恐ろしげなことを ブツブツ言っているが多分気のせいだろう 。図書室へと帰る俺をシルファは笑顔で 送り出すのだった。手間のかかり具合も 全く違うのでかなり効果らしく俺も見るの は初めてだ。こんなもんをポンと不用に 差し出せるとはこの国は豊かなんですな。 全くもってその通りである。俺がこうして 気ままに魔術で遊べるのも国が豊かな おかげだな。父チャールズには感謝しか ない。それじゃあ魔剣への不与試してみる か。魔剣はすでに式が編み込まれている ためそれに付与を加えるのはかなり何度が 高いとされている。相性の悪い付与だと 術式が総裁し事態が破壊されてしまうのだ 。慎重に行かないとな。俺は魔剣に手を 触れ意識を集中。術式を読み取っていく。 ふむ。剣に編み込まれているのは魔術増幅 の術式だな。魔剣には2つのタイプがあり 、1つはそれ自体に魔術が込められたもの 。もう1つは魔術を増幅するものでこれは 校舎だ。アルベルトも魔術師だし間違い ある前増幅なら術式を書き換えて売化にし てみるか。見たところ増幅倍率は2割増し といったところか。これを2倍増マしに すれば格段に効果は向上する。ただ一部と はいえ術式を書き換えるのもまた結構な リスクを伴うんだよな。下手したら粉ごな になってしまう。だったら付与するのは 補強の術式だな。つまり強度を上げるもの である。これを塗布すれば多分耐えられる だろう。多分。まあ、あずるよりうむが 優しいというし。まずは術式の書き換え。 2割増しの術式を2倍増しへと書き換えて いく。書き換えが終わると剣から白い煙が 登り始める。ロイド様やべえですよ。何度 か剣を破壊したから分かる。これは壊れる 兆候だ。早く補強の不要を終わらせる。俺 は呼吸を落ち着かせながらまずい液を塗布 していく。すると煙が収まる。術式が 馴染んだのか安定してきたようだ。ふう。 危なかったな。危うく高な魔剣がへしれる ところだった。ひょっぴり日々が入ってる がギリギリ政府だともあれ多少の犠牲は 出したものの無事不与は終わったのである 。一呼吸に7つがれる呪文タそれを2つの 口で同時に唱えていく。術問が無数に 並び回内がまばゆく輝き始めたな。なんだ その高速A賞はあれほどの密度を持つ 呪文束を簡単なく編み込んでいるだと。う 。あ、頭が痛くて割。行くぞ。そして術式 を解放する。術問が開き、そこから放た れる無数の魔術。ぶパズの声が一瞬聞こえ たが、結界内部に吹き荒れる破壊の本流で すぐかき消されてしまった。1秒に1 サイクル、1分で240回の最上位術の 連続。以前グリモにやったのと同じ攻撃だ 。ん?数秒後異変に気づく。結界内の 手応えがなくなっている。俺は術式を消し 、結界を解除した。黙々と上がる煙の中 からミーラのように光らびたパズが湖海に 落ちた。パズのミーラはわずかに口を 動かしながらプカプカと浮いている。う、 そんなパズを見下ろし、グリモが笑う。 へ、あれだけでかい口叩いた割に随分あっ たな。こら、煽るなよ、グリモ。ていうか 、お前も大概でかい口叩いていただろ。で もグリモは30分くらい耐えてたっけ? まあ、あまり変わらないか。しかし結局 ダメージ受けてるじゃないか。本当に魔人 に魔術は効かないのか?普通はそうす。 ただ半分精神体である魔人には音や光など で感じる不快感がそのままダメージとなる んですよ。ほんのわずかですが、それを 続けて浴び続けるとこうなっちゃうわけか 。音や光でダメージを受けるなんて意外と 繊細な奴らはだな。魔人ンって意外と 大したことないのかもしれない。ん?パズ が何か言ってるな。俺は光びたパズを ひょいとつまみ上げる な。なぜだ我の努力がこんなにもあっさり となぜ勝てぬパズ 。お前はずっと大変だったとか苦労したと か言ってたけどさ、そういうのもっと 楽しんでやった方がいいよ。楽しんで? うん。だって楽しくないのに無理してやっ ても身につかないだろう。それにそういう 気持ちはハ花の魔獣たちにも必ず伝わる。 伝わればそんなやの命令なんて聞きたく ないよ。お前自身がもっと楽しんで魔獣 たちと接していたら俺がちょっと暗い魔力 を与えても願らなかったと思うぜ。ほんの 少し退治しただけだったがパズの魔獣たち への態度は決して良いとは言えなかった。 俺が魔力を与えたのは単なるきっかけで いつを向けられてもおかしくはなかっ たろう。魔術師として大切なものはまずは 家柄。 次に才能。そして最後に努力である。魔術 師の素ウィリアムボルド。魔術学園の入学 式学長の挨拶で1番最初に言われた言葉だ 。魔術師というのはまず家柄と血筋が大事 でそれから才能努力なんてものはほとんど 意味がないと続けられた。家柄は言わず もがな。力から続く有意正しい家には貴少 な魔術書と唸るほどの材力が受け継がれ、 代々積み重ねられた決脈は魔術師として 有利になるようより濃く深く洗練されて いく。才能も当然大事だ。魔術を扱う センス、独力、再現力、理解力、身体能力 、才能に優れたものはしばしば家柄の確保 も量する。そして最後に努力だが、これは 努力が無駄というわけではない。努力は ただの前提。魔術師を心す以上心身ともに 鍛え上げ、日々の修行は欠かさず魔術書を 読み込むなんてことはみんながやっている 。だから日々懸命に励みなさい。挨拶は そう締めくられた。まあしかしそんなこと はどうでも良かった。俺は庶民の生まれで 大した才能もないと言われていたが、魔術 がただ好きだった。何もないところから炎 や氷、雷が生まれる神秘、術式によって 様々な顔を見せる奇跡 が自分の手で行われるという私服。あっと いう間に魔術の取った俺にとってこの魔術 学園での生活は最高だった。だがそんな日 は終わりを迎えることとなる。音の発端は とある公爵家借難の魔術書が盗難された 事件。誇りある貴族が盗みなどするはずが ない。そう言って彼が疑いの目を向けたの は魔術学園唯一庶民の生まれである俺だっ た。翌日大量の件と共にアルベルトが俺の 部屋を訪れた。100本以上はあるだろう か。煮を引く従車もとても重そうにして いる。 アルベルトはいつも通り爽やかな笑を向けてきた。や、おはよう。 約束通りこの絵たちの剣を集めてきたよ。これはすごいですね。昨日のことをみんなに話したら今朝こんなにたくさんの件を持ってきてね。 1人で30 本持ってきたものもくらいだよ。よほど不術をかけて欲しいらしいね。多分違うな。 アルベルトが俺のことを話したからその 点数稼ぎとして剣を持ってきたのだろう。 主人が剣を集めよと言えばそれに使える 騎士たちなら剣の10本や20本集めて くるよな。そこまで考えてなかったが 嬉しい誤参だ。ロイドが不魔術を使うよう を見てみたかったがこれから経済の授業で ね。とても残念だがこれで失礼するよ。 ありがとうございます。アルベルト兄さん アルベルトは俺にインクを 1 つして扉を閉めた。良かったですね、ロイド。これだけゃくらでもよ魔術を試せますぜ。そうだな。魔術は武器にかなりの負担をけるし、失敗のも高い。数はあるに越したことはない。魔術に使用するいだが、強力な術式を編み込むと染する。 それは金属のつがりを蝕み、その結果簡単 にへし折れてしまうかと言って術式を 弱めれば貴重な液を使った効果が薄い。濃 すぎてもダめ、薄すぎてもダめ。その 見極めがとても難しいのだ。しかも同じ 武器でも金属疲労などにより同じ術式でも 負荷になる可能性もある。その辺りは身体 で覚える必要があるため、不魔術は大量の 練習が不可欠なのだ。さて、早速始めるか 。安そうな武器から扱っていこう。とは いえ、どれも良いものばかりだな。神物の 鉄を焼いて強くした鋼の武器が主だが、中 にはかなり高華そうな件もある。魔剣か? これ。アルベルトに差し出す武器だし、 安物というわけにもいかないか。まあいい や。遠慮なく使わせてもらおう。まず手に 取ったのは1番数のある鋼の剣。この辺り から試してみるか。鋼の剣用にまずい液を 小分けにして術式を編み込んでいく。 とりあえず強度増加を30+男性増加 くらいでやってみるか。あの鉄の探検と 同じくらいの容量はあるだろう。実式を 編み込んだまずい液を1本目の鋼の剣に 塗りかけて乾かす。そう言って木箱を漁り 、中から取り出してきたのは赤茶色の土だ 。赤泥ですね。性鉄の際に使われる原料の 1つ。確か隣獄では良い赤泥が取れると 聞きますな。知っているのか?A本で得た 知識だけで恐縮なのですが、不術を知るに は家事の技術も当然必要だ。おかげでそれ なりの本を読み知識を得ている。見れば 木箱の中には様々な素材が入っていた。 おお。鉄鉱石に石炭石 金銀道魔石粉すごいいろんな素材が たくさんありますね。 まるで宝の山だ。これだけの素材があれば 付与もやり放題、魔剣も作れるかもしれ ない。アルベルトがディアンを紹介して くれたのはあの時の約束不術の応援すると いうのを果たしてくれたのか。あれ赤石や 月銀役はないのですか?なんだそりゃ。 不与に使う原料の1つですが。拠トと首を かしげるとリアンはごっくりと息を飲んだ 。こいつ半端ねえ知識量だ。まずい液だけ ならともかくそれ以外の素材の知識も かなり豊富。ちょっとかじっただけじゃ ない。下手したら俺と同等の知識があり やがるだと。へ、あるも人が悪いぜ。 こんななりだがどうやら少しは使える らしい。こいつと一緒なら俺の夢、俺だけ のオリジナル魔剣を完成させられるかもな 。そして何かブツブツ言い始める。一体 どうしたんだろう?ロディボ えさっきまでと違う呼び方に聞き直す。 おお、お前のことだよ。ロディボ、お前 少しは不魔術ってのお分かってるじゃない か。いいだろう。認めるぜ。ちなみに俺の ことは親方と呼ぶといい。はあ。親指で 自分を指すディアン。 なんだかわからないが、いつの間にか認め られたようである。普通に考えてこれだけ の動物を買い鳴らすなんて常人には無理 だろう。俺と同じ血を引いてるし、魔術師 としての才能が発言していてもおかしくは ない。生まれつき筋や才能に優れたものの 中には無意識に魔力を扱うものも珍しく ないのだ。塔にたどり着いた俺は正面に ある大きな扉をノックする。姉さん、 アリーゼさんいますか?ロイドです。少し 待っていると中から黒髪メイドが出てきた 。か名前はエリスだっけ?覚えていただけ て光栄です。ロイド様、お久しぶりで ございます。うん。久しぶり。アリーゼ姉 さんに会いたいんだけどかしこまりました 。少々お待ちくださいませ。ペコリと頭を 下げ、塔へと戻るメ度。さらにしばらく 待っていると扉が開いた。ロイドガバと いきなり抱きしめられた。ワプカフカ の柔らかな感触をぎゅっと押し付けられる 。苦しい。ロイドロイドロイド。もう久し ぶりね。あなたから会いに来てくれる なんて姉さんとっても嬉しいわ。さらに グリぐリと頭も撫でてくる。痛い。 アリーゼ様、おやめください。ロイド様が 苦しがっておられます。え?あら、本当 ごめんなさいね。アリーゼは謝ると俺を 抱きしめる腕を緩めた。ふう。苦しかった 。だからあまり来たくなかったんだよな。 アリーゼは昔から俺を見つけては抱きつい たりキスしたりとおもちゃにしていたので ある。咳込みながら顔をあげる俺の目の前 にいたのは薄べに色の長い髪をふわふわと させた女性。髪だけではなくドレスにも ファーやポンポンがついており全体的に ふわふわだ。ちなみに胸もふごめんね ロイド姉さん嬉しくなっちゃって。それで 一体何のようかしら。アリーゼはそう言っ てにっこりと微笑むのだった。 はは。俺様の螺旋法を生みで受けたな。てめは終わりだ。爆勢飛び上がれ。グリモワールが何やら方向を上げているその間魔力並俺の指先でとまっている。街から歯を停止させその構造を見ているのだ。ふむふむ。螺線であることにも黒色であることにも特に意味はないか。 それでも威力は上がっているのはいわゆる 気の持ち用というやつである。怒りなどの 感情の高しぶりや思い込みなどで魔術の 性質が変わるというのは応王にしてある。 とはいえそれは良いことばかりではなく時 には反動を生む。なので一時期からは あまり推奨されなくなったのだが古代魔術 はそちら方面で進化していたのかもしれ ない。それでここまで威力が出せるという のも面白いと時間切れか。停止させていた ことで術者からの魔力供給が立たれ、 魔力並は消滅してしまった。まあ観察は 十分か。そこまで複雑なものでもなかった し。消えた魔力並の先でグリモワールは 氷学の表情を浮かべている。ば、バカな俺 の最大威力の魔術だぞ。あれを使えるよう になるのに何十年努力を重ねたと思って やがる。それをあっさりと驚愕の表情を 浮かべるグリモワール。なるほど。今の 魔術には確かに相当の思考錯誤と終練が 感じられる。け操作血のにむような努力の 結果だ。うん。さかし楽しかっただろう。 魔術の修行はとても楽しいものだ。魔人 だってそれは同じだよな。やっぱり人間も 魔人もそこは同じなのだろう。うん。うん 。たのばバカか。てめえはなんだか びっくりしているな。俺何か変なこと言っ たかな?クそ。ふざけやがって。今度こそ グリモールは再度宣の魔術を唱え始める。 うん。同じやつなら2度も見なくていいか な。 それにあまりレベルが高いとは言えないし 、古代魔術はあまり攻撃性の高いものじゃ ないのかもしれない。ああ、攻撃の方は もう大丈夫。分かったからさ。次は他のを 見せてくれよ。他の?うん。何でもいい けど。そうだね。防御魔術とか。ああ、俺 が攻撃すれば分かりやすいかな。そう言っ て俺は右手をかざし魔力を集めていく。 とりあえず普通の上位魔術から行って みよう。イント車を使って白を抜け出た俺 は同じく風景魔術である秘書にて町から 遠く離れた荒野へとたどり着いた。見渡す 限りの荒野周りには町も人もいない。うん 。ここなら思う存分魔術の実験ができそう だ。夫その前にグリモに連絡を入れておく か。 米かに指を当て、目を閉じてね念ねじる。 グリモ、聞こえるか?ええ、ロイド様 聞こえますぜ。今は図書館で本を読んで いやす。何人かとすれ違いやしたが、特に 気にしたものはいなさそうっす。そうか。 シルファが来たらその時は教えてくれ。 勝手でさ、とりあえずグリモの方は問題は なさそうである。これならしばらくは実験 に専念できそうだ。そういえば思いっきり 魔術を使うなんて初めてかもしれないな。 生まれた時に火球で部屋を破壊して以来 危険すぎるので攻撃魔術の仕様は控えてた のである。魔術書で理論だけ習得し結界を 張って加減して打ってみるのが精一杯。 思いきり魔術を打ったらどうなるか怖い ような楽しみなような戦踊り地強とし ながら俺は手のひから口を生み出すと 20重を開始する。呪文族にて影するのは 家計トマ術モ神少熱園牙と時計馬術モ神 魔術新内岩牙場影と共に魔力が集まって いきは8切れそうになったそれを解き放つ ズん閉じ響きがなり地面が大きく流気した それと共に炎が吹き上がるただの岩では なく真っ赤に焼けただれた溶岩の塊だ。父 、ちょっと話すか。座標を前方に向け させると、溶岩は倒れながら荒野を焼いて いく。そこに触れた岩山が銃と白い煙 を上げて解け、溶岩団が地面に落ちて火柱 をあげた。これは思ったよりやばい威力だ な。前方200m司法が原になっちまった 。上位魔術でも効果範囲は10m四方も ないくらいなのだが、これが20章の威力 か。 しかし1土の20章で溶岩かイメージ通り だな。この調子なら他の組み合わせも多分 ともかくもっといろんな組み合わせを試し てみよう。俺は20重症魔術を気が済むと まで試し打ちした。水形等魔術水融合と 土系統魔術土融合。各々の液体と個体を 融合させ、新たな物質を作り出す魔術で ある。それを20で発動させれば、 あらゆる物体の調合が可能。小瓶に入れた 油と溶けた銀が混ざり合っていく。 黄色かった油は銀がかかりキラキラとした 液体になった。ロイド様、こりゃ月銀役 じゃねえですかい?うん、よく似ているな 。月銀薬とは魔術師ギルドで売っている 薬品だ。魔法陣を描いたり、使い間を 呼び出す媒介としたり、用途は様々。非常 に効果だが、それ以上に数が少なく、普通 の魔術師が購入するのはほぼ不可能。どう やって作っているのかと思ったが、 なるほどこうして作っていたのか。20 A賞は理論上さえ合えば2人の魔術師で 行使。ただ水融合も土融合もかなり高 レベルの魔術だし、非戦頭系である合成系 等魔術の持ち主は少ないだろうからな。 それほどの使い手が2人も揃わなければ 作れない時点でそりゃ数も出回らない だろう。こんなところでレシピを発見する とは運がいいな。何かに使えるかもしれ ないし、ある程度はストックしておこう。 さて、あとはこいつに赤を加えれば完成だ な。銀薬に赤をサラサラと入れていく。銀 がかかった油に落ちた粉が染み渡り、赤い 煙が水中を彩る。ぐるぐるとかき混ぜると ほとんどまずい液と変わらないものができ た。おお、すげえですよ、ロイド様。見事 です。見た目はな、実際に使ってみないと 効果のほどは不明だよ。かと言って俺の 探検はもう不要済みだし、武器として使う 機会もほとんどないんだよな。不要失敗の 可能性もあるのでその辺に飾ってある武器 で試すわけにはいかない。どこかに大量に 武器が余ってないものか使ってくれる人が いればなおよし。あ、そうだ。考え込んで いるといい考えを思いつく。そのためには アルベルトのところに行ってみるか。 を探すとアルベルトは馬術の訓練中だった 。俺を見つけると馬を止め降りてきてくれ た。おはようございます。アルベルト 兄さん。やあ、おはよう。ロイドから会い に来てくれるなんて嬉しいよ。ファワー、 もしかして何かお願い事でもあるのかい? 俺の言葉にエリスとグリモが驚いている。 アリーゼは顔をパーっと明るくして俺の手 を取りブンブンと振った。 え、そうよロイド愛なのよ。愛かどうかは ともかくとしてアリーゼから漏れる魔力を 見ていて分かったことがある。アリーゼは リルに命令を与える時自身とリルの頭を 魔力でつげているのだ。そうやって自分の 思考を読み取らせているのだろう。無意識 に魔力の性質変化をしているのだろうが なるほど盲点だった。この方法ならリアル タイムで自分の思考をイメージで伝え られる。命じるのでなく共有するのだ。 そしてイメージなら得意である。白。俺は 同じように魔力を伸ばして白の頭に つなげる。そして俺は白にそうして欲しい ようね念じる。白ははっと目を丸くすると 駆け出した。そして俺たちの周りを大きく 回り始める。1週、2週、そして3週 回りん と元気よく吠えた。俺の思った通りにで ある。よし、俺の目ろみ通りだ。う、嘘 でしょう。あのアリーゼ王の説明で理解し たのですか?エリスが目を丸くしている。 うん。うん。すごいわ、ロイド。さすが私 の可愛い弟。あいね。いえ、絶対違うと 思いますよ。違いませんよ。う田。2人は またいい争いを始めてた。仲がいいことで ある。まあ、もうようは済んだし長いは無 だ。行くとするか。それじゃあアリーゼ さん、ありがとうございました。え、もう 行っちゃうの?せっかく出しお茶を飲んで いきなさいな。いえ、今は喉が乾いてい ないので。 あんロイド。俺は手を振りアリーゼに別れ を告げる。涙アリーゼの横でエリスが何 やらブツブツ言っている。それは人の 骸骨な黒いボロボロのフードをかぶり、 魔術師のような格好をしている。あ、あれ はリッチある。おお、リッチと言うと かなり高レベルの魔物じゃなかったか。 タオは無言で頷く魔物図鑑によるとリッチ とは魔術を使うアンデッド系の魔物らしい 。タオが気を感じ取れなかったのはそれが 原因だろう。俺は魔力で感じ取ったから 気づいただけだ。戦国から感じていた妙な 魔力こいつだったのか。かなり高レベルで 注意すべき魔物の一種だとか抱えていた気 がする。だが、そんな魔物がなぜこんな ところに?おそらくあのリッチはぐれね。 それがここに迷いついてねじろにしたよ。 最悪。タオは肉踊り自しげにつやく。 はぐれとは理由あっても解いたダンジョン を出た魔物のことだ。ダンジョン消滅かは たまた自らの意思家ともあれそういった 魔物は地上で生活したり、また他の ダンジョンに潜ったりする。だがここまで レベル差がある魔物がいることは滅たに ないらしく、遭遇した場合はパーティー 全滅の危機だとか。ここは私に任せて 逃げるね。あの身のこなしなら奴の魔術も ある程度買わせる。ロベルトが逃げる時間 くらいは稼げるはずよ。タオはどうする つもりだ?心配無用。私はなんとかして 逃げるね。だから早く。言が早いか。タオ はリッチに向かって駆け出す。お、面白 そうだ。逃げたふりして感染しよう。俺は 物影に隠れ戦いの様子を見守ることにした 。黒い歯を避けながら気候弾を放つ。だが リッチは魔力消壁を展開しそれを防ぐし 下打ちをしながらもタオは魔力消壁へと 突っ込んでいく。呼吸は深く踏み込む足で 地面が揺れた。津眼とてつもない衝撃音が 成り響く 見れば魔力消壁にヒが入っていた。気を 込めた手のひ底だな。あのレベルの魔力 消壁に素で傷をつけるなんて大したもんだ 。というわけでその夜俺は城の地下へ 向かうことにした。信じてくれた アルベルトを裏切るのは少しだけ心がいた んだが、そんなことより禁じっくり 見て触ってどんな術式が編み込まれている のか観察したい。入ってちょっと見てすぐ 帰れば問題ないだろう。多分深夜目を 覚ました俺はベッドから起き上がると動き やすい服に着替えて廊下へ出る。夫 見つからぬよう姿を隠さなければな。を 呟いてねじると空気の渦が俺の身体を 包み込む。風景等魔術イント車。これは風 の流れで空気のレンズを浸り出し光の屈折 を利用して自分の姿を見えなくする魔術だ 。不自然な風の動きを作り出すのでそれ なりの使い手が近くにいると刻られて しまうが城の兵士たち相手なら十分機能 する。ちなみに本来のイント車は術者が 動けば解除されてしまうが、俺のは ゆっくり動けばついてくる要制御してある と言っても、あまり早く動きすぎると残像 のように見えるが、歩く速度なら問題なし 。どう中兵士とすれ違ったが、俺に気づい た様子はなかった。道中は順調。あっさり と地下への階段へたどり着く。入り口には 特に見張りはおらず、俺は階段を降りて いく。古い螺線階段を降りていくにつれ、 ピリピリと肌を刺すような感覚に襲われる 。これが結界か。近づくとより分かり やすいな。しかもこの結界外からの侵入を 防ぐというよりも中から破られないよう 編み込まれているようだ。どうやら中に やばいものがあるのは確定か。階段を 折り切ると周囲は石の壁で囲まれており、 正面には小さな扉があった。これが結界の 中心。触れようとすると強い抵抗を感じる 。まずは結界を解かなきゃだなかと言って 力任せに壊すわけにもいかない。侵入の 痕跡は残せないからな。とりあえず結界を 制御し、通貨許可を得る形で通過する ベストだろう。その前に一応結界を貼って おいた方がいいか。結界の外側からもう1 枚結界を展開しておけば中で何か起きても 安心だ。俺が念じると泡のような形をした 魔力が俺を中心に広がっていく。水形 等魔術滝。単純な結界能力はもちろん主に 衝撃や音を柔らげる能力に特化しており、 この中で大爆発が起こっても他に知られる ことはない。その後ゆっくりと結界の構成 を調べる。ふむふむなるほどかなり強固な 結界だがどうやら王族の地下それに許可を 与えられたものであれば比較的要因に通貨 許可を得られるようだな。結界の制御系統 を書き換えてとよし。これで問題なく通過 できる。あとは物理的に鍵を開けるだけだ 。土計灯魔術石型台で作り出した鍵を 差し込みひねると扉はあっさり開いた。 うん。遠くからではよくわからないな。だ が単独行動はできないし機会があれば行っ てみるか。アルベルト様湖が見えてきまし た。先行していたこの絵が声をあげる。目 を凝らせば木々の隙間から面が太陽の光に 反射してキラキラ光るのが見えた。よし、 ここらで休憩するとしよう。アルベルトの 号霊で俺たちは湖付近に陣を取りしばし 身体を休めることにした。ふう。馬って ちょっと疲れるんだよな。走ったり飛ん だりした方が圧倒的に早いし楽だ。俺が石 に座って身体を休めているとシルファがお 湯気の立つTカップを差し出してきた。 どうぞロイド様ありがとう。ふーふーと息 を吹きかけて覚ましちびっと飲む。若もし 爽やかな香りが疲れた身体に染み渡るよう だ。ふう。シルファの入れるお茶は相 変わらず美味しいね。お褒めに預かり光栄 です。うやうやしく霊をして下がる シルファ。この絵たちは半分はテントを 設営し、もう半分は弓矢を手に夕食用の獣 を仮に赴いていた。隣いいかい?もちろん です。指示を出し終えたアルベルトが俺の 横に腰を下ろした。シルファ僕にも紅茶を くれ。は、ただいま用意いたします。 アルベルトはシルファにそう命じると こっそりと俺に顔を近づける。ドなかなか やるじゃないか。え、な、何のことですか ?とぼけるなよ。あのタオって子さ、お前 のことが気になっていたようだったぞ。 はあ。い、一体何を言い出すんですか? アルベルトの言葉にお茶を吹き出して しまう。母は照れなくていいとも。愛する 弟が女性に行為を寄せられているのを見る のは僕は嬉しいよ。いやいや、ありえない でしょう。俺はまだ子供ですよ。いいや、 あり得るさ。少なくともただの子供を見る 目ではなかったな。もちろん今すぐどうこ というつもりはないだろうが、将来的には て感じの目だったぞ。気づいてないかも しれないが、最近シルファがロイドを見る 目も少し変わってきているんだぜ。 シルファやタオが俺に行為を持っているだ とありえなさすぎるだろう。いきなり何を 言い出すんだ?全く俺の冷たい視線を意に も返さずアルベルトはうんうんと頷いて いる。表海が地面を貫き、稲妻が空をかけ 竜巻きが巻き起こる。すごまじい破壊音と 衝撃波が吹きやれるのを見ながら俺はふむ と頷く。なるほど。やはり20重症魔術は 元となった魔術を掛け合わせた形になるの か。魔術というのはイメージが強く影響 する。火球なら火の玉を強くイメージし なければ発動しない。水は水の玉、土球は 土の玉も同様だ。上位魔術となると イメージだけでは足りないので、呪文の影 や術式、媒体の使用などでそれを補強する のだ。なので20重章は元となる2つの 魔術を掛け合わせたイメージの通りに発動 する。霊えば火と土で溶岩水と土で氷、火 と風で雷、風と土で砂とそんな具合だ。 まあ、これは想定ないというか、実はこれ らの組み合わせは本で読んでて知っていた 。滅多に見られるものではないが、二重症 自体は昔から存在している。振り物のよう な技を持つものや息のあった魔術師2人で あれば行使可能だからな。実際試すとどう なるかという確認だったのである。それ よりも他に試したい組み合わせはあるんだ よな。まずはこれ幻想系等魔術模者姿。 これは魔力の膜で自分の身体を覆い別人の 姿に変えるというものだ。特にイメージが 重要な魔術でよく知った姿でないと返信 できないというものだが、これを20章で 発動させればどうなるか。俺の想像通り事 が運べばものは試しとばかりに模者姿を 二重。発動と共に俺の身体が光に包まれて いく。えっと鏡鏡とおいい感じだな。鏡の 前に移るのは少しだけ背を高くし、少し だけ髪の色素を薄くし、結構イケメン化し た俺の姿。そう、模者姿を二重し、片方を 自分、もう片方をアルベルトにて発動させ たのだ。俺とアルベルトの姿のイメージが 混じり、ちょうど中間ぐらいの用姿になっ たのである。この姿漫画違いで俺の姿を見 られても正体を知られることはない。 ついでにアルベルトにも迷惑をかけないし な。ていうかさっき上位魔術を打ちまくっ たし誰か近寄ってくるかもしれないか。 一旦場所を映した方がいいだろう。何せ目 の前は凄まじい破壊の嵐が吹き荒れた後で ある。こんなものの近くにいては知らぬ 存ぬも無理がある。そうと決まれば秘少 にて俺はその場を後にする。岩山と岩山の 間を文字通り支障し、宣の場所から大分 離れた辺りだろうか。うん。あれは眼かを 見れば何者たちかが争っているのが見える 。どうやら人間と魔物の群れが戦っている ようだ。おお、魔物って見たことがなかっ たんだよな。よし、隠れて観察すると しよう。俺は岩山の影に降りるとそこから 戦いの様子を覗く。魔物と戦っているのは 年若かい少女だった。艶のある黒髪を両 サイドで括くりお団子にしてそこから 垂らすようにして伸ばしている。拳服とで も言うのだろうか。動きやすそうな服の 胸源は涼し毛に開き、背にはぶっという 文字が刻まれていた。長女は軽やかな 足取りで魔物を翻弄しつつ拳1つで戦って いる。あれは多分冒険者だな。冒険者と いうのは便利屋のようなもので金を稼ぐ ために魔物を買ったり素材なんかを集め たりする連中だ。強さによって階級分けが さえておりからAまでランクがあるんだっ けか。正直あまり興味がなかったしよく わからないんだよな。魔獣だ。まだいたの か。ぐる ガ王ぐお。1匹だけではない。2匹、3匹 と森の中から飛び出してくる。あっという 間に俺たちはベオールの群れに取り囲まれ てしまった。しかもそれだけではない。森 の奥からはどんどん遠えが集まってきてい た。バカな魔獣は群れないはず。それが なぜこんなに皆老倍がこれはチャンスだ。 この絵たちは魔獣1匹でも苦戦してたし これだけいるなら俺が倒してしまっても 構わんだろう。もちろん買魔術以外を使う つもりはないがそれだけでも十分だ。 よっしゃ、テンション上がってきた。 アルベルト兄さん、俺も戦います。ああ、 分かった。期待しているぞ。ロイド来ます 。シルファの声とほぼ同時にベアウルフ たちが飛びかかってくる。おく 。アルベルト様とロイド様をお守りしろ。 この絵たちは密集し、俺たちの前に壁を 作る。その奥からアルベルトが演列火球を 放った。燃え裂かる炎に焼かれの打ち回る ベアウルフ。よし、俺もやってやるぞ。 くらえ。やや棒読みで放つのは過だ。 飛び出した日の玉はベアウルフの花先を 焼きひませた。そこへこの絵たちの斬撃が 加わり交代させる。ロイド様なんでもっと 強力な魔術を使わないんですかい?上位 魔術の1つでも使えばこんな奴ら1発で 倒せるでしょう。だってすぐ全滅させたら 面白くないじゃないか。せっかく魔獣相手 に魔術を使う機会なのだ。どうせなら長く 楽しみたい。そうだ。倒れた魔獣に魔術と 掲けたらもっと長く楽しめるんじゃないか 。ついでにこの絵たちにもかければ永久 期間の完成だ。割れながらナイスアイデア 。悪魔ままとひらめきである。そう。 そいつはさすがにやめた方がよろしいかと 思いやすが。だがグリモはドん引きし ながらダメ出しをしてきた。各かによく 考えたら血魔術でも気力までは回復しない し長期で木の緩んだこの絵たちが殺される 可能性もあるか。さすがに自分の実験で人 が死んだら後味が悪いしやめておくかと 言って確かに火球だけだとあまり面白く なさそうだ。じゃあせめて気を試う。覚え たばかりだから生き物相手に浜田ほとんど 検証してないしな。敵も大石当て放題で ある。俺は呼吸と共に右手に体内の木を 集めていく。タオのやっていた気候団だ。 以前やった時は肺がめちゃくちゃ痛かった が中魔術をピンポイントで肺に当てながら やればかなり痛みを柔らげることができる 。よしける。はそれを火球で覆って カモフラージュし放つ。放たれたパイプの 玉飛行団はまっすぐ飛んでいきに命中した 。ぐお 悲鳴を上げて吹っ飛ぶベアウルフだがすぐ に立ち上がってきた。いまい聞いてないか ?純粋な木の攻撃だとタオの足元にも及ば ない。ロイド様、今のは一体ああ、木だよ 。タオに教えてもらったんだな。俺の言葉 にグリモは驚いている。きってのは確か 大昔に戦った異国人が使っていた技だよな 。長年の修行が必要って話だが倒って小娘 にあったのは数日前だろう。そんな短期間 で覚えたっていうのか。信じられねえ。 グリモはまたドん引きしているようだ。 もしかして俺が手を抜いて長引かせようと しているとか考えているのだろうか?残念 ながら全力なんだよな。やっぱり木は 難しい。こよし、なかなか筋が良いよ。俺 が木を巡らせ手元に集めるのを見てタオが 嬉しそうに手を叩く。タオは俺が日に興味 を持ったのがよほど嬉しかったのか親切に も色々と教えてくれている。教え方も うまく俺自身に下地があったこともあり おかげである程度木の操作はできるように なっていた。大したものね。こんな短期間 で木を物にするとはびっくりよ。タオの 教え方がいいんだよ。実際に気を使って いるのを見ながらだと分かりやすいしね。 ま、そんなこと言って褒めても何も出ない あるよ。タオは嬉しそうに腰をくねらせ ながら俺の背中をツンツンしてくる。教え てくれるのはありがたいがちょっと気持ち 悪いのが玉に傷だ。しかしロベルト木の 呼吸辛くないか。慣れないうちは肺に すごく負担かかるはずよ。そうでもないよ 。なはずないね。火の呼吸は肺が焼けつく ような痛みあるよ。あしでもピリピリする から長期は無理なのに。うん。確かに痛い けどでも楽しいしね。全然苦じゃない。 前世でやってた瞑想で慣れてたからかな。 全然平気だ。そ、そうあるか。俺の言葉に あげれ顔になる。なんか変なこと言ったか な?それにしてもお宝が全く落ちてないな 。かなり深くまで潜っているはずなのに 全くお宝に出くわさない。ダンジョンには お宝が眠っていると聞いていたが不良品な のだろうか。この程度の魔物しか出てこ ないダンジョンじゃ1番奥に鹿は眠って ないよ。多分このダンジョンで来たてね。 ああ、そうなのか。ダンジョンはまるで 生き物のように成長する。生まれて間も ないダンジョンにいるのは弱い魔物ばかり で回層も浅く、ボスも弱いが見入りも 少ないらしい。高レベルダンジョンはその 逆でどんどん敵が強く深くなっていく。 何百年も攻略されてないダンジョンはその 上には町が立てられ人々の制御にすらなっ ているとか。そしてどうやらここが最を見 たいよ。階段を降りた先にてタオが 立ち止まると目の前にはぽっと大穴が開い ていた。中には今まで感じたことのない ような強い気配が感じられる。感じ取った ようね。ベルト。そう、ダンジョンの作用 にはボスがいる。それを倒せばお宝ゲット ね。おお、ついにか。生まれてすぐの ダンジョンみたいだし、大したお宝は期待 できそうにないけどね。タオはそう言って 笑っているが、なんとなく妙に大きな魔力 を感じる。弱い割には魔力が大きくないか 。は術タイプの魔物だろうかともあれここ でグズグズしても仕方ないね。中に入るよ 。そう言ってズンズンと中へ入っていくを 。俺はやや警戒しながらついていく。中は 薄暗らく広い空間だった。妙な結界が張ら れているようだ。感じた魔力の正体はこれ か。俺が中に入った瞬間、入り口が結界で 閉ざされた。なんだこりゃ。外に出られ なくなっているぞ。触ってみると引かれる 。この手触り魔術ではないのか?感覚的に だが三石と同じダンジョンが持つ魔力に よるもののようだ。各かに庶民である俺の 家は貴族たちに比べると貧しい。入学金も 自分で働いてようやく払い、教材も基礎の 魔術書1冊しか買えなかった。だがそれ1 冊でもやれることはかなり多く毎日新たな 発見があった。潜術でも術式の組み合わせ 、職媒の組み合わせだけでも無数の現象が 起こせるほど魔術ってのは奥が深い。その ために実験やら材料の調達やらやることが 多すぎて人のことに気を取られている暇 など全くなかったのである。そう。彼に 言ったら月行しながら俺に血闘を申し込ん できた。俺は戦いは嫌いだ。だからすぐに 断ろうとしてふと思いとまった。彼ら貴族 の使う魔術とは一体どのようなものだろう と。庶民の俺と貴族である彼らとでは資本 も才能も全く違う。俺が見たこともない ような魔術を見せてもらえるのではないか と考えた。考えたらどうしてもそれが見 たくなってしまい、つい血闘を受けて しまったのだ。少し痛い思いをするかも しれないが、負けても命まで取られるわけ ではないだろう。そんな甘い考えで結論 から言えば彼らの魔術は素晴らしかった。 あれが上位魔術というものだろうか。巨大 な炎が渦を巻き、氷嵐が吹きすぐ。俺は その光景にただただ見惚れた。見惚れて 無防美にそれを受けんだ。お前は夢中に なると周りが見えなくなるから気をつけろ 。なんてよく注意されていたが、まさか こんな結末を迎えることになるなんて。 自分のま抜けさが情けない。だが最後に 考えていたのはま、抜けな自分を呪うこと でも血闘を仕掛けてきた貴族を恨むことで も自分を育て学園に入れてくれた両親への 感謝でもなかった。それは俺を殺傷せしめ た魔術への考察。どういう術式だったのか 。その理屈はそもそもあれほどの出力を 1人で生み出せるものなのかだとすると 必要な魔力量は術式はあるいは何か特殊な 発動条件があるとかもしくは職媒を使用し たかはたまた他人数で魔術を使ったのか などなど 考えれば考えるほど止まり行くはずの心臓 が高なるのを感じていた。ああ、本当に 無念だ。世界にはまだ俺の知らない魔術が たくさんあるだろうに、その全てを知らぬ まま死んでしまうなんて。願わくば全ての 魔術を知りたかった。理解し、習得し、 極めたかった。もっと魔術の新に溺れ たかった。そんなことを考えながら俺の 意識は遠いていった。あれから1週間が 経った。基本的には俺の日々はほとんど 変わらず好きなことをやっていた。少し 変わった点といえばアルベルトが頻繁に 魔術の練習上へ誘ってくれるようになり、 シルファの堅術ごっこの頻度とそのレベル が上がったくらいだろうか。アルベルト様 、今からロイド様は堅実の稽古をなさるの です。それは先日もやっただろう。今日は 魔術の練習をするのだよ。何をおっしゃい ます?現術です。いいや魔術だね。2人は 火花をチラし睨み合っている。ただ 時踊りじれを取り合っているのを見るので 気が重い。しかもチャールズも最近何かと 俺を呼び出して近況を聞こうとするし、風 の噂ではタオもロベルトについて聞き回っ ているそうだ。モテモテっすな。ロイド様 グエで周りの評価が上がれば俺が身体を 乗った時にうまい思いができるぜ。おん グリモがニヤニヤ笑い白が元気よく吠える 。全く騒がしいことだ。俺はただ魔術を 極めたいだけなんだけどな。この世界には 未だ俺の見たことのない魔術が存在する。 それを全部見たい、覚えたい。モてたい。 俺はまだ見ぬ魔術の新を望み、真っさな空 を見上げた。魔術師として大切なものは まずは家柄、次に才能、そして最後に努力 である。最後というのは言葉通り努力を 努力として受け止めるものにとってであり 、楽しんでそれを積み重ねられるものに とっては最後ではなく最大の力となりうる 。え、それら全て持つものがいたらって、 あは、それはぞっとしない話だね。少なく とも私は戦いたくはないな。なんてあの 野郎は言ってたっけか。グリモがボソりと つく。どうかしたかグリモ。いいえ。何で もあ、じゃんけんはシルファの姉子が勝っ たようですぜ。見ればいつの間にか2人は じゃんけんをしていたようで勝利した シルファがかけてくるのが見える。ロイド 様嬉しそうに僕を手に手を振ってくる シルファ。俺はためを吐きながら中庭へと 向かうのだった。透け立ちするある。おお と完成が上がる。タおよく来てくれた。 助かったよ。間に合ってよかったよ。 さっさとケ散らすね。アルベルトの言葉に ウインクを返すとタオは魔獣の群れを相手 に戦い始めた。その活躍はまさに四士ふ人 。身軽なタオは無人に戦場をかけ回り隙を 見せたベアウルフから仕留めていく。俺 たちが防御重視で戦っていたこともあり、 ちょうどハサミ打ちのような形となり魔獣 たちはどんどん数を減らしていった。 まさか本当にスケットタオが来るとは思わ なかったぜ。タオの前で気を使えば俺の 正体がバレてしまうし、戦いも長引きはし ないだろう。ああ、もう終わったな。俺は やる気なく火球を放つのだった。これで ラスト王。タオの気候団で最後に残った ベアウルフが退木に叩きつけられ気を失う 。周りに倒れている10数匹のベアウルフ たちはもはや動くこと叶わない。うお、俺 たちの勝利だ。この絵たちが互いに身体を 抱き、喜びを分かち合っている。わあ、 残念だ。もう少し楽しみたかったのに。 ふう。なんとか全部倒せたね。タオが額体 の汗を拭いを整えていると、アルベルトが 握手を求めて両手を差し出した。 ありがとう、タオ。本当に助かった。気に しなくていいね。間に合ってよかったよ。 ふひ。タオが握手を返す。めっちゃ嬉し そうな顔でアルベルトの手を握ぎしている 。アルベルトは若干引いていたとところで タオ。よく僕たちが魔獣に襲われていると 分かったね。うん。祠は高いところにある でしょう。ちょうどアルベルト様たちが 魔獣の群れに襲われてるところが見えたよ 。タオが指刺したところ、切り立った崖の 上には石の祠が見えた。ただ祠は古さゆえ かほとんど崩れている。あれを修繕するの は大変だろう。随分崩れているね。そう いえば修繕に向かったのだったか。中断さ せてしまったようだ。僕たちが後で 手伝おう。命を助けてもらった例だ。それ とても助かるね。お礼するよ。よかったら 今度食事でもどうねというわけで千備品の 確認だな。その夜夕食を終えた俺は早々に 部屋へ戻りカを広げた。ダンジョンから 持ち帰った三石、ストーンスライムの かけら、宝箱の切れ端、魔術が付与された 探検をベッドに転がす。ロイド様何ですか い?そりゃダンジョンから持ち帰ったのさ 。通りで遅いと思ったらダンジョンを攻略 してきたんですかい?たにため息を吐く グリもだから悪かったって。まず手に取っ たのは三師 タオの言っていた通りダンジョンから出し たことで光を失っているようだ。ちょっと 削ってみるか。水形等術水場にて三石を ゴリゴリと削っていく。硬いものを削る 場合質量のない風場よりは質量のある水場 の方がやりやすい。削り出してみたが石の 内部には特に気になる点は見受けられない 。どこにでもあるごく普通の石だな。俺の 仮説と合わせて考えるとダンジョンの核は 様々なものを取り込んで成長する。 おそらくこういった石や土を取り込み ながらダンジョンを作ったんだろうな。と いうことはダンジョンで採取したものは その場を離れると元の物体に戻るのだろう 。こっちの宝箱の破片はダめだ。全く魔力 を感じない。核というのはおそらく魔法 生物とでもいう存在切断した時に死んで しまったのだろう。ちなみにストーン スライムのかけもただの土くれに戻って いる。ダンジョンから離れたので元の土に 戻ったのか。だがリッチは自分の ダンジョンから離れても平気そうだったな 。高レベルの魔物ともなればまた違うのか もしれない。いや、ダンジョンが1匹の 巨大な魔物と考えるとどうだ?強力な魔物 には単独で活動できるよう核があると聞い たことがあるし、ま、仮説の息を出ないか 。お、俺様の黒戦法を受けて向きずだと。 ああ、魔力衝壁くらい張れるから気にし なくていいよ。じゃんじゃん見せてくれ。 驚くグリモワールに言葉を返す。やはり 攻撃魔術は実際に受けてみないと分から ないことも多いからな。うん。クリモール もそれを理解しているからいきなり俺 目がけて放ってきたのだろう。少し びっくりしたが、よく考えたら俺は常に 魔力消壁を複数待機発動させており、ある 程度以上の衝撃には自動で展開する要制御 してある。そこまで察していたのだろう。 さすがは魔人。よく分かっているな。 グッジョブだぞ、グリモワール。ぐふざけ やがって。こいつは俺が5年も修行して身 につけた魔術だぞ。たがグリモワールは なぜか拳を振わせをしている。一体どうし たのだろうか。なあ、グリモワール何をし てるんだい?早く次を頼むよ。俺が忙すと グリモワールは髪をぐしャぐしャと かきむった。そして肉踊りじしげに俺を 睨みつけてくる。俺何かした?ちあ、くそ 。いいぜ。そこまで言うなら見せてやる。 俺様の最強の魔術をなあ。グリモワールは 声を荒らげると広げた右手を俺の前に かざしてきた。見れば手のひには1本の線 が入っておりグねぐねとうめいている。 そして線が開いた。中から出てきたのは 赤い下と鋭い派。つまり口である。20 A賞。そうつくとグリモワールは2つの口 で同時に違う魔術の影を始めた。お、魔人 というのはあんなこともできるのか。 塗りつぶせ、黒く黒く黒く貫きえぐれ我が 。ワクワクしながら影完了を待っていると グリモールの身体が暗く光り始める。 くばりやがれ。螺旋クロ戦法5と 吹き荒れる魔力の本流。その圧に押され俺 の身体がほんの少し後ろへ流された。 放たれた二重の黒い魔力が螺線を描きお礼 と迫る。町から派は俺の自動展開した魔力 衝壁と激突し凄まじい衝撃を発した。ぐグ 貫きやがれ。グリモールは何かすごく 利きんでいる。それにより少しずつ出力が 上がっているように思える。もちろん俺の 魔力消壁には傷1つ入らないが気合いで 威力が上がるってのは面白い。それにして も螺線なんとかだっけか。わざわざ螺線を 描く要制御しているのか。何か意味がある のかな?ただの魔力並にしか見えないが うん。魔力消壁越しじゃ分かりにくい。 直接触れてみよう。俺は魔力消壁から指を 出し、魔力並にそっと触れてみた。シと バゼる音がして衝撃波が吹きれる。 もちろんいいわよ。ロイドならきっと できると思うから。本当ですか?ええ、 そうね。まず大切なのはたっぷり貯めた後 アリーゼはにっこりと笑った。あいよ。 一瞬の沈黙。アリーゼは言葉を続ける。私 思うの。愛こそが言葉の通じない私たちを つぐ絆なんだって。どんな魔獣だって こちらから愛を与えてあげれば絶対に 分かり合えるわ。目を輝かせながらようと 語るアリーゼを見てエリスは疲れた顔で息 を吐く。わあ、アリーゼ様は生まれつき 勝手に動物が寄ってくる予査のような方 です。そんな特殊事例など参考になるはず がないでしょう。女性さ、ちょっとエリス 、それはひどいわ。本当のことです。2人 は言い争いを始めた。いい争いというか、 じレ合いというか、この2人は姉妹のよう である。難しいことなんて必要ないわ。 ふわっとしてパーっとすればいいのよ。 ねえ、リル、私の思い、私の言葉よく 伝わるでしょう。ほら、ウンビルはそうだ とばかりに頷くとアリーゼに頭を すりつける。アリーゼが手を広げ楽しそう にくるくる回るとその周囲に鳥やウさギ などの小動物が集まってきた。まるで花で も浮かんでいるような空気、メルヘンで ファンタジーな絵本みたいである。エリス はそれを見てドん引きしていた。確かに 余さだ。ゼックしていたグリモがようやく 口を開く。 ロイド様ありゃダめですぜ。よく言えば 天才派だ。悪く言えばお花畑でさ。まとも に話のできるタイプじゃねえですよ。 ひどいこと言うな、お前。まあ、概同意見 だけど。各かにアリーゼは理屈的とな話が できるタイプではない。ただそれでも やり用はあるのだ。なるほど。大体分かり ました。アリーゼさんな。うおな。なんだ ?いきなり身体を揺さぶられ美となる。 振り向くとタオが口をパクパクさせていた 。だが音が聞こえない。そういえば音声 遮断を使っていたんだった。解除すると タオの声が聞こえてきた。ロベルトやっと 返事したよ。ああ、ごめん、ごめん。集中 しててさ。もう私がグレウルフ倒した ところ全然見てなかったね。タオは怒って いるのかを膨らませている。ちょっと悪い ことをしちゃったな。でもおかげで ダンジョンの結界については色々調べられ た。まずこのボスのいる部屋がダンジョン の心臓とも言える部分だ。もっと言えば ボスを倒した先にあるお宝のある部屋が そうである。ボスを生み出したり結界を 張ったりそれらの出力源は全てそこから だった。その眼油魔力量は半端ではなく 術式などに頼る必要もなさそうだ。単純に 大量の魔力だけで結界や魔物の生成を行っ ているように感じられた。おそらくその 栄養はダンジョンで死んだ魔物や人間動物 だろう。魔物は死ぬとダンジョンに帰って いくからな。効率は死ぬほど悪いが、単純 な魔力の送量が多いからできることだ。 まだまだ分からないことはたくさんあるが 、そんなところかな。もういいね。 さっさとお宝を拝みに行くよ。そうだな。 ボスを倒した先にはお宝があるらしい。ク もダンジョンの心臓部と同じなんだな。と いうことはお宝が核なのか。いや、それも おかしいはず。止まれタオ。突如濃い魔力 を感じ取った俺はタオの手を引く。 アンギーいきなりどうしたねロベルト? いくらなんでもこんなところじゃ。何か 言いかけたタオのを黒い歯が通りすぎる。 あれは闇系統魔術死人家か 魔物が好んで使う魔術だっけ?え、ボスは 倒したのにどうしてある?どうやらまだ 何か残っているようだな。注意深く目を 凝らすと芝を打ってきた敵の姿が暗闇みに 浮かび上がる。それじゃあみんな再見また ね。町へ戻った俺たちはタオと別れを告げ た。ちなみに城以外のベアウルフたちは俺 についてはこず森に残るらしい。おそらく まだ成長していない子供たちがいるの だろうとグリムが言っていた。白に人を 襲ったりさせるなよと言っておいたが、 どこまで理解しているかは不明だ。まあ、 俺の言ってることは分かるっぽいし大丈夫 だろう。多分。おん。大丈夫だというよう に自信たっぷりに吠える城。は姿はどう見 てもただの犬だしな。村人たちもむやみに 怖がることはないか。ただこいつら内放 する魔力量が以前よりもずっと増えている 気がするが深く考えないようにしよう。 それから数日が経ち俺は玉座の間へと 呼び出された。アルベルトも一緒だ。いつ もなら目が合うとウインクの1つでも横し てきそうなものなのに重もしい顔をして いる。一体どうかしたのだろうか。 オーアルベルト。そしてロイドよ。よくぞ 参った。俺の心配をよそにチャールズは俺 たちを迎える。まずはアルベルトよ。魔獣 討伐の人よくぞ成功させた。だが色々と トラブルがあったようだな。複数の魔獣と 魔人に襲われ、被害がなかったのは運が 良かったとしか言いようがあるま。お前は 第2王子の身だ。 お前自身が優秀な魔術師であるのも知っておる。しかしこの絵だけを連れて行くのは行くのはいさ警察だったと言わざるを得ないだろうな。 は申し開きの余地もありません。シャールズの厳しい言葉にアルベルトは神戸を垂れたままだった。かに言われてみれば少し軽卒だった気もする。 魔人が出たのは計算外にしても魔獣討伐は やはり危険が伴う行為だもんな。 アルベルトも随分反省しているようだ。 うむ。今後は慎しむように。そしてロイド よ。はい。う、やはりお説教か。俺は緊張 しながらチャールズの言葉を待つ。よく やったな。だが予想に反し、俺に投げかけ られた言葉は賞賛であった。 思わず顔をあげるとシャールズは蓄えた髭 の下にエミを浮かべ頷く。アルベルトから 聞いたぞ。この絵たちに力を与え、魔獣に 囲まれても果間に立ち向かっていたと。 その年で大したものじゃ。はあ。てっきり 俺も怒られるかと思ったのだが表紙抜けで ある。シャールズはやや前のメりになり 言葉を続ける。お前の才能はシルファから もよく聞きんでおる。堅術の腕もメキメキ あげておるようだな。与えられた課題に 応じ結果を出すというのは王として最も 大事なことの1つじゃ。どうだろう。少々 慰例だがお前に時い継承権を与えようと 思うのじゃがな。 はあ。歩きながら俺は息を深く吸い込み 長く吐く。なんとなくまだ魔力を誓でき ない魔術師の卵なんかが行う修行に似て いるな。精神を統一し呼吸に全を集中。 体内を循環する魔力の流れを意識する。 魔術師の修行でも処歩の処歩才能ある魔術 師は必要とすらしない修行。前世で魔術の 才能がなかった俺は最初の頃はずっとこれ をやっていたのである。うん。身を見まね だがなんとなく体内に力がみなっていく ような感じがする。魔力を完全に誓覚して いるからこそわかる。みたいの奥底に 感じる力。これがきというやつだろうか。 自分だけでなくタオの呼吸。ダンジョンの あちこちからもかな呼吸の気配が 感じ取れる。む、前方に何かいる。曲がり の向こう側から濃い気配を感じた。俺の 言葉にタオは驚いたように目を丸くする。 驚いた。ロベルトも気を使えるか。似た ような修行をしたことがあるからね。 ちょっと真似てみた。面白そうだったしね 。面白って気配殺地だけでも普通は5年は 修行しないと身につかないよ。それを見た だけで使えるようになるなんてとんでも ない才能ね。た様子でため息を吐くタでも 面白そうだからって理由とてもこうよしね 。好きこそ物の上手なれよ。そういうこと ならいいものを見せてあげるね。よく見て おくといいよ。そう言うとタオは縁を描く ように身体を動かしていく。タオのへそ から生み出された木は全身を循環するよう に回りながらタオの両腕に集まっていくは 掛け声と共に十分に集まった木の塊を放つ それは前方敵の気配がする方へと飛んで いく直後ズんと衝撃音がなり魔物の気配が 消滅した。ふ、これが飛行団ね。今のは 見せるためにわざとゆっくり打ったけど、 もちろん高速で放つことも可能よ。おお、 すごいな、タオ。まね。タオは不と鼻を 鳴らすと俺に背を向けた。木まで使える なんてこいつは飛んだ広いものね。それに ロベルトは木に興味心身教えてあげる名目 で師匠と弟子でラブなロマンスも期待でき そうよ。しかも立派な武道家に育てあげれ ばうるさいじいちゃんも私の言い付けとし て認めるに違いない。ふひ、こいつは飛ん だ広いものあるな。タオは何やらブツブツ 言いながら不気味に笑っている。なんか 怖いし放っておいて先に進むか。おおん。 遠覚えをあげながら襲いかかってくる コボルトたち。この絵たちは剣を抜き放ち 迎え打つ。コボルトの振り下ろすの剣が 受けようとしたこの絵の鋼の剣と接触した 。え、驚きの声をあげたのはこの絵と こぼると両方だった。コボルトの持ってい た鋼の剣が抵抗なくへし折れ。この絵の剣 は勢いのままに小ぼの銅を捉える。その ままざりとコボルトの身体を切り裂いた。 ぐわー。先血が吹き出てこぼるとは倒れる 。他の場所でも俺の付与した鋼の剣が コボルトたちの武器をへしっていくな。 なんだこの切れ味は?これが付与の力と いうものか。このように頑丈なコボルトの 体毛を一なぎで切り裂いてしまうとは。 その切れ味にこの絵たちはとても驚いて いるようだ。どうやら不与はうまく働いて いるようだな。武器で勝さるこの絵たちは あっという間にこぼるとを追い払って しまった。ははは。 どうだお前たち。これが我が弟の実力だ。恐れったろう。後でしっかり霊を言っておくことだな。アルベルトが誇らしげに笑っている。おいおい、勘弁してくれよ。俺は目立ちたくないんだが。俺が自止目を向けているとアルベルトが満面のミを浮かべの両肩を叩いた。素晴らしいじゃないか、イド。 成功率も去ることながらとんでもない 切れ味だったぞ。あれほどの不術を使える なんて本当に驚いたよ。え?ええと。母は まずい。やりすぎたか?俺の想定以上に 評価が高い。使い手が少ないから少々やり すぎても大丈夫かと思ったがそれが裏めに 出たかもしれない。俺がどう答えたものか と試案しているとアルベルトは言葉を 続ける。いつも本の虫だったロイドが実質 に小もりっぱなしだったからきっと何か やっているのだろうとは思っていたが まさか不魔術をここまで極めているとはね 。道具はシルファに集めさせたんだね。 とんでもない才能だ。さすがは僕の弟だよ 。どうやら俺の思い過ごしだったらしい。 俺はアンドの息を吐いた。はい。 アルベルト兄さんの言う通りです。どう やら不魔術に向いてたみたいで。あはは。 うん。そうだろう。そうだろう。どうこれ からも不要をお願いしてもいいだろうか。 道具は僕が融通するからさ。頼むよ。道具 を。本当ですか?ああ、もちろんだとも。 今回使った道具は基本のものばかり。不 魔術には他にも色々な材料が必要だ。それ をアルベルトの力で集めてもらえるなら、 これからはもっと色々なことができそうで ある。ふふふ。ロイドは良き才能を開化さ せたな。こんな年齢から純宅な資金を使っ て思う存分不術の修行ができるものなど そうはあるまい。このまま行けば国一番 いや世界一の不術師になることも不可能で はないな。アルベルトが何かブツブツ言っ ているが、俺は様々な付与の組み合わせを 考えるので頭がいっぱいだった。大量の油 を手に入れたことで改めて実験再開だ。 まずい液の調合に成功すれば色々とできる ことは増えそうだしね。ちなみにこの手の 調合は前世でもよくやっていた。安い素材 を市場で手に入れてきては学園の実験室を 借りて職売の調合をしたものである。 城にも実験に使えそうな部屋はあるが、 そんなところでやったらさすがに目立ち すぎる。実質を汚さないようにしてやる しかない。まずは結界を貼っておこう。 滝外で部屋の一角1m手法ほどを結界で 囲い実験室とする。水の結界は音や衝撃を 防ぐ効果が高い。これなら中で少々爆発し ても大丈夫だ。競合の材料は揃っている。 大量の油にダンジョンの核、そしてお 小遣いとしてもらっていた十分な銀貨。 今日ほど王族で良かったと思った日はない 。そして銀を溶かす。まずは石型台で石の 器を作り、その上に銀貨を入れる。銀の 優点は意外と低いので炎で炙っていれば 普通に溶ける。のためも1枚滝を重ねがけ し、内部に円列火級を放り込む。これで しばらく放置しておけば銀は溶けるだろう 。その間にダンジョンの角をすりつぶして おくか。もう1つ石の器を作り出し角を 水場でザ切りにする。そして水場に形状 変化の術式を加え、歯を増やす。角に 押し付け、さらに高速回転の術式を 加え押し付ける。 ガガガ と音を立て、核は削れていく。よし、いい 感じにこなご々なになったぞ。これで赤ま の完成だ。ロイド様、一体いくつの魔術を 同時に発動してるんですかい?見ていた グリモが呆れたような口調で聞いてくる。 ん?待機発動させているのも含めれば20 くらいだが。そ、そうすか。なぜか ドん引きしているグリモ。同時発動が可能 な魔術の数なんて試したこともないから 分からんな。買魔術ならそれこそ数えきれ ないくらいは同時発動できるし真面目に 答える意味がないと思うんだがな。夫 そろそろ銀が溶けた頃だな。調合開始と 行くか。取り出した銀は水滴のように 転がせば動く。だからと言ってこれを油に 入れても混じるわけはないのだが、そこで こいつの出番である。俺は右手の口を開い た。アルベルト様獲物を取ってまいりまし た。私もです。私たちは鹿。しばらくする と続々とこの絵たちが獲物を捉えて帰って きた。ウさギに蛇、鳥に魚、鹿やイノシシ までである。その大量ぶりにアルベルトは 驚いている。こりゃあなた随分捕まえた もんだ。大して時間も経っていないのに どうしたんだ?いえいえ、アルベルト様、 この森トでもなくたくさんの動物がいるん です。しかもどれもこれも警戒心が薄い鳥 放題ですよ。後で狩などしてはいかが でしょう。この絵たちは興奮した様子で 語っている。まあ、あれだけ取れれば 楽しいだろうな。アルベルトは並べられた 獲物を見てふむと考え込む。ふむだが獣は 村の貴重な資源。いくら簡単に取れるから と言ってやりすぎるのは良くないだろう。 僕たちは標準の食事ができれば十分。これ 以上の狩は不要だ。他の者たちにもよく 言っておくように。は。アルベルトに注意 され、この絵たちは慌てて経をした。とも あれ、食事の用意が始まる。獣をさき、血 を抜き、下処理をした肉がシルファの前に 運ばれていく。シルファはそれを切って似 て焼いてテーブルの上に並べていく。その 手際の良さにこの絵たちは簡単な声をあげ ていた。皆様お待たせいたしました。 どうぞお召し上がりくださいませ。調理が 終わり合成な食事がテーブルの上に並んだ 。 肉したるステーキや脳さぎの鳥の串焼きに 3菜細のやどれも味そうだ。絵が幸せに食べているのを見るとこっちまでお腹が空いてきた。お二方もどうぞ。あ、ありがとう。ファ。 いただきます。手を合わせに盛り付け られた料理に手をつけていく。まずはお肉 をもぐもぐ。おお、これはうまい。野生の 獣の肉というのはこんなにうまいものなの か。美味しいよ、シルファ。ああ、さっき 取ったばかりの獣の肉なのに血臭さを ほとんど感じない。見事な腕だ。 アルベルトも下つみを打っている。お口に あって良かったです。肉の中でも特に血の 匂いが薄い部を使いましたので、それに 役みもたくさん生えていましたので 匂い消しにとええ、詳しいんだね。 やっぱりシルファはすごいな。メ度の 足並みですので。うやうやしく頭を下げる シルファ。俺は思う存分食事を楽しむの だった。ふう。満腹みるく。食後のお茶が 終わり俺たちはゆっくりしていた。 すでには落ちかけているので十は朝からの予定である。ザートの甘い果実を食べていると アルベルトが難しい顔をしているのに気づく。どうしたんですか?アルベルトさん。やだと思ってね。焼けにくさんの獣が取れすぎている。さぎも鹿もイノシシシも活動期が微妙にずれているんだ。 にも関わらずこんなにあっさり取れるのは やはり何かおかしい。アルベルトは顎に手 を当て考え込んでいる。あまり獣の生体は 分からないが言われてみればこの森には 入った時から何か違和感を感じていた。 何かあるのだろうか。うおん。突如獣の 方向が響く。音の方を向くと森の中から 巨大な狼が出てくるのが見えた。ま、魔獣 だ。ゆっくり休んでいたこの絵たちは慌て ながらも武器を手に立ち上がり、魔獣を 取り囲む。針金のような分厚く黒い毛に シンクの瞳。大きな口からは鋭い牙が覗い ている。そして狼というにはあまりにも 巨大な身体。あれは確かベアウルフ。魔力 により化した身体はクと見間うほどだ。 やるぞ。 いも来い。はい。言われるまでもなく俺は立ち上がりアルベルトに続く顔お。 高速で迫りくるパズ。俺のそばにいたベアウルフたちが立ちふがる。ガうぐるルお。もしかして俺を守ろうとしてくれてるのか。でも危ないぞ。知りかせようとしたがに合わない。邪魔をするな。 パズが両腕を振うとベアウルフたちは 引き飛ばされた。 地面に叩きつけられたベアウルフたち悲鳴 をあげた。こいつ自分の眷属をなんてやつ だ。パズはタオレフスベアウルフたちには 目もくれず俺目がけて体当たりを ぶちかましてきた。ドスんと自動発動した 魔力衝壁ごと俺の身体は湖へと吹き飛ばさ れる。だが風景魔術非秘傷発動。風を まとった俺はコ面の上を滑り中央あたりで 止まった。しゃあ。翼を広げ地面を蹴り 即座に追撃してくるパズ。振り下ろされた 右手から放たれる魔力派を魔力消壁で 受け止めた。おい、自分で育てた大事な 建属だろ。殴るなんてひどいじゃないか。 何を言っている?我に逆らう愚かな犬など も早や眷属でも何でもないわ。貴様を殺し た後に全て首り殺してくれる。ひどいな。 モフモフ帝国を作るんじゃなかったのかよ 。魔獣帝国だ。顔を真っ赤にして俺を 殴りつけてくるパズ。ダメージは全くない がそれでも魔力消壁をきしませるほどの 威力。ただ殴っただけはならない。 これも魔力の性質変化か。両手に魔力を 集めて皇室か攻撃力を上げるようイメージ しているんだな。面白そうだ。俺もやって みるか。とはいえ素ではあれだし。そうだ 。鞄の中に武器があったっけ。以前不魔術 で使った鉄の探検。あれを使えば剣で同じ ことができるよ。 ん、しばらくじっと見てみると剣の真ん中 に細い日が入った。ピシピシとひび割れる ような音が鳴り、剣は真2つに折れて しまった。ありゃ、なんでだ?鉄よりは鋼 の方が硬いはずなのになぜ同じ不魔術を かけて壊したのだろう。首をかしげている とグリモが口を開く。まずいが新品だった から不与魔術の効果を従に伝えちまったの かもしれませんね。ロイド様の魔力は半端 じゃねえですから、ただの鋼じゃ耐えられ ねえですよ。あのまずい駅は劣化して たってことか。しかしそんなことよく知っ てたね。エーマー家事については足しも それなりの知識がありぜ。カジグリモール といや甘貝じゃちょっとは長売れてまして ね。えへ。得意に笑うグリもどうやら かなり家事としての知識があるらしい。 これなら不魔術の助けになるか。 ありがとう。グリモを使い間にしてよかっ たよ。古代魔術は古臭いだけでいまい使え なかったが、家事師としての知恵は助かる 。俺自身魔術以外にはそこまで詳しくない しな。うんうんと頷いているとグリモは ポカンと口を開けていた。ん?どうかした のかい?いえ、何でもありませんぜ。あっ に取られたようなグリモだったが、小声で 何かブツブツとつやき始める。こいつ魔人 である俺様を使い間にできてよかっただと け。いい気になっているのも今のうちだぜ 。だがなぜだ。不思議と気分は悪い気分 じゃねえだと。あ、くそ。調子が狂うぜ。 なんだかわからんが情緒不安定はいつもの ことか。それより不与魔術の続きに 取りかかるとするか。結局色踊りじめした が鋼の剣は強度増加を二重が限度だった。 他の武器も似たようなもので普通の武器に はあまり何枚もの強化術式をかけるのは 難しいらしい。ちなみに3割くらいは失敗 してへしおった。てへ残るはこれだな。 最後に残ったのは赤い等身の探検である。 さやには綺麗な装飾がされており股また 同様の紋用が刻まれている。術式が元から 組み込まれているのか。こいつは魔剣です な。ああ、おそらくアルベルト兄さんの だろう。鋼の剣ばかりじゃ飽きると思って 俺の練習ようにおまけで入れてくれたのか な。ちなみに魔剣というのは付与した武器 と違い剣を鍛える段階から術式を組み込ん だものである。鉄を叩きながら術式を編み 折り曲げてまた術式を編む。それを何度も 繰り返すことにより通常の付与とは比べ物 にならないほどの術式を編み込んでいる。 白来いおん。俺が呼ぶと白い大型県白が 元気よくかけてくる。は俺に抱きつき、 その重さと勢いで芝の上に押し倒された。 短い草が中に 草と土の香りがした。俺はサルーム王国第 7王子ロイドディサルーム。魔術大好き 10歳。前世ではない貧乏魔術師で生まれ て初めて見る上位魔術に見惚れて死にこの 身体に転生した。星の離れた第7王子と いうことで大い継承権もないし自由に 生きろと言われた俺は好きな魔術ばかり やっているの野田が最近は周りの人間に妙 に期待されている気がするまあきっと気の せいだよな地味で目立たない第7王子それ が俺の立ち位置である。オン。ちなみに俺 の顔を舐めているこの犬は白。元は俺を 襲ってきた魔獣だが、俺のことが気に入っ たのか随分抱かれてしまった。連れ返って も良いと言われたので使い間としたので ある。白を撫でる手のひからぐパッと口が 生まれる。ええ、魔獣にまで慕えていると はさすがはロイド様ですな。こいつは魔人 グリモール。俺はグリモと呼んでいる。 城の地下禁封印されてたが色々あって俺の 使い間となったのだ。俺の手のひの川に 住まわせており、時折りこうして口を開い ては喋り出す。ぐひ、魔獣まで従いやがっ たか。いいぜ。てめがいろんなものを手に 入れてくれりゃ俺様がその身体を乗った時 にうまい思いができるからな。なお、時々 ブツブツと独り言を言っている情緒不安定 なやつである。せめて聞こえる声で喋れよ な。おんおん夫とこら犬っこ 吠えるんじゃねえ。しし1人を言うグリモ に向かって吠えるしろ。どうも2人は あまり仲は良くなさそうだ。こらコら喧嘩 してないで続きをやるぞ。ポン。グリモに 手を握り口を閉ざさせると白が座り直した 。今こうなっているのは魔力に命令を乗せ て飛ばしね念じるだけで使い間に命令を 出せるという魔獣使いの技である。わあわ さ。さすがに疲れてきたな。もう何十回 気候団を打っただろうか。魔術なら ともかく木に関しては初心者だ。呼吸にも 気を使うし、精神的疲労が溜まっていた。 でも大分慣れてきたぞ。最初の時と比べる と明らかに気を寝る速度が上がっている。 速度だけではない。飛距離も威力もやれば やるほど上達を感じられてすごく楽しい。 魔獣たちとの戦いもいい感じでき行してる しこの戦いもっと長引かないかな。そんな ことを考えていると隣にいたアルベルトが 息を荒らげているのに気づく。魔獣どもの 数が一向に減らない。この絵たちも シルファも顔には出さないが動きがかなり 鈍くなっている。それにロイドもかなり息 が上がっているな。あの年齢であれだけの 魔術を使っているのだ。無理もないか なんて人のことを気にしている余裕はない な。僕の方もそろそろきつくなってきた。 だが兄として情けない姿を見せるわけには いかない。笑え笑うんだアルベルト。こう いう時こそ不に何かブツブツ言いながら アルベルトは口元に笑を浮かべている。お さすがアルベルト。まだまだ余裕ありそう だな。ロイドまだ頑張れるか?はい。 まだまだいくらでも行けますよ。いい子だ 。さて、ここからが踏ん張りどころだぞ。 魔剣を振い演球を放つアルベルト。本来 ならモトックに魔力キれを起こしていても おかしくはないはずなのにあんな顔をして いるということは魔剣により威力が上がっ ているのが嬉しいんだろう。やはり攻撃 魔術は威力という分かりやすい指標がある からやる気が維持しやすいもんだ。 うんうん。俺も負けてられない。何か特別 な要素、例えばスケットでも来なければ き行状態は続くだろうし、その間はずっと 木の練習をしてほったと考えていると規制 と共に小柄な一影タオが飛び込んでくる。 飛び蹴り一戦、それを食らったベアウルフ は湖にまで吹っ飛んでいった。くるりと 空中で回転し着地したタオはビシッと ポーズを決めた。少女を取り囲むのは豚顔 の あれは確か多くだっけ城にあった魔物図鑑 で見たことがある。せや少女が気合いと共 に小属を叩き込むと多くが吹き飛ばされた 。倒された多くは口から泡を吐き ビクンビクンと痙攣している。よく見れば 周りには何体も多くが倒れふしている。 各か多くはかなり強い魔物だと書いてた気 がする。それをあれだけの数1人で倒す なんてあの子結構すごいな。ひんだ多く たちを少女は鋭い頑光でじろりと睨みつけ た。ぷギギプギープギー。すると多くたち は悲鳴をあげて逃げ出してしまった。ああ 、もっと見たかったのに残念だ。そこに いるのは誰ね?そんなことを考えていると 少女が声をあげた。俺のことだろうか。 そう思い顔を出してみると少女はこちらに 視線を向けていた。そう遠離れていたのに づくとは武術の達人は離れているものの 気配を察するというし、ここは観念して出 ていくか。俺は両手を上げ敵体の意思なし とアピールしながら岩影から出てくる。 えっとこんにちは。怪しいものじゃないよ 。 俺を見た少女が一瞬驚いたように目を丸く した。まさか知り合い?いやいや、そんな はずはないか。この姿今俺が作ったんだし 。少女は長い沈黙の後ボそりとつやく。 何者かお前名前か?そういえば考えて なかったな。Aと俺はロベルト 冒険者なんだけど仲間とはぐれちゃって。 あまり怪しまえても面倒だし、冒険者と いうことにしておこう。俺の言葉に少女は 少し考えて言葉を発する。あしはタオ。 冒険者階級はB。ジョブは見ての通り部島 かね。なるほど。タオさんは1人なの? 弱っちい奴らとなれ合う趣味はないだけよ 。俺の問いにタオと名乗った少女はつまら なそうに返してきた。あまりよく知らない 人間との接触は良くない。時間も無限に あるわけじゃないしな。ここは適当に ずらかるべきか。俺はこっそりとタオに背 を向ける。ああ、じゃあ俺はこの辺で待つ ね。合死と肩を掴まれた。いてすごい力だ 。ここは魔物の出る危険な子や。お前よは 争田し町へ帰るまでに食べられるよ。私も 今から帰るとこだし街まで送るね。 いやいや、俺も冒険者。ちゃんと1人でも 戦えるから大丈夫だよ。だめね。ここで 見捨てたら女が廃るよ。うむを言わさぬ その鋭い目。この迫力なんとなくシルファ を思い出させる。あまり人の親切を無に するのも良くないか。冒険者と魔物の戦い を間近で観察できるチャンスだし。分かっ たよ。お願いします。うん。任せるね。 ため息を吐く俺を見てタオは満面の笑を 浮かべる。そして俺に背を向け歩き始めた 。来た。とんでもないイケメンある。私の 好みドストライクね。ここで恩を売って おけば感謝の壁丼くらいは期待できるね。 ふひふひ。なんだろう?すごく邪悪な顔を している気がする。まあいいか。何かあっ たらダッシュで逃げよう。時なんでわかる んだ?見かされたような口ごもる俺を見て アルベルトはおかしそうに笑う。はっは。 ロイドは可愛いな。いいよ。話してご覧。 お兄ちゃんが聞いてあげよう。ありがとう ございます。Aとそのですね、実は最近不 魔術を勉強中でして、試してみたいから 大量の武器が欲しいのです。よかったら アルベルト兄さんのこの絵たちの武器を 貸してもらえませんか?アルベルトのよう な上位王子にはこの踊り事10数人のこの 絵がいる。当然テレン彼らであれば数本の 権所持しているだろう。踊り地訓練を行っ ているだろうから使用感も聞きやすいし アルベルトのこの絵だから話も漏れにくい 。不魔術か。かなり使い手が少ない魔術 らしいがそんなものを使えるようになると はさすが勉強家だな。まだ始めたばかり です。失敗するかもしれませんし、あまり 効果ではない武器で構わないのですが。 ふむ。なるほど。実験材料が欲しいという わけだね。 ウインクをするアルベルトに頷いて返す。 察しが早くて助かります。母はロイドの 考えてることは全て分かるよ。魔術不要し た件はこの絵たちも欲しがっていたからね 。ある程度なら武器を無駄にしても文句は 言うまい。分かった。話をつけてこよう。 ありがとうございます。アルベルトに霊を 言い、俺はその場を鳩にするのだった。 これが不魔術か。なかなか面白い。もっと 試したいところだがまずい液がないんだよ な。ないなら作ってみるか。そんなことが できるんですかい。原料の段階まで分解 すれば配合材料と比率が分かる。それを 組み合わせれば再現できるはずだという わけで余ったまずい液を小便に入れ順度 上昇を発動させる。ただし今度は強化の 術式を編み込んでた。こうすることで原料 にまで戻すことが可能。術をかけて しばらくまずい液の色が黄色く変わり 始める。さらに液体の中から様々な決晶が 集まりそこに溜まっていく。よし。分解 完了。え、こいつがまずい液の原料って わけですか?そういうこと。液体部分は ただの油だな。油は魔術とも金属ともに 相性が良い。だからある程度想定していた 。中の決晶は主に銀貨。火兵で代用でき そうだ。こっちの赤い粒は赤まコナだな。 赤まは強力な魔物の心臓部にある核を すりつぶしてできた粉。魔力を非常によく 通し、液体とも混ざりやすいので様々な 素材に用いられるのだ。そしてこの赤 ダンジョンの角と並べてみると非常によく 似ている。やはりダンジョンというのは俺 の予想通り魔物の一種なのだろう。つまり 手に入れたダンジョンの角をすりつせば 使えるな。こっちの材料もクリアだ。って ことはここにあるものでまずい液はでき そうだな。おお、すげえぜ、ロイド様。 構想が分かればやってやれないことはない はずだ。よし。明日材料集めて調合して みるか。視界がぼやけるみたいが思うよう に動かない。一体何が起きているのだろう 。自分が自分ではないみたいだ。誰かの声 が聞こえる。女性の声だ。目を凝らすと顔 が見える。美人だ。そして胸を裸させて いる。だが妙に大きい気がする。女性は 何か喋りながら俺に近づいてくる。身の 危険を感じた俺は懸命に手を動かし火球を 念じた。勝査な炎を生み出す俺が唯一 使える攻撃魔術。弱い魔物を追い払うこと しかできないが威嚇にはなるはず。その はずだ。だが何か妙だ。違和感を感じた俺 はとっさに女性から狙いを外した。その 直後ドゴン と爆音が響いた。見れば壁に巨大な穴が 開いていた。女性は驚いているが、それは 俺も同じだ。俺の火球でこんな威力が出る のはありえない。一体何がそう思った時目 の前にある姿鏡に自分の姿が映る。小さな 身体短い手足。クリッとした大きな目。 赤子だ。俺は赤ゴになっているのだ。そう いえば何かで聞いたことがある。死した ものが記憶を許したまま生まれ変わること があると。いわゆる転生というやつだ。 そう考えれば今の火球にも納得がいく。 魔術師としての核は家柄と才能。つまり ほとんど生まれた時に決まる。優秀な魔術 師の家計では幼少期から魔術を使えるもの もそこそこいる。今の俺にそれほどの才能 があるなら、これだけの魔術を使えても 不思議ではない。だが待てよ。いくら何で も生まれた時からこんな魔術が使える なんて霊は聞いたことがないぞ。周りで 騒いでいる人たちも俺がやったとは認識し ていないようだしな。というかよく見れば 部屋がやたら広い気がする。部屋に置かれ ているちょうど品は美術館で見るような 高級品が並んでいるし、メイドらしき女性 も数人いる。こんな部屋そこらの貴族では ありえない。横向貴族や境泊、はたまた 工爵とかそんなことを考えていると不立派 な装飾が施された紋章が目に止まる。その 紋章には見覚えがあった。俺の住んでいた サルーム王国その王家の紋章である。俺 もしかしてとんでもないところに生まれて しまったんじゃないだろうか。準備を終え て翌日俺たちは魔獣狩りに向かうことにし た。アルベルと引き入るこの絵たちが15 人は馬に乗り踊りじれが付与した武器を 持っている。彼らに護衛されるように アルベルトその隣に俺が少し後ろを シルファがついてくる。そういえばロイド は城を出るのは初めてだったね。どうだい ?外の景色を見た感想は実はちょいちょい 抜け出してるんだけどな。もっと言うと 前世で橋がない平民暮らしだったので外の 景色なんてそう珍しくはないものである。 はい。いろんな人たちがたくさんいて見て いて飽きないですね。ま、そんなこと言う はずないけど全力で喜んでおけばまた連れ てってもらえるしね。俺の目ろみ通り アルベルトは満足に頷いている。あら、 アルベルト様よ。タを組んでどこへ行く かしら?きっと魔獣狩りよ。あ、こっち見 たわ。ひゃあ。アルベルト様。街中を歩い ていると裏たちがアルベルトを見て黄色い 声をあげている。モテモテだな。確かに アルベルトはどこから見ても完璧な王子様 、世の女性たちがキャーキャー言うのも 無理はあるまい。ところであの小さい子は 誰かしら?初めて見るわ。立派な服を着て いるし君なのかも。うん。可愛らしい 顔立ちではあるけどアルベルト様と比べる とね。同時にお礼も視線が注がているよう だ。あまり興味もなさそうだけれど、俺が そんなことを考えていると、シルファが 重もしくためを吐いた。そして女性たちを きっと睨みつける。女性たちはきっと悲鳴 をあげ、そ草さと群衆へと紛れていった。 ふう。世の女性たちは分かっていませんね 。確かにアルベルト様は素晴らし方です。 ですが、ロイド様も負けず劣らず 素晴らしい。いえ、将来性を神すれば アルベルト様をも超える逸罪なんと見る目 のない同じ女として投げかわしいことです 。何をブツブツ言ってるのだろうか。 さっきが漏れてて怖いんですけど。少し 離れよう。俺は馬の腹を蹴り前へと進ま せるのだった。おお、そうだ。群れない はずの魔獣をどうやって集めたのだろう。 すごく気になった俺は思わず尋ねる。一体 どうやってこんな数のベアウルフを集めた んだ?くふ知れたこと。本来は決して群れ ぬ魔獣どもをこの森に集めるため餌となる 超獣たちを我が魔力を餌に大量に集めたの だよ。そうすれば魔力と餌に溢れたこの地 に魔獣が集まってくる。その中で生まれた 晩の親を殺し子だけを集め育てあげたのだ 。本来は群れぬはずの魔獣だが幼虫の頃 から集団で育てればそれが普通となるのだ よ。まあおかげでかなり苦労させられたが その回合会ってみよう。この軍勢を。これ だけの魔獣を相手に勝てるものなど存在 すまい。くは。親を殺し、子供をさって 小さい頃から調京するとは何という悪い やつだ。俺でもそんなことはやらないぞ。 大笑いするパズを見てグリモが声をあげる 。ああ、そのちょっといいか。なんだ?ま 、抜けな魔人。お前さんそれいつからやっ ているんだ?ざっと100年だな。割れ ながら苦し藤させられたぞ。そりゃそう だろうな。グリモは呆れた顔でため息を 吐いている。100年昨日遠くなるような 話である。魔人であるグリモから見ても すごいことなんだろう。準備を終えた我は 年には念を入れ手に村を襲わせた。そう すればこの国の軍が出てくるだろうからな 。それに勝利すれば我が軍勢の力は証明さ れる。そしてカ付なきまでに勝利した。 倒れぬ魔獣相手に貴様らはなす術がなかっ たであろう。今こそ進行の準備は整ったの だ。ふははは。笑いするパズをグリモは鼻 で笑った。おいおい、カプなきまでに 叩きのめしただとどう見てもここに1人 残っているじゃねえか。むああ、そうだな 。日な子供とその使い間がな。問題ない。 すぐにすりつぶしてやる。パズが手 を上げるとベアウルフたち俺たちを 取り囲む。目を自ばらせ唸り声をあげてい た。さあ、行け。そやつらを食い殺すのだ 。 飛びかかってきたベアウルフたちが鋭い爪 と牙を俺へと突き立てようとしたその瞬間 である。ベアウルフたちは俺への攻撃を 止めるとそのまま着地し俺の橋元へ伏せた 。移動は順調。もうすぐ霊の湖に たどり着こうかという時である。俺はふと 何かの気配を感じ取った。んだろう。適で はないが確実にこちらを見ている感覚。 気配を隠しているようにも感じないが他の 者たちは誰も気づいていないようだ。 シルファ何か感じない?どういうこと でしょう?拠トと首をかしげるシルファ。 ムーシルファですら気づいていないのか? おかしいな。絶対いるはずなんだが。 仕方ない。向こうから出てきてもらうか。 俺は風景魔術風説を最弱で気配の方に 向けつ。俺の指先から放たれた小さな風の 歯が誰にも気づかれることなく草むへと 消えていく。やあ。会長家と聞き違うよう な声が辺りに響いた。この絵たちはすぐに 武器を構える。やはりいたか。それにして も今の悲鳴どこかで聞いた声な気がするの だが。何者だ。姿を見せろ。アルベルトが 声を上げると、悲鳴の主はゆっくりと こちらに近づいてくる。あたたいきなり 何かの虫に噛まれたよ。少し晴れた手を さすりながら草むの中から出てきたのは 以前あった憲法少女タオであった。た、 言いかけて思わず口をつむ。危うない 危ない声を出すところだったぜ。ちゃんと 知らんぷりしないとな。ロイド様、あの 娘っこお知り合いですかい?バカ言うな。 知るわけないだろ。いきなりグリモに 突っ込まれ、驚きで声が少し震える。ええ 、もしかしてですけど、以前外出した時に あったんですかい?な、なぜわかるんだ? 最近気づいたんすけど、ロイド様って嘘が 下手なんすね。透け立ちするある。おお と完成が上がる。タオ、よく来てくれた。 助かったよ。間に合ってよかったよ。 さっさとケ散らすね。アルベルトの言葉に ウインクを返すとタオは魔獣の群れを相手 に戦い始めた。その活躍はまさに四士ふ人 。身軽なタオは無人に戦場をかけ回り隙を 見せたベアウルフから仕留めていく。俺 たちが防御重視で戦っていたこともあり、 ちょうどハサミ打ちのような形となり、 魔獣たちはどんどん数を減らしていった。 まさか本当にスケットタオが来るとは思わ なかったぜ。タオの前で気を使えば俺の 正体がバレてしまうし、戦いも長引きはし ないだろう。ああ、もう終わったな。俺は やる気なく火球を放つのだった。これで ラスト王。タオの気候団で最後に残った ベアウルフが大木に叩きつけられ気を失う 。周りに倒れている10数匹のベアウルフ たちはもはや動くこと叶わない。うお、俺 たちの勝利だ。この絵たちが互いに身体を 抱き、喜びを分かち合っている。わあ、 残念だ。もう少し楽しみたかったのに。 ふう。なんとか全部倒せたね。タオが額体 の汗を拭いを整えていると、アルベルトが 握手を求めて両手を差し出した。 ありがとう。本当に助かった。気にしなく ていいね。間に合ってよかったよ。ふひ。 タオが握手を返す。めっちゃ嬉しそうな顔 でアルベルトの手を握ぎしている。 アルベルトは若干引いていたとところで タオ。よく僕たちが魔獣に襲われていると 分かったね。うん。祠は高いところにある でしょう。ちょうどアルベルト様たちが 魔獣の群れに襲われてるところが見えたよ 。タオが指刺さしたところ、切り立った崖 の上には石の祠が見えた。ただ祠は古さ ゆえかほとんど崩れている。あれを修繕 するのは大変だろう。随分崩れているね。 そういえば修繕に向かったのだったか。 中断させてしまったようだ。僕たちが後で 手伝おう。命を助けてもらったレイだ。 それとても助かるね。お礼するよ。よかっ たら今度食事でもどうね?あれから1週間 が経った。基本的には俺の日々はほとんど 変わらず好きなことをやっていた。少し 変わった点といえばアルベルトが頻繁に 魔術の練習上へ誘ってくれるようになり、 シルファの堅術ごっこの頻度とそのレベル が上がったくらいだろうか。アルベルト様 、今からロイド様は堅実の稽古をなさるの です。それは先日もやっただろう。今日は 魔術の練習をするのだよ。何をおっしゃい ます?現術です。いいや魔術だね。2人は 火花をチラし睨み合っている。ただ 時踊りじれを取り合っているのを見るので 気が重い。しかもチャールズも最近何かと 俺を呼び出して近況を聞こうとするし、風 の噂ではタオもロベルトについて聞き回っ ているそうだ。モテモテっすな。ロイド様 グエで周りの評価が上がれば俺が身体を 乗った時にうまい思いができるぜ。ポン。 グリモがニヤニヤ笑い、白が元気よく 吠える。全く騒がしいことだ。俺はただ 魔術を極めたいだけなんだけどな。この 世界には未だ俺の見たことのない魔術が 存在する。それを全部見たい、覚えたい、 モてたい。俺はまだ見ぬ魔術の新を望み、 真っさな空を見上げた。魔術師として大切 なものはまずは家柄、次に才能、そして 最後に努力である。最後というのは 言葉通り努力を努力として受け止めるもの にとってであり、楽しんでそれを積み重ね られるものにとっては最後ではなく最大の 力となりうる。え、それら全て持つものが いたらってあはそれはぞっとしない話だね 。今日なくとも私は戦いたくはないな。 なんてあの野郎は言ってたっけか。グリモ がボソりとつぶやく。どうかしたかグリモ 。いいえ。何でもあ、じゃんけんは シルファの姉子が勝ったようですぜ。見れ ばいつの間にか2人はじゃんけんをしてい たようで勝利したシルファがかけてくるの が見える。ロイド様嬉しそうに僕を手に手 を振ってくるシルファ。俺はためを吐き ながら中庭へと向かうのだった。王族たる もの女性からそういう視線を向けられる ことは少なくない。周り体に言えばモテる ということだが、あまり彼女たちを甘く 見るなよ。女性が僕たちを見る目はとても シビアだ。あまりだらしなくしていると 霊水をぶっかけられちまうぞ。はわあ。 すごく真面目な顔で何を言っているん だろう、この人は。もしかしてアルベルト は女性関係でひどい目にでも会っているの だろうか。アルベルト様。うわ。いきなり 後ろから声をかけられ、アルベルトは ビクっと肩を振わせる。振り向くと満面の 笑を浮かべるシルファがいた。シルファは 笑顔のまま手にしたTを差し出した。驚か せて失礼いたしました。お茶が入りました よ。あ、ありがとう。シルファから茶を ついでもらったアルベルトはTカップを ずっとすする。そしてぶっと吹き出しそう になり、なんとか耐えた。暑かったのか 渋かったのか、はたまた両方か。 アルベルトはゲホゲほと咳込んでいる。 アルベルト様と言えど、あまりロイド様に 余計な知識を与えませぬようお願いします 。 ああ、もちろんだともそれを聞いて安心 いたしました。ではごゆっくり。シルファ はにっこり笑うと俺たちに背を向け去って いったな。怖いだろ。そう言って アルベルトは苦傷する。いや、どう考えて も自業自得だろう。ロイドディサルーム ただいま参りました。ある日、俺は呼ばれ て玉座の間へと赴いた。呼び出し主は サルームの王であり、我が父である チャールズディサルーム。玉座に座った 大柄の老人チャールズは満面の笑ミで俺を 迎える。おお、よくぞ。まったロイドよ。 久しぶりだな。3年ぶりくらい可能のは7 歳の誕生日ぶりでございます。7歳までに 病気や怪我で亡くなる子供は多いため、 その誕生日は特別な意味を持つのだ。その 時ばかりは忙しいチャールズも俺のために 会いに来てくれた。まあその時もらった 言葉がお前は年の離れた七尾だから王族 争いには関係ない。清わずに好きなことを やりなさいというものだったのだが。 やはり国王だけあって色々と忙しいの だろう。たまに廊下を歩くのを遠めに見る くらいだ。なのに今されに何のようだろう 。緊張するな。頭を下げたままの俺に チャールズはつまらなさそうに言う。ふむ 。そういえばお前は前に会った時もそうで あったな。堅苦しいというか子供らしく ないというか久しぶりに会った父親に 抱きついてきてもいいのじゃぞ。おは群れ 。とてもそのような真似はできません。 ふむ。まあ良い。それだけ礼儀作法を学ん でいる証だろうからな。これ少し違うよれ 。は、とりあえず機嫌は悪くなさそうだし 怒られる雰囲気ではないか。俺は 立ち上がり言われるがまマに行く。 チャールズは俺の顔をじっと見つめ ゆっくりと頷いた。ほう。いい顔つきに なったではないか。ありがとうございます 。シルファやアルベルトに聞いたぞ。堅実 に魔術にとかなり頑張っているようじゃ ないか。いえ、恐縮です。シャールズの 言葉に俺は慌てて頭を下げた。おお、何な んすかそりゃ。受刑討術ギ型台だよ。特定 系統に存在する片は魔力で木や石などを 形づり様々なものを生み出す魔術。特に 樹系魔術による片しは樹目を育てて形と するため弾力と硬さに富み繊細な造形を 可能とするのだ。あっという間に俺と全く 同じ姿の人形が完成した。こんな成功な片 は見たことありませんぜ。全くこりゃ頭げ たもんだ。ロイド様そっくりじゃねえすか 。そういう風に作ったからね。似ているの は外見だけではない。時計灯も加えること で骨を石、肉を泥、皮膚を受脂、全身に根 をせ神経とし、血流のように魔力を流し 動力としているので、当然動かすことも できる。土と木で作っているためかなり も脆ろいが、注ぎ込む魔力次第では数日は 活動可能である。確かに見た目だけなら 問題はないんだが、どうにも動かすのに手 がかかってね、作り出した物体を人間の ように動かすのはかなり気を使う。とても じゃないが、身代わりを動かしながら外出 し、魔術の実験なんて不可能だ。そりゃ 自分の身体を2つ制御するようなもん でしょう。人間技じゃねえですよ。うん。 だからこいつの制御をグリモに頼もうと 思うな。驚愕の表情を浮かべるグリモに 言葉を続ける。グリモは実態と精神体の間 にいるような構造だろう。だったら身体の 部分を俺の右手に残し、精神体をこの人形 に宿らせるなんてこともできるんじゃない のか。そりゃまあ増作もねえことですが 会話の受けえから大丈夫だ。グリモは状況 に合わせて身体を動かしてくれればいい。 俺のにグリモはなぜかそワそわしている。 そのですがいいんですかい?ロイド様の 思う通りに振る舞えるとは限りませんぜ。 俺が頼んでいるんだから構わないだろう。 早速その中に入ってみてくれ。え、じゃあ 俺が忙すとブリモはいかしむように人形の 身体に入っていく。人形の目が開き動作を 確認するように手足を動かすグリモ。うん 。問題はなさそうだ。グリモは立ち上がっ てグリグリと首を動かした後、俺に背を 向け元をけさせた。ぐひ。信じられないぜ 。もうこんな自由がもらえるとはよ。 よほど信用されてるのか。こいつが1人で 外へ行ってる間に周りの人間をうまく使え ばグリモ。えい。声をかけるとグリモは 驚いたのか君と肩を振わせた。なぜか 恐ろる恐る振り向くグリモにっこり 微笑みかける。頼んだよ。そう言うと グリモは放けた顔で俺をじっと見つめて くる。どうかしたかい?いえ、なんでも ないでさ。パタパタと手を振りながら俺 から視線を外す。あの顔何かんでやがるの かはそうか。俺様を試してやがるんだ。 自由に泳がせていると見せかけ、裏切りの 気配を見せたら殺すつもりだな。く、 気づいてよかったぜ。奴の魔術は得体が 知れねえからな。そのくらいの術式は余裕 で組んでいてもおかしくはない。ならば今 下手に動くのは特策じゃねえよな。まずは 奴の信頼を得ることに集中すべきか。 そしてまた何やらブツブツ言い始めた。 一体どうしたのだろうか。どうしたグリも 大丈夫か?い、いえいえ、なんでもないで さ。ともかくこのグリもロイド様のために 噴骨やらせていただきますぜ。ええ。 ぎこ地なく笑くグリモを見て俺は首を かしげる。なんだか独り言の多いやである 。慣れない人間世界での生活で精神的に 疲れているのかもしれないな。だろ?だよ な。そりゃあそうさ、魔術師にとって未知 の魔術は喉から手が出るほどのもんだから な。ああ、本当に教えてくれるのか。当然 だ。だからよロイド、この意味踊りじしい 封印を解いてくれ。そうだな。俺は本に手 を触れを開いた。すでに封印が呼びかけて いたこともあり、あっさりと開いた本は パラパラとすごい勢いでまくれ始める。 その橋からページは炭のように黒く ボロボロになっていく。本の破片が中を 待っていた。そこへ風が吹き全てを消滅さ せてしまう。封印は完全に溶けた。くぐっ たような声が部屋に響く。くわは。ありえ ねえぜ、こいつはよ。マジで封印を解き やがった。黒いモヤは一家に集まっていき 、より人らしい形を作り出していく。青い 肌に額体に生えた2本の角、コウモのよう な翼に竜のような屈境な上半身、ヤギの ような下半身人ならざる姿は魔人と呼ぶに ふさわしい。こいつはいい気分だ。歌でも 歌っちまいそうだぜ。自由だ。 俺は自由になったんだ。ひはははは。 嬉ししそうに大笑いするモワールに俺は声をかける。そいつは良かったな。で、そろそろいいか?うん。ああ。古代魔術のことを教えて欲しいんだったか。リモワールはにやりと右手に魔力を集め始めた。おすごい魔力だ。 魔力量だけなら人間と比べ物にならないぞ 。さすがは魔人といったところか。関心し ているとグリモワールは右手を俺の方へ 向けてきた。途端視界が黒く染まる。 ドーン と大爆発が巻き起り、もうもう土煙が 上がった。これが黒線方だ。どうだい? なかなかの威力だろう。まあ、聞こえて いるかは分からねえがよ。 くっくっという笑い声。もちろんちゃんと 聞こえている。風を生み出し、舞い上がっ た土煙を吹き飛ばす。俺の姿を見た グリモワールは驚愕の表情を浮かべていた な。うん。なかなか面白い魔術だ。それが 古代魔術なんだね。変わった術式だ。現代 では使わないような魔力の流れ、構成、 整形の仕方、発動方法も独特だ。とても 興味深い。もう少し見せてもらえるかい? 俺が声をかけるとグリモワールはなぜか息 を飲んだ。何が恐縮なものか。息子たちに 現術を叩き込んだシルファはお前の現術の 際は歴代王子で1番、国1番の剣士になる などと対鼓を押しておる。でも屈の魔術師 であるアルベルトもお前の才能に嫉妬して おったよ。自分があの年頃だった時は まともに火球など飛ばせなかった。それを 見事に制御しておるとな。若き実力者で あるあの2人にそこまでしめるとは大した ものだよ。シャールズは腕組をしたまま 嬉しそうにうんうんと頷いている。うは 2人ともそんなことを言ってたのかよ。俺 なりに実力は隠してたつもりだったが、 まだ甘かったようだ。やはり城の中で魔術 を使うのは危険だな。あまり俺の評価が 上がると大い継承に巻き込まれる可能性も ありそうだし、そうなったら面倒だ。少し は自調しなければ。でも俺の性格上魔術の 研究は止められないしな。お前には大いに 期待しておる。これからも励むのじゃぞ。 ゲートそうですね。返事を濁す俺を見て チャールズは顔を曇もらせる。だのいくら お前が優秀だからとて今からお前を大い 継承候補に加えるのは難しいのじゃ。 すでにアルベルトラを含む上位の王子たち にはそのための教育をさせておるからな。 お前がそう考えて頑張っておるなら 心苦しい。先に言っておこうと思いこうし て呼び出したのじゃよ。 そういうことか。つまりチャールズは俺が 大いを継承権すべく頑張っていると勘違い しているのだ。もちろん俺にそんなつもり はみ人もないのでほっと胸を撫で下ろした 。お気になさらないでください。父上 私は言われた通り好きなことをしている だけです。多い継承権などに最初から興味 はございません。俺の言葉にチャールズは 目を丸くした。そして気は真ったかのよう に目を細める。うむうむ。わしの言葉に 腐るでもなくよくぞ申した。できた息子を モてて嬉しいぞ。しかもちょっと涙でいる ようだ。本心なんだけどな。完激している チャールズを見ながら俺はポリポリと本を 書いた。安心せロイドよ。その努力が無駄 になることは決してないだろうからの。だ からその調子で埋進するのじゃぞ。はわあ 。うむ。では下がって良い。なんだか わからないが、とりあえず今までの生活は 維持できそうで安心だ。俺はアンドの息を 吐きながらチャールズに背を向ける。それ にしても大いにも興味を示さず、ただ ひたすらに努力を積み重ねるか。霊わずか 10にして大したものよ。いやはや真の 大たるもの。どれくらい出なくてはいかん のかもしれんな。これは大い継承候補に ついて考え直さねばならんのかもしれぬ。 シャールズは何かブツブツ言ってるが あまりよく聞こえない。まあ多分政治に ついてだろうな。悪いけど興味なしだ。 それより早く帰って本を読みたい。俺は 足早に玉座の間を後にするのだった。うん 。遠くからではよくわからないな。だが 単独行動はできないし、機会があれば行っ てみるか。アルベルト様、湖が見えてき ました。先行していたこの絵が声をあげる 。目を凝らせば木々の隙間から面が太陽の 光に反射してキラキラ光るのが見えた。 よし、ここらで休憩するとしよう。 アルベルトの号例で俺たちは湖近に陣を 取りしばし身体を休めることにした。ふう 。待ってちょっと疲れるんだよな。走っ たり飛んだりした方が圧倒的に早いし楽だ 。俺が石に座って身体を休めていると シルファがお湯の立つTカップを差し出し てきた。どうぞロイド様ありがとう。 ふーふーと息を吹きかけて覚ましちびっと 飲む。若もし爽やかな香りが疲れた身体に 染み渡るようだ。ふう。シルファの入れる お茶は相変わらず美味しいね。お褒めに 預かり光栄です。うやうやしく霊をして 下がるシルファ。この絵たちは半分は テントを設営し、もう半分は弓矢を手に 夕食用の獣を仮に赴いていた。隣言いかい ?もちろんです。指示を出し終えた アルベルトが俺の横に腰を下ろした。 シルファにも紅茶をくれ。 ただいま用意いたします。アルベルトは シルファにそう命じるとこっそりと俺に顔 を近づける。ロイド、なかなかやるじゃ ないか。え、な、何のことですか? とぼけるなよ。あのタオって子さ、お前の ことが気になっていたようだったぞ。はあ 。一体何を言い出すんですか?アルベルト の言葉にお茶を吹き出してしまう。母は 照れなくていいとも。愛する弟が女性に 行為を寄せられているのを見るのは僕は 嬉しいよ。いやいや、ありえないでしょう 。俺はまだ子供ですよ。いいや。あり得る さ。少なくともただの子供を見る目では なかったな。もちろん今すぐどうこという つもりはないだろうが将来的にはて感じの 目だったぞ。気づいてないかもしれないが 最近シルファがロイドを見る目も少し 変わってきているんだぜ。シルファやタオ が俺に行為を持っているだとありえなさ すぎるだろう。いきなり何を言い出すんだ 全く。俺の冷たい視線を意にも返さず アルベルトはうんうんと頷いている。方向 を上げながら突っ込んでくるベアウルフ。 この絵たちは剣を構え迎え打つかだめ。 ベアウルフは斬撃を物ともせずこの絵たち を吹き飛ばした。その勢いのままこちらへ と向かってくる。お2人ともお下がり ください。シルファがスカートをひ返し、 俺たちの前に立つ。しらりと見えた スカートの裏側からは無数の投げナイフが 見えた。それを目にも止まらぬ速さで 抜き放ちベアウルフに到的する。1本は額 、2本は固め、もう1本は大きく開けた口 の中へと命中した。うご 演球。苦しみ破れるベアウルフに アルベルトが巨大な炎の塊を放つ。ズンと 炎がベアウルフに命中し、体毛を 焼き尽くしていく。しばらく暴れ回ってい たが、魔術の炎は消えず、そのうち力つき てしまった。だがあ、ベアウルフは 埋めき声をあげ倒れした。動かなくなった ベアウルフを見てこの絵たちが完成を あげる。うお、さすがはアルベルト様だ。 素晴らしい魔術でございました。あっと いう間にアルベルトはこの絵たちに 取り囲まれてしまう。ど揚げでもしそうな 勢いだ。け、あれはロイド様の魔剣の おかげですぜ。奴自身の力じゃねえ。 ドイツもこいつも見る目がねえっすな。 グリモがそれを見て毒づいている。なんだ か苛立っている様子だ。何を起こってるん だ?そりゃ怒りやすいぜ。評価されるべき はロイド用なのになんであいつが言いかけ てグリモは口をつむな。何を言ってんだ、 俺様は。こいつがみんなに評価されたら後 で利用しにくくなるじゃねえか。むしろ 高都合のはずなのに。クそわけがわから ねえだが。なんだこの苛立ちは。そして またいつものようにブツブツ言い始めた。 相変わらずよくわからんやだ。ロイド、 この絵たちの中からアルベルトが声を 張り上げた。お前が付与してくれた魔剣の おかげだぞ。そう言ってブンブンと手を 振ってくる。俺は愛そ笑いをしながら同じ ようにして返した。とりあえず付与した 魔剣はうまく作用しているようだな。うん 。ともかくなんとなくだがダンジョンと いうものが分かってきたな。だがまだまだ 仮説の息を出てないし、もう少しサンプル が欲しいところだ。そのうちまた ダンジョンに潜りたいな。ロイド様は 魔術師でしょう。 ダンジョンについても調べるんですかい? 何が魔術に使えるか分からないからね。 わあ、そういうもんですかね。魔術という のは様々な要素が組み合わさった学問だ。 である以上、この世の新羅番賞とのつがり がある。そもそも火や水がなければ魔術で それを生み出すこともできなかったわけだ 。まあ、知識はあればあるだけ自分のため になる。この知識がいつか何かに使える時 が来るかもしれないしな。ダンジョンに ついてはこんなもんだろう。さて、次は不 魔術だな。不系等魔術に関する魔術書は それなりにあったが、それを試すには特殊 な職媒が必要なのである。それがこの探検 に腐付されたまずい液。魔力に対する とても強い保持力があり、浸透性も高いの でよく職倍に用いられるのだ。それなりに 貴重なもので基本的には有望な家事職人 たちにしか出回らないらしく、なかなか手 に入れる機会がなかったのである。やる ことは他にもたくさんあったので後回しに なっていて実際に試したことはない。まず はまずい液を剥がすとえっとやり方は確か 熱湯に塗付された箇所をつけこすって 落とすんだっけか。魔術で湯を沸かし、 その中に探検の刃をつけてブラシで擦する と油のようなものが浮き出てくる。これが まずい液だ。熱で剥がれるが水には溶け ないので湯の表面部分に浮き上がるので ある。それを救い取って小瓶に入れていく 。ムー不純物が浮いているな。多分何度も こうやって再利用したんだろうな。まずい 液は不要になるとこうして剥がし、また 新たな不魔術のために使える。だがその度 に汚れが増えていき、順度が下がる。そう すると当然不魔術の効果も薄れてしまうの だ。なら綺麗にしてやればいい。小瓶に手 をかざし魔力で包み込む。すると液体の中 から小さなゴミが浮き出てきた。ロイド様 、こいつは何をしてるんですかい?不純物 を取っているんだよ。それでよというのは 何かしら?はい。つい最近魔獣を買い始め たので飼育法け方など色々聞きたいなと 思いまして紹介しますね。白です。オン 背中を撫でると白が吠える。それを見て アリーゼは目をキラキラさせた。あら。 あらあら。まあまあ。可愛い子ね。しろ ちゃん焼けに丸くて小さいけれど ベアウルフかしら。当たりです。北の森に アルベルト兄さんと魔術狩りに行った時に 懐かれました。それにしてもよくわかり ましたね。本来の姿とは大きく違うはず ですが。うふふ。なんとなくそんな感じが したのよ。なんとなくね。やはりなと思い ながら俺は目を細める。以前俺が魔力の 波長を感知して生物の同一個体を識別した ようにアリーゼもまた無意識に似たような ことをしたのだろう。魔力ってのが関係し てるのよね。よくわからないけれど。はい 。それで聞きたいのですな。ネロイド こんなところで立ち話もなんだし中で話さ ない。美味しいお茶を出すわよ。そうです ね。つい話し込んでしまった。中に入れば アリーゼの魔獣もいるだろうし、それを見 ながらの方が話しやすいか。というわけで 俺はアリーゼに案内され塔の中へと足を 踏み入れる。中は大広間となっており、塔 の外壁に螺線階段と小部屋がいくつかある 以外は完全に吹き抜けとなっていた。地面 には柴け池草むさらに木々まで生えており 、まさに自然のままといった感じだ。それ を見たグリモが簡単をあげる。図書館の 静寂を破ったのは女性の声。充実した毎日 を送っている俺だが面倒なこともいくつか ある。その1つが声の主。俺の教育を 任さえているメ度のシルファだ。シルファ は俺を見つけると駆け寄ってきて しゃがみ込み優しく微笑む。長い銀髪がり と落ち、それを指で救った。やはりまた 図書館にいらっしゃったのですね。もう本 ばかり読んでいるのは身体によくありませ ん。私と一緒に外で遊びませんか?その 笑顔にはうを言わせぬ迫力があった。 シルファにとっては子供は元気に外を か駆け回るのが普通で図書館に小もりきり な俺を売れているのかしばしば連れ出そう としてくるのだ。余計なお世話なのだが俺 のことを思っていっているのはよくわかる のでなかなかそうも言えないんだよな。俺 はため息を吐くと諦めて本を閉じる。 分かったよ。シルファ。そんな悲しい顔を しないでくださいまし。本はいつでも読め ますわ。ほら、せっかくいい天気です。外 へ参りましょう。そんなわけでシルファに 手を引かれ、俺は庭に出るのだった。 ロイド様、今日は堅術ごっこで遊び ましょう。え、また男子たる物術の1つも 確むべしですよ。さあ、僕をお持ち くださいませ。シルファは僕を俺に渡し、 自分も構える。さあ、どこからでも 打ち込んできてください。満面の笑を 浮かべるシルファ。その構えはリラックス しているが堂々としたものだ。それもその はず。シルファの父は騎士団長で代大々 合族の堅術師難をしているのだ。娘である シルファもかなりの腕前で以前兵士に しつこく絡まれていた時、あっという間に 相手の剣を奪いその首元に突きつけたのを 見たことがある。場面木で美人だが融通が 効かない。ちょっと追っかない人。それが シルファだ。だから俺が手を抜いていたら すぐ見抜いてくるので本気でやる必要が ある。俺は剣を握り直し正願に構える。 行きますよ。全く飽えたものか関心した ものか一応聞くが魔術書以外には興味は ないのかな?申し訳ありませんが。ふむ。 そうだろうな。やはり城でやることも そろそろ限界があるよな。アルベルトに ついていればたまに射場に連れて行って もらったりできるが、それでも大っぴらに は動けない。せめてもう少し上のレベルの 魔術書があればいいんだが。そういえば城 の地下にショ庫があったっけ。アルベルト がぽつりと漏らした言葉に俺の耳が反応 する。地下諸庫にはあまりの危険さ故えに 取り扱いを禁じられた魔所の類いが たくさん封印されていると聞く。その中に は金種も多数含まれており、昔この国を 滅亡寸前まで追い込んだ魔人が封印された ものもあるらしい。魔女とは本物に魔力を 込めた魔道具のようなもので誰が使っても 効果を発揮するのが特徴だ。ただその作成 にはかなり高度な魔術知識と時間が必要と されるためその貴重さは魔術書とは比べ物 にならない。初級魔術を封じたものでさえ なかなか市場には出回らず城にも数札しか ないので俺もじっくり見たことはない。 特に強大な魔術が込められたものはあまり の危険さゆ故えに禁止扱いされ国で厳重に 保管されておりの際にしか使われないと 聞く。以前どこかの対戦で近所が使われた らしいが、それを唱えると敵軍に雷が 振り注ぎ、一瞬にして壊滅させたという。 ただし術者はその反動で50年以上年を 取ってしまったとか魔人を封じるなんて 魔術が込められた金書がどんなものかなど 全く想像もつかない。どんな術式を 浴み込んであるのだろう。すごく気になる 。 小さい場に随分脅されたものだ。悪いことをする子は所に封じられた魔人に食べられちゃいますよなんてな。は。 言われてみれば確かに城の地下には不自然に強力な結界が展開されているのを感じていた。きっと国の重要書物などが入っているのだろうとあまり興味を持たなかったがそういうことなら話は別だ。画然クワクしてきたぞ。 アルベルト兄さん、その話もっと詳しく 聞かせてくれませんか?おいおいロイド妙 に目を輝かせているじゃないか。まさか 入ろうとしてるんじゃないだろうな。 いきなり釘を刺され同揺しつつも何も なかった風を予想笑顔を返した。やだな。 そんなことするはずがないでしょう。 アルベルト兄さん。 その割には笑顔が引きつっているようだがも元踊り地んなものですよ。 あはあはははは。 なんとか受けこえするが同様の正くなってしまう。どうにも演技をするのは苦手だ。しばらくじっと俺を見ていたアルベルトだがすぐに口元を緩めた。 まあそうだな。そもそも城の地下には城の 魔術師が住人係かりで編み込んだ結界が 貼られている。人目を盗んではいるなど不 可能だ。僕でも入るには許可が必要だしね 。アルベルト兄さんは入ったことがあるん ですか?ああと言っても入り口だけだがね 。というかそれ以上は入れなかったんだ。 奥から発せられるわ踊りじしい魔力の渦。 思い出しただけでもおじけが出る。魔人が 封じられた金所があるという話も信じて しまうよ。ブルルと身体を振わせる アルベルト。演技ではない。少しだけ顔が 青ざめていた。どうやら本当のようである と。まあそんなわけだ。ロイド、お前は 少し変わっているが無茶をする子ではない 。まさか行くわけがないと思うが、はい、 行くわけがありませんとも。俺は アルベルトの問に頷いて返すのだった。 それは人の骨。骸骨が黒いボロボロの フードをかぶり、魔術師のような格好をし ている。あ、あれはリッチある。おお、 リッチと言うとかなり高レベルの魔物じゃ なかったか。タオは無言で頷く。魔物図鑑 によるとリッチとは魔術を使うアンデッド 系の魔物らしい。タオが気を感じ取れ なかったのはそれが原因だろう。俺は魔力 で感じ取ったから気づいただけだ。戦国 から感じていた妙な魔力こいつだったのか 。かなり高レベルで注意すべき魔物の一種 だとか書えていた気がする。だがそんな 魔物がなぜこんなところにおそらくあの リッチはぐれね。それがここに迷いついて ねじろにしたよ。最悪。タオは肉踊りしげ につく。はぐれとは理由あってもいた ダンジョンを出た魔物のことだ。 ダンジョン消滅かはたまた自らの意思家と もあれそういった魔物は地上で生活したり また他のダンジョンに潜ったりする。だが ここまでレベル差がある魔物がいることは 滅多にないらしく、遭遇した場合は パーティー全滅の危機だとか。ここは私に 任せて逃げるね。あの身のこなしなら奴の 魔術もある程度買わせる。ロベルトが 逃げる時間くらいは稼げるはずよ。タオは どうするつもりだ?心配無用。私はなんと かして逃げるね。だから早く。言が早いか 。タオはリッチに向かって駆け出す。お、 面白そうだ。逃げたふりして感染しよう。 俺は物影に隠れ戦いの様子を見守ることに した。黒い歯を避けながら気候弾を放つ。 だがリッチは魔力消壁を展開しそれを防ぐ し下打ちをしながらもタオは魔力消壁へと 突っ込んでいく。呼吸は深く踏み込む足で 地面が揺れた。津眼とてつもない衝撃音が 成り響く。見れば魔力消壁にヒが入ってい た。火を込めた手のひ底だな。あのレベル の魔力消壁に素で傷をつけるなんて大した もんだ。タオに連れられ、俺は半ば 無理やり町に向かっていた。ふんふふふん 。ふふふん。ふんふん。タオさん、随分ご 機嫌だね。タオでいいね。あしもロベルト と呼ぶよ。それに冒険者同士敬語なんか いらないね。花歌を歌いながらタオは 答える。なんだろう?初めて会った俺に 対してここまで親切にここまで上期限に なれるものなのだろうか。見知らぬ他人 同士普通は警戒しそうなもんだが。あ、 この格好か。いつもの姿で模者姿したから 王族の服のままなのだ。多分タオは俺の ことを貴族のぼんボンだと思っており助け て報酬金をたんまり取ろうという3段なの だろう。後で逆恨みされても面白くないし 釘をさしておくか。えっとタオ言っておく けど俺は金とかは持ってないよ。そんなの 関係ないよ。あしロベルトからお金取る気 ないね。タオは俺の言葉にも首をかしげて 返すのみだ。ウーム、本当に金目当てじゃ ないのだろうか。それにタオはさっきから 顔が緩みっぱなしだし。ふひ、金も強さも 必要ないよ。私が欲しいのはイケメンな 彼氏ある。道場の娘に生まれた私は物心 ついた時から彼氏の1人も作らず武道に 明けくれたね。そして18歳になった私は 出会いを求めて道場を飛び出し冒険者に なった。でもイケメンたちは僧侶や魔術師 みたいな弱い女ばかりを狙って私みたいな のには目もくれない。ならば考え方を逆転 するよ。向こうが来ないなら私から行けば いい。すなわちピンチのイケメンを助けて 惚れられれば良いという寸法ね。細い来る 魔物からロベルトを守り、いいところを 見せれば私も念願のイケメン彼氏ゲット ある。このチャンス絶対に逃さないよ。 ふひふひ。すごくじゃな顔だ。じゃだけど アホなことを考えている顔だ。ていうか ブツブツ言ってちょっと怖い。完全に自分 の世界に入っているな。俺がドん引きして いるといきなりタオの目がくわっと見開い た。ロベルト魔物ね。タオは跳ね上がる ように両手足を伸ばし姿勢を低くする。 あれが武道家の構えというやつだろうか。 まるで獣が今にも飛びかかりそうな体勢だ 。タオはその姿勢のまま自ろりと周囲を 睨みつける。ほう。短く声を上げたかと 思うとタオの足元の石が1つ空中に 跳ね上がった。瞬間タオの身体がつム風の ように高速回転する。ビシと鋭い音と共に 石がはるか彼たへと飛んでいき陰影に 吸い込まれ。うん。さすがにそろそろこの 本も読み飽きてきたかな。俺は開いていた 魔術書を読みながら呟いた。この本を 読み直すのももう何十回目だろうか。魔術 書は魔力の込められた文字で書かれており 、それを理解することによって魔術の発言 が可能となる。それだけなら1度か2度 読めば十分だが、何度も読み込み理解を 深めることで魔術の習得度は飛躍的に上昇 していくのだ。ゆえに魔術師は魔術書を 完全に理解できるまで何度でも読む。だが 俺はもう図書館の魔術書は完全に理解した ので現状はずっと復讐をしているような 状態だ。もちろん復讐も大事である。 せっかく覚えた魔術も使わなければ忘れる し、そうなると習得度はガクンと落ちる。 まあそんな日々を送っているわけだが さすがにその繰り返しは退屈だ。そろそろ 新しい刺激が欲しいところである。母は ロイドは魔術書ばかり読んでいるからな。 たまには別の本を読んだらどうだい?目の 前で本を読んでいたアルベルトが言った。 俺は首を振って答える。図書館にある魔術 書は全て読みましたから。え、ではテスト してもいいかい?アルベルトはいたずら っぽい微笑みを浮かべると俺に問いかけて きた。土水花風。これは魔術の基礎4系統 魔術と言われているわけだが、この図書館 にはれに関する魔術書は何冊ある?メイン として取り扱っているのは145冊ですね 。サブテーマとして取り扱っているのも 含めると232冊。あ、でもゴーレムとか に関する本はどっちに含めればいいのか 迷うな。俺の中では制御系統なんですが、 ボディの整形には基礎4系等魔術が大きく 関わってくるわけですし、どう思います? アルベルト兄さん。俺が視線を上げると、 アルベルトは目を丸くしていた。まさか 本当に全部読んだというのかい?ああ、 いやと言ってもまだあまりよく理解して ないというか。あわはやはり魔術は奥が 深いですね。あ、危なかった。図書館の本 を全部読んでいるくらい普通だと思った けど、この驚きからするとそうでもない ようだ。アルベルトのいぶかしむような 視線がいたいん。隣にいるのは誰だろう? アルベルトの横にバンダナをした黒髪の男 がいた。かなり鍛えているようで細いが マッチョである。年はアルベルトと同じ くらいだろうか。鋭い目つきで俺をじっと 見ている。白は随分お前の言うことを聞く ようになったみたいだね。はい。アリーゼ さんにご教授いただきました。アリーゼに よ。よくあの説明で理解できたね。あは 少し難易度は高かったですけれど。苦傷 する俺を見てアルベルトは口元に手を 当てる。ふむ。まさかアリーゼのまとを 魔力の動きを読み魔獣を操る技を推り習得 した。いやいや、いくらロイドでもさすが にそんなことはできないだろう。単に魔獣 がロイドに慣れただけだろうな。うん。 ない。アルベルトは日汗を浮かべながら首 を振っている。なんだか顔色が悪い気が するけど大丈夫だろうか。追いる兄物つ物 言ってんだよ。男がしびれを切らしたよう に声をあげるとアルベルトは思い出した ように咳払いを1つした。夫すまない。 紹介するよ、ロイド。彼はディアン。お前 の兄だ。え、兄さんですか?おお、久々だ な、ロイド。でも俺はお前が小さい頃から 隣国バートラムに行ってたからな。覚えて ないか?でっかくなったじゃないか。今 帰ったぜ。ディアンリサルーム。大使王子 で俺が3歳くらいの頃アルベルトと一緒に 俺を見に来たんだっけ?顔にちょっとだけ おかげがある。目つきが悪い辺りとか リアンは俺と同じくらいの年の頃から優れ た火事技術を持つ隣国バートラムに留学に 行っていた。多分政治的な理由だろう。 有効の証とか王子の見ながら国のために 勉強に行くとは立派だと思った記憶がある 。そんなディアンをなぜアルベルトは俺の 元へ連れてきたのだろうか。アルニー、 なんで俺をロイドのところへ連れてきたん だ?顔合わせならいつでもいいだろ。どう やら向こうも同じことを思ったようだ。 アルベルトはにやりと笑う。実は ナディアンこのロイドこそが霊の不与術師 なのだよな。嘘だろ。アルニー。こんな ちびがこの魔剣に不要を施したってのか。 リアンは以前俺がアルベルトに付与した 魔剣を指びさして驚いている。そして俺の 目の前にしゃがみ込むと顎に手を 当てなめ回すように見つめてきた。ヌー 信じられんがアルニーが嘘を言うとも思え ん。よしロイドお前を試す。こっち来い。 そう言うとディアンは俺を脇に抱え 走り出した。え ?おいディアン。待て。どこへ行くんだ? 悪りなある兄。ちょっと借りるぜ。リアン はアルベルトに手を振るとそのまま 駆け出した。魔獣だ。まだいたのか。ぐる かお。ぐお。1匹だけではない。2匹、3 匹と森の中から飛び出してくる。あっと いう間に俺たちはベオールフの群れに 取り囲まれてしまった。 しかもそれだけではない。森の奥からは どんどん遠えが集まってきていた。バカな 魔獣は群れないはず。それがなぜこんなに 皆老倍言えているがこれはチャンスだ。 この絵たちは魔獣1匹でも苦戦してたし。 これだけいるなら俺が倒してしまっても 構わんだろう。もちろん買魔術以外を使う つもりはないがそれだけでも十分だ。 よっしゃ、テンション上がってきた。 アルベルト兄さん、俺も戦います。ああ、分かった。期待しているぞ、ロイド。来ます。シルファの声とほぼ同時にベアウルフたちが飛びかかってくる。顔お く。アルベルト様とロイド様をお守りしろ。この絵たちは密集し、俺たちの前に壁を作る。その奥からアルベルトが演列球を放った。 燃え裂かる炎に焼かれの打ち回る ベアウルフ。よし、俺もやってやるぞ。 くらえ。やや棒読み君で放つのは火球だ。 飛び出した日の玉はベアウルフの鼻先を 焼きひませた。そこへこの絵たちの斬撃が 加わり交代させる。ドイド様、なんで もっと強力な魔術を使わないんですかい? 上位魔術の1つでも使えばこんな奴ら一発 で倒せるでしょう。だってすぐ全滅させ たら面白くないじゃないか。せっかく魔獣 相手に魔術を使う機会なのだ。どうせなら 長く楽しみたい。そうだ。倒れた魔獣に 血由魔術と掲けたらもっと長く楽しめるん じゃないか。ついでにこの絵たちにも かければ永久期間の完成だ。割れながら ナイスアイデア。悪魔ままとひらめきで ある。そう、そいつはさすがにやめた方が よろしいかと思いやすがだがグリモは ドん引きしながらダメ出しをしてきた。 各かによく考えたら血魔術でも気力までは 回復しないし長期戦で木の緩んだこの絵 たちが殺される可能性もあるか。さすがに 自分の実験で人が死んだら後味が悪いし やめておくかと言って確かに火球だけだと あまり面白くなさそうだ。じゃあせめて気 を試う。覚えたばかりだから生き物相手に 浜田ほとんど検証してないしな。敵も 大石当て放題である。俺は呼吸と共に右手 に体内の木を集めていく。タオのやってい た気候団だ。以前やった時は肺が めちゃくちゃ痛かったが、チ魔術を ピンポイントで肺に当てながらやれば かなり痛みを柔らげることができる。よし 、行ける。は、それを火球で覆って カモフラージュし、放つ。放たれたパイプ の玉飛行団はまっすぐ飛んでいき、ベア ウルフに命中した。ぐお 悲鳴を上げて吹っ飛ぶベアウルフだがすぐ に立ち上がってきた。いまい聞いてないか ?純粋な木の攻撃だとタオの足元にも及ば ない。ロロロイド様、今のは一体あ 木だよ。タオに教えてもらったんだな。俺 の言葉にグリモは驚いている。日ってのは 確か大昔に戦った異国人が使っていた技だ よな。長年の修行が必要って話だが、倒っ て小娘にあったのは数日前だろう。そんな 短期間で覚えたっていうのか。信じられ ねえ。グリモはまたドん引きしているよう だ。もしかして俺が手を抜いて長引か せようとしているとか考えているのだろう か。残念ながら全力なんだよな。やっぱり 木は難しい。各かに庶民である俺の家は 貴族たちに比べると貧しい。入学金も自分 で働いてようやく払い、教材も基礎の魔術 書1冊しか買えなかった。だがそれ1冊で もやれることはかなり多く毎日新たな発見 があった。礎魔術でも術式の組み合わせ、 職媒の組み合わせだけでも無数の減少が 起こせるほど魔術ってのは奥が深い。その ために実験やら材料の調達やらやることが 多すぎて人のことに気を取られている暇 など全くなかったのである。そう、彼に 言ったら月行しながら俺に血闘を申し込ん できた。俺は戦いは嫌いだ。だからすぐに 断ろうとしてふと思いとまった。彼ら貴族 の使う魔術とは一体どのようなものだろう と。庶民の俺と貴族である彼らとでは資本 も才能も全く違う。俺が見たこともない ような魔術を見せてもらえるのではないか と考えた。考えたらどうしてもそれが見 たくなってしまい、ついを受けてしまった のだ。少し痛い思いをするかもしれないが 、負けても命まで取られるわけではない だろう。そんな甘い考えで結論から言えば 彼らの魔術は素晴らしかった。あれが上位 魔術というものだろうか。巨大な炎が渦を 巻き、氷嵐が吹きすぶ。俺はその光景に ただただ見惚れた。見惚れて無防美にそれ を受けんだ。お前は夢中になると周りが 見えなくなるから気をつけろなんてよく 注意されていたが、まさかこんな結末を 迎えることになるなんて。自分のまま抜け さが情けない。だが最後に考えていたのは ま、抜けな自分を呪うことでも血闘を 仕掛けてきた貴族を恨むことでも自分を 育て学園に入れてくれた両親への感謝でも なかった。それは俺を殺傷せしめた魔術へ の考察。どういう術式だったのか。その 理屈はそもそもあれほどの出力を1人で 生み出せるものなのか。だとすると必要な 魔力量は術式はあるいは何か特殊な発動 条件があるとかもしくは職媒を使用したか はたまた他人数で魔術を使ったのかなど など 考えれば考えるほど止まり行くはずの心臓 が高なるのを感じていた。ああ、本当に 無念だ。世界にはまだ俺の知らない魔術が たくさんあるだろうにその全てを知らぬ まま死んでしまうなんて。願わくば全ての 魔術を知りたかった。理解し、習得し、 極めたかった。もっと魔術の新に溺れ たかった。そんなことを考えながら俺の 意識は遠いていった。準備を終えて翌日俺 たちは魔獣狩りに向かうことにした。 アルベルと引き入るこの絵たちが15人は 馬に乗り踊りじれが付与した武器を持って いる。彼らに護衛されるようにあるベルト その隣に俺が少し後ろをシルファがついて くる。そういえばロイドは城を出るのは 初めてだったね。どうだい?外の景色を見 た感想は実はちょいちょい抜け出してるん だけどな。もっと言うと前世で橋がない 平民暮らしだったので外の景色なんてそう 珍しくはないものである。はい。いろんな 人たちがたくさんいて見ていて飽きない ですね。ま、そんなこと言うはずないけど 全力で喜んでおけばまた連れてって もらえるしね。俺の目ろみ通りアルベルト は満足そうに頷いている。あら、 アルベルト様よ。を組んでどこへ行く かしら?きっと魔獣狩りよ。あ、こっち見 たわ。ひゃあ。アルベルト様。街中を歩い ていると裏たちがアルベルトを見て黄色い 声をあげている。モテモテだな。確かに アルベルトはどこから見ても完璧な王子様 。世の女性たちがキャーキャー言うのも 無理はあるまい。ところで、あの小さい子 は誰かしら?初めて見るわ。立派な服を着 ているし、弟君なのかも。うん。 可愛らしい顔立ちではあるけどアルベルト 様と比べるとね。同時にお礼も視線が注が れているようだ。あまり興味もなさそうだ けれど。俺がそんなことを考えていると シルファが重もしくため息を吐いた。 そして女性たちをきっと睨みつける。女性 たちはきっと悲鳴をあげ、そ草さと群衆へ と紛れていった。ふう。世の女性たちは 分かっていませんね。確かにアルベルト様 は素晴らし方です。ですがロイド様も負け ず劣らず素晴らしい。いえ、将来性を神 すればアルベルト様をも超える逸罪なんと 見る目のない。同じ女として投げかわしい ことです。何をブツブツ言ってるのだろう か。さっきが漏れてて怖いんですけど。 少し離れよう。俺は馬の腹を蹴り前へと 進ませるのだった。これが不魔術か。 なかなか面白い。もっと試したいところだ がまずい液がないんだよな。ないなら作っ てみるか。そんなことができるんですかい 。原料の段階まで分解すれば配合材料と 比率が分かる。それを組み合わせれば再現 できるはずだというわけで余ったまずい液 を小瓶に入れ順度上昇を発動させる。 ただし今度は強化の術式を編み込んでた。 こうすることで原料にまで戻すことが可能 。術をかけてしばらくまずい液の色が 黄色く変わり始める。さらに液体の中から 様々な決晶が集まり、そこに溜まっていく 。よし、分解完了。え、こいつがまずい液 の原料ってわけですか?そういうこと。 液体部分はただの油だな。油は魔術とも 金属ともに相性が良い。だからある程度 想定していた。中の決晶は主に銀貨。火兵 で代用できそうだ。こっちの赤い粒は 赤まコナだな。赤まは強力な魔物の心臓部 にある核をすりつぶしてできた粉。魔力を 非常によく通し、液体とも混ざりやすいの で様々な素材に用いられるのだ。そして この赤ダンジョンの角と並べてみると非常 によく似ている。やはりダンジョンという のは俺の予想通り魔物の一種なのだろう。 つまり手に入れたダンジョンの角をすりつせば使えるな。こっちの材料もクリアだ。ってことはここにあるものでまずい駅はできそうだな。おお、すげえぜ、ロイド様。 構想が分かればやってやれないことはないはずだ。よし、明日材料集めて調合してみるか。こうよし、なかなか筋が良いよ。 俺が気を巡らせ手元に集めるのを見てタオ が嬉しそうに手を叩く。タオは俺が日に 興味を持ったのがよほど嬉しかったのか 親切にも色々と教えてくれている。教え方 もうまく俺自身に下地があったこともあり おかげである程度木の操作はできるように なっていた。大したものね。こんな短期間 で気を物にするとはびっくりよ。タオの 教え方がいいんだよ。 実際に気を使っているのを見ながらだと 分かりやすいしね。ま、そんなこと言って 褒めても何も出ないあるよ。タオは嬉し そうに腰をくねらせながら俺の背中を ツンツンしてくる。教えてくれるのは ありがたいがちょっと気持ち悪いのが たまに傷だ。しかしロベルト木の呼吸辛く ないか?慣れないうちは肺にすごく負担 かかるはずよ。そうでもないよ。 なはずないね。木の呼吸は肺が焼けつく ような痛みあるよ。あしでもピリピリする から長期は無理なのに。うん。確かに痛い けどでも楽しいしね。全然苦じゃない。 前世でやってた瞑想で慣れてたからかな。 全然平気だ。そ、そうあるか。俺の言葉に 呆れ顔になる。なんか変なこと言ったかな ?それにしてもお宝が全く落ちてないな。 かなり深くまで潜っているはずなのに全く お宝に出くわさない。ダンジョンにはお宝 が眠っていると聞いていたが不良品なの だろうか。この程度の魔物しか出てこない ダンジョンじゃ1番奥に鹿は眠ってないよ 。多分このダンジョン出来たてね。ああ、 そうなのか。ダンジョンはまるで生き物の ように成長する。生まれて間もない ダンジョンにいるのは弱い魔物ばかりで 回層も浅くボスも弱いが見入りも少ない らしい。高レベルダンジョンはその逆で どんどん敵が強く深くなっていく。何百年 も攻略されてないダンジョンはその上には 町が立てられ人々の制御にすらなっている とか。そしてどうやらここが最後を見たい よ。階段を降りた先にてタオが立ち止まる と目の前にはぽっかりと大穴が開いていた 。中には今まで感じたことのないような 強い気配が感じられる。感じ取ったようね 、ロベルト。そう、ダンジョンの最には ボスがいる。それを倒せばお宝ゲットね。 おお、ついにか。生まれてすぐの ダンジョンみたいだし、大したお宝は期待 できそうにないけどね。青はそう言って 笑っているが、なんとなく妙に大きな魔力 を感じる。弱い割には魔力が大きくないか 。魔術タイプの魔物だろうかとも。あれ、 ここでグズグズしても仕方ないね。中に 入るよ。そう言ってズんズンと中へ入って いくを。俺はやや警戒しながらついていく 。中は薄暗らく広い空間だった。妙な結界 が張られているようだ。感じた魔力の正体 はこれか。俺が中に入った瞬間、入り口が 結界で閉ざされた。なんだこりゃ。外に出 られなくなっているぞ。触ってみると引か れる。この手触り魔術ではないのか。感覚 的にだが三石と同じダンジョンが持つ魔力 によるもののようだ。表海が地面を貫き、 稲妻が空をかけ、竜巻きが巻き起こる。 都まじい破壊音と衝撃波が吹きやれるのを 見ながら俺はふむと頷く。なるほど。 やはり二重魔術は元となった魔術を 掛け合わせた形になるのか。魔術というの はイメージが強く影響する。火球なら火の 玉を強くイメージしなければ発動しない。 水は水の玉、土球は土の玉も同様だ。上位 魔術となるとイメージだけでは足りないの で、呪文の影や術式、媒体の使用などで それを補強するのだ。なので20重症は元 となる2つの魔術を掛け合わせたイメージ の通りに発動する。霊えば火と土で溶岩、 水と土で氷、火と風で雷、風と土で砂と そんな具合だ。まあ、これは想定ないと いうか、実はこれらの組み合わせは本で 読んでて知っていた。滅たに見られるもの ではないが、二重自体は昔から存在して いる。グリモのような技を持つものや息の あった魔術師2人であれば行使可能だから な。実際試すとどうなるかという確認だっ たのである。それよりも他に試したい 組み合わせはあるんだよな。まずはこれ 幻想系トマ術模者姿。これは魔力の膜で 自分の身体を覆い別人の姿に変えるという ものだ。特にイメージが重要な魔術でよく 知った姿でないと返信できないというもの だがこれを20章で発動させればどうなる か。俺の想像通り事が運べば物は試しと ばかりに模者姿を二重 発動と共に俺の身体が光に包まれていく。 えっと鏡鏡とおいい感じだな。鏡の前に 映るのは少しだけ背を高くし、少しだけ髪 の色素を薄くし、結構イケメン化した俺の 姿。と模者姿を二重し、片方を自分、もう 片方をアルベルトにて発動させたのだ。俺 とアルベルトの姿のイメージが混じり、 ちょうど中間ぐらいの用姿になったので ある。この姿漫が違いで俺の姿を見られて も正体を知られることはない。ついでに アルベルトにも迷惑をかけないしな。て いうか、さっき上位魔術を打ちまくったし 、誰か近寄ってくるかもしれないか。 一旦場所を映した方がいいだろう。何せ目 の前は凄まじい破壊の嵐が吹きや荒れた後 である。こんなものの近くにいては知らぬ 存ぬも無理がある。そうと決まれば秘少 にて俺はその場を後にする。岩山と岩山の 間を文字通り秘障し国の場所から大分離れ た辺りだろうか。うん。あれは眼下を見れ ば何者たちかが争っているのが見える。 どうやら人間と魔物の群れが戦っている ようだ。おお、魔物って見たことがなかっ たんだよな。よし、隠するとしよう。俺は 岩山の影に降りるとそこから戦いの様子を 覗く。魔物と戦っているのは年若い少女 だった。艶のある黒髪を両サイドで括くり 、お団子にしてそこから垂らすようにして 伸ばしている。憲法服とでも言うのだろう か。動きやすそうな服の胸源は涼しげに 開き、背にはぶっという文字が刻まれてい た。少女は軽やかな足取りで魔物を翻弄し つつ拳1つで戦っている。あれは多分冒険 者だな。冒険者というのは便利屋のような もので金を稼ぐために魔物を買ったり素材 なんかを集めたりする連中だ。強さによっ て階級分けがさえており、EからAまで ランクがあるんだっけか。正直あまり興味 がなかったしよくわからないんだよな。 タオは顔をあらめくねくねと腰をよじって いる。まさかまだ気を失っていなかったと は。だが幸運なことにちょっと勘違いして いるようで正体がバレたわけではなさそう だ。ていうかといつの間に将来を誓い合っ たのだろうか。全く記憶にないんぞ。ふむ 。魔人を倒すとは相当名が知れた冒険者 だろう。今度探して霊を言わなければな。 いや、ロベルトなんて冒険者はいないんだ が。まあいいや。知らんぷりをしておこう 。オン。といきなり森の中から吠え声が 聞こえてきた。し身から飛び出してきたの は真っ白な大型県たちだ。犬の群れは惚れ にすり寄ってくる。わ、なんだお前たち。 うん。よく見ればこの犬たち見た目は すっかり可愛らしくなっているがさっきの ベアウルフだ。触れれば分かるが体内を 巡る魔力の流れが同じなのである。成長や 修行により魔力の方は変われどう1個体で あればこの流れのパターンが違うのは基本 的にありえない。一体なぜこんなことに なったんだろうか。魔獣は食らった魔力に より姿や性格が変化しやす。ロイド様の 魔力を浴びたからこいつらもこんな姿に なったんでしょう。おグリモの言葉を肯定 するように犬が吠えた。その1匹が俺の前 でちょこんと座ると他の犬たちもそれに 習う。戦闘の犬は俺をキラキラした目で 見上げ尻尾を振っている。どうやらこいつ パズが直接操っていたやつですな。ロイド 様を主と認めたようですぜ。どうもそう みたいだな。とはいえ城に連れ変わるわけ にもいかないよな。可愛いけど魔獣だし。 俺はそう思い、ちらりとシルファを見た。 あらあら、この犬ロイド様に随分抱いて いるようですね。だがシルファは俺に抱い た犬を見て嬉しそうに微笑んでいる。あれ 、絶対連れ帰っちゃダめですとか言うと 思ったのになぜか色だ。何を不思議そうな 顔をしているのですか?ロイド様。犬は 中義に熱く戦士たちの良き相棒となる。 それゆえングリスケでも昔からたくさん 勝っております。ロイド様にもいつか犬を 勝っていただこう思っていましたが良い 機会です。この子は身体も丈夫そうだし よろしければ買われてはいかがでしょうか ?シルファの言葉にアルベルトも頷く。 そうだね。犬は僕も好きだ。それに白い 魔獣は演技が良いと言われている。これ ほど抱いているならきっとロイドの良きと なってくれるだろう。おんおん。そうしろ と言わんばかりに何度も吠える犬。2人が いいって言うならいいか。魔獣に関しても 色々研究したいことはあったしね。あ、 いや、別にグいことをするじゃないからな 。ロイド、その子に名前をつけてやると いい。名前ですか?うん。じゃあ白でおん 白いからという安直な理由だけど白は気に 入ったようだ。撫でロばかりに俺に頭を すり付けてくる。俺が撫でてやると白は 千ぎ連に尻尾を振って喜びを表現していた 。可愛い や。悲鳴。そして倒れる音。よし当たりね 。小作がガッツポーズをするタオ。に岩影 からゾろぞろと小さな人影が出てきた。 土色の身体にのような体育。小さな角 に大きく不気味な赤い目。手にはコ棒やら 錆びたナイフやらを持っている。あれは 確かゴブリンだっけか 最弱クラスの魔物だ。しかしそれは単体で の評価を組むとかなりやばいとも書いて あった。姿を表したね。2度もかかって くるある。一速にてゴブリンたちの懐は 勢いのまま飛び蹴りを放つ。ゴブリンは 吹き飛び眼璧に叩きつけられメリコンだ。 タオの攻撃はそれだけで終わらない。一瞬 だけ着地すると老倍エルゴブリンたちに 回し蹴りを食らわせた。勝査なキリスが ゴブリンたちの脳点をこごとく捉え、一体 また一体と倒れしていく。 やあ。着地したタオにゴブリンが反撃 しようとコ棒を振り下ろすが、タオは すでにそこにはない。残像を残して消えた タオはゴブリンの背後に回り込んでいた。 遅いよ。ズんと拳がめり込みゴブリンは ぐらりと崩れ落ちた。呼吸を整えるタオを 見ながらもえくんだゴブリンたちは動く ことができない。強い。素であんな威力が 出るはずだない。そういえばタオの髪や瞳 の色、顔立ちは遠くにある異国のものだな 。異国には気を使い、それをまとわせた素 で戦うという話を何かの書物で見たことが ある。呼吸で体内に気を巡らせ練り込む ことで凄まじい力を発揮することができる とか眉つだったがこうして実際に見ると 信じざるをない。そういえばいつも独特の 呼吸をしていたな。あれがそうなのだろう か。ギャーギャギャー。後ろから聞こえる 規制に振り返ると目の前には2匹の ゴブリンがいた。うお、びっくりした。 タオの戦闘に夢中になりすぎたようだ。 もちろん魔力消壁を張ってあるので問題は ないが。ほっち まるで滑るように移動してきたタオが ゴブリンに引きのどてっぱにそれぞれ小速 を叩き込んだ。衝撃で天高く飛んでいく ゴブリンたちはちょい対空時間を経て地面 に激突した。やあ。それを見て悲鳴を あげるゴブリンたち。タオの強さに恐れを なしたのか気づけばゴブリンたちはいなく なっていた。ありがとう。助かったよ。ふ 、霊は無要ある。タオは背を向けたまま 匂立ちをしている。どうしたのかな? さっきからずっとその体制のままだ。 しかも物欲しそうにこっちをちら見ている 。一体何だろう?さっき言ったお礼以外の 言葉を待っているような無逃げるゴブリン たちを目で追っていると大きな穴の中に 逃げ込むのが見えた。あれはもしや ダンジョンか。ダンジョンとはたくさんの 魔物が存在する不思議な場所だ。奥にはお 宝もあり、貴重な魔道具や魔所なんかも あるらしい。こうしちゃいられない。俺は 矢も盾もたまらず走り出す。風景魔術失走 風をまとった身体は羽のように軽くなり 高速での移動が可能となる。地面を蹴ると 文字通り飛ぶようにかける。 ちょっとロベルトどこ行く?あへの愛の 告白を忘れてるよ。後ろからタオが何か 叫びながらついてくるが風の音でよく 聞こえない。そんなことよりダンジョンだ 。俺は全力失踪でダンジョンへ向かうの だった。わあ、すごいですな。時々一般人 に解放しているらしいよ。動物園として 国内でも珍しい同植物が見れるからと解放 の日は大勢の人が訪れる。ちなみにその時 の案内人はエリス。アリーゼがやりたがっ ていたがそれはさすがに止められていた。 部屋の中央にある白いテーブルにアリーゼ と共に座った。エリスお茶を用意して ちょうだい。かしこまりました。エリスは 頭を下げるといつの間にか手にしていた TPで茶を注ぐ。ハーブの良い香りが辺り に広がり、アリーゼは心地よさげに目を つる。早速ですな、アリーゼさんの魔獣を 見せてもらいたいんですけど。あら せっかちさんね。ふ、分かったわ。ロイド の頼みですもの。リルアリーゼが呼ぶと 建物の屋根からふわっとした毛玉が 起き上がる。さらりとした長い足、全長 ほどもある長い尻尾、ぴょコンと立った耳 が動き、主人であるアリーゼの方を向いた 。ビルと呼ばれた巨大な狼は力強く跳ねる とアリーゼの元へ降り立つ。金色の毛並と 金色の瞳の美しい魔獣。背の高さは3mは あるだろうか。すごい威圧感である。紹介 するわ。この子はリルよ。さ、ご挨拶 なさい。ウーン。か高かい声でリルが泣く と白が俺の後ろに隠れた。でっかいから 怖いのだろうか。それでも白は興味 深ぶかげにリルをじっと見上げている。 こいつはレッサーフェンリルですな。ベア ウルフの上位種の割とやばめな魔獣ですぜ 。上位種か。だから白も興味深かげなのか もな。フェンディルってのは警戒心が強い ため滅多に確認されないと聞いたことが ある。戦闘力も高く倍でドラゴンを買っ たりもするらしい。劣等シュレッサーとは いえそんな魔獣を買い鳴らすなんて アリーゼは俺が思うよりすごいのかもしれ ない。これは教えてもらえる内容にも期待 できそうだ。お願いします。俺もアリーゼ さんとリルのように白と石疎通をしたい。 つ土シルファの牧刀は土の壁に埋まり抜け なくなる。無理やり抜こうとしている間に 俺はその背後へと回り込む。取った。牧刀 をシルファへと走らせ、首元で止めるはず だった。しかし目の前にいたはずの シルファは牧刀を残したまま姿を消してい た。うっそ。左右に目を動かすがシルファ の姿はないとなれば後ろ振り向くがいない ということは上即座に火球を念じ上空へ 向けて放つ残念下ですよ。また下から 聞こえる声に見下ろすとシルファが笑顔で 俺の真下にいた。驚く間もなく両足を掴ま れ転ばされてしまう。そのまままたがられ マウントを取らえてしまった。 にっこりと微笑むシルファを見上げ、俺は 目をつる。負けました。はい、私の勝ち です。よいしょっと。これでいいんですか ?ロイド様。シルファは油のたっぷり注が れた水瓶を俺の部屋の隅に置く。多分と 水面が波打った。ありがとう。でもいいの ?1本取れなかったのに。一瞬とはいえ 思わず本気を出してしまいました。1本 取られたようなものですよ。それにしても 本気を出したロイド様はこれほどまでにお 強くなられていたのですね。シルファは 嬉しございます。ぐす。またも涙む シルファ。やめてくれ。恥ずかしいから。 俺が本気を出して戦ったことがよほど 嬉しいらしい。かなり限定した状態での 本気だったのだが、まあ喜んでくれてるん だからよしとしよう。先日のあまりにふけ たおいぶりどうにかなってしまったのかと 思いましたが、調子を取り戻していただけ たようで幸いですわ。ふ。微笑みを 浮かべるシルファを見て俺の右手が ブルブルと震えている。グリモのやつ よほどビビっているのか。今日はずっと 引っ込んだままだ。先日の堅術ごっこで 痛めつけられたのが相当トラウマらしい。 あわ、あの時はちょっと体調が悪くてね。 Aスランプというやつですね。そういう時 は誰にでもあるものです。それを抜け出す のには1にも2にも鍛錬あるのみ。実際 スランプを抜けたロイド様の動きはとても 素晴らしいものでした。魔術と堅術の融合 。このシルファ四国いたしました。 シルファはそう言ってうやうやしく霊を する。堅術も魔術もまだまだ拙い。でも ロイド様は発展途上。そして凄まじい速度 で腕を上げていらっしゃる。魔術が使える 剣士自体とても数が少ないのに堅術レベル はわずか10歳とは思えません。それに 魔術に関する造形はアルベルト様も一目 置かれるほどです。 ああ、なんと素晴らしいのでしょう。成長 したロイド様には騎士団長や牽制の称号 すら不り合いかもしれません。そんな方の 指導薬をやらせていただけるなんてこの シルファ光栄四国でございます。何を ブツブツ言っているのだろう。さっきから 俺を見る目がなんか怖いんだが。そういえ ばシルファは以前チャールズに俺の現術の 腕をすごく評価しているとか言ってたっけ か。いや、今回は魔術を使っただけだし、 そこまで評価は変わらないだろう。そう 思いたい。うん。移動は順調。もうすぐ霊 の湖にたどり着こうかという時である。俺 はふと何かの気配を感じ取った。なん だろう?テ意ではないが確実にこちらを見 ている感覚。気配を隠しているようにも 感じないが他の者たちは誰も気づいてい ないようだ。シルファ何か感じない?どう いうことでしょう?巨団と首をかしげる シルファ。ムー、シルファですら気づいて いないのか?おかしいな。絶対いるはずな んだが。仕方ない。向こうから出てきて もらうか。俺は風景魔術風説を最弱で気配 の方に向けつ。俺の指先から放たれた 小さな風の歯が誰にも気づかれることなく 草むへと消えていく。やあ。会長家と 聞き違うような声が辺りに響いた。この絵 たちはすぐに武器を構える。やはりいたか 。それにしても今の悲鳴どこかで聞いた声 な気がするのだが。何者だ?姿を見せろ。 アルベルトが声をあげると悲鳴の主は ゆっくりとこちらに近づいてくる。あたた いきなり何かの虫に噛まれたよ。少し晴れ た手をさすりながら草むの中から出てきた のは以前あった憲法少女タオであった。た 言いて思わず口をつむ。危うない危ない声 を出すところだったぜ。ちゃんと知らん ぷりしないとな。ロイド様、あの娘っこお 知り合いですかい?バカ言うな。知るわけ ないだろ。いきなりグリモに突っ込まれ、 驚きで声が少し震える。ええ、もしかして ですけど以前外出した時にあったんですか い?な、なぜ分かるんだ?最近気づいたん すけど、ロイド様って嘘が下手なんすね。 高速で迫りくるかず。俺のそばにいたベア ウルフたちが立ちふがる。ガう。ぐるお。 もしかして俺を守ろうとしてくれてるのか 。でも危ないぞ。知りかせようとしたが 間に合わない。邪魔をするな。パズが両腕 を振うとベアウルフたちは引き飛ばされた 。ヒャイン地面に叩きつけられたベア ウルフたちが悲鳴をあげた。こいつ自分の 眷属をなんてやつだ。パズは倒れす ベアウルフたちには目もくれず、俺目がけ て体当たりをぶちかましてきた。ドスンと 自動発動した魔力消壁ごと俺の身体は湖へ と吹き飛ばされる。だが風景魔術非秘障 発動。風をまとった俺はコ面の上を滑り 中央あたりで止まった。しゃあ。翼を広げ 地面を蹴り、即座に追撃してくるパズ。 振り下ろされた右手から放たれる魔力派を 魔力消壁で受け止めた。おい、自分で育て た大事な建属だろ。殴るなんてひどいじゃ ないか。何を言っている?我に逆らう愚か な犬なども早や眷属でも何でもないわ。 貴様を殺した後に全て首り殺してくれる。 ひどいな。モフモフ帝国を作るんじゃ なかったのかよ。魔獣帝国だ。顔を真っ赤 にして俺を殴りつけてくるパズ。ダメージ は全くないがそれでも魔力消壁をきしま せるほどの威力。ただ殴っただけ邪高は ならない。これも魔力の性質変化か。両手 に魔力を集めて皇室か攻撃力を上げるよう イメージしているんだな。面白そうだ。俺 もやってみるかとはいえ素ではあれだし そうだ。鞄の中に武器があったっけ?以前 不魔術で使った鉄の探検。あれを使えば剣 で同じことができるよな。俺に背を向け 何かブツブツ言っている。なんだろう? やっぱり剣を折りすぎて怒っているのかな ?ロイドは 思わずピンと背筋を伸ばしてしまう。俺の 想像に反して振り返ったアルベルトは 微笑みを浮かべていた。ありがとう。これ だけ武器があればこの絵たちも喜ぶだろう 。ところで実は父上から魔獣の討伐を 申しけられているんだがよかったらロイド も来ないか。魔獣狩りですか?魔獣とは 魔力を持つ巨大な獣のことだ。とても知能 が高く人の言葉を理解するものもいる。 基本的には人に懐つくことはなく、群れも 作らず単独で生活しており、水路や畑を 荒らしたり、時には小さな村を滅ぼすこと もある厄介な獣だ。前世で1度見たことが あるが、その時は身の竹5mほどはある 巨大なイノシシで町の壁を破壊して建物を いくつも東壊させていた。その時は警備の 兵士10人係かりでな何とか追い払えたん だっけ?ちなみに王子になって知ったこと だが、庶民にとっては危険な魔獣も一部の 貴族たちにとっては狩の対象である。 シャールズやアルベルトラ兄王子たちから 魔獣狩りの話は何度か聞いていた。1度 行ってみたいと思ってたんだよな。ああ、 父上から大使っていてね。明後日この絵 たちを連れて大児に行くんだよ。どうだい ?行く。行きます。2つ返事で承諾する。 大ぴらに城の外へ出られるし、この絵たち が戦うなら不魔術の効果も実際に見る機会 だ。それに魔獣と戦うのであれば試したい 魔術もある。断る理由は1つもない。お話 中失礼します。アルベルト様、私も同行し てよろしいでしょうか?シルファが半保前 に出てうやうやしく頭を下げる。ああ、君 はロイドの護衛権世話係かりだからね。 当然ついてくるといい。ありがとうござい ます。そしてまた霊をして下がる。よし、 決まりだ。それでは明後日の朝2人で僕の 部屋に来るように。分かったね。はい。俺 は元気よく答え、アルベルトの部屋を後に した。上期限で廊下を歩く俺の後ろを シルファは音を立てずついてくる。そう いえばシルファは魔獣って見たことある? ええ、何度か父の魔獣狩りについて行き ました。騎士団の者たちで追い立てるの ですか?すごく楽しいですよ。きっと ロイド様も気にいると思いますよ。うん。 楽しみ。満面の笑ミを返す俺を見て シルファはやや顔を背ける。初めての 魔獣狩り日々の剣術ごっこでロイド様の腕 はかなりのものになりましたし、ここらで 1度実践というのも悪くはないかもしれ ませんね。やはり実際に剣を使って戦って みなければ現術というものは分からない ですから。ロイド様も剣士としての自覚を 持たれるちょうどいい機会ですね。それに もしかしたらロイド様の全力を見る機会も あるかもしれません。ふっ。楽しみになっ てきましたね。何をブツブツ言ってるの だろうか。えへ、皆様方ロイド様に興味 心身なんですよ。そうか。地味な七尾に そこまで注目もするはずがないだろう。 まあいいや。とにかく明後日が楽しみだ。 ぬー。パズの放った魔力派が雨荒られと 振り注ぐが、その全てをかわし、パズの 足元にたどり着いた。それまでに貯めてい た力を解放し、切り上げる。ラングリス 竜タ剣術登り交流3と剣線が湖を新2つに 割った。その勢いのまま点を貫き、雲も ついでにパズの身体も切り裂いていた。 関係1本なので劣化コピーだが威力は十分 。ちゃんと性質変化はできたようだな。 グぐ。バカな。我が肉体を切り裂くとは 貴様も我と同じ技が使えるというのか。 いや、今初めて使ったんだけどな。どう やらダメージを受けて驚いているようだ。 そういえば魔人は魔術は効かないって言っ てたっけ。普通の魔術は術式で魔力を形 ある力に変化させているので、半分精神体 である魔人には効果が薄いのだろう。その 点、魔力の性質変化は単純に魔力の質を 上げて直接分殴るようなものである。だ から精神体である魔族にも効果があるん だろうな。いいですぜ、ロイド様。 ボコボコにやっちまってくだせ。そうだな 。もう少し試してみるか。今のは出力が 大きすぎた。もっと小さく鋭い方が理力を 効率的に与えられるはずだ。イメージに より探検を大魔力は小さくより鋭くなって いく。ラングリス流タ剣術下り 高速でパズの背後へ飛勝した俺は探検を 逆手に持って落下しながらの連撃を 叩き込む。無数の斬撃が切り裂いたパズの 左半神を消し飛ばした。うん。いい感じに 力が調節できているな。だがもっともっと 鋭くできるはずだ。己れ かとら顎残った方の反撃を避けながら2 連撃にてパズを3つに分断する。パズは 頭部のみを残し消滅してしまったが、その 代償として俺の手にしていた探検が こなご々なに砕け散る。 魔力で覆っているとはいえ、獲物に全く 負担がかからないわけではないか。砕けた 剣を見てパズはにやりと笑う。笑いながら 身体を復言していく。くふ。なかなか驚き ましたが、そのような魔力量に何の変哲も ない探検が耐えられるはずがありません。 もちろんあなたの身体もね。パズの言葉で 俺は自身の自覚する。手足が震える。力が 入らない。力を使いすぎたのだろう。もう 動けないようだな。ど、どうしたんですか い?ロイド様。す、しまった。凍てる グリモに俺はくぐった声で返す。まったな 筋肉痛になっちまった。かけているのは 支有計トマ術回復呼吸呼吸の深さに応じて 少しずつ傷を癒すというというものである 。長い間じわじわと回復するため魔力刻印 と相性が良い。後れがやったと映えにくい し雨 系統の魔術は全てかなり上位の魔術なので バレると面倒だ。傷つき倒れていた者たち もしばらくすると傷が治り立ち上がる。 うん。これならそう簡単には倒されない だろう。てなわけで話の続きだ。わあ、 分かりやすたお本。魔力の性質変化とは 術式ではなく魔力を生み出す際に行うん ですよ。ただ魔力を出すだけでなく手を 加えれば性質も変化させられるんです。 ええ、それは考えたこともなかったな。 魔力を生み出すのなんてただ万全とやって いた。思えばグリ物使ってた古代魔術が色 を変えたり魔力並の形状を変えたりしてい たのは術式ではなく性質を変化させていた のか無意味だと思ってたがやっぱり魔術は 奥が深い。まずは色の変化から始めるのが 基本です。やってみますかい?もちろん 魔力の性質変化はイメージが大事でさ、色 のついた魔力を強く想像するんです。とは いえ一兆一隻でできるもんではイメージね 。姿を変える魔術模者姿みたいなものか だったら得意だぞ。イメージと俺は青色を 強くイメージし、手のひから魔力を 生み出していく。すると淡い青色の魔力が 溢れ出してきた。おお、これが魔力の性質 変化ってやつか。赤、白、緑、思うように 色を変えていく魔力。こりゃ面白い。俺 がいでいるとグリモは驚愕の表情を浮かべ ている。なき聞いただけであっさりと 動かしたりとかもできるな。あまり意味は なさそうだけど。生み出した魔力に動けと イメージを送るとグねぐねと色を変え ながら動いていく。クリモは俺が事在に 動かしているのを見てあんぐりと口を開け ていた。なるほど。パズはこれに匂いや味 を加え、魔獣好みにしているんだな。炎 をいて全てを噛み砕く牙となれ。消熱 なんてことをしているとアルベルトの影承 が終わったようだ。すぐ気づいたシルファ とタオがパズから距離を取る。直後 萌えもる無数の炎がパズづらいと振り注い だが 後範囲に渡る炎が周囲を焼き尽くしベア ウルフラは悲鳴をあげながら次々と倒れて いく。グリモワールは勢いよく返事すると 黒いになり俺の右手に入っていくな。なん だこりゃ。体内の魔力密度が半端じゃねえ 。 こんなギチギチに詰まってやがったら俺が入るスペースがねえ腕は無理だならせめて手首からぐだめだ。指先 1本すら入れねえ。 おお。 方向の後手のひに 1 本の線が入りぐパッと口が開いた。グリモワールはぜと息を吐いている。はあ。はあ。 て、テのヒアの川1枚が限界だった。何つ 魔力密度だ。何かブツブツ言ってるが無事 入れたようである。お、その手もしかし 20重賞してた時のか。え、え、そうでさ 、ロイド様が20章に興味を持っていたの は分かって癒したからね。もちろんこの 身体はロイド様のものですから自分の意思 で動かせます。本当か?それは面白そうだ 。20重症か。使い方によっては色々な ことができそうだ。うん。ワクワクしてき た。後で早速試してみよう。身体を乗っる のは無理だったが、こうして取り入って おけば奴もそのうち油断するだろう。何 焦ることはねえ。じわじわ行くぜ。くひひ 。ん、何か言ったか?グリモワール。いえ 、何も。そ、そうだ。ロイド様、自分の ことはグリモでいいっすよ。そっか。これ からもよろしくな。グリモ。え、イエイ。 ふ骨ロイド様のために働かせていただき ますぜ。そうこうしているうちに部屋の 片付けが終わり、俺は諸庫から外へ出て 部屋へ戻り、そのまま眠りに着いた。翌日 、俺は城の屋上へ来ていた。 ロイド様、こんなところに来て一体何を なさるんで?早速二重A賞を試してみよう と思ってね。今は昼休みなので見張の兵士 たちも休憩に行っており誰もいない。当然 結界は展開済み。時間は短いが今なら心 なく魔術の実験ができるのだ。それじゃ力 を貸してくれるか。グリモ。まずは影 合わせをしてみよう。 演球の影はできるかい?もちろんでさ、 水形等魔術準度上昇。これは液体に作用 する魔術で文字通り不純物を排除するもの だ。皮の水を飲料水としたり、燃料などに 混じったゴミを取ったりと使える幅は広い 。ただあまり準度を上げすぎると混合物は 完全に分解されてしまうのだ。以前社の 順度を上げすぎて水にしてしまったことが ある。そんな繊細なことを魔術でわあ、 改めて思い出すがロイド様の魔術は大した もんですな。俺が開発したわけじゃないよ 。魔術は常に進歩しているグリモがいた頃 よりいろんなことができるようになって いるのさ。よし、ゴミを救ってと。うん。 綺麗になった。まずいは宣、かなり透明度 が増しているように見える。そういえば このまずい駅には何の術式が込められて いるのだろう。ちょっと見てみるか。液体 に込められた術式へと意識を集中させて いく。ふむ。これは強度増加の術式かな。 物体に込める術式の中でも最もポピュラー な術式だ。効果な件などはこれで強化して おけば簡単には折れない。 だがこの術式相当昔から使い回してるな。 めちゃくちゃ古臭いし非効率な術式だ。 ちょっと書き換えよう。こんな術式はもう 覇棄してもいいか?大容量が開いたな。 これなら強度増加も3くらい編み込める。 ついでに男性増加もしておこう。これが あると金属に粘りが出てとても丈夫になる からな。よし、こんなもんか。あ、探検に もう一度してとできた。手にした探検のは 全国と違いピカピカだ。試しに宝箱には 当ててみると面白いようにスパッと切れた 。おお、見事なもんですな。うん。いいね 。やったね。すごい威力よ。さすがは アルベルト様です。これなら奴も 立ち上がってはこれないでしょう。2人は 喜びの声をあげる。反対にアルベルトの 表情は曇っている。そうだといいがな。 かりと膝をつくアルベルト。呼吸は乱れ 全身に力が入らないのかガクガクと震えて いた。ま、力切れの症状だ。顔色が青く なっている。アルベルト様 あるか?歯は全ての力を出し尽くして しまったな。魔力が限界だよ。これで生き ていたらもうどうしようもないね。力なく 笑うアルベルトを支えるタオもシルファも すでに疲労後輩と言った具合だ。地の魔術 では数は癒せても魔力や疲労までは癒せ ないからな。当然この絵たちも立っている のがやっとの様子である。全員が祈るよう な顔で炎を見据える中、津信と地面が揺れ た。炎の中でゆらりと巨大な影が揺らめく 人間にしてはやるではありませんか?炎を かき分け現れたのは傷1つないパズだ。 後ろにはよめきながらも立ち上がりつつ あるベアウルフたちもいる。その姿を見た 全員の顔が絶望に染まる。ば、バカな。 驚愕の顔を浮かべるアルベルトを見てパズ はニと広角をあげる。甘いですね。我は 魔人。人間の魔術など効かないのですよ。 パズが笑うと黒い吐息が吐き出される。 気づけばそれは辺りを包み込んでいた。ぶ 。この絵たちが埋めき声をもらし倒れて いく。タオもシルファもだ。みんな バタバタと倒れしていく。くわは。我が 魔力を吸い続けたものは何者であろうと 自我を失い、操り人形となるのですよ。 人間にしては持った方ですが、それもここ まで。安心しなさい。これからは我が下木 として使ってあげましょう。大笑いしてい たパズだが、すぐにその顔が怖る。視線は まっすぐお礼へと注えていた。バカな。 なぜ我が魔力を吸い込んで意識があるのだ 。え、さあ、ローバイエルパズに俺は首を かしげて返した。うぐ、身体が痛くて思っ たように動けない。シルファの全力を コピーしたからだろう。あと若いからすぐ 筋肉痛が来たんだろうな。なんせ10歳だ し。ひ、筋肉痛すか。うん。これ以上の 運動は控えた方がいいだろう。そう言って 腕をマッサージする。あまり無理すると 治りが遅くなるもんな。そんな俺を見て グリモはなぜか呆れた様子だ。ぐふふざけ おって。そんなお礼へ繰り出されるパズの 打撃。打撃打撃。魔力消壁が痛々しい岸音 を上げていた。やはりかなりのパワーで ある。なあ、ちょっと聞きたいんだけど、 そんなに強いのになぜ魔獣を集めてたんだ 。知れたこと。我1人が強くなるより部下 を集めた方がより効率的に戦力を増大 できるからよ。強くなるために仲間を 増やしたってことか。ああ、そうだ。苦労 と努力を重ねた日々だった。わざわざ魔獣 の住みやすい環境を整えてやり、扱い やすくなる様子も繰り返した。面倒極まり ない作業だったが、それもようやく ようやくこれからという時だったのに。 貴様のせいで ガッスンと怒りに任せた一撃で俺の身体は 中に飛ばされる。強烈な一撃により魔力 衝壁は粉々なに砕けった。くばれ だが放たれた魔力並は俺の元で消滅した。 俺の前に貼られた透明な壁を見てパズは 下打ちをする。地また魔力消壁か。だが そんなもの何度でも破壊して左右を見渡し たパズが言いかけた言葉を飲み込む。展開 したのは魔力消壁ではなく結界だ。空間 系統魔術次元展かなり魔力を食うので短 時間しか持たないがあらゆる攻撃を通さぬ 次元の壁それでパズを包み込んだのだん 俺はふと思い立つ グリモは魔人に魔術は聞かないと言ってた が結局聞くのか聞かないのかどっちなの だろう魔人と遭遇する機会なんてそうは ないだろうし試してみるべきだよな20 俺は右手の口を開き、呪文の影を開始する 。新内岩牙大塩熱 円牙列空嵐し土水風4系統も神魔術を ジぐりに100 高速術式を展開し本来の3倍速にて 編み込んでいく。ロベルト 何をニヤニヤしてるね。ああ、なんでも ないよ。それよりこの探検大して価値が ないならもらっても構わないか。元より そのつもりね。お好きにどうぞ。 ありがとう。魔術付与された探検は ちょっと欲しかったんだよな。もちろん上 にもそういった武器などはあるが、高果な ものばかりだし気軽に分解したりはでき ないのだ。だから不与系統魔術については まだ試していなかったのだが、これで不与 魔術の実験ができるぞ。宝箱の破片と共に カへと放り込んだ。すると午後ごと辞りが し始める。おっと、そういやダンジョンは 宝箱を取ると消滅するんだっけか。うん。 早く外に出るよ。俺はタオと共に ダンジョンの外へとかけるのだった。外へ 出ると空は薄暗くなっていた。げしまった 。グリモのことを完全に忘れていた。 こんな遅くまで放置して大丈夫だろうか。 どうしたね、ロベルトそワそわして。悪い がちょっと用事を思い出してね。すまん。 俺はタオに謝罪すると即座に秘傷を念じ、 空中へと飛び上がった。あ、どこへ行くね ?悪い。急いでるんだ。待つよ。せめて 連絡先を交換するあるうタオのよく響く声 を聞きながら俺は城へと飛んでいく。少し 残念だがもう2度と会うこともないだろう 。それにしても気についても知れたし魔物 もいっぱい見れたしダンジョンでも色々 拾えたな。大満足の1日だった。入ってき た時と同じように姿を隠して城内へと戻る 。ほクホク顔で実質に戻るとベッドでは俺 の姿をしたグリモが倒れふしていた。 ただいまああ、そのグリモ大丈夫か?声を かけるとギと首を動かし俺の方を向く。 その表情は完全に死んでいた。ロイド様 メイドが来たと何度もお知らせしたんです がね。母は悪いな。忘れてた。やはり何度 か連絡してきたようである。多分魔物に 夢中になってた辺りだろうか。どうも集中 すると周りの声が聞こえなくなるんだよな 。反省半省。ええ、きっとお忙しいん でしょうとなんとか会話はごまかしやした ですが堅術ごっこは結局やることになり ましてね。まあずタズタのボコボコにされ やしたよ。あのメイド半端な強さじゃねえ ですな。だろうな。振リモが乗り移って いる人形は俺の身体をコピーして作って いるからな。自慢じゃないが運動神経のな さには自信がある。それだけならいいんで さ。問題はあのメイド自分をぶちのめした 後になぜか泣きながらロイド様の不抜けた 根性を鍛え直しますとか言い出したんすよ 。ああ、サボってると思われたんだろうな 。普段は魔術でシルファの権技をコピーし てるからな。残念ながらそれが俺の実力だ 。そんなわけでついさっきまで打ち合いし てました。昼からずっとね。すまん。俺は 素直に謝罪した。しばらく外出はできそう にないな。っていうか強くなりたかったの なら身体を鍛えるならなんなりやり用は あったんじゃないか。面倒な思いをして まで部下を集めるよりよほど効率的だろ。 楽しいから雲なく続けられるのである。 パズは戦闘スタイルからして肉団線が得意 なタイプ。部下を集めて命令を出すより 身体を鍛える方が賞にあってそうだしな。 俺が寝ても覚めても魔術をやってられるの も純粋に楽しいからだ。魔術の修行は俺様 もやってきたがそう楽なもんじゃねえ。 リヘドを吐き、地味な反復をし、努力を 重ねて少しずつものにしていくもんだ。 それをロイドはそりゃもう楽しそうにやり やがる。毎日常今までもこれからもだろう 。そんなやに努力だなんだと言ってるやが 勝てるわけがねえ。グリモがブツブツ言っ ているが吹きすぐ風の音でよく聞こえない 。俺の言葉にパズは苦笑いを浮かべる。ふ 、我の配は楽しめなかったことか全く無茶 を言ってくれる。そう言い残し、パズの 身体は砂のようにサラサラと消滅していく 。夫と なって消えゆくパズへグリモが大きく口を 開け吸い込み始める。どうやらその魔力を 食べているようだ。ええ、魔人の魔力って のはやっぱうまいぜ。力がかなり戻ってき やがった。こいつのそばにいれば上質な 魔力の補充にはこかねえ。この調子で魔力 を増やし、そのうちこいつの身体を乗って やるぜ。ブツブツ言いながら北へむグリモ 。その力はほんの少し増しているように 見える。どうやら魔力を食べて強くなる ようだな。どうでもいいけど腹壊すなよ。 そりゃもうええ。俺の言葉にグリモは慌て て返事をするのだった。スーは歩きながら 俺は息を深く吸い込み長く吐く。なんと なくまだ魔力を誓できない魔術師の卵 なんかが行う修行に似ているな。精神を 統一し呼吸に全を集中。体内を循環する 魔力の流れを意識する。魔術師の修行でも 処歩の処歩才能ある魔術師は必要とすらし ない修行。前世で魔術の才能がなかった俺 は最初の頃はずっとこれをやっていたので ある。うん。身を見まねだがなんとなく 体内に力がみなっていくような感じがする 。魔力を完全に誓覚しているからこそ 分かる。2体の奥底に感じる力。これが木 というやつだろうか。自分だけでなくタオ の呼吸ダンジョンのあちこちからもかな 呼吸の気配が感じ取れる。む、前方に何か いる。曲がり角の向こう側から濃い気配を 感じた。俺の言葉にタオは驚いたように目 を丸くする。驚いた。ロベルトも気を 使えるか。似たような修行をしたことが あるからね。ちょっと真似てみた。面白 そうだったしね。むしろって気配殺地だけ でも普通は5年は修行しないと身につか ないよ。それを見ただけで使えるように なるなんてとんでもない才能ね。た様子で ため息を吐くタでも面白そうだからって 理由とてもこよしね。好きこそ物の上手 なれよ。そういうことならいいものを見せ てあげるね。よく見ておくといいよ。そう 言うとタオは円を描くように身体を動かし ていく。タオのへそから生み出された木は 全身を循環するように回りながらタオの 両腕に集まっていくは掛け声と共に十分に 集まった木の塊を放つそれは前方敵の気配 がする方へと飛んでいく直後ズんと衝撃音 がなり魔物の気配が消滅した。不これが 飛行団ね。今のは見せるためにわざと ゆっくり打ったけど、もちろん高速で放つ ことも可能よ。おお、すごいな。タオ。ま ね。タオは不と鼻を鳴らすと俺に背を向け た。木まで使えるなんてこいつは飛んだ 広いものね。それにロベルトは木に興味 心身教えてあげる名目で師匠と弟子でラブ なロマンスも期待できそうよ。しかも立派 な武道家に育てあげればうるさいじい ちゃんも私の言い名付けとして認めるに 違いない。ふひ、こいつは飛んだ広いもの あるな。タオは何やらブツブツ言いながら 不気味に笑っている。なんか怖いし放って おいて先に進むか。負けたもの使いとは その名の通り魔獣と契約。使い間として 操る者たちの総称でその期源は使い間を 愛する魔術師たちがより刺益する能力に 特化させていく過程で生まれたらしい。彼 らは使い間を操るのにも術式は使わずに 魔力を利用して念じるだけで支配する らしく、俺はそれを試しているのだが。白 と呼んでみたが白は俺の次の命令を キラキラした目で待つのみだ。恋と念じて みたのだが、どうやら伝わらないようだ。 白はとても頭が良く、俺の言葉をほとんど 理解しているので、声に出せば大抵のこと は伝わる。ただし、お手、伏、待て、お 変わり、ちんちん、取ってこいなどの簡単 な命令はともかく、例えば3週回ってワン とけのような複雑なものでは話が変わって くる。どれくらいの速さでどこを回って どう泣くのか。そこまでの意味を込めるの はその一言では無理だ。念じるだけで言う ことを聞かせられるならその辺りもな何と かなりそうなんだがな。ロイド様、術式を 使って命令はできないんですかい?術式は 世界に効率よく干渉すべく特殊な魔術言語 で書かれたものだからな。それを理解でき ない城には通じないよ。ていうか術式を 理解してモテ争る魔術師はかなり少ないし な。 俺でも現状は単語を組み換えるのが限界だ 。そういう観点から見ても日々の読書で 理解力を鍛えるのは大事なのである。結局 は言葉を魔力に乗せて伝えるのが1番早い のだ。お座りオンというわけで俺は魔力と 言葉を同時に出し反復訓練にて地道に覚え させていた。うん。だがこれは時間が かかる上に柔軟性がないしな。 細かいニュアンスは伝わらないし、何か もっといい方法はないだろうか。考えてい た俺は太ある人物を思い出す。そうだ。 アリーゼさんならサルーム王国第6王女 アリーゼディサルーム。俺の3つ上の姉で 俺と同じように大い継承権もなく好きな ことをして暮らしている。その対象は もっぱら動物。犬猫はもちろん中類に鳥類 。果ては魔獣まで飼育している奇粋の動物 好きである。俺が白を買っても何も言われ なかったのはアリーゼという前例がある からというのも大きいだろう。あまり気は 進まないけど会いに行ってみるか。おん俺 の言葉に白は元気よく答えるのだった。 向かった先は城の離れにある大きな塔。 その周りにある広い庭にはリスやウサギ などの小動物が俺たちを興味深かげに見て おり、ヒ々の上では色取り取りの鳥たち がえずっていた。わあ、こいつら全部 ロイド様の姉が買ってるんですかい? こんな風に話しにされてて逃げないもんす かね。うん。アリーゼさんは昔から動物に 好かれやすくてね。今思えば魔力による ものなのかもと考えたんだ。行け。 放たれた火球が高速回転しながら1番 高得点の9番の的を狙って飛んでいく。 ちなみにこいつは強烈な横回転をかけて いる。やや左に曲がって当たるはずだ。 火球は俺の予定通り飛んでいきの縁りを かめた。倒れなかったためこれは得典には ならない。だがこれでいい。敵の真ん中に 当ててあまり注目されても困るから、 あえてギリギリ当たっても倒れない ポイントを狙ったのだ。この回転数、角度 、射室速度で打てば命中するのは計算通り だが、実際やってみると案外思った通りに は飛ばないものだからな。実験は大事だ。 惜しかったね、ロイド。では僕の番だ。 今度は俺に変わってアルベルトが的の前に 立つ。そして集中し、手元に生み出した 火球を放った。俺のより回りは大きな火球 か真っすぐに飛んでいき、俺が倒し損ねた 的の中央に命中した。お見事です。 アルベルト兄さん、ありがとう。さあ、次 はロイドだよ。今度は俺が的の前に立つ。 次は下から上に競り上がっていくように 回転を加えて火球を放つ。球は俺の思った 通りの曲線を描き、的の上部をかめた。次 もその次も火球は俺の思い通りの奇跡を 描き狙い通りの箇所にあたる。ふむふむ。 魔力級に回転力を加えて変化させるのは 悪くないな。普通にコントロールして 曲げるよりも圧倒的に魔力を使わずに住む し、速度も比較にならない。実験成功と いったところか。そんなことを考えている と、遠くからひそひそ声が聞こえてきた。 アルベルト様はさすがだな。見事に全て 命中させておられる。それに比べてロイド 様はやはり子供だ。高徳点の的ばかり狙っ て外しておられる。自分にあったのを狙え ば良いのに。俺たちを見ていた魔術師の 言葉だ。よしよし。うまくごまかせている ようである。やれやれ。お前たち見てて わからないのか?するといきなり アルベルトが魔術師たちに声をかけた。う 、まさか俺のやっていることに気づいたの か?ドキドキしながら聞き耳を立てる。 かすっているだけとはいえ、ロイドが放っ た魔術は全て的に命中している。しかも 1番小さな区間にな。それにわずかだが 火球が敵に向かって動いていた。おそらく 制御系統魔術の才能があるのだろう。おお 。そ、そうだったのですか?それは気づき ません。全く不穴だな。お前たちはふう。 どうやら完全にバレているわけではない ようである。ちなみに制御系統魔術は7歳 の頃に極めた。俺がよくその手の本を読ん でいたからそう勘違いしてくれたのだろう 。ロイドは魔術の才能がある。小さな頃 から才能を伸ばしていけばゆくゆくは大魔 術師や賢者も夢ではあるま。今のうちに こうして仲良くしておけば僕が大いに着く 頃にはきっと大きな力になってくれる だろう。アルベルトは微笑みを浮かべ ながら小声で何か言っている。よく聞こえ ないが。ま、いいか。俺には関係なさそう だしね。普通に考えてこれだけの動物を 買い鳴らすなんて常人には無理だろう。俺 と同じ血を引いてるし、魔術師としての 才能が発言していてもおかしくはない。 生まれつき知筋や才能に優れたものの中に は無意識に魔力を扱うものも珍しくないの だ。塔にたどり着いた俺は正面にある 大きな扉をノックする。姉さん、アリーゼ さんいますか?ロイドです。 少し待っていると中から黒髪メイドが出て きた。書くか。名前はエリスだっけ?覚え ていただけて公栄です。ロイド様、お久し ぶりでございます。うん。久しぶり。 アリーゼ姉さんに会いたいんだけど かしこまりました。少々お待ちください ませ。ペコリと頭を下げ塔へと戻るメイド 。さらにしばらく待っていると扉が開いた 。ロイドガバといきなり抱きしめられた。 ワプふカふカの柔らかな感触をぎゅっと 押し付けられる。苦しい ロイドロイドロイド。もう久しぶりね。 あなたから会いに来てくれるなんて姉さん とっても嬉しいわ。さらにグリグリと頭も 撫でてくる。痛い。アリーゼ様、おやめ ください。ロイド様が苦しがっておられ ます。え?あら、本当ごめんなさいね。 アリーゼは謝ると俺を抱きしめる腕を緩め た。ふう。苦しかった。だからあまり来 たくなかったんだよな。アリーゼは昔から 俺を見つけては抱きついたりキスしたりと おもちゃにしていたのである。咳込み ながら顔をあげる俺の目の前にいたのは 薄べに色の長い髪をふわふわとさせた女性 。髪だけではなくドレスにもファーや ポンポンがついており全体的にふわふわだ 。ちなみに胸もふごめんねロイド姉さん 嬉しくなっちゃってそれで一体何のよう かしら。アリーゼはそう言ってにっこりと 微笑むのだった。イント車を使って白を 抜け出た俺は同じく風景術である秘書にて 町から遠く離れた荒野へとたどり着いた。 見渡す限りの荒野周りには町も人もいない 。うん。ここなら思う存分魔術の実験が できそうだ。夫その前にグリモに連絡を 入れておくか。米かに指を当て、目を閉じ てねじる。クリも聞こえるか?ええ、 ロイド様聞こえますぜ。今は図書館で本を 読んでいやす。何人かとすれ違いやしたが 、特に気にしたものはいなさそうっす。 そうか。シルファが来たらその時は教えて くれ。勝手でさ、とりあえずたらグリモの 方は問題はなさそうである。これなら しばらくは実験に専念できそうだ。そう いえば思いっきり魔術を使うなんて初めて かもしれないな。生まれた時に火球で部屋 を破壊して以来危険すぎるので攻撃魔術の 仕様は控えてたのである。魔術書で理論 だけ習得し結界を張って加減して打って みるのが精一杯。思いきり魔術を打ったら どうなるか怖いような楽しみなような戦 踊りじ強としながら俺は手のひから口を 生み出すと20重を開始する。呪文族にて 影するのは家計術神 円牙と土時計馬術モ神魔術新内岩牙承 と共に魔力が集まっていきは8切れそうに なったそれを解き放つ ズン閉じ響きがなり地面が大きく流気した それと共に炎が吹き上がるただの岩では なく真っ赤に焼けただれた溶岩の塊だ。 あち、ちょっと話すか。座標を前方に向け させると、溶岩は倒れながら荒野を焼いて いく。そこに触れた岩山が銃と白い煙 を上げて解け、溶岩団が地面に落ちて火柱 を上げた。これは思ったよりやばい威力だ な。前方200m司法が原になっちまった 。上位魔術でも効果範囲は10m四方も ないくらいなのだが、これが20章の威力 か。 しかし1土の20章で溶岩かイメージ通り だな。この調子なら他の組み合わせも多分 ともかくもっといろんな組み合わせを試し てみよう。俺は20重症魔術を気が済むと まで試し打ちした。ごく普通の庶民だった 俺は血闘で命を落とし、何の因果王族とし て転生した。サルーム王国第7王子 ロイドディサルーム。それが俺の新しい名 だ。今では10歳この生活にも随分慣れて きたと思う。ちなみに国の景色や文化、 雰囲気と照らし合わせてみると、俺は死ん だ直後にこの身体に転生したようだ。俺が 学園に通っていた頃、新しい王子がもう すぐ誕生するらしいとか言ってたしな。 少し申し訳ない気もするが、なってしまっ たものは仕方ない。兄たちはすでに成人し ており、年も離れていた俺は大い継承争い ともほとんど関係ない。おまけに身体も 小さく用姿も平凡、それに政治にも全く 興味を示さなかったので期待されてない ようだった。だが兄たちが王になるために 毎日毎日マナーや学問武術をみっちり学ん でいるのを見るとそれで良かったなと思う 。おかげで俺は大好きな魔術を思う存分 勉強させてもらっているからだ。朝起きて 図書館に引きこもり魔術書を読みふける 日々。その増量はとんでもなく魔術書だけ でも数百冊はある。礎から始まり専門的な ものに至るまでその全てに目を通した。 前世で基礎をしっかりやっていたおかげか 難しい魔術書も理解はできた。もちろん 魔術の再現も今は色々と応用するための 術式を編み上げている。ちなみにあの時を 殺した魔術は高価な媒体を使用したご師で 今見ればそう大した魔術でもなかっただっ たようだ。ちょっと残念。なお魔術が好き なのは隠してないが実力というかあれだけ の威力が出せるのは隠している。あんな 魔術が使えると知られたら絶対面倒なこと になるだろうし。そうなったら魔術の研究 どころではないだろう。期待されて多いが どうこう言われても困るしな。ちょっと 変わった魔術好きの王子。これが俺に 対する周りの評価であるべきだ。ロイド様 どちらですか?ロイド様。アルベルト様 獲物を取ってまいりました。私もです。 私たちは鹿。しばらくすると続々とこの絵 たちが獲物を捉えて帰ってきた。ウさギに 蛇、鳥に魚、鹿やイノシシまでである。 その大量ぶりにアルベルトは驚いている。 こりゃあなた随分捕まえたもんだ。大して 時間も経っていないのにどうしたんだ。 いえいえ、アルベルト様、この森トでも なくたくさんの動物がいるんです。しかも どれもこれも警戒心が薄い。取り放題です よ。後で狩などしてはいかがでしょう。 この絵たちは興奮した様子で語っている。 まあ、あれだけ取れれば楽しいだろうな。 アルベルトは並べられた獲物を見てふむと 考え込む。ふむ。だが獣は村の貴重な資源 。いくら簡単に取れるからと言ってやり すぎるのは良くないだろう。僕たちは標準 の食事ができれば十分。これ以上の彼は 不要だ。他の者たちにもよく言っておく ように。は、アルベルトに注意され、この 絵たちは慌てて経をした。ともあれ食事の 用意が始まる。獣をさき、血を抜き、下 処理をした肉がシルファの前に運ばれて いく。シルファはそれを切って似て焼いて テーブルの上に並べていく。その手際の良 さにこの絵たちは簡単な声をあげていた。 皆様お待たせいたしました。どうぞお 召し上がりくださいませ。調理が終わり 合成な食事がテーブルの上に並んだ。 肉たるステーキや脳のスープ、鶏の串焼き に賛菜のさやだ。どれもビ味そうだ。この 絵たちが幸せそうに食べているのを見ると こっちまでお腹が空いてきた。お二方も どうぞ。 ああ、ありがとう。シルファ。いただき ます。手を合わせ、綺麗に盛り付けられた 料理に手をつけていく。まずはお肉を もぐもぐ。おお、これはうまい。野生の獣 の肉というのはこんなにうまいものなのか 。部屋に帰った俺はベッドに寝転んでいた 。頭の中は全国試した20魔術でいっぱい だ。なるほど。なるほど。2つの異なる影 で魔術を発動させた場合、単純に1+1が 2になるわけではなく、全く別物となるの か。円列火級も滝列水求もあのような先行 爆発を引き起こす要素はない。おそらく 呪文が重なり合うことで新たな現象を 生み出したのだろう。そんな話を城の書物 で読んだことがある。それは1人ではなく 2人で使う二重だったが、それにしても他 の魔術ではどんな反応が起こるのだろうか 。色踊りじめしてみたいよな。なあ、グリ も空間Y曲魔術とかで別次元に部屋とか 作れないかなのできるわけねえっすよ。す かなんすかそれ聞いたこともねえですよ。 さすがに難しいか。空間系統の魔術は惚れ にとっても難易度が高く1つ2つしか使え ない。魔術の実験ができるほどの巨大な 空間を制御するのはさすがに無理だ。うん 。実験場所が欲しいところだな。射撃場を 使うわけにもいかないしかと言って屋上も 今回の件で警備が厳重化したからな。城の 外でやればいいんじゃないっすかね。上外 か。確かに城の外には広大な大地が広がっ ている。試し打ちには持ってこいだろう。 しかし城の外に勝手に出たことを知られる とかなり怒られそうだ。第7とはいえ一応 王子である。自由にしていいとは言われて いるがそこまでの勝手な行動は許されてい ない。え、こっそり抜け出せばいいんすよ 。どうせ分かりゃしませんって。抜け出す だけならともかくそんな長時間の間バレず に住むのは無理だな。特に問題なのは 護衛権世話役であるシルファだ。毎日堅術 ごっこに誘ってくるのだが、どこで隠れて 本を読んでいてもあっさり見つかって しまうのである。いや、待てよ。よく考え たら今はグリモがいるし、あれを使えば短 時間ならごまかせるかもしれないな。少し 試したいことがある。付き合ってくれるか い?グリももちろんでさ、試したいことと いうのは魔術による身代わりだ。俺は手を 広げると鏡を前にして自分の姿を見ながら 目の前に魔力を集めていく。中心に小さな 種が生まれ、それが目を出しぐんぐんと 空中に根を伸ばしていく。根は次第に人を 形作り始めた。高速で迫りくるパズ。俺の そばにいたベアウルフたちが立ちふがる。 ガウぐるお。もしかして俺を守ろうとして くれてるのか。でも危ないぞ。知りか せようとしたが間に合わない。邪魔をする な。パズが両腕を振うとベアウルフたちは 引き飛ばされた。 地面に叩きつけられたベアウルフたちが 悲鳴をあげた。こいつ自分の眷属をなんて やつだ。パズは倒れすベアウルフたちには 目もくれず、俺目がけて体当たりを ぶちかましてきた。ドスンと自動発動した 魔力消壁ごと俺の身体は湖へと吹き飛ばさ れる。だが風景魔術秘障発動。風をまとっ た俺はコ面の上を滑り中央あたりで止まっ た。しゃあ。翼を広げ地面を蹴り即座に 追撃してくるパズ。振り下ろされた右手 から放たれる魔力派を魔力消壁で受け止め た。おい、自分で育てた大事な建属だろ。 殴るなんてひどいじゃないか。何を言って いる?我に逆らう愚かな犬なども早や眷属 でも何でもないわ。貴様を殺した後に全て 首り殺してくれる。ひどいな。もふもふ。 帝国を作るんじゃなかったのかよ。魔獣 帝国だ。顔を真っ赤にして俺を殴りつけて くるパズ。ダメージは全くないがそれでも 魔力消壁をきしませるほどの威力。ただ 殴っただけ邪コはならない。これも魔力の 性質変化か。は、俺様の螺旋クロ戦法を 生身で受けたな。てめえは終わりだ。爆勢 飛び上がれ。グリモールが何やら方向を 上げているその間魔力並は俺の指先で とまっている。町から派を停止させ、その 構造を見ているのだ。ふむふむ。螺線で あることにも黒色であることにも特に意味 はないか。それでも威力は上がっているの はいわゆる気の持ち用というやつである。 怒りなどの感情の高しぶりや思い込みなど で魔術の性質が変わるというのは応にして ある。 とはいえ、それは良いことばかりではなく 、時には反動を生む。なので一時期からは あまり推奨されなくなったのだが、古代 魔術はそちら方面で進化していたのかも しれない。それでここまで威力が出せると いうのも面白い と時間切れか。停止させていたことで術者 からの魔力供給が立たれ、魔力並みは消滅 してしまった。まあ、観察は十分か。そこ まで複雑なものでもなかったし、消えた 魔力並の先でグリモワールは氷学の表情を 浮かべている。ば、バカな俺の最大威力の 魔術だぞ。あれを使えるようになるのに 何十年努力を重ねたと思ってやがる。それ をあっさりと。驚愕の表情を浮かべる グリモワール。なるほど。今の魔術には 確かに相当の思考錯誤と終練が感じられる 。 操作血の滲むような努力の結果だ。うん。 さかし楽しかっただろう。魔術の修行は とても楽しいものだ。魔人だってそれは 同じだよな。やっぱり人間も魔人もそこは 同じなのだろう。うん。うん。たのばバカ か。てめえはなんだかびっくりしているな 。俺何か変なこと言ったかな?クそ。 ふざけやがって。今度こそグリモールは 再度宣告の魔術を唱え始める。うん。同じ やつなら2度も見なくていいかな。それに あまりレベルが高いとは言えないし。古代 魔術はあまり攻撃性の高いものじゃないの かもしれない。ああ、攻撃の方はもう 大丈夫。分かったからさ。次は他のを見せ てくれよ。他のとうん。何でもいいけど。 そうだね。防御魔術とか。ああ、俺が攻撃 すれば分かりやすいかな。そう言って俺は 右手をかざし魔力を集めていく。 とりあえず普通の上位魔術から行って みよう。それじゃあみんな再見またね。町 へ戻った俺たちはタオと別れを告げた。 ちなみに城以外のベアウルフたちは俺に ついてはこず森に残るらしい。おそらく まだ成長していない子供たちがいるの だろうとグリムが言っていた。白に人を 襲ったりさせるなよと言っておいたがどこ まで理解しているかは不明だ。まあ俺の 言ってることは分かるっぽいし大丈夫 だろう多分。ポン大丈夫だというように 自信たっぷりに吠える城。ま、姿はどう見 てもただの犬だしな。村人たちもむやみに 怖がることはないか。ただこいつら内放 する魔力量が以前よりもずっと増えている 気がするが深く考えないようにしよう。 それから数日が経ち、俺は玉座の間へと 呼び出された。アルベルトも一緒だ。いつ もなら目が合うとウインクの1つでも汚し てきそうなものなのに重もしい顔をして いる。一体どうかしたのだろうか。 オーアルベルト。そしてロイドよ。よくぞ 参った。俺の心配をよそにチャールズは俺 たちを迎える。まずはアルベルトよ。魔獣 討伐の人よくぞ成功させた。だが色々と トラブルがあったようだな。複数の魔獣と 魔人に襲われ、被害がなかったのは運が 良かったとしか言いようがある前。お前は 第2王子の身だ。お前自身が優秀な魔術師 であるのも知っておる。しかしこの絵だけ を連れて行くのは行くのはいさだったと 言わざるを得ないだろうな。は、申し開き の余地もありません。シャールズの厳しい 言葉にアルベルトは戸を垂れたままだった 。かに言われば少し軽卒だった気もする。 魔人が出たのは計算外にしても魔獣討伐は やはり危険が伴う行為だもんな。 アルベルトも随分反省しているようだ。 うむ。今後は慎しむように。そしてロイド よ。はい。う、やはりお説教か。俺は緊張 しながらチャールズの言葉を待つ。よく やったな。が予想に反し、俺に投げかけ られた言葉は賞賛であった。思わず顔を あげるとシャールズは蓄えた髭の下にエミ を浮かべ頷く。アルベルトから聞いたぞ。 この絵たちに力を与え、魔獣に囲まれても 果間に立ち向かっていたと。その年で 大したものじゃ。はあ。てっきり俺も怒ら れるかと思ったのだが表紙抜けである。 チャールズはやや前のめりになり言葉を 続ける。お前の才能はシルファからもよく 聞きんでおる。堅術の腕もメキメキあげて おるようだな。与えられた課題に応じ結果 を出すというのは王として最も大事なこと の1つじゃ。どうだろう。少々慰例だが お前に時い継承権を与えようと思うのじゃ がな。連れて行かれた先は城の隅にある レガを積み重ねて丸型のドームにした建物 。上部からは煙突が生え、近くには井戸が ある。昔この建物は何だろうと中を覗いて みたが中は物置きになっていたっけ。一体 こんな場所に何のようだろうか。お、ここ だ、ここだ。懐かしいな。リアンはそう 言いながら扉を開け中に入る。中は以前見 た時とは全く違った。部屋の中央には巨大 な路が置かれ、金とにハンマー、ペンチ、 のみ、冬、様々な薬品、様々な家事道具が 並んでいた。ここは俺がガキの頃に使って いた工房でよ。留学の際に道具を持って 行ってたんだが、帰るってことで1速先に 送り返しておいたのさ。今日から向こうで 学んだ家事仕事ができるってもんだぜ。 花歌を歌いながら道具を触るディアン。 その顔は子供のようにキラキラしていた。 ディアン兄さんは家事が好きなんですか? おお。だから向こうで色々学んできたんだ 。向こうはすごいぜ。不魔術や魔剣政策の 技術が進んでいてよ。このままじゃ行け ないと思ってアルニーに相談したら優秀な 不与術師を紹介してくれるって言うから 期待したんだがまさかロイドとはな。 わあと従々しいため息を吐いてリアンは俺 を睨みつけた。ロイド悪いがアルニーの 言うことを鵜呑みにはできねえ。お前が 本当に不要術師として優秀なのかどうか まずは試させてもらうぜ。わあ。くん。 なんだか厄介なことになってきたな。つい てきた城が不安げに俺を見上げている。 この液体が何か分かるか?リアンは水瓶の 中に入ったキめく液体を差し示しす。 まずい液ですね。付与の際に術式と共に 都付する液体です。向こう基本は知って いるようだな。だがこれはどうだ?無駄ね 。ボスを倒すまで開かないよ。そういえば ダンジョンには不思議な部屋がいくつか あるらしい。ワープする部屋や魔物が異常 にいる部屋、回復できる部屋など特にボス の部屋は1度入ると倒すまで出られないと かフーム魔術以外での結界か。実に興味 深い。ぐる 唸り声と共に部屋の奥から巨大な4速が 進み出てくる。灰色の毛に青い瞳。鋭い牙 の魔物だ。グレイウルフね。危ないから ロイドは下がってるよ。ガウタオが構える と同時にグレウルフが飛びかかる。鋭い爪 による引っかきを少しだけ下がってかわし 飛行団を放った。命中グレウルフは 引き飛びながらも姿勢を立て直し着地する 。戦闘はタオが優勢だ。接近線しかでき ないグレウルフはタオの身のこなしと 飛行団になす術がないようである。 とりあえず任せても問題なさそうだな。俺 はこっちの結界を調べさせてもらおう。 ボスを倒したら消えるみたいだし。 ロベルトにかっこいいとこミセルある。 そしてつられ念の彼氏ゲットね。そのため にお前には踏み台になってもらうよ。おお 。タオは何か独り言を言いながら戦って いるが、グレウルフの吠え声でよく聞こえ ない。なるほど。この結界の魔力供給源は ダンジョンなのか。ということは結界は ダンジョンの能力。入った途端に発動する ということは自動制御だよな。これはどの ダンジョンにもあるものらしいがそこまで して侵入者をボスから逃したくない理由は 何だろうか。そもそもなぜ侵入者を 招き入れる?人を倒して栄養にしているの かも。ってこっち見てない。あるう。ああ 、うるさい。集中できないぞ。風景討術 音声団。よし、これでうるさくない。集中 して考え事ができるというものである。 おお、そうだ。群れないはずの魔獣をどう やって集めたのだろう。すごく気になった 俺は思わず尋ねる。一体どうやってこんな 数のベアウルフを集めたんだ?くふ、知れ たこと。本来は決して群れぬ魔獣どもを この森に集めるため餌となる超獣たちを 我が魔力を餌に大量に集めたのだよ。そう すれば魔力と餌に溢れたこの地に魔獣が 集まってくる。その中で生まれた晩の親を 殺し子だけを集め育てあげたのだ。本来は 群れぬはずの魔獣だが幼虫の頃から集団で 育てればそれが普通となるのだよ。まあ おかげでかなり苦労させられたがその回合 会ってみよ。この軍勢を。これだけの魔獣 を相手に勝てるものなど存在すまい。くは 。親を殺し、子供をさって小さい頃から 調京するとは何という悪いやつだ。俺でも そんなことはやらないぞ。大笑いするパズ を見てグリモが声をあげる。ああ、その ちょっといいか。なんだ?ま、抜けな魔人 。お前さんそれいつからやっているんだ? ざっと100年だな。割れながら苦し藤さ せられたぞ。そりゃそうだろうな。グリモ は呆れた顔でため息を吐いている。100 年気の遠くなるような話である。人である グリモから見てもすごいことなんだろう。 準備を終えた我は年には念を入れ手に村を 襲わせた。そうすればこの国の軍が出て くるだろうからな。それに勝利すれば我が 軍勢の力は証明される。そしてカプなき までに勝利した。倒れぬ魔獣相手に貴様ら はなす術がなかったであろう。今こそ信仰 の準備は整ったのだ。ふははは。笑いする パズをグリモは鼻で笑った。おいおい、 カプ泣きまでに叩きのめしただとどう見て もここに1人残っているじゃねえか。む ああ、そうだな。ひわな子供とその使い間 がな。問題ない。すぐにすりつぶしてやる 。パズが手を上げるとベアウルフたち俺 たちを取り囲む。目をちばしらせ、唸り声 をあげていた。さあ、行け。そやつらを 食い殺すのだ。おお。飛びかかってきた ベアウルフたちが鋭い爪と牙をお礼と 突き立てようとしたその瞬間である。 ベアウルフたちはお礼への攻撃を止めると そのまま着地し俺の橋元へ伏せた。タオが アルベルトを食事に誘っている。おいおい 、相手は一応王子だぞ。なんというか強い な。ロイド様ちょっといいですかい?新妙 な口調でグリモが言う。どうしたんだい? あの祠ら思い出しやしたぜ。あれは俺と 同じ魔人が封じられている祠だ。何? しかしあの祠破壊されているようだが。 ええ、中の魔人は外に出た後でしょう。 そしてかなり近くに癒すグリモの言葉と高 するようにボコンと1匹のベアウルフの 身体が大きく跳ねる。2本足で立ったベア ウルフはだらんと力なく両腕を下ろした。 い、息を吹き返したのか。全員武器を取れ アルベルトの号霊でこの絵たちがベア ウルフを取り囲む。だが起き上がったのは 1匹だけではなかった。倒れていたベア ウルフたちが次々と起き上がってくる。 よく見ればその身体にはうっすらと黒い モヤのようなものがかかっていた。くふ。 人間どもがなかなかやりおるではないか。 ベアウルフの口の中からしがえた声が 聞こえてきた。鋭い牙の奥に覗く青白い顔 は老人のようでもあり猿のようでもある。 異様に大きい目と額体に生えた鋭く長い角 もちろん人間ではありえない。その異様さ にこの絵たちは怯えんでいるな。何者だき 様アルベルトが振り絞るように声をあげる と老人は広角を挙げ君に笑う。我はパズ。 魔人パズよ。愚かな人間どもよ。よくも 我が眷属を痛めつけてくれたな。その代償 命にて支払ってもらうぞ。老人パズは ベアウルフに口を閉ざさせると2本足で 立ち上がらせる。その巨はパズの魔力か さらにさらに大きく見えた。ベアウルフの シンクの目に老人の災わい踊りじしい目が 重なった。鉛大 の炎を指先に集めグリモワール目がけて 放つ。ぬわあ。炎が命中し、グリモワール は悲鳴をあげた。あれ?なんで魔力消壁で 防御しなかったのだろうか? おいグリモール 大丈夫か?慌てて声をかけると炎の中で影 が揺らめいた。見ればグリモワールの身体 には火傷1つついていない。く驚かせ やがって。だが魔人である俺様を魔術で 倒すことはできねえよ。残念だったな。え 、そうなのか。ああ、そうさ。神官どもが 使う神聖魔術なら少々のダメージは受ける がよ。高が魔術しごときが俺様を倒す術は ねえ。残念だったなロイド。俺様を復活さ せた時点では積んでたのサブ。今度は滝列 水求をぶつける。滝のような水撃を食らい ながらもグリモワールは確かにダメージを 受けているように見えないわ。話を聞き やがれ無駄だと言っているだろう。 ガフアー すごいな。本当に聞いてないのか?私列球 を放ちながらつやく 岩石に押しつされながらもグリモワールは 平気そうである。これは驚きだ。魔人って 本当に魔術が効かないのか?一体どこまで 聞かないんだろう?知りたい、試したい。 おいててめえ。なんキラキラした目を向け て来やがる。ちょ、やめろって。おいこら 。俺は思いつく限りの魔術をグリモワール にぶつけるのだった。すみませんでした。 俺の目の前でグリモワールが両手を地面に ついた。おいおい、いきなりどうしたんだ よ。土下座なんかしてさ。許してくだせえ 、ロイド様。もう悪さはしねえ。だからな 。頼むよ。涙を流しながら訴えてくる グリモール。ちょっと攻撃魔術を数百回 ぶつけただけなのだが、よくわからん。何 でもいいが早く続きをやろう。俺はもっと 古代魔術が知りたいんだ。ひぎま、待って くれ。もう身体が持たねえよ。え、そうな のか。でもまだ全然物足りないんだが。俺 の言葉にグリモワールはなぜか青ざめると ざざっと後ろに下がり、地面に頭を 埋め込むほどの勢いで頭を下げた。この グリモールロイド様に精神誠意尽くすこと を誓います。使い間でも何でもなります。 だからお願いだ。もう勘弁してくだせ。 使い間かよくわからないが、そこまで言う なら今日はこの辺でやめてもいいかな。 使い間になってくれるなら魔術の実験は いくらでもできるし。うん。悪くない。俺 はにっこり笑うとグリモールに手を 差し伸べた。分かったよ。じゃあ俺と契約 するか。えい。俺の差し出した手に グリモールはすがりつく。暗い光が俺たち を包み契約が完了した。クそ。この グリモワール様が人間の使い間になるとは なんたる屈辱だがこいつの実力は半端じゃ ねえ。十分な信頼を得た後にうまく そのかして利用してやれば俺が世界を影 から牛じることだって可能。くひ、その時 までの辛抱だぜ。ん?何物言ってるんだ? い、いいえ。でも何でもありませんぜ。 ロイド様 2グリモール なんだか情緒不安定なやつだな。まあいい かともあれこしてグリモールは俺の使い間 になったのである。水形等魔術水融合と 土系統魔術土融合脳 の液体と個体を融合させ新たな物質を 作り出す魔術である。それを20で発動さ せればあらゆる物体の調合が可能。小瓶に 入れた油と溶けた銀が混ざり合っていく。 黄色かった油は銀がかかりキラキラとした 液体になった。ロイド様こりゃ月銀役じゃ ねえですかい?うん。よく似ているな。 月銀薬とは魔術師ギルドで売っている薬品 だ。魔法陣を描いたり、使い間を呼び出す 媒介としたり、用途は様々。非常に効果だ が、それ以上に数が少なく、普通の魔術師 が購入するのはほぼ不可能。どうやって 作っているのかと思ったが、なるほどこう して作っていたのか。20A賞は理論上 さえ合えば2人の魔術師で行使。ただ 水融合も土融合もかなり高レベルの魔術だ し、非戦頭系である合成系等魔術の持ち主 は少ないだろうからな。それほどの使い手 が2人も揃わなければ作れない時点で そりゃ数も出回らないだろう。こんな ところでレシピを発見するとは運がいいな 。何かに使えるかもしれないし、ある程度 はストックしておこう。さて、あとは こいつに赤を加えれば完成だな。銀薬に赤 をサラサラと入れていく。銀がかかった油 に落ちた粉が染み渡り、赤い煙が水中を 彩る。ぐるぐるとかき混ぜるとほとんど まずい液と変わらないものができた。おお 、すげえですよ、ロイド様。見事です。見 た目はな、実際に使ってみないと効果の ほどは不明だよ。かと言って俺の探検は もう付与済みだし、武器として使う機会も ほとんどないんだよな。不要失敗の可能性 もあるのでその辺に飾ってある武器で試す わけにはいかない。どこかに大量に武器が 余ってないものか使ってくれる人がいれば なおよし。あ、そうだ。考え込んでいると いい考えを思いつく。そのためには アルベルトのところに行ってみるか。を 探すとアルベルトは馬術の訓練中だった。 俺を見つけると馬を止め降りてきてくれた 。おはようございます。アルベルト兄さん 。やあ、おはよう。ロイドから会いに来て くれるなんて嬉しいよ。ファワー、もしか して何かお願い事でもあるのかい?翌日、 大量の件と共にアルベルトが俺の部屋を 訪れた。100本以上はあるだろうか。 2 車を引く従車もとても重そうにしている。アルベルトはいつも通り爽やかな笑を向けてきた。や、おはよう。 約束通りこの絵たちの剣を集めてきたよ。これはすごいですね。昨日のことをみんなに話したら今朝こんなにたくさんの件を持ってきてね。 1人で30 本持ってきたものもくらいだよ。 よほど不魔術をかけて欲しいらしいね。 多分違うな。アルベルトが俺のことを話し たからその点数稼ぎとして剣を持ってきた のだろう。主人が剣を集めよと言えばそれ に使える騎士たちなら剣の10本や20本 集めてくるよな。そこまで考えてなかった が嬉しい誤参だ。ロイドが不魔術を使う ようを見てみたかったがこれから経済の 授業でね。とても残念だがこれで失礼する よ。ありがとうございます。アルベルト 兄さん。アルベルトは俺にウインクを1つ して扉を閉めた。良かったですね、ロイド 様。これだけありゃ相クラでも不魔術を 試せますぜ。そうだな。不魔術は武器に かなりの負担をかけるし、失敗の可能性も 高い。数はあるに越したことはない。魔術 に使用するまずい液だが、あまり強力な 術式を編み込むと武器を汚染する。それは 金属の繋がりを蝕み、その結果簡単に へし折れてしまうかと言って術式を弱めれ ば貴重な液を使った効果が薄い。濃すぎて もダめ、薄すぎてもダめ。その見極めが とても難しいのだ。しかも同じ武器でも 金属疲労などにより同じ術式でも負荷に なる可能性もある。その辺りは身体で 覚える必要があるため不魔術は大量の練習 が不可欠なのだ。さて早速始めるか。安 そうな武器から扱っていこう。とはいえ どれも良いものばかりだな。神物の鉄を 焼いて強くした鋼の武器が主だが中には かなり高華そうな件もある。魔剣か?これ アルベルトに差し出す武器だし、安物と いうわけにもいかないか。まあいいや。 遠慮なく使わせてもらおう。まず手に取っ たのは1番数のある鋼の剣。この辺りから 試してみるか。鋼の剣用にまずい液を 小分けにして術式を編み込んでいく。 とりあえず強度増加を30+男性増加 くらいでやってみるか。あの鉄の探検と 同じくらいの容量はあるだろう。術式を 編み込んだまずい液を1本目の鋼の剣に 塗りかけて乾かす。ふむ。見た目通りただ の上位版か。闇魔術というくらいだから もっと別種類の呪いもあるのかと思ったが 期待外れだな。しらりとリッチを見ると 攻撃を防がれるとは思わなかったのか。 かなり老媒る。あの様子ではこれ以上の 魔術は持ってなさそうである。こいつから はもう学ぶことはなさそうだな。それにし ても闇系統魔術か。さっき調べてみて 分かったがこの力は気に似ているな。同じ ことができるかもしれない。試してみるか 。タオに教わった通り体内の日を右手に 集め魔力と折り混ぜていく。に関しては まだまだだが、魔力の制御はそれなりに 自信はある。魔力と折り混ぜることで木は 歯のような形をなしていく。む、この技 ちょっと負担が大きいのか。呼吸の痛みで 咳込みそうになってしまうのをなんとか 耐える。普通に気を使うよりもはるかに肺 が痛い。しかも難しい。木の形状変化は なかなかうまく扱えず失敗しまくりだ。 その度に呼吸をし直さねばならず結構 手間る。だがそれよりもワクワク感の方が はるかに強い。練り上げた木は失敗を 繰り返しながらも徐々に思い通りの形に なっていく。うん。なんとかなりそうだ。 思考錯誤の末え、俺はどうにかして木の歯 を生み出した。 それを見て魔力消壁を展開し防御を試みる リッチ。どれ火の歯の威力試してみると するかよ。掛け声と共に俺は生成した木の 歯を飛ばした。歯はこを描きながら飛んで いき、魔力消壁ごとリッチの上半身と下 半身を切り飛ばす だ。世は踊りじしい埋めき声を残し は消滅してしまった。え、木の攻撃で倒す とチ理のようになるのか。そういえば アンデッド系の魔物は生命エネルギーや 神聖な力に弱いと本に書いていたっけな。 消え方も本に書いてあった通りであるし 信じられないあるタオがそれを見てボそり とつく あれは気候団の奥義気飛気場 私が何年修行してもできなかった技ねそれ をあんなに良いく全く努力もせずにいや 違う努力じゃないねロベルトはただ楽しん で気に触れていた。そういえばじいちゃん が言ってたある。 努力をするのは当然だから努力を楽しめる やは何より強いって。ふ、そういえば私も ちっちゃい頃は修行が楽しかった気がする な。やるたびに新しいことができるように なったよ。全く修行を楽しめなくなったの はいつからだったかもう覚えてない。ある 。やれやれ。1から修行のやり直しか。 今度はせぜいっぱい楽しむとするね。何を ブツブツ言っているのだろう。タオは俺を 見て悟ったような顔をしている。一体どう したのだろうか。まあいいや。地子供だ から呼吸量が少なくそれで聞いていないの か。ならば直接食らうがいい。パズは 大きく息を吸い込むと真っ黒な煙を勢い よく吐き出してきた。黙々と黒園が俺を 包み込む。はケむ。目を閉じ、パタパタと 手を振って払う。たく変なもん吹きかけ やがってびっくりするじゃないか。しかも なんか変な匂いがするし、歯を磨いてない んじゃないか。俺が咳込みながら煙を 抜けると、その先ではパズが驚愕の表情を 浮かべていた。なんだと?なんだとじゃ ないよ。いきなり何するんだお前。ため息 を吐く俺を見てパズは息を飲んでいる。き 貴様。我が魔力を食らって何ともないのか 。ん、別にどうもないけど。さっきから何 を驚いているのだろう。もしかして何か 攻撃でもしてたのだろうか。そういえば 何か甘い香りがするような。首をかしげて いるとグリモガグパッと口を開けた。はあ 。てめのく息なんて聞かないとよ。俺の 手のひグリモを見たパズは驚いたのか目を 丸くした。ぬ。お前は魔人か。なぜ人間の 手のひにいる?う、うるせえな。てめえ にゃ関係ねえだろ。こっちにゃこっちの 都合があるんだよ。ふむ。そうかなるほど 。お前はその人間の使い間となっているの か。大型復活の際に好きでも使えて強制的 に獣魔契約を強いられたのであろうが人間 ごときに使い間にされるなど魔人の風情に もおけん。全くもって投げかわしい。同じ 魔人として恥ずかしいぞ。へえ、そうなの か。各かに本に閉じ込められていたのだ からグリモも本調子じゃなかったんだろう な。だが我はそのような油断はせぬ。万全 を騎士復活し、晩弱の備えで動いているの だ。見たであろう我が軍勢を。ん? しばらくじっと見てみると剣の真ん中に 細い日が入った。ピシピシとひび割れる ような音が鳴り、剣は真2つに折れて しまった。ありゃ。なんでだ?鉄よりは鋼 の方が硬いはずなのに。なぜ同じ不魔術を かけて壊したのだろう。首をかげていると グリモが口を開く。まずい液が新品だった から不魔術の効果を従に伝えちまったのか もしれませんね。ロイド様の魔力は半端 じゃねえですから、ただの鋼じゃ耐えられ ねえですよ。あのまずい駅は劣化して たってことか。しかしそんなことよく知っ てたね。エーマー家事については足しも それなりの知識がありやすいぜ。カジ グリモールといや、甘貝じゃちょっとは 長売れてましてね。えへ得意下に笑う グリモ。どうやらかなり家事師としての 知識があるらしい。これなら不魔術の助け になるか。ありがとう。グリモを使い間に してよかったよ。古代魔術は古臭いだけで いまい使えなかったが、家事としての知恵 は助かる。俺自身魔術以外にはそこまで 詳しくないしな。うんうんと頷いていると グリモはポカンと口を開けていた。ん? どうかしたのかい?いいいえ。何でもあり ませんぜ。あっけに取られたようなグリモ だったが小声で何かブツブツとつぶやき 始める。こいつ魔人である俺様を使い間に できてよかっただとけ。いい気になって いるのも今のうちだぜ。 だがなぜだ。不思議と気分は悪い気分じゃ ねえだと。あ、くそ。調子が狂うぜ。なん だかわからんが情緒不安定はいつものこと か。それより不術の続きに取りかかると するか。結局色踊りじめしたが鋼の剣は 強度増加を二重が限度だった。他の武器も 似たようなもので、普通の武器にはあまり 何枚もの強化術式をかけるのは難しい らしい。ちなみに3割くらいは失敗して へしおった。てへ残るはこれだな。最後に 残ったのは赤い等身の探検である。さやに は綺麗な装飾がされており股また同様の 模紋が刻まれている。術式が元から 組み込まれているのか。こいつは魔剣です な。ああ、おそらくアルベルト兄さんの だろう。鋼の剣ばかりじゃ飽きると思って 俺の練習ようにおまけで入れてくれたのか な。ちなみに魔剣というのは付与した武器 と違い剣を鍛える段階から術式を組み込ん だものである。鉄を叩きながら術式を編み 折り曲げてまた術式を編む。それを何度も 繰り返すことにより、通常の付与とは 比べ物にならないほどの術式を編み込んで いる。美味しいよ、シルファ。ああ、 さっき取ったばかりの獣の肉なのに血臭さ をほとんど感じない。見事な腕だ。 アルベルトも下つみを打っている。お口に あって良かったです。肉の中でも特に血の 匂いが薄い部を使いましたので、それに 役みもたくさん生えていましたので 匂い消しにとええ、詳しいんだね。 やっぱりシルファはすごいな。メ度の 足並みですので。うやうやしく頭を下げる シルファ。俺は思う存分食事を楽しむの だった。ふう。満腹密く。食後のお茶が 終わり俺たちはゆっくりしていた。 すでには落ちかけているので十は朝からの予定である。ザートの甘い果実を食べていると アルベルトが難しい顔をしているのに気づく。どうしたんですか?アルベルトさん。やだと思ってね。焼けにたくさんの獣が取れすぎている。さぎも鹿もイノシシシも活動期が微妙にずれているんだ。 にも関わらずこんなにあっさり取れるのは やはり何かおかしい。アルベルトは顎に手 を当て考え込んでいる。あまり獣の生体は 分からないが言われてみればこの森には 入った時から何か違和感を感じていた。 何かあるのだろうか。うおん。突如獣の 方向が響く。音の方を向くと森の中から 巨大な狼が出てくるのが見えた。ま、魔獣 だ。ゆっくり休んでいたこの絵たちは慌て ながらも武器を手に立ち上がり、魔獣を 取り囲む。針金のような分厚く黒い毛に シンクの瞳。大きな口からは鋭い牙が覗い ている。そして狼というにはあまりにも 巨大な身体。あれは確かベアウルフ。魔力 により化した身体はクと見うほどだ。やる ぞ。 いも来い。はい。言われるまでもなく俺は立ち上がりアルベルトに続く顔お。 さてお宝をもらって帰るとするか。ボスのた部屋のさらに奥に小部屋がある。そこには豪華な宝箱が置かれていた。あれね、宝箱。ロベルトが開けるといいよ。いいのか。 このダンジョンはほとんどタオが1人で 攻略したようなもんだろう。でもロベルト がいなかったら私死んでたよ。だから ロベルトに開ける資格あるね。分かった。 そういうことなら俺は宝箱の前に進みおむ に開けた。中には探検が1本入っていた。 お探検か。どれどれちょっと見せるね。俺 の後ろでそれを見ていたタオが探検を じっと見つめる。そしてペチンとおでこを 叩いた。あ、じゃあ残念。外れあるな。 そうなのか。何かの魔力が込められている 感じがするが。うん。言う通り。これは 魔術の付与された探検だけど大したもの じゃないよ。まず元となっているこの探検 が何の変哲もない鉄内だし何の装飾もさえ てない。そんな探検には強い魔術が付与 できないよ。多分付与の練習台あるな。 何者かが練習用に魔術付与した探検ね。見 た感じ少し箱ぼれもしているし、使い込ん だ後もある。まるで誰かが所持していた ようなものだ。それがダンジョンのお宝に なっているのは変だな。そんなことを考え ていると宝箱が地面にゆっくり埋まって いく。 まさか俺は突っさに風景魔術風説で風の歯を生み出すと宝箱の一部を切断した。取った宝箱の一部からはとても強い魔力を感じる。そうか。これがダンジョンのとも言える存在。いつは普段は中に息し誰かの落とした魔道具などを取り込んでジョンとして成長するのだ。 そして攻略されそうになったら宝箱の振り をして中身を差し出しその隙に逃げると なるほど面白い。よくできている。そう 言って木箱を漁り中から取り出してきたの は赤茶色の土だ。赤泥ですね。性鉄の際に 使われる原料の1つ。確か隣獄では良い 赤泥が取れると聞きますな。知っているの か?A本で得た知識だけで恐縮なのですが 、不術を知るには家事の技術も当然必要だ 。おかげでそれなりの本を読み知識を得て いる。見れば木箱の中には様々な素材が 入っていた。おお。鉄鉱石に石炭石 金銀道魔石粉なすごいいろんな素材が たくさんありますね。 まるで宝の山だ。これだけの素材があれば 不与もやり放題、魔剣も作れるかもしれ ない。アルベルトがディアンを紹介して くれたのはあの時の約束不術の応援すると いうのを果たしてくれたのか。あれ赤石や 月銀役はないのですか?なんだそりゃ。 付与に使う原料の1つですが。巨団と首を かしげるとリアンはごっくりと息を飲んだ 。こいつ半端ねえ知識量だ。まずい液だけ ならともかくそれ以外の素材の知識も かなり豊富。ちょっとかじっただけじゃ ない。下手したら俺と同等の知識があり やがるだと。へ、あるも人が悪いぜ。 こんななりだがどうやら少しは使える らしい。こいつと一緒なら俺の夢、俺だけ のオリジナル魔剣を完成させられるかもな 。そして何かブツブツ言い始める。一体 どうしたんだろう?ロディボ え、さっきまでと違う呼び方に聞き直す。 おお、お前のことだよ。ロディボ、お前 少しは不魔術っての分かってるじゃないか 。いいだろう。認めるぜ。ちなみに俺の ことは親方と呼ぶといい。はあ。親指で 自分を刺すディアン。 なんだかわからないが、いつの間にか認め られたようである。わあわさ。さすがに 疲れてきたな。もう何十回気候団を打った だろうか。魔術ならともかく木に関しては 初心者だ。呼吸にも気を使うし、精神的 疲労が溜まっていた。でも大田慣れてきた ぞ。最初の時と比べると明らかに気を寝る 速度が上がっている。速度だけではない。 飛距離も威力もやればやるほど上達を感じ られてすごく楽しい。魔獣たちとの戦いも いい感じでき行してるし、この戦いもっと 長引かないかな。そんなことを考えている と隣にいたアルベルトが息を荒らげている のに気づく。魔獣どもの数が一向に減ら ない。この絵たちもシルファも顔には出さ ないが動きがかなり鈍くなっている。それ にロイドもかなり息が上がっているな。 あの年齢であれだけの魔術を使っているの だ。無理もないかなんて人のことを気にし ている余裕はないな。僕の方もそろそろ きつくなってきた。だが兄として情けない 姿を見せるわけにはいかない。笑え笑うん だアルベルト。こういう時こそ不に何か ブツブツ言いながらアルベルトは口元に笑 を浮かべている。おっさすがアルベルト。 まだまだ余裕ありそうだな。ロイド、まだ 頑張れるか?はい。まだまだいくらでも 行けますよ。いい子だ。さて、ここからが 踏ん張りどころだぞ。魔剣を振い演球を 放つアルベルト。本来ならモートックに 魔力キれを起こしていてもおかしくはない はずなのに。あんな顔をしているという ことは魔剣により威力が上がっているのが 嬉しいんだろう。やはり攻撃魔術は威力と いう分かりやすい指標があるからやる気が 維持しやすいもんだ。うんうん。俺も負け てられない。何か特別な要素。例えば スケットでも来なければき行状態は続く だろうし、その間はずっと木の練習をして ほったと考えていると規制と共に小柄な 一影タオが飛び込んでくる。飛び蹴り一戦 、それを食らったベアウルフは湖にまで 吹っ飛んでいった。くるりと空中で回転し 着地したタオはビシッとポーズを決めた。 燃える炎、前をどる炎、振り注ぐ炎、 等しく全てを滅ぼす炎よ。来たれ、来たれ 、来たれ。アルベルトが影唱を開始する。 あれは非系統も神魔術消熱炎の影だな。 各かアルベルトは上位魔術まで使えなかっ たはずだが、いつの間に身につけたの だろうか。ただ呪文束を使っての高速影象 まではできないのか。通常の影である。 呪文が紡がれる度、アルベルトの周囲に 魔法陣が生まれていく。美しい紋用が 鮮やかに浮かんでは消えていく。呪文族だ とそういうのも全て省略されるから ちょっと味けないんだよな。とは言え振る だとかなり長かった記憶がある。影完了 までのその間タオとシルファがパズを 抑え込むという手はずなのだろう。はあ。 いやあ、2人の攻撃はまともに通ってない 。いや、多少の傷は与えているのだが、 すぐに言えてしまっている。どうやら半分 精神体である魔人には物理的なダメージは 通りにくいようだ。ロイド様、いくら最上 今魔術だろうが魔人であるやには聞きませ んぜ。そう。いや、以前にそんなこと言っ てたな。その割にすぐ参ってたけど。 そりゃあんなもん食らったらね。 結局どっちなんだよと内心突っ込む。まあ いいや。それよりグリモは魔力の性質変化 って得意な方か。ってまだその話続いて タスカイまだとはなんだ?まだとは最優先 事項だろうが。わあ、そりゃ魔人は魔力の 性質変化は得意すからね。やり方くらいは 分かりやすがさすがにあの人たちを放置し て教えるのはまずいんじゃないっすかね。 グリモが戦闘中のアルベルトラに視線を 送る。大丈夫だよ。少し前から血魔術を かけているからな。向こうが回復するなら こっちもだ。みんなには全国魔力国印を 飛ばしてつけておいたのだ。これは魔術を 自動で当てるマーキングのようなもので 1度つけておけばわざわざ狙い直す必要も なく魔術の対象とできる。長期限で花歌を 歌いながら俺たちの戦闘を行く。行先が 同じだからと同行を申し出アルベルトも それを許可したのだ。もちろんただついて くるわけではなく魔物が出てきたら戦闘も こなしている。戦闘力はこの絵たちより2 段は上といったところかというか以前あっ た時より技が生えている気がする。あれ から修行でも積んだのだろうか。1人で 魔物を半分くらいは倒している。その強さ と性格から最初は警戒していたこの絵たち もタオに心を許し始めていた。全く アルベルト様もあんな怪しげな少女に同行 を許すなんてどうかしています。ねえ、 ロイド様。あ、そうだね。ただシルファは タオのことが気に入らないのか。不機嫌 そうだ。俺もタオとは目を合わさないよう にしているのだが。ちらこちらを見てくる 。まさか俺のこと気づいてないよな。じ、 いつの間にかタオが俺の近くにまで来て じっと見つめていた。うお、びっくりする じゃないか。ねえ、君、私たちどこかで 会ったことないか?さ、さあ、わからない な。いきなりの質問についが泳いでしまう 。ムー、なんだか怪しいね。でも会ってる はずがないのは私にも分かるなのに何なの この感じやばいな。この視線怪しまえて いる気がする。その原因は間違いなく木の 呼吸だ。ついさっきまで修行のために木の 呼吸をしていたからな。呼吸の仕方が ロベルトと似ているから怪しんでいるの だろう。しくじったとはいえいきなりやめ たら不自然だしここは知らぬゾぬで 押し通すしかない。あの時姿を変えていた のは不幸中の幸いだったな。ロイド様森の 方を見てくだせ。あの娘が探していると いう祠らあれがそうじゃないんですかい? グリモの声に従い森の方へ視線を向けると 木々木々の隙間から振ぼけた石の建物が 見えた。ナイス殴りも追い払うチャンスで ある。タオ、あれが君の向かおうとして いる祠じゃないのかい?おお、まさしく あの祠よ。ありがとね。兵士の皆さんにも お世話になったね。それでは私はこれで 失礼するよ。タオは慌たしく頭を下げると すごい速さで走っていった。ふう。よかっ た。なんとかバレる前に追い払えたか。 ありがとなグリモ。へ、気にしないで くだせ。ロイド様の使い間として当然の ことをしただけっすよ。それにこの程度で あんたの信頼を変えるなら安易もんだぜ。 くん。何か言ったか?い、いいえ。何も。 そ、それよりあの祠らなんだか妙な感じが しますぜ。そうなのか。やあ、ロイド何を しているんだい。いつものように読書をん でいると爽やかな青年の声が聞こえた。 振り向くと金髪のすらりと背の高い イケメンが立っている。俺のここの上の兄 アルベルトだ。サルーム国の第2王子で 大い継承権も第2位。だが分部ともに非常 に優秀で時王との噂も立っているほどで ある。アルベルトは俺が魔術書を読んで いるのを見てニこりと微笑む。魔術書を 読んでいるんだね。僕も一緒してもいいか な?もちろん構いませんよ。アルベルト 兄さん、ありがとう。では失礼して。 アルベルトはテーブルを挟んで俺の正面に 腰かける。手にしていたのは政治関係の本 だった。俺がテーブルに積んでいる魔術書 の山を一別し、自分も読書に没頭し始める 。他の兄たちは俺をあまり気にしていない ようだが、アルベルトはなぜか俺をよく気 にかけてくれる。多分普通にいい人なん だろうな。それにシルファと違って俺にあ 、足ろこうしろと言ってこないのもいい。 俺はアルベルトから本に視線を戻し、また 読書に没頭し始めた。どれくらい経った だろうかパタンという音がしてアルベルト が本を置く。ふう。ロイドの集中力は すごいね。こん負けだよ。本当に魔術が 好きなんだね。アルベルトが立ち上がり腕 を持ち上げるとバキバキと音が鳴った。首 を傾けるとまたボキボキと。それを見た俺 は思わず苦傷する。お疲れ様です。 アルベルト兄さん。僕は気分転換に少し 身体を動かしてくるとしよう。よかったら ロイドも来るかい?射撃場ですか?ああ、 好きだろう。はい。俺はアルベルトの誘い に即頭する。俺は身体を動かすのは好きで はないが、アルベルトの誘いは別だと言っ ても好感度がどうとかいう話ではない。者 として期待されているアルベルトには様々 な施設の使用権があり、今から気分転換に 行く射撃場は魔術の練習に持ってこいなの だ。視界がぼやけるみたいが思うように 動かない。一体何が起きているのだろう。 自分が自分ではないみたいだ。誰かの声が 聞こえる。女性の声だ。目を凝らすと顔が 見える。美人だ。として胸をはけさせて いるだが妙に大きい気がする。女性は何か 喋りながら俺に近づいてくる。身の危険を 感じた俺は懸命に手を動かし火球を念じた 。勝査な炎を生み出す俺が唯一使える攻撃 魔術。弱い魔物を追い払うことしかでき ないが威嚇にはなるはず。そのはずだ。だ が何か妙だ。違和感を感じた俺はとっさに 女性から狙いを外した。その直後ドゴン と爆音が響いた。見れば壁に巨大な穴が 開いていた。女性は驚いているが、それは 俺も同じだ。俺の火球でこんな威力が出る のはありえない。一体何がそう思った時目 の前にある姿鏡に自分の姿が映る。な身体 短い手足クリッとした大きな目赤子だ。俺 は赤子になっているのだ。そういえば何か で聞いたことがある。死したものが記憶を 許したまま生まれ変わることがあると。 いわゆる転生というやつだ。そう考えれば 今の火球にも納得がいく。魔術師としての 核は家柄と才能。つまりほとんど生まれた 時に決まる。 魔術師の家計では幼少期から魔術を使える ものもそこそこいる。今の俺にそれほどの 才能があるならこれだけの魔術を使えても 不思議ではない。だが待てよ。いくら何で も生まれた時からこんな魔術が使える なんて霊は聞いたことがないぞ。周りで 騒いでいる人たちも俺がやったとは認識し ていないようだしな。というかよく見れば 部屋がやたら広い気がする。部屋に置かれ ているちょうど品は美術館で見るような 高級品が並んでいるし、メイドらしき女性 も数人いる。こんな部屋そこらの貴族では ありえない。横向貴族や境泊、はたまた 工爵とかそんなことを考えていると不立派 な装飾が施された紋章が目に止まる。その 紋章には見覚えがあった。俺の住んでいた サルーム王国その王家の紋章である。俺 もしかしてとんでもないところに生まれて しまったんじゃないだろうか。お、俺様の 黒戦法を受けて向きずだと。ああ、魔力 衝壁くらい晴れるから気にしなくていいよ 。じゃんじゃん見せてくれ。驚く グリモワールに言葉を返す。やはり攻撃 魔術は実際に受けてみないと分からない ことも多いからな。うんうん。クリモ ワールもそれを理解しているからいきなり 俺目がけて放ってきたのだろう。少し びっくりしたがよく考えたら俺は常に魔力 消壁を複数待機発動させており、ある程度 以上の衝撃には自動で展開する要制御して ある。そこまで察していたのだろう。 さすがは魔人。よく分かっているな。 グッジョブだぞ、グリモワール。ぐふざけ やがって。こいつは俺が5年も修行して身 につけた魔術だぞ。だがグリモワールは なぜか拳を振わせをしている。一体どうし たのだろうか。なあ、グリモワール何をし てるんだい?早く次を頼むよ。俺が忙すと グリモワールは髪をぐしゃぐしャと かきむった。そして肉踊りじしげに俺を 睨みつけてくる。俺何かした?しあ、くそ 。いいぜ。 そこまで言うなら見せてやる。俺様の最強 の魔術をなあ。グリモワールは声を 荒らげると広げた右手を俺の前にかざして きた。見れば手のひには1本の線が入って おりグねぐねとうめいている。そして線が 開いた。中から出てきたのは赤い下と鋭い 歯つまり口である。20A賞。そうつくと グリモワールは2つの口で同時に違う魔術 の影を始めた。おお、魔人というのは あんなこともできるのか。塗りつぶせ黒く 黒く黒く貫きえぐれ我が派。ワクワクし ながら影完了を待っているとグリモールの 身体が暗く光り始める。くばりやがれ。 螺旋黒戦法5と吹き荒れる魔力の本流その 圧に押され俺の身体がほんの少し後ろへ 流された放たれた二重の黒い魔力並が螺線 を描きお礼と迫る町から派は俺の自動展開 した魔力衝壁と激突し凄まじい衝撃を発し た。ぐき やがれ グリモールは何かすごく利きんでいる。 それにより少しずつ出力が上がっている ように思える。もちろん俺の魔力消壁には 傷1つ入らないが気合いで威力が上が るってのは面白い。それにしても螺線なん とかだっけか。わざわざ螺線を描く要制御 しているのか。何か意味があるのかな? ただの魔力並にしか見えないがうん。魔力 消壁越しじゃ分かりにくい。直接触れて みよう。俺は魔力消壁から指を出し、 魔力並にそっと触れてみた。パチンと バゼる音がして衝撃波が吹きれる。手間の かかり具合も全く違うのでかなり効果 らしく俺も見るのは初めてだ。こんなもん をポンと不用に差し出せるとはこの国は 豊かなんですな。全くもってその通りで ある。俺がこうして気まに魔術で遊べるの も国が豊かなおかげだな。父チャールズに は感謝しかない。それじゃあ魔剣への不与 試してみるか。魔剣はすでに式が編み込ま れているためそれに付与を加えるのは かなり何度が高いとされている。相性の 悪い付与だと術式が総裁し自体が破壊され てしまうのだ。慎重に行かないとな。俺は 魔剣に手を触れ意識を集中。術式を 読み取っていく。ふむ。剣に編み込まれて いるのは魔術増幅の術式だな。魔剣には2 つのタイプがあり、1つはそれ自体に魔術 が込められたもの。もう1つは魔術を増幅 するものでこれは校舎だ。アルベルトも 魔術師だし間違いある前。増幅なら術式を 書き換えて売化にしてみるか。見たところ 増幅倍率は2割増しといったところか。 これを2倍マしにすれば格段に効果は向上 する。ただ一部とはいえ術式を書き換える のもまた結構なリスクを伴うんだよな。 下手したら粉なごなになってしまう。だっ たら付与するのは補強の術式だな。つまり 強度を上げるものである。これを付すれば 多分耐えられるだろう。多分。まあ、 あんずるよりうむが優しいというし、やっ てみるか。まずは術式の書き換え。2 割増しの術式を2倍増しへと書き換えて いく。書き換えが終わると剣から白い煙が 登り始める。ロイド様やべえですよ。何度 か剣を破壊したから分かる。これは壊れる 兆候だ。早く補強の付与を終わらせる。俺 は呼吸を落ち着かせながらまずい液を塗布 していく。すると煙が収まる。術式が 馴染んだのか安定してきたようだ。ふう。 危なかったな。危うく高価な魔剣が へし折れるところだった。ちょっぴり日々 が入ってるがギリギリ政府だとあれ多少の 犠牲は出したものの無事付与は終わったの である。シルファは牧刀を握りまっすぐに 切りかかっていく。 振り下ろす剣を軽くいしながらシルファへ と牧刀の喫先を返した。シルファはそれを 受け距離を取った。うん。いいですよ、 ロイド様。口元に笑を浮かべながら俺と剣 を交えるシルファ。よし。いい感じに ごまかせているな。初めてシルファから 現術ごっこを持ちかけられた時、俺は泣か れた。あまりに弱すぎてである。当時7歳 くらいだった俺を捕まえてそれはないと 思うのだが、シルファ曰くふざけていると しか思えない弱さだったらしい。俺は本気 でやっていたつもりだったが、その 恥ずかしながら前世の頃から運動は苦手な のだ。それからシルファのスパルタが 始まった。毎日刀を握らされ、非妊相手に 何度も何度も打ち込みをさせられた。 運動嫌の俺にとってはまさに地獄。完全に 堅術ごっこの息を超えており、その後の 読書に支障が出るレベルだった。なので俺 は少しずるをさせてもらうことにした。 魔術の中には物体を操作制御する類いの ものがある。それが制御系統魔術。これを 使えば自身の身体をプログラムした通りに 自動操作することが可能。現在はシルファ の動きをトレースし、俺の身体で再現して いるのだ。カかカキン 牧刀がぶつかり合う音が辺りに響く。あは 、素晴らしいです。ロイド様。シルファの 動きをトレースしているので当然互角で 打ち合えている。棒よりの様子みにして おけば比較的肉体への負担も少ない。ふう 。では今日はこの辺にしておきましょうか 。しばらくすると満足したのか。シルファ は額体の汗をぐった。ふう。やっと終わっ たか。自動で動かしていただけとはいえ、 それでも結構耐えるな。みたいが少し重い 。座り込んで休んでいるとシルファが キラキラした目を向けてきた。ロイド様の 権技メキメキ上がっていますね。これなら 私と互格にやり合う日もそう遠くないかも しれません。あはそそうそうかな。 シルファの権技をトレースしているからな とは口が避けても言えない。向こうも当然 手加減をしているのだろうが、最初に比べ ても少しずつ早く強くなっているにも 関わらず俺が対応しているからメキメキ 強くなっているように感じているのだろう 。俺が制御系統魔術でやっているのは あくまでも相手の動きに合わせているだけ だからな。まあ、いきなり本気で 切りかかってくることはないだろうし、 しばらく魔術でずるしているのはバレない だろう。バレたらその時考える。 とりあえず本が読みかけだし、早く図書館 に戻りたい。じゃあ俺は図書室に帰るから 。はい。お疲れ様でした。うんうん。 素晴らしい神立てぶりですね。ゆくゆくは 騎士団長か牽制か。ふ、将来が楽しみです 。シルファは何やら恐ろしげなことを ブツブツ言っているが多分気のせいだろう 。図書室へと帰る俺をシルファは笑顔で 送り出すのだった。時なんで分かるんだ? 見かされたような口ごもる俺を見て アルベルトはおかしそうに笑う。はっは。 ロイドは可愛いな。いいよ。話してご覧。 お兄ちゃんが聞いてあげよう。ありがとう ございます。えっと、そのですね、実は 最近不術を勉強中でして、試してみたい から大量の武器が欲しいのです。よかっ たらアルベルト兄さんのこの絵たちの武器 を貸してもらえませんか?アルベルトの ような上位王子には踊りじ数人のこの絵が いる。当然テレ彼らであれば数本の検所持 しているだろう。踊り地訓練を行っている だろうから使用感も聞きやすいし アルベルトのこの絵だから話も漏れにくい 。不要魔術か。かなり使い手が少ない魔術 らしいがそんなものを使えるようになると はさすが勉強家だな。まだ始めたばかり です。失敗するかもしれませんし、あまり 効果ではない武器で構わないのですが。 ふむ。なるほど。実験材料が欲しいという わけだね。 ウインクをするアルベルトに頷いて返す。 察しが早くて助かります。母はロイドの 考えてることは全て分かるよ。魔術不要し た件はこの絵たちも欲しがっていたからね 。ある程度なら武器を無駄にしても文句は 言うまい。分かった。話をつけてこよう。 ありがとうございます。アルベルトに霊を 言い、俺はその場を後にするのだった。と いうわけで戦理品の確認だな。その夜夕食 を終えた俺は早々に部屋へ戻りカを広げた 。ダンジョンから持ち帰った三石、 ストーンスライムのかけら、宝箱の消え、 魔術が付与された探検をベッドに転がす。 ロイド様何ですか?そそりゃダンジョン から持ち帰ったのさ。通りで遅いと思っ たらダンジョンを攻略してきたんですかい 。たにため息を吐くグリモ。だから悪かっ たって。まず手に取ったのは三師。タオの 言っていた通りダンジョンから出したこと で光を失っているようだ。ちょっと削って みるか。水形等魔術水場にて三石を ゴリゴリと削っていく。硬い物を削る場合 、質量のない風場よりは質量のある水場の 方がやりやすい。削り出してみたが石の 内部には特に気になる点は見受けられない 。どこにでもあるごく普通の石だな。俺の 仮説と合わせて考えるとダンジョンの核は 様々なものを取り込んで成長する。 おそらくこういった石や土を取り込み ながらダンジョンを作ったんだろうな。と いうことはダンジョンで採取したものは その場を離れると元の物体に戻るのだろう 。こっちの宝箱の破片はダめだ。全く魔力 を感じない。核というのはおそらく魔法 生物とでもういう存在切断した時に死んで しまったのだろう。ちなみにストーン スライムのかけらもただの土に戻っている 。ダンジョンから離れたので元の土に戻っ たのか。だがリッチは自分のダンジョン から離れても平気そうだったな。高レベル の魔物ともなればまた違うのかもしれない 。いや、ダンジョンが1匹の巨大な魔物と 考えるとどうだ?強力な魔物には単独で 活動できるよう核があると聞いたことが あるし、ま、赤説の息を出ないか。おお、 ここがダンジョンか。目の前にぽっかりと 開いた穴を見て俺の口元が思わず緩む。 様々な種類の魔物、さらに魔道具などのお 宝、ダンジョン自体なぜ生まれるのかよく 分かっておらず、内部は危険なのでろな 調査がされてないのだ。だから1度入って みたかったんだよな。ワクワクしていると タオが追いついてきた。わあわロベルト お前めっちゃ足早いあるな。息きらし ながら呼吸を整える。あ、すまん。忘れて た。ふ、あっという間に呼吸を整えるタオ 。魔法も使わず俺の失踪についてくる なんて。これが木の力か。もちろんタオの 持つ木も興味がある。いや、しょっぱな からこんなにいろんなものが見れて外に出 て本当に良かったな。ってこれダンジョン あるか?うん。さっきゴブリンたちがここ へ逃げていくのがちらっと見えたんだ。俺 は中に入るけどタオはどうする?俺の問い にタオは考え込んでいる。ダンジョン正直 危険あるでも危険度が高い分ロベルトの 好感度を上げやすいはずね。見たところ ロベルトはかなりの2部人。100回は 助けないと私を好きにさせるには難しそう ね。しばらくブツブツ行った後、タオは 頷いた。分かったよ。ロベルトが行くなら 私も行くね。よし、決まりだ。というわけ で、俺たちはダンジョンへと足を 踏み入れる。中は岩石に囲まれた洞窟。 明りはないが全く見えないというわけでも ない。光る石が各所に埋まっており、それ が光原になっているようだ。これは確か 三石だったか。術式もなしでこれだけの光 を放つとは素晴らしいな。魔術の実験に 利用できそうだし、いくつか持って帰ろう 。その様子をタオは呆れた様子で見ている 。そんなもの持って帰ってどうするよ。 三師はダンジョンから外に出すとただの 石頃になるね。いいんだよ。理屈を知り たいだけだから。ふん。変わってるな。 倒したはずの魔獣の復活による同様。それ を畳みかけるようにパズが方向を上げる。 ぐお。それを川切りにベアウルフたちが 突っ込んできた。この絵たちも防御を 試みるがすでに気迫で負けている。その上 さらなる巨体であるパズもいるのだ。誰も 彼もお呼び越しである。そんなことでパズ が遠慮するはずもなく大きく振りかぶった 一撃がこの絵数人をまとめて捉える。 ぐわあ。1振りでこの絵たちは投ぎ飛ばさ れてしまった。続いての蹴りを受けようと したこの絵の剣がへし折れ地面に投げ出さ れた。1人また1人とパズに倒されていく この絵たち。レアウルフと相対していた者 たちもそれを顔色を青くする。火 強い。あれが魔人と止められるわけがない 。圧倒的な戦力差にこの絵たちは繊維を 失いつつあった。 は乱れを待つのみと思われたその時である 。彼らの間に一人の風が吹いた。借ります よ。リンとした声と共に駆け抜けたのは シルファだ。その両手にはそれぞれこの絵 のさから抜き取ったでアロー剣が握られて いた。双剣が太陽の光に反射しらりと光る 。アングリス流ソ剣術登り送 た剣を地にすらせながらシルファはパズに 向かって走る。2本の線を地面に描き ながらパツの足元にたどり着くと垂直に 飛んだ。その登り様に繰り出される牽線 両客から銅そして肩には剣筋の跡が はっきりと残されていた。ぬぐー巨体を 駆けのりながらの凄まじい斬撃にパズは 埋めき声をあげる。トンとパズの肩を足場 にシルファは空中で反回転する。両手の剣 は逆手に握られていた。なんだか生かい 視線を向けられた気がする。く、使い間に 手を噛まれるとはこのことだ。私は冒険者 のタオというね、怪しいものじゃないよ。 そんなことをやっている間にもタオは アルベルトに声をかけている。ふむ。僕は アルベルトディサルーム。この国の第2 王子だよ。お王子様。これは飛んだ ゴブレイを許してください。あるよ。いい さ。知らなかったのだろう。僕は気にして いないよ。ありがとうございますね。 たどたしい口調で頭を下げるタオ。他の国 ならともかく比較的平和なサルームでは 王族に少々ブレな口を聞いたからと言って 即刑罰なんてことはありえない。俺たち 自身国の方針で王規族だからとあまり存在 な態度は取らぬように言われているのだ。 おかげでうちの王族はフレンドリーという か民衆たちからも慕われており、魔獣狩り などで外へ赴いた時などは平民たちの家で 食事を振る舞われるなんてこともそう 珍しくはないのである。それより冒険者が こんなところで何をしていたんだい?この 先の湖で祠の修繕以来を受けてそれに 向かう途中よ。その道中白と見えたあなた の顔が少し知り合いに似ていてね。つい 追ってしまったよ。ペコリと頭を下げる タオ。だが上使いでアルベルトを見る目は どこかじゃに見える。怪しい。シルファが 無表情のまま馬から降りタオの前に 立ちふがる。怪しいですね、この女。気に なったなら堂々と声をかければいいのに なぜ気配を消して近づくのです?そもそも 喋り方からして怪しいではありませんか? なあ。 こ、この喋り方は単なる鉛りある。気配 だって別に消したわけじゃなく、そういう 呼吸が癖になってるだけよ。ああ、 なるほど。みんながタオの気配を感じ なかったのは木の呼吸のおかげか。俺だけ が感じ取れたのは同じく木が使えるから だろう。近づいた。今ならわかる。木の 呼吸を行うタオは体内の気を散らさず循環 させているため、あまり外へ漏れ出てい ないのだ。ほうでは先国からアルベルト様 に邪し戦を向けているのはただイケメンだ なと思っているだけよ。じゃなし線なんて とんでもない。分かりやすく同揺するタオ にシルファは随いと詰め寄る。ないのか あるのかはっきりしなさい。シルファ辺に してあげなさい。えっと、タオ君も楽に するといい。アルベルトが声をかけると、 シルファは一瞬タオを睨んだ後、すぐに 後ろへ下がった。それでもいつでも動ける よう絵に指先を当てている。タオは緊張が 切れたのか、大きく息を吐いて腰を下ろし た。 ありがとね、アルベルト様。助かったよ。 この人美人だけどとんでもなく怖いね。 ところでタオ、僕が知り合いに似ている らしいが、僕は君を見たことがないんだ。 人違いではないのかい?ふむ。確かに私 らしているのはロベルト。名前違うよ。 それにアルベルト様とは少し雰囲気も 異なるね。げ、タオのや、俺のことを探し てたのかよ。いきなり飛んで逃げたからな 。探していてもおかしくはないか。はまあ 姿を変えてたし気づくことはないだろう。 ちらしらりと視線を向けるとタオが俺を 元けしていた。むむ。あの子どこか ロベルトと木の雰囲気が似てるよ。でも 明らかに姿が違うね。思い過ごし 嫌でもタオは俺を見ながらうんうん唸って いる。さすがに分かりはしないだろうが 心臓に悪いな。町を出た俺たちはまっすぐ に森へと向かう。魔獣の出た場所は森の奥 にある小さな村。その奥にある巨大な湖だ 。昔から村の水源として重宝していたのだ が、ある日突然魔獣が現れるようになった らしい。困った村人たちは冒険者ギルドに 討伐を依頼したが、報酬も安い上に偏境 まで行って魔獣を退治するなんて依頼を やりたがるものもいるわけがない。そんな わけで結局ギルドも国へ丸投げしたのだ。 この手の公共事業は国の仕事である。 ちなみに魔獣狩りは兵の実践訓練や貴族の 娯楽などを兼ねている。アルベルト様、 シルファが声を発する。その張り詰めた 気配にアルベルトとこのAたちも異変を 感じ取ったのか。馬を止め武器を抜いた。 もちろん俺はすでに気づいている。独特の 嫌な気が周囲から感じ取れる。これは魔物 だ。 アルベルト俺を守るようにエンジンが組まれ、ファがド服の スカートから1 本の投げを取り出した。フむに吸い込まれていき、ズンと何か柔らかいものに突き刺さるような音がした。あおおおいで問の声が聞こえる。どうやら物に命中したらしい。 草むが揺れ犬
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