
公開40周年を記念して制作された『天使のたまご4Kリマスター』が、11月14日よりドルビーシネマ限定で先行公開、11月21日より全国順次公開する(提供:徳間書店、配給:ポニーキャニオン)。今回、予告編が公開。あわせて岩井俊二監督より推薦コメントが寄せられた。
さらにしばらく入手困難となっていた、『天使のたまご』の世界観を凝縮したイラストやフィルムメイキングを収録した決定版書籍『THE ART OF 天使のたまご 』が、「増補改訂復刻版」として待望の復刊決定。Amazonで本日9月4日より予約受付が開始となっている。
原案・脚本・監督 押井守(『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』)、原案・アートディレクション 天野喜孝(「ファイナルファンタジー シリーズ」)によるアニメ『天使のたまご』は、1985年にOVAとして発表され、その美しい映像と他の追随を許さない圧倒的な世界観で、熱狂的なファンを生んだ作品だ。公開40周年を記念し、押井監督自身による監修のもと、35mmフィルム原版から4Kリマスター化。ドルビーシネマ対応版も制作された。音響面では、オリジナルのモノラル音源をソニーPCLとソニーグループの音源分離技術で解析・分離し、5.1chサラウンドおよびドルビーアトモスに再構築。
映像美と重厚な世界観が息づく予告編が解禁!
今回公開された予告編はリマスター映像をもとに制作されたもので、<4K映像美>と<ドルビーシネマの臨場感>を垣間見ることができる。映像は、とある都市に浮かぶ太陽を見つめ佇む“少年”を背景に「あなたは誰(だあれ)?」という“少女”の象徴的なセリフで幕を開ける。そして少年が「その卵の中には何が入っているのかな」と語り、“少女”が持つ卵に興味を寄せている様子が伺える。続いて水に沈んだ都市、静けさに包まれた廃墟などの場面が連なり、『天使のたまご』の幻想世界を鮮烈に描き出していく。1985年の劇場初公開当時に鑑賞し、本作に影響を受けたという岩井俊二監督の「未来を信じる想いが化石のように封印されている」というコメントも印象的だ。忘れ去られた街で出会う少女と少年、そしてたまごの行方はぜひ劇場で確かめてほしい。
【岩井俊二(映画監督)コメント全文】
1985年。敗戦から40年、気がつけば世界第二位の経済大国となっていたニッポン。僕らは音楽やコミックやアニメの無限の可能性に陶酔し、それ越しにこの世界や平凡な日常を眺めていた。
この映画は決して楽観主義的な映画ではないが、あの時代特有の未来を信じる想いが化石のように封印されている。“天使のたまご”というタイトルは未来に向けて放たれたタイムカプセルの隠喩でもあるのだろう。
あれから更に40年。このタイムカプセルが4Kで蘇るという。今の若い子たちは何を想うのか?そこに興味は尽きない。
天使のたまご 4Kリマスター
11月14日(金)ドルビーシネマ先行公開、11月21日(金)全国順次公開
徳間書店、配給:ポニーキャニオン
©YOSHITAKA AMANO ©押井守・天野喜孝・徳間書店・徳間ジャパンコミュニケーションズ
