【異世界漫画】勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる ~この白魔導師が規格外すぎる。 1~47,2【マンガ動画】

何が恐縮なものか。息子たちに現術を 叩き込んだシルファはお前の堅術の際は 歴代王子で1番国1番の剣士になるなどと 対鼓版を押しておる。城でも屈の魔術師で あるアルベルトもお前の才能に嫉妬して おったよ。自分があの年頃だった時は まともに火球など飛ばせなかった。それを 見事に制御しておるとな。若き実力者で あるあの2人にそこまでしめるとは花。 大したものだよ。シャールズは腕組をした まま嬉しそうにうんうんと頷いている。う は2人ともそんなことを言ってたのかよ。 俺なりに実力は隠してたつもりだったが、 まだ甘かったようだ。やはり城の中で魔術 を使うのは危険だな。あまり俺の評価が 上がると大い継承に巻き込まれる可能性も ありそうだし、そうなったら面倒だ。少し は自調しなければ。でも俺の性格上魔術の 研究は止められないしな。お前には大いに 期待しておる。これからも励むのじゃぞ。 えっと、そうですね。返事を濁す俺を見て チャールズは顔を曇らせる。だなの。 いくらお前が優秀だからとて今からお前を 大い継承候補に加えるのは難しいのじゃ。 すでにアルベルトラを含む上位の王子たち にはそのための教育をさせておるからな。 お前がそう考えて頑張っておるなら 心苦しい。先に言っておこうと思いこうし て呼び出したのじゃよ。あ、そういうこと か。つまりチャールズは俺が王いを継承権 すべく頑張っていると勘違いしているのだ 。 もちろん俺にそんなつもりはみ人もないの でほっと胸を撫で下ろした。お気になさら ないでください。父上 私は言われた通り好きなことをしている だけです。多い継承権などに最初から興味 はございません。俺の言葉にチャールズは 目を丸くした。そして換気は真ったかの ように目を細める。うむうむ。わしの言葉 に腐るでもなくよくぞ申した。できた息子 をモテて嬉しいぞ。しかもちょっと涙んで いるようだ。本心なんだけどな。完激して いるチャールズを見ながら俺はポリポリと 本を書いた。安心せえ。ロイドよ。その 努力が無駄になることは決してないだろう からの。だからその調子で埋進するのじゃ ぞ。はあ。うむ。では下がってよい。なん だかわからないが、とりあえず今までの 生活は維持できそうで安心だ。俺はアンド の息を吐きながらチャールズに背を向ける 。それにしても大いにも興味を示さず、 ただひたすらに努力を積み重ねるか。 例わずか10にして大したものよ。 いやはや真の大たるもの。それくらい出 なくてはいかんのかもしれんな。これは 大い継承候補について考え直さねばならん のかもしれぬ。チャールズは何かブツブツ 言ってるが、あまりよく聞こえない。まあ 、多分政治についてだろうな。悪いけど 興味なしだ。それより早く帰って本を読み たい。俺は足早に玉座の間を後にするの だった。少女を取り囲むのは豚顔の巨体。 あれは確か多くだっけ城にあった魔物図鑑 で見たことがある。や少女が気合と共に 小属を叩き込むと多くが吹き飛ばされた。 倒された多くは口から泡を吐き ビクンビくンと痙攣している。よく見れば 周りには何体も多くが倒れふしている。 各か多くはかなり強い魔物だと書いてた気 がする。それをあれだけの数1人で倒す なんてあの子結構すごいな。ひんだ多く たちを少女は鋭い頑光でじろりと睨みつけ た。ぷギ、ぷギー、プギー。すると多く たちは悲鳴をあげて逃げ出してしまった。 ああ、もっと見たかったのに残念だ。そこ にいるのは誰ね?そんなことを考えている と少女が声をあげた。俺のことだろうか。 そう思い顔を出してみると少女はこちらに 視線を向けていた。そう遠離れていたのに ẩm感じづくとは武術の達人は離れている ものの気配を察するというし、ここは観念 して出ていくか。俺は両手を上げ敵体の 意思なしとアピールしながら岩影から出て くる。えっと、こんにちは。怪しいもの じゃないよ。 俺を見た少女が一瞬驚いたように目を丸く した。 まさか知り合い?いやいや、そんなはずは ないか。この姿今俺が作ったんだし。少女 は長い沈黙の後ボそりとつく。何者かお前 ?名前か?そういえば考えてなかったな。 えと、俺はロベルト 冒険者なんだけど仲間とはぐれちゃって。 あまり怪しまえても面倒だし、冒険者と いうことにしておこう。俺の言葉に少女は 少し考えて言葉を発する。あしはタオ。 冒険者階級はB。ジョブは見ての通り部島 かね。なるほど。タオさんは1人なの? 弱っちい奴らとなれ合う趣味はないだけよ 。俺の問いにタオと名乗った少女はつまら なそうに返してきた。あまりよく知らない 人間との接触は良くない。時間も無限に あるわけじゃないしな。ここは適当に ずらかるべきか。俺はこっそりとタオに背 を向ける。ああ、じゃあ俺はこの辺で待つ ね。ガしと肩を掴まれた。いてすごい力だ 。ここは魔物の出る危険なこや。お前よは 騒田し町へ帰るまでに食べられるよ。私も 今から帰るとこだし町まで送るね。 いやいや、俺も冒険者。ちゃんと1人でも 戦えるから大丈夫だよ。だめね。ここで 見捨てたら女が廃るよ。うを言わさぬその 鋭い目。この迫力なんとなくシルファを 思い出させる。あまり人の親切を無にする のも良くないか。冒険者と魔物の戦いを 間近で観察できるチャンスだし。分かった よ。お願いします。うん。任せるね。た息 を吐く俺を見てタオは満面の笑を浮かべる 。そして俺に背を向け歩き始めた。来た。 とんでもないイケメンある。私の好みド ストライクね。ここでオを売っておけば 感謝の壁丼くらいは期待できるね。ふひ ふひ。なんだろう?すごく邪悪な顔をして いる気がする。まあいいか。何かあったら ダッシュで逃げよう。さらにタオは流れる ように肘打ちを放つ。そこから左鍵つき 美手な回し蹴り。それらは全て最初の一撃 と寸分違わぬ場所へ打ち込まれていく。 タオは止まらない。そして日々はさらに 大きく深くなっていく。こんなところでは ない。あ、5歳の頃から毎日毎日短を 続けてきたね。雨の日も雪の日も休まず 毎日彼氏も作らずよ。そんな努力を 積み重ねてきた私がこんなところで彼氏も 作らず死ねるか。1泊置いての飛び膝ゲり 、魔力消壁が砕け散り、ぽっと穴が開いた 。あ、でもまずいな。好きだらけだぞ。 しかもリッチもぼっとしていたわけでは ない。カタカタとリッチのラン食い場が 揺れる。魔術の影少だ。黒い先行が他を 包む。島どうと爆発が巻き起こる。 吹き飛ばされたタオが地面に落ち、何度か 転がった。ぐったりしている。やばそうだ 。タオ。凍手て駆けより抱き起こす。タオ は苦しげな表情で顔をあげ開く。う、なぜ 戻ってきたね。実は逃げてなどおらず近く で感染していたとはとても言えず口を継む 。もしかして私のためにもうバカあるな。 でもいいよ。ロベルトみたいなイケメンと 一緒に死ねるなら本もある。そう言って俺 から顔を背けるをて。おいおい、もう 諦めるのか。もうダメある。身体動かない よ。それに動いたとしてもピッチ相手に 勝てるわけがないね。何言ってるんだよ。 俺の言葉に被せるように黒い先行が辺りを 包む。背を向けていた俺たちにが 魔術を放ってきたのだ。ぎゅっと目をつる タオ。直後衝撃派が俺たちを襲うことは なかった。俺の張っていた魔力消壁が リッチの魔術を防いだのだ。壊る目を開け たタオは不思議そうに目をパチクりして いる。俺は立ち上がるとをまっすぐ に見据えにやりと笑った。ここからが 楽しいんじゃないか。グリモワールは勢い よく返事すると黒いモヤになり俺の右手に 入っていくな。なんだこりゃ。体内の魔力 密度が半端じゃね。こんなギチギチに 詰まってやがったら俺が入るスペースが ねえ。ミ牛では無理だ。ならせめて手首 からぐだめだ。指先1本すらねえ。おお。 高校の後、手のひに1本の線が入り、 ぐパッと口が開いた。グリモワールはぜと 息を吐いている。はあ。はあ。って手のひ の川1枚が限界だった。何つ魔力密度だ。 何かブツブツ言ってるが無事入れたようで ある。お、その手もしかして20重賞して た時のか。え、ええ、そうでさ、ロイド様 が二重に興味を持っていたのは分かって 癒したからね。もちろんこの身体はロイド 様のものですから自分の意思で動かせます 。本当か?それは面白そうだ。20重症か 。使い方によっては色々なことができそう だ。うん。ワクワクしてきた。後で早速 試してみよう。身体を乗っるのは無理だっ たが、こうして取り入っておけば奴もその うち油断するだろう。何焦ることはねえ、 じわじわ行くぜ。くひひ。ん、何か言った か?グリモール。いえ、何も。そ、そうだ 。ロイド様、自分のことはグリモでいいっ すよ。そっか。これからもよろしくな。 グリモ。え、イエイ。噴ロイド様のために 働かせていただきますぜ。そうこうして いるうちに部屋の片付けが終わり、俺は 諸庫から外へ出て部屋へ戻り、そのまま 眠りに着いた。翌日俺は城の屋上へ来てい た。ロイド様、こんなところに来て一体何 をなさるんで早速20重賞を試してみよう と思ってね。今は昼休みなので見張の兵士 たちも休憩に行っており誰もいない。当然 結界は展開済み。時間は短いが今なら心 なく魔術の実験ができるのだ。それじゃ力 を貸してくれるか。グリモ。まずは影 合わせをしてみよう。演列火球の影は できるかい?もちろんでさ、魔術には全て 影が存在する。ただほとんどどの魔術師は 各々自分にあった形で術式で無営症か あるいは観略化しているのだ。貝の魔術 なんかは影も魔力もほぼ必要ないが上位 魔術になってくるとさすがに術式だけでは 補えないため呪文の影が必要となってくる 。それを20章で同時発動させる。 果たしてどんな効果が生まれるのか ワクワクするな。行くぞ。グリモ。えい。 俺の言葉と共に右手にグリモの口が開いた 。改めて呪文の影を開始する。やあ。突如 グリモが悲鳴をあげた。なナな。今のは 一体何なんですさ。え、呪文を影承した だけだが、今のがなんかとんでもない量の 呪文が一気に聞こえたんですが、ああ、 呪文タ束だよ。呼吸に100 の呪文を束にして突っ込んでいる。宣告 হয়ে紡いだがその束である。魔人ともなればこのくらいできると思ったのだが。 いや、無理っすよ。 呪文束くらいは知ってますが、束ねられるのはせぜ 2つか3 つくらいす。その影象速度についていくには開魔術の例えば火球とかでないと無理っすよ。火球に承は不要だろう。 いえ、自分は普通に必要すよ。驚いた。 火球みたいな買魔術にも影が必要なのか。 古代魔術は影重視の文化なのかもしれない な。こっちは逆に影縮に特化した術式を 編んでいるから開魔術に影承はできないん だよな。まあ、そういうことなら仕方ない 。じゃあ俺1人でやるしかないか。人って ことは2人分のA賞を1人でや るってことっすか?ああ、とりあえず こっちの口で普通に喋れるかだな。ああ。 うん。普通に行けるな。手の口から声を 出してみる。妙な感覚だが難しくはない。 これなら1人20もできそうだ。念のため 結界を張っておくか。では改めて 円列火球と滝列水求2つの上位魔術を20 影する。やや上空に座標を指定したそれは 正確に発動している。いるのだがなんだ こりゃ。とんでもない魔力の氷を感じる。 これ以上やると結界が持たない。そう判断 した俺は魔力供給を立ち強制的に発動さ せる。極後混じり合った2つの魔術が破裂 する。ドーン と大爆発を引き起こし結界は消滅。周囲の 雲が消し飛んでいたな。南通威力。ああ、 こりゃすごいな。これが20重か。かなり 威力を抑えたつもりだったが、それでも俺 の結界を破るとは全力で打ったらどうなる ことやら。なんだ?城の上空ですごい音が 聞こえたぞ。まさか竜でも現れたか?走れ 走れ。絵花から見張の兵士たちの声が 聞こえてきた。やべ、見つかったら怒られ ちまう。俺は屋上から飛び降り自分の部屋 へと駆け戻るのだった。タオに連れられ、 俺は半ば無理やり町に向かっていた。 ふんふふん。ふふふん。ふんふん。タオ さん、随分ご機嫌だね。タオでいいね。私 もロベルトと呼ぶよ。それに冒険者同士 敬語なんかいらないね。花歌を歌いながら タオは答える。なんだろう?初めて会った 俺に対してここまで親切に、ここまで上 期限になれるものなのだろうか。見知らぬ 他人同士普通は警戒しそうなもんだが。あ 、この格好か。いつもの姿で模者姿した から王族の服のままなのだ。多分タオは俺 のことを貴族のボンボンだと思っており 助けて報酬金をたんまり取ろうという3段 なのだろう。後で逆恨みされても面白く ないし釘をさしておくか。えっとタオ言っ ておくけど俺は金とかは持ってないよ。 そんなの関係ないよ。あしロベルトからお 筋取る気ないね。タオは俺の言葉にも首を かしげて返すのみだ。ウーム、本当に 金目当てじゃないのだろうか。それにタオ はさっきから顔が緩みっぱなしだし。ふひ 、金も強さも必要ないよ。私が欲しいのは イケメンな彼氏ある。道場の娘に生まれた 私は物心ついた時から彼氏の1人も作らず 武道に開けくれたね。そして18歳になっ た私は出会いを求めて道場を飛び出し冒険 者になった。でもイケメンたちは僧侶や 魔術師みたいな弱い女ばかりを狙って私 みたいなのには目もくれない。ならば考え 方を逆転するよ。向こうが来ないなら私 から行けばいい。すなわちピンチの イケメンを助けて惚れられれば良いという 寸法ね。襲いくる魔物からロベルトを守り 、いいところを見せれば私も念願の イケメン彼氏ゲットある。このチャンス 絶対に逃さないよ。ふひふひ。すごくじゃ な顔だ。じゃだけどアホなことを考えて いる顔だ。っていうかブツブツ言って ちょっと怖い。完全に自分の世界に入って いるな。俺がドん引きしているといきなり タオの目がくわっと見開いた。飛べると 魔物ね。タオは跳ね上がるように両手足を 伸ばし姿勢を低くする。あれが武道家の 構えというやつだろうか。まるで獣が今に も飛びかかりそうな体勢だ。タオはその 姿勢のまま自ろりと周囲を睨みつける。 ほう。短く声を上げたかと思うとタオの 足元の石が1つ空中に跳ね上がった。瞬間 タオの身体がつ風のように高速回転する。 美シと鋭い音と共に石がはるか彼へと飛ん でいきに吸い込まれ 各かに庶民である俺の家は貴族たちに 比べると貧しい。入学金も自分で働いて ようやく払い教材も基礎の魔術書1冊しか 買えなかった。だがそれ1冊でもやれる ことはかなり多く毎日新たな発見があった 。そ魔術でも術式の組み合わせ、職媒の 組み合わせだけでも無数の現象が起こせる ほど魔術ってのは奥が深い。そのために 実験やら材料の調達やらやることが多すぎ て人のことに気を取られている暇など全く なかったのである。そう。彼に言ったら 月行しながら俺に血闘を申し込んできた。 俺は戦いは嫌いだ。だからすぐに断ろうと してふと思いとまった。彼らや貴族の使う 魔術とは一体どのようなものだろうと。 庶民の俺と貴族である彼らとでは資本も 才能も全く違う。俺が見たこともないよう な魔術を見せてもらえるのではないかと 考えた。考えたらどうしてもそれが見たく なってしまいついを受けてしまったのだ。 少し痛い思いをするかもしれないが、負け ても命まで取られるわけではないだろう。 そんな甘い考えで結論から言えば彼らの 魔術は素晴らしかった。あれが上位魔術と いうものだろうか。巨大な炎が渦を巻き、 氷嵐が吹きすぐ。俺はその光景にただただ 見惚れた。見惚れて無防美にそれを受けん だ。お前は夢中になると周りが見えなく なるから気をつけろ。なんてよく注意され ていたが、まさかこんな結末を迎えること になるなんて。自分のま抜けさが情けない 。だが最後に考えていたのはま抜けな自分 を呪うことでも血闘を仕掛けてきた貴族を 恨むことでも自分を育て学園に入れてくれ た両親への感謝でもなかった。それは俺を 殺傷せしめた魔術への考察。どういう術式 だったのか。その理屈はそもそもあれほど の出力を1人で生み出せるものなのかだと すると必要な魔力量は術式はあるいは何か 特殊な発動条件があるとかもしくは職媒を 使用したかはまた他人数で魔術を使ったの かなどなど 考えれば考えるほど止まり行くはずの心臓 が高なるのを感じていた。ああ、本当に 無念だ。世界にはまだ俺の知らない魔術が たくさんあるだろうに、その全てを知らぬ まま死んでしまうなんて。願わくば全ての 魔術を知りたかった。理解し、習得し、 極めたかった。もっと魔術の新に溺れ たかった。そんなことを考えながら俺の 意識は遠いていった。 攻撃を防がれ困惑していたリッチだったが 気を取り直したのか再度視任を飛ばしてき た。だが無駄だ。すでに展開していた魔力 衝壁がそれを防いだ。黒い歯は衝壁に 当たると共にへし折れ粉ごな肉だけ無惨し ていく。今一体何をしたあるか?魔術だよ 。言い忘れてたけど俺は魔術師なんだ。 ダンジョンに入ってからずっと戦闘はタオ に任せきりだったからな。隠していたわけ ではないが木の練習に集中してたし見せる 機会がなかったのだ。声泣き声をあげ ながら黒い歯を連発してくるリッチ。ふむ 。闇系統魔術か。魔物の使う魔術という ことで気嫌いされているから魔術書が ほとんど存在しないんだよな。せっかくだ から調べさせてもらうとしよう。と、その ためには魔力消壁の強度を下げて代わりに 男性を目いっぱい上昇とよしオッケー。 ドンと来い。ズんと鈍い音を立て、黒い歯 が衝壁に突き刺さる。だが歯は衝壁を貫く ことはなく勢いを殺され、完全に停止した 。攻撃力を失った黒い歯を手に取りる。 ピリピリしたしびれを感じる。これは毒か 。A魔力を毒に変化させて飛ばしているの か。毒というのもちょっと語弊があるか。 実際にある毒物を使うものよりは魔術な 側面が強いので精神的な毒、つまり呪いを 固めて飛ばしているというのが1番近い 表現かな。肉体よりもその内部生命力に 作用する攻撃。まともに食らえば生命力を 直接削られるため、見た目よりも攻撃力は 高そうだ。それでも術式としての考え方は 火や水などとそこまで変わらないので魔力 消壁で問題なく防御可能である。俺に軽く されたのに驚いたのか、リッチは慌てて 魔力を練り始める。両手に集まった魔力は 宣告とは比べ物にならない。キッチは両手 に集めた魔力の塊を鋭く尖らせ、獣の牙の ように上下に広げる。ロベルト、それは やばい。ある。避けるね。あれは闇系登場 今術市げか。似たような構造だが市とは 比べ物にならないほど強い魔力が込められ ている。それとも他にも何か追加効果が あるのかな?気になる。かの俺を見て にやりと笑うとは黒い歯を上下から 繰り出してきた。高速で迫りくる歯が魔力 衝壁に激突するが突破することは叶わない 。勢いを殺され転がった歯を拾い上げる。 お俺様の黒戦法を受けて向きずだと。ああ 、魔力衝壁くらい晴れるから気にしなくて いいよ。じゃんじゃん見せてくれ。驚く グリモワールに言葉を返す。やはり攻撃 魔術は実際に受けてみないと分からない ことも多いからな。うんうん。クリモール もそれを理解しているからいきなり俺 目がけて放ってきたのだろう。少し びっくりしたがよく考えたら俺は常に魔力 消壁を複数待機発動させており、ある程度 以上の衝撃には自動で展開する要請制御し てある。そこまで察していたのだろう。 さすがは魔人。よく分かっているな。 ぐっちぶだぞ、グリモワール。ぐぐぐふ、 ふざけやがって。こいつは俺が5年も修行 して身につけた魔術だぞ。だがグリモ ワールはなぜか拳を振わせをしている。 一体どうしたのだろうか。なあ、グリモ ワール。何をしてるんだい?早く次を頼む よ。俺が忙すとグリモールは髪を ぐしャぐしャとかきむった。そして 肉踊りじしげに俺を睨みつけてくる。俺何かした?ちくそいいぜ。そこまで言うなら見せてやる。俺様の最強の魔術をなあ。グリモワールは声を荒らげると広げた右手を俺の前にかざした。見れば手のひには 1 本の入っねぐねとめいい。そして開いた。 中から出てきたのは赤い下と鋭い派。 つまり口である。20A賞。そうつくと グリモワールは2つの口で同時に違う魔術 の影を始めた。おお、魔人というのは あんなこともできるのか。塗りつぶせ黒く 黒く黒く貫きえぐれ我が派。ワクワクし ながら影象官僚を待っていると グリモワールの身体が暗く光り始める。 くばりやがれ戦法 5 と吹き合われる魔力の本流に押され俺の身体がほんの少し後ろへ流された放たれた二重の黒い魔力並が螺線を描きお礼 と迫るから歯は俺の自動展開した魔力消壁と激突し凄まじい衝撃を発したぐがれグリモワ は何かすごく利んでいる。それにより少し ずつ出力が上がっているように思える。 もちろん俺の魔力消壁には傷1つ入らない が気合いで威力が上がるってのは面白い。 それにしても螺線なんとかだっけか。 わざわざ螺線を描く要制御しているのか。 何か意味があるのかな?ただの魔力並に しか見えないがうん。魔力消壁越しじゃ 分かりにくい。直接触れてみよう。俺は 魔力消壁から指を出し、魔力並にそっと 触れてみた。パチンと爆ゼる音がして衝撃 波が吹きやれる。キュンキュキュン。 そして鼻を鳴らしながらすり寄ってくる。 尻尾をブンブン振りながら青向けになり腹 を見せているものもいた。10数匹いた ベアウルフたちは皆俺の周りでじれついて きていたな。何?おい様が何をしている? 早くそやを殺すのだ。ブーパズ が命令するがベラウルフたちは俺のそば から離れようとはしない。それどころか テキに満ちた目でパズを睨んでいた。ふむ 。こんな感じかな。俺は手のひから魔力を 生み出しながらつく。俺の周囲を白い煙の ような魔力が包んでいた。ドイド様一体何 をしたんですかい?さっきからやっていた 魔力の性質変化だよ。昼に食べた肉の味や 匂いを強くイメージして発動させたんだ。 さっきのシルファの料理微味ったもんな。 思い出しただけでよだれが出てくる。ベア ウルフたちも気に入ったようで心地よさ そうな顔で浴びていた。 ーパズ が入っていたベアウルフも始めた。 どうやら俺の放つ魔力を吸い込んだようで ある。おおおい、貴様までふざけるなよ。 やめろ。吐き出すな。くぐお。ベアウルフ はよだれをボタボタ垂らしながら口から 黒いモヤを吐き出していく。モヤは新潟に 固まりパズとなった。おお、あれが本体か 。ずを吐き出し終えたベアウルフは俺の元 へ駆け寄ってきた。くんくん。そして尻尾 を振りながら俺の周りをくるくると回って いる。可愛い。わあ、わぐバカな子。 こんなはずでは残されたパズは雲の表情を 浮かべ息をあらげている。許さん。許さん ぞ。おお。このクソガきが我が魔獣帝国の 邪魔をしようってずタズタにしてくれる。 辺りを漂っていた黒いモヤがパズへと 集まり、その身体を包み込む。空気が震え 、俺にくっついていたベアウルフたちが 警戒心を剥き出しにした。モヤを取り込ん だパズの魔力がぐんぐん上がり、魔力も どんどん増していく。かずは銀の毛と漆黒 の翼を持つを持つ巨大な猿へと変貌した。 決まった実態を持たないが故えの変貌。 全ての力を出し尽くした真の姿とでも言う べきか。最初とは内放する魔力量が断違い だ。殺す。巨大化したパズは短くそう呟い て俺に飛びかかってきた。移動は順調。 もうすぐ霊の湖にたどり着こうかという時 である。俺はふと何かの気配を感じ取った 。なんだろう?テキ意ではないが確実に こちらを見ている感覚。気配を隠している ようにも感じないが他の者たちは誰も 気づいていないようだ。シルファ何か感じ ない?どういうことでしょう?巨団と首を かしげるシルファ。ムーシルファですら 気づいていないのか?おかしいな。絶対 いるはずなんだが。仕方ない。向こうから 出てきてもらうか。俺は風景魔術風説を 最弱で気配の方に向けつ。俺の指先から 放たれた小さな風の歯が誰にも気づかれる ことなく草むへと消えていく。やあ。会長 家と聞き違うような声が辺りに響いた。 この絵たちはすぐに武器を構える。やはり いたか。それにしても今の悲鳴どこかで 聞いた声な気がするのだが。何者だ?姿を 見せろ。アルベルトが声をあげると悲鳴の 主はゆっくりとこちらに近づいてくる。 あたたいきなり何かの虫に噛まれたよ。 少し晴れた手をさすりながら草むの中から 出てきたのは以前あった憲法少女タオで あった。た言いかけて思わず口をつむ。 危うい危ない声を出すところだったぜ。 ちゃんと知らんぷりしないとな。ロイド様 、あの娘っこお知り合いですかい?バカ 言うな。知るわけないだろ。いきなり グリモに突っ込まれ驚きで声が少し震える 。ええ、もしかしてですけど、以前外出し た時にあったんですかい?な、なぜ分かる んだ?最近気づいたんすけど、ロイド様っ て嘘が下手なんすね。連れて行かれた先は 城の隅にあるレガを積み重ねて丸型の ドームにした建物。上部からは煙突が生え 、近くには井戸がある。昔この建物は何 だろうと中を覗いてみたが中は物置きに なっていたっけ。一体こんな場所に何の ようだろうか。お、ここだ、ここだ。 懐かしいな。リアンはそう言いながら扉を 明に入る。中は以前見た時とは全く違った 。部屋の中央には巨大なロが置かれ、金と にハンマー、ペンチのみ、冬、様々な薬品 、様々な家事道具が並んでいた。ここは俺 がガキの頃に使っていた工房でよ。留学の 際に道具を持っていってたんだが、帰 るってことで一速先に送り返しておいたの さ。今日から向こうで学んだ家事仕事が できるってもんだぜ。花歌を歌いながら 道具を触るディアン。その顔は子供のよう にキラキラしていた。ディアン兄さんは 家事が好きなんですか?おお。だから 向こうで色々学んできたんだ。向こうは すごいぜ。不魔術や魔剣政策の技術が進ん でいてよ。このままじゃ行けないと思って アルニーに相談したら優秀な不与術師を 紹介してくれるって言うから期待したんだ がまさかロイドとはな。ああと従々しい ため息を吐いてリアンは俺を睨みつけた。 ロイド悪いがアルニーの言うことを鵜呑み にはできねえ。お前が本当に不与術師とし て優秀なのかどうかまずは試させてもらう ぜ。わあ。くん。なんだか厄介なことに なってきたな。ついてきた城が不安げに俺 を見上げている。この液体が何か分かるか ?リアンは水瓶の中に入ったキめく液体を 差し示しす。まずい液ですね。付与の際に 術式と共にする液体です。向こう基本は 知っているようだな。だがこれはどうだ? ごく普通の庶民だった俺は血統で命を 落とし、何の因果王族として転生した。 サルーム王国第7王子ロイドディサルーム 。それが俺の新しい名だ。今では10歳 この生活にも随分慣れてきたと思う。 ちなみに国の景色や文化雰囲気と 照らし合わせてみると俺は死んだ直後に この身体に転生したようだ。俺が学園に 通っていた頃、新しい王子がもうすぐ誕生 するらしいとか言ってたしな。少し申し訳 ない気もするがなってしまったものは 仕方ない。兄たちはすでに成人しており、 年も離れていた俺は大い継承争いとも ほとんど関係ない。おまけに身体も小さく 用姿も平凡、それに政治にも全く興味を 示さなかったので期待されてないようだっ た。だが兄たちが王になるために毎日毎日 マナーや学問、武術をみっちり学んでいる のを見るとそれで良かったなと思う。 おかげで俺は大好きな魔術を思う存分勉強 させてもらっているからだ。朝起きて図書 館に引きこもり魔術書を読みふける日々。 その増量はとんでもなく魔術書だけでも 数百冊はある。磯から始まり専門的なもの に至るまでその全てに目を通した。前世で 基礎をしっかりやっていたおかげか難しい 魔術書も理解はできた。もちろん魔術の 再現も今は色々と応用するための術式を 編み上げている。ちなみにあの時俺を殺し た魔術は高価な媒体を使用したご師で今 見ればそう大した魔術でもなかっただった ようだ。ちょっと残念。なお魔術が好きな のは隠してないが実力というかあれだけの 威力が出せるのは隠している。あんな魔術 が使えると知られたら絶対面倒なことに なるだろうし。そうなったら魔術の研究 どころではないだろう。期待されて多いが どうこう言われても困るしな。ちょっと 変わった魔術好きの王子。これが俺に 対する周りの評価であるべきだ。ロイド様 どちらですか?ロイド様だろ。だよな。 そりゃあそうさ。魔術師にとって未知の 魔術は喉から手が出るほどのもんだからな 。 本当に教えてくれるのか?当然だ。だから よロイド、この意味踊りしい封印を解いて くれ。そうだな。俺は本に手を触れを開い た。すでに封印が呼びかけていたことも あり、あっさりと開いた本はパラパラと すごい勢いでまくれ始める。その橋から ページは炭のように黒くボロボロになって いく。本の破片が中を待っていた。そこへ 風が吹き全てを消滅させてしまう。封印は 完全に溶けた。くぐもっ たような声が部屋に響く。くわは。ありえ ねえぜ、こいつはよ。マジで封印を解き やがった。黒いモヤは一家に集まっていき 、より人らしい形を作り出していく。青い 肌に額体に生えた2本の角。大盛のような 翼に竜のような屈境な上半身ヤギのような 下半身人ならざる姿は魔人と呼ぶに ふさわしい。こいつはいい気分だ。歌でも 歌っちまいそうだぜ。自由だ。俺は自由に なったんだ。ひゃは。嬉ししそうに大笑い するグリモワールに俺は声をかける。 そいつは良かったな。で、そろそろいいか ?うん。ああ、古代魔術のことを教えて 欲しいんだったか。グリモールはにやりと 笑うと右手に魔力を集め始めた。おお、 すごい魔力だ。魔力量だけなら人間と 比べ物にならないぞ。さすがは魔人と言っ たところか。関心しているとグリモワール は右手を俺の方へ向けてきた。途端視界が 黒く染まる。ドーン と大爆発が巻き起こり、もうもうと土煙が 上がった。これが黒線方だ。どうだい? なかなかの威力だろう。まあ、聞こえて いるかは分からねえがよ。くっくっという 笑い声。もちろんちゃんと聞こえている。 風を生み出し、舞い上がった土煙を 吹き飛ばす。俺の姿を見たグリモワールは 驚愕の表情を浮かべていたな。 うん。なかなか面白い魔術だ。それが古代 魔術なんだね。変わった術式だ。現代では 使わないような魔力の流れ、構成、整形の 仕方、発動方法も独特だ。とても興味深い 。もう少し見せてもらえるかい?俺が声を かけるとグリモールはなぜか息を飲んだ。 ふむ。見た目通りただの上位版か。闇魔術 というくらいだからもっと別種類の呪いも あるのかと思ったが期待外れだな。しらり とリッチを見ると攻撃を防がれるとは思わ なかったのか。かなり老媒得ている。あの 様子ではこれ以上の魔術は持ってなさそう である。こいつからはもう学ぶことはなさ そうだな。それにしても闇系と魔術か。 さっき調べてみて分かったがこの力は気に 似ているな。同じことができるかもしれ ない。試してみるか。タオに教わった通り 、体内の木を右手に集め魔力と折り混ぜて いく。火に関してはまだまだだが、魔力の 制御はそれなりに自信はある。魔力と 折り混ぜることで木は歯のような形をなし ていく。む、この技ちょっと負担が大きい のか。呼吸の痛みで咳込みそうになって しまうのをなんとか耐える。 普通に気を使うよりもはるかに肺が痛い。 しかも難しい。木の形状変化はなかなか うまく扱えず失敗しまくりだ。その度に 呼吸をし直さねばならず結構手間だがそれ よりもワクワク感の方がはるかに強い。 練り上げた木は失敗を繰り返しながらも 徐々に思い通りの形になっていく。うん。 なんとかなりそうだ。思考錯誤の末、俺は どうにかして木の歯を生み出した。 それを見て魔力消壁を展開し防御を試みる リッチ。どれ火の歯の威力試してみると するかよ。掛け声と共に俺は生成した木の 歯を飛ばした。歯は子を描きながら飛んで いき、魔力消壁ごとリッチの上半身と下 半身を切り飛ばす 。弱踊りじしい埋めき声を残しは 消滅してしまった。え、木の攻撃で倒すと チ理のようになるのか。そういえば アンデッド系の魔物は生命エネルギーや 神聖な力に弱いと本に書いていたっけな。 消え方も本に書いてあった通りであるし 信じられないあるタオがそれを見てボそり とつやく あれは飛行団の奥義飛行牙場私が何年修行 してもできなかった技ねそれをあんなにく 全く努力もせずにいや違う努力じゃないね ロベルトはただ楽しんで気に触れていた。 そういえばじいちゃんが言ってたある。 努力をするのは当然だから努力を楽しめる やは何より強いって。ふ、そういえば私も ちっちゃい頃は修行が楽しかった気がする な。やるたびに新しいことができるように なったよ。全く修行を楽しめなくなったの はいつからだったかもう覚えてない。ある 。やれやれ。1から修行のやり直しか。 今度はせぜいっぱい楽しむとするね。何を ブツブツ言っているのだろう。タオは俺を 見て悟ったような顔をしている。一体どう したのだろうか。まあいいや。なんだか 生かい視線を向けられた気がする。く、 使い間に手を噛まれるとはこのことだ。私 は冒険者のタオというね。怪しいものじゃ ないよ。そんなことをやっている間にも タオはアルベルトに声をかけている。ふむ 。僕はアルベルトディサルーム。この国の 第2王子だよ。お王子様、これは飛んだ ゴブレイを許してください。あるよ。いい さ。知らなかったのだろう。僕は気にして いないよ。ありがとうございますね。 たどしい口調で頭を下げるタオ。他の国 ならともかく比較的平和なサルームでは 王族に少々ブレな口を聞いたからと言って 即刑罰なんてことはありえない。俺たち 自身国の方針で王行貴族だからとあまり 存在な態度は取らぬように言われているの だ。おかげでうちの王族はフレンドリーと いうか民衆たちからも慕われており、 魔獣狩りなどで外へ赴いた時などは平民 たちの家で食事を振る舞われるなんてこと もそう珍しくはないのである。それより 冒険者がこんなところで何をしていたんだ い?この先の湖で祠の修繕以来を受けて それに向かう途中よ。その道中白と見えた あなたの顔が少し知り合いに似ていてね。 ついてしまったよ。ペコリと頭を下げる タオだが上使いでアルベルトを見る目は どこかじゃに見える。怪しい。シルファが 無表情のまま馬から降りタオの前に 立ちふがる。怪しいですね、この女。気に なったなら堂々と声をかければいいのに。 なぜ気配を決して近づくのです?そもそも 喋り方からして怪しいではありませんか? なあ。 こ、この喋り方は単なる鉛りある。気配 だって別に消したわけじゃなく、そういう 呼吸が癖になってるだけよ。ああ、 なるほど。みんながタオの気配を感じ なかったのは木の呼吸のおかげか。俺だけ が感じ取れたのは同じく木が使えるから だろう。近づいた。今ならわかる。木の 呼吸を行うタオは体内の気を散らさず循環 させているため、あまり外へ漏れ出てい ないのだ。ほう。では先国からアルベルト 様に邪し戦を向けているのはただイケメン だなと思っているだけよ。じゃなし線 なんてとんでもない。分かりやすく同揺 するタオにシルファは随詰めよる。ないの かあるのかはっきりしなさい。シルファ辺 にしてあげなさい。えっと、タオ君も楽に するといい。アルベルトが声をかけると、 シルファは一瞬タオを睨んだ後、すぐに 後ろへ下がった。それでもいつでも動ける よう絵に指先を当てている。タオは緊張が 切れたのか、大きく息を吐いて腰を下ろし た。 ありがとね、アルベルト様。助かったよ。 この人美人だけどとんでもなく怖いね。 ところでタオ、僕が知り合いに似ている らしいが、僕は君を見たことがないんだ。 人違いではないのかい?ふむ。確かにあた らしているのはロベルト。名前違うよ。 それにアルベルト様とは少し雰囲気も 異なるね。げ、タオのやつ俺のことを探し てたのかよ。いきなり飛んで逃げたからな 。探していてもおかしくはないか。はまあ 姿を変えてたし気づくことはないだろう。 ちらりと視線を向けるとタオが俺を元検し ていた。むむ。あの子どこかロベルトと木 の雰囲気が似てるよ。でも明らかに姿が 違うね。思い過ごし 嫌でもタオは俺を見ながらうんうん唸って いる。さすがに分かりはしないだろうが 心臓に悪いな。 土シルファの牧刀は土の壁に埋まり抜け なくなる。無理やり抜こうとしている間に 俺はその背後へと回り込む。取った。牧刀 をシルファへと走らせ、首元で止めるはず だった。しかし目の前にいたはずの シルファは牧刀を残したまま姿を消してい た。うっそ。左右に目を動かすがシルファ の姿はないとなれば後ろ振り向くがいない ということは上即座に火球を念じ上空へ 向けて放つ残念下ですよ。また下から 聞こえる声に見下ろすとシルファが笑顔で 俺の真下にいた。驚く間もなく両足を掴ま れ転ばされてしまう。そのまままたがられ マウントを取らえてしまった。 にっこりと微笑むシルファを見上げ、俺は 目をつる。負けました。はい、私の勝ち です。よいしょっと。これでいいんですか ?ロイド様。シルファは油のたっぷり注が れた水瓶を俺の部屋の隅に置く。多分と 水面が波打った。ありがとう。でもいいの ?1本取れなかったのに。一瞬とはいえ 思わず本気を出してしまいました。1本 取られたようなものですよ。それにしても 本気を出したロイド様はこれほどまでにお 強くなられていたのですね。シルファは 嬉しございます。ぐす。またも涙む シルファ。やめてくれ。恥ずかしいから。 俺が本気を出して戦ったことがよほど 嬉しいらしい。かなり限定した状態での 本気だったのだが、まあ喜んでくれてるん だからよしとしよう。先日のあまりにふけ たおいぶりどうにかなってしまったのかと 思いましたが、調子を取り戻していただけ たようで幸いですわ。ふ。微笑みを 浮かべるシルファを見て俺の右手が ブルブルと震えている。グリモのやつ よほどビビっているのか。今日はずっと 引っ込んだままだ。先日の堅術ごっこで 痛めつけられたのが相当トラウマらしい。 あわ、あの時はちょっと体調が悪くてね。 Aスランプというやつですね。そういう時 は誰にでもあるものです。それを抜け出す のには1にも2にも鍛錬あるのみ。実際 スランプを抜けたロイド様の動きはとても 素晴らしいものでした。魔術と剣術の融合 。このシルファ四国感復いたしました。 シルファはそう言ってうやうやしく霊を する。堅術も魔術もまだまだ拙い。でも ロイド様は発展途上そして凄まじい速度で 腕を上げていらっしゃる。魔術が使える 剣士自体とても数が少ないのに堅術レベル はわずか10歳とは思えません。それに 魔術に関する造形はアルベルト様も一目 置かれるほどです。 ああ、なんと素晴らしいのでしょう。成長 したロイド様には騎士団長や牽制の称号 すら不り合いかもしれません。そんな方の 指導薬をやらせていただけるなんてこの シルファ光栄四国でございます。何を ブツブツ言っているのだろう。さっきから 俺を見る目がなんか怖いんだが。そういえ ばシルファは以前チャールズに俺の現術の 腕をすごく評価しているとか言ってたっけ か。いや、今回は魔術を使っただけだし、 そこまで評価は変わらないだろう。そう 思いたい。うん。今したロイド様が使われ たのは魔獣使いの技。アリーゼの力は天生 の際によるもの。自覚がないがゆえに アンコントローラブルですが、ロイド様は 確実に自覚して使われていた。しかも他の 魔獣使いはアリーゼ様の前ではまともに コントロールできなくなっていたのにあれ ほど見事にこのままアリーゼを超える 魔獣使いの技を習得していただければ 集まってくる動物たちを追い払って いただけるかもしれません。ここが動物 だらけなせいで他のメイドたちは怖がって 近寄りもしないし餌やり汗も大変。おかげ で私の休みはなくショッピングやカフェに 行く暇もなし。ええ、そうです。ともここ は是非ともロイド様に頑張っていただかね ば何か強烈な念を感じ振り向くとエリスが 期待を込めたような目で俺をじっと見つめ ている。ロイド様またいらしてください。 アリーゼ様はもっと色々なことを教え られるようですよ。まあナイスだわ、 エリス。え、そうよロイド。私はもっと たくさんのことを教えてあげられますから 。だから是非また来てね。各かに魔獣使い の技がこれだけなはずがないよな。また 何か疑問が生まれたら聞きに来るとしよう 。あまりまともな返事は期待できないけど な。容姿しろ。いい子だぞ。オン。宣投げ たボールを取ってきた白の頭を撫でてやる 。魔力の性質変化を利用したイメージの 共有はかなり便利でこれを使えば大抵の 行動はさせられるようになっていた。 ちなみにさっきもただ普通に投げたわけで はなくめちゃくちゃ高く投げた。風景 トマ術を使って城の上壁くらいの高さにだ 。それを壁と壁の間を登らせて鳥に行かせ たのである。魔獣ならではの動きだ。やる な。白。ただ動き回る白を常時魔力でつい でおくのはそれなりに負担なため魔力刻印 を用いて命令したい時だけ魔力を飛ばして 白と繋がることで解決した。とりあえず これで日常生活に慣れさせていくか。 ヤーロイド。そんなことを考えていると 芝フの向こうからアルベルトが歩いてくる 。第2王子アルベルト俺のここの頭上の兄 で金髪聴心のイケメンだ。魔術に関しては かなりの腕前で俺をよく魔術の訓練に連れ て行ってくれる。ちなみに大い継承候補と 噂されているようだ。地子供だから呼吸量 が少なくそれで聞いていないのかならば 直接食らうがいい。パズは大きく息を 吸い込むと真っ黒な煙を勢いよく吐き出し てきた。黙々と黒園が俺を包み込む。 煙目を閉じ、パタパタと手を振って払う。 くなもん吹きかけやがってびっくりする じゃないか。しかもなんか変な匂いがする し歯を磨いてないんじゃないか。俺が 咳込みながら煙を抜けるとその先ではパズ が驚愕の表情を浮かべていた。なんだと? なんだとじゃないよ。いきなり何するんだ お前。た息を吐く俺を見てパズは息を飲ん でいる。木貴様、我が魔力を食らって何と もないのか。ん、別にどうもないけど。 さっきから何を驚いているのだろう。もし かして何か攻撃でもしてたのだろうか。 そういえば何か甘い香りがするような。首 をかしげているとグリモガグパッと口を 開けた。はは。てめえのく息なんて聞か ないとよ。俺の手のひグリモを見たパズは 驚いたのか目を丸くした。ぬ。お前は魔人 か。なぜ人間の手のひにいる。う、 うるせえな。てめえにゃ関係ねえだろ。 こっちにゃこっちの都合があるんだよ。 ふむ。そうかなるほど。お前はその人間の 使い間となっているのか。大型復活の際に 好きでも使えて強制的に獣魔契約を強い られたのであろうが人間ごときに使い間に されるなど魔人の風情にもおけん。全く もって投げかわしい。同じ魔人として 恥ずかしいぞ。へえ、そうなのか。各かに 閉じ込められていたのだからグリモも 本調子じゃなかったんだろうな。だが我は そのような油断はせぬ。万全を騎士復活し 、晩弱の備えで動いているのだ。見たで あろう我が軍勢をタオがアルベルトを食事 に誘っている。おいおい、相手は一応王子 だぞ。なんというか強いな。ロイド様 ちょっといいですかい?心妙な口調で グリモが言う。どうしたんだい?あの祠ら 思い出しやしたぜ。あれは俺と同じ魔人が 封じられている祠だ。何?しかしあの祠 破壊されているようだが。ええ、中の魔人 は外に出た後でしょう。そしてかなり近く に癒すグリモの言葉とこ応するように母と 1匹のベアウルフの身体が大きく跳ねる。 2本足で立ったベアウルフはだらんと力 なく両腕を下ろした。に息を吹き返したの か。全員武器を取れアルベルトの号霊で この絵たちがベアウルフを取り囲む。だが 起き上がったのは1匹だけではなかった。 倒れていたベアウルフたちが次々と 起き上がってくる。よく見ればその身体に はうっすらと黒いモヤのようなものが かかっていた。くふ。人間どもがなかなか やりおるではないか。エアウルフの口の中 からしがれた声が聞こえてきた。鋭い牙の 奥に覗く青白い顔は老人のようでもあり猿 のようでもある。異様に大きい目と額体額 に生えた鋭く長い角もちろん人間ではあり えない。その異様さにこの絵たちは怯えん でいるな。何者だき様アルベルトが 振り絞るように声をあげると老人は広格を 励む君に笑う。我はパズ。魔人パズよ。 愚かな人間どもよ。よくも我が眷属を 痛めつけてくれたな。その代償命にて 支払ってもらうぞ。老人パズはベアウルフ に口を閉ざさせると2本足で立ち上がら せる。その巨はパズの魔力かさらにさらに 大きく見えた。ベアウルフのシンクの目に 老人の災わい踊りじしい目が重なった。 準備を終えて翌日、俺たちは魔獣狩りに 向かうことにした。アルベルと引き入いる この絵たちが15人は馬に乗り踊りじれが 付与した武器を持っている。彼らに護衛さ れるようにアルベルトその隣に俺が少し 後ろをシルファがついてくる。そういえば ロイドは城を出るのは初めてだったね。 どうだい?外の景色を見た感想は実は ちょいちょい抜け出してるんだけどな。 もっと言うと前世で橋がない平民暮らし だったので外の景色なんてそう珍しくは ないものである。はい。いろんな人たちが たくさんいて見ていて飽きないですね。ま 、そんなこと言うはずないけど全力で喜ん でおけばまた連れてってもらえるしね。俺 の目ろみ通りアルベルトは満足に頷いて いる。あら、アルベルト様よ。タを組んで どこへ行くかしら?きっと魔獣狩りよ。あ 、こっち見たわ。ひゃあ。アルベルト様。 街中を歩いていると裏たちがアルベルトを 見て黄色い声をあげている。モテモテだな 。確かにアルベルトはどこから見ても完璧 な王子様、世の女性たちがキャーキャー 言うのも無理はあるまい。ところであの 小さい子は誰かしら?初めて見るわ。立派 な服を着ているし君なのかも。うん。 可愛らしい顔立ちではあるけどアルベルト 様と比べるとね。同時にお礼へも視線が 注がえているようだ。あまり興味もなさ そうだけれど、俺がそんなことを考えて いると、シルファが重もしくた息を吐いた 。そして女性たちをきっと睨みつける。 女性たちはきっと悲鳴をあげ、そ草さと 群衆へと紛れていった。ふう。世の女性 たちは分かっていませんね。確かに アルベルト様は素晴らし方です。ですが ロイド様も負けず劣らず素晴らしい。いえ 、将来性を神すればアルベルト様をも 超える罪なんと見る目のない。同じ女とし て投げかわしいことです。何をブツブツ 言ってるのだろうか。さっきが漏れてて 怖いんですけど。少し離れよう。俺は馬の 腹を蹴り前へと進ませるのだった。全く 呆えたものか関心したものか一応聞くが 魔術書以外には興味はないのかな。申し訳 ありませんが。ふむ。そうだろうな。 やはり城でやることもそろそろ限界がある よな。アルベルトについていればたまに 射場に連れて行ってもらったりできるが、 それでも大っぴらには動けない。せめて もう少し上のレベルの魔術書があればいい んだが。そういえば城の地下にショ庫が あったっけ。アルベルトがぽつりと漏らし た言葉に俺の耳が反応する。諸庫には あまりの危険さ故えに取り扱いを禁じられ た魔所の類いがたくさん封印されていると 聞く。その中には金所も多数含まれており 、昔この国を滅亡寸前まで追い込んだ魔人 が封印されたものもあるらしい。魔女とは 本物に魔力を込めた魔道具のようなもので 誰が使っても効果を発揮するのが特徴だ。 ただその作成にはかなり高度な魔術知識と 時間が必要とされるためその貴調査は魔術 書とは比べ物にならない。初級魔術を封じ たものでさえなかなか市場には出回らず白 にも数札しかないので俺もじっくり見た ことはない。特に強大な魔術が込められた ものはあまりの危険さ故えに禁止扱いされ 国で厳重に保管されておりの際にしか使わ れないと聞く。以前どこかの対戦で近所が 使われたらしいが、それを唱えると敵軍に 雷が振り注ぎ、一瞬にして壊滅させたと いう。ただし術者はその反動で50年以上 年を取ってしまったとか魔人を封じる なんて魔術が込められた金書がどんなもの かなど全く想像もつかない。どんな術式を 編み込んであるのだろう。すごく気になる 。 小さい頃に随分脅されたものだ。悪いことをする子は所に封じられた魔人に食べられちゃいますよなんてな。 ははは。 言われてみれば確かに城の地下には不自然に強力な結界が展開されているのを感じていた。きっと国の重要書物などが入っているのだろうとあまり興味を持たなかったがそういうことなら話は別だ。画然クワクしてきたぞ。 アルベルト兄さん、その話もっと詳しく 聞かせてくれませんか?おいおい、ロイド 、妙に目を輝かせているじゃないか。 まさか入ろうとしてるんじゃないだろうな 。いきなり釘を刺され同揺しつつも何も なかった風を予想笑顔を返した。や、やだ な。そんなことするはずがないでしょう。 アルベルト兄さん。その割には笑顔が引きつっているようだがも元も元踊り地んなものですよ。あはあはははは。 なんとか受けこえするが同様の正くなってしまう。どうにも演技をするのは苦手だ。しばらくじっと俺を見ていたアルベルトだがすぐに口元を緩めた。まあな。 そもそも城の地下には城の魔術師が 住人係かりで編み込んだ結界が貼られて いる。人目を盗んではいるなど不可能だ。 僕でも入るには許可が必要だしね。 アルベルト兄さんは入ったことがあるん ですか?ああと言っても入り口だけだがね 。というかそれ以上は入れなかったんだ。 奥から発せられるわ踊りじしい魔力の渦。 思い出しただけでもおじけが出る。魔人が 封じられた金所があるという話も信じて しまうよ。ブルルと身体を振わせる アルベルト。演技ではない。少しだけ顔が 青ざめていた。どうやら本当のようである と。まあ、そんなわけだ。ロイド、お前は 少し変わっているが無茶をする子ではない 。まさか行くわけがないと思うが。はい。 行くわけがありませんとも。俺は アルベルトの問いに頷いて返すのだった。 魔術師として大切なものはまずは家柄、次 に才能、そして最後に努力である。魔術師 の素ウィリアムボルド。魔術学園の入学式 学長の挨拶で1番最初に言われた言葉だ。 魔術師というのはまず家柄と血筋が大事で それから才能努力なんてものはほとんど 意味がないと続けられた。家柄は言わず もがな、古くから続く勇正しい家には非少 な魔術書と唸るほどの材力が受け継がれ、 代々積み重ねられた決脈は魔術師として 有利になるようより濃く深く洗練されて いく。才能も当然大事だ。魔術を扱う センス、独力、再現力、理解力、身体能力 、才能に優れたものはしばしば家柄の確保 も量する。そして最後に努力だが、これは 努力が無駄というわけではない。努力は ただの前提。魔術師を心す以上、心身とも に鍛え上げ、日々の修行は欠かさず魔術書 を読み込むなんてことはみんながやって いる。だから日々懸命に励みなさい。挨拶 はそう締めくられた。まあ、しかしそんな ことはどうでも良かった。俺は庶民の 生まれで大した才能もないと言われていた が、魔術がただ好きだった。何もない ところから炎や氷、雷が生まれる神秘、 術式によって様々な顔を見せる奇跡。それ が自分の手で行われるという私服。あっと いう間に魔術の取り子なった俺にとって この魔術学園での生活は最高だった。だが そんな日は終わりを迎えることとなる。 ことの発端はとある公爵家尺借難の魔術書 が登難された事件。誇りある貴族が盗み などするはずがない。そう言って彼が疑い の目を向けたのは魔術学園唯一庶民の 生まれである俺だった。行け。放たれた 火球が高速回転しながら1番高得点の区の 的を狙って飛んでいく。ちなみにこいつは 強烈な横回転をかけている。やや左に 曲がって当たるはずだ。火球は俺の予定 通り飛んでいきの縁りをかめた。倒れ なかったためこれは得典にはならない。だ がこれでいい。敵の真ん中に当ててあまり 注目されても困るから、あえてギリギリ 当たっても倒れないポイントを狙ったのだ 。この回転数、角度、射室速度で打てば 命中するのは計算通りだが、実際やって みると案外思った通りには飛ばないものだ からな。実験は大事だ。惜しかったね、 ロイド。では僕の番だ。今度は俺に変わっ てアルベルトが的の前に立つ。そして集中 し、手元に生み出した火球を放った。俺の より回りは大きな火球か真っすぐに飛んで いき、俺が倒し損ねた的の中央に命中した 。お見事です。アルベルト兄さん、 ありがとう。さあ、次はロイドだよ。今度 は俺が的の前に立つ。次は下から上に 競り上がっていくように回転を加えて火球 を放つ。球は俺の思った通りの曲線を描き 、的の上部をかめた。次もその次も火球は 俺の思い通りの奇跡を描き狙い通りの箇所 にあたる。ふむふむ。魔力級に回転力を 加えて変化させるのは悪くないな。普通に コントロールして曲げるよりも圧倒的に 魔力を使わずに住むし速度も比較になら ない。実験成功といったところか。そんな ことを考えていると、遠くからひそひそ声 が聞こえてきた。アルベルト様はさすがだ な。見事に全て命中させておられる。それ に比べてロイド様はやはり子供だ。高徳点 の的ばかり狙って外しておられる。自分に あったのを狙えば良いのに。俺たちを見て いた魔術師の言葉だ。よしよし。うまく ごまかせているようである。やれやれ。 お前たち見ててわからないのか?すると いきなりアルベルトが魔術師たちに声を かけた。う、まさか俺のやっていることに 気づいたのか?ドキドキしながら聞き耳を 立てる。かすっているだけとはいえ、 ロイドが放った魔術は全て的に命中して いる。しかも1番小さな区間にな。それに わずかだが火球が敵に向かって動いていた 。おそらく制御系統魔術の才能があるの だろう。おお。そ、そうだったのですか? それは気づきません。全く不穴だな。お前 たちはふう。どうやら完全にバレている わけではないようである。ちなみに制御 系統魔術は7歳の頃に極めた。俺がよく その手の本を読んでいたからそう勘違いし てくれたのだろう。ロイドは魔術の才能が ある。小さな頃から才能を伸ばしていけば ゆくゆくは大魔術師や賢者も夢ではあるま 。今のうちにこうして仲良くしておけば僕 が大いに着く頃にはきっと大きな力になっ てくれるだろう。アルベルトは微笑みを 浮かべながら小声で何か言っている。よく 聞こえないが。ま、いいか。俺には関係 なさそうだしね。アルベルト 兄さん大丈夫ですか?パズを倒した俺は 陸地に戻り、倒れていたを起こす。すでにずの魔力の影響は抜けていたようで、すぐに目を覚ました。ロイド、一体何がはみんなは無事か?魔人はどうなった?上がり、キョロキョロとりを見渡す。 しまったな。どう説明したもんか。 まさか俺が倒したとは言えないし。 落ち着いてください。アルベルト兄さんへ 。エトですね。そう。俺も気絶してて起き たらみんなが倒れてたんです。魔人もどこ にもいませんでした。慌てて言い作ろうと アルベルトはどこか納得していなさそうな 顔をした。そうか。すまない。取り乱した ようだ。とりあえずみんなを起こそう。 はい。それでもなんとかごまかせたようで ある。アンドの息を吐いていると他の者 たちも起き上がり始めた。アルベルトは 全員の無事を確認し頷く。皆で何よりだ。 魔人に襲われたにも関わらず命があったの は奇跡としか言いようがある前だが魔人と の戦闘中僕は奴の出す黒いモヤを浴びて気 を失いなぜ奴がいなくなったのか覚えてい ないのだ。誰か見たものはいるか? アルベルトは全員を見渡すが、誰も声を あげるものはいない。シルファも首を振っ て返した。ふう。助かった。どうやら俺の 正体はバレてないようだな。あ、見たよ。 ぶタオの言葉に思わず吹き出してしまう。 どうかしましたか?ロイド様。いや、別に シルファに背中をさせられながら何度も 咳込む。まさか見られた?俺はドキドキし ながらタオの言葉に耳を傾ける。倒れた 私たちを助けて魔人を倒したのはロベルト よ。ぶ思わずもう1度吹き出したロイド様 。ゲほゲほ咳む俺の背中をシルファが心配 そうに何度も撫でた。ロベルトと言うと 以前タオを助けた冒険者だったか。うん。 私が意識を失いかけ、もうダめかと思った その時に殺そうと登場したよ。そして魔人 と退治し、湖の上ですっごい戦いを 繰り広げたね。魔人の攻撃を物ともせず とんでもない魔術を打ち込んであっさりと 勝利したよ。さすがは私と将来を誓い合っ た中ね。透け立ちするある。おお。 と完成が上がる。タオ、よく来てくれた。 助かったよ。間に合ってよかったよ。 さっさとケ散らすね。アルベルトの言葉に ウインクを返すとタオは魔獣の群れを相手 に戦い始めた。その活躍はまさに四士ふ人 。身軽なタオは無人に戦場をかけ回り隙を 見せたベアウルフから仕留めていく。俺 たちが防御重視で戦っていたこともあり、 ちょうどハサミ打ちのような形となり、 魔獣たちはどんどん数を減らしていった。 まさか本当にスケットタオが来るとは思わ なかったぜ。タオの前で気を使えば俺の 正体がバレてしまうし、戦いも長引きはし ないだろう。ああ、もう終わったな。俺は やる気なく火球を放つのだった。これで ラスト王。タオの気候団で最後に残った ベアウルフが大木に叩きつけられ気を失う 。周りに倒れている10数匹のベアウルフ たちはもはや動くこと叶わない。うお、俺 たちの勝利だ。この絵たちが互いに身体を 抱き、喜びを分かち合っている。わあ、 残念だ。もう少し楽しみたかったのに。 ふう。なんとか全部倒せたね。タオが額体 の汗を拭いを整えていると、アルベルトが 握手を求めて両手を差し出した。 ありがとう。本当に助かった。気にしなく ていいね。間に合ってよかったよ。ふひ。 タオが握手を返す。めっちゃ嬉しそうな顔 でアルベルトの手を握ぎしている。 アルベルトは若干引いていたとところで タオ。よく僕たちが魔獣に襲われていると 分かったね。うん。祠は高いところにある でしょう。ちょうどアルベルト様たちが 魔獣の群れに襲われてるところが見えたよ 。タオが指刺さしたところ、切り立った崖 の上には石の祠が見えた。ただ祠が古さ ゆえかほとんど崩れている。あれを修繕 するのは大変だろう。随分崩れているね。 そういえば修繕に向かったのだったか。 中断させてしまったようだ。僕たちが後で 手伝おう。命を助けてもらったレイだ。 それとても助かるね。お礼するよ。よかっ たら今度食事でもどうね?うぐ。身体が 痛くて思ったように動けない。シルファの 全力をコピーしたからだろう。あと若い からすぐ筋肉痛が来たんだろうな。なんせ 10歳だし。ひ、筋肉痛すか。うん。これ 以上の運動は控えた方がいいだろう。そう 言って腕をマッサージする。あまり無理 すると治りが遅くなるもんな。そんな俺を 見てグリモはなぜか呆れた様子だ。ぐふ ふざけおって。そんな俺礼へ繰り出される パズの打撃。打撃打撃。魔力消壁が 痛々しい岸音を上げていた。やはりかなり のパワーである。なあ、ちょっと聞きたい んだけど、そんなに強いのになぜ魔獣を 集めてたんだ。知れたこと。我1人が強く なるより部下を集めた方がより効率的に 戦力を増大できるからよ。強くなるために 仲間を増やしたってことか。ああ、そうだ 。苦労と努力を重ねた日々だった。 わざわざ魔獣の住みやすい環境を整えて やり、扱いやすくなる様子も繰り返した。 面倒極まりない作業だったが、それも ようやくようやくこれからという時だった のに。貴様のせいで ガッスンと怒りに任せた一撃で俺の身体は 中に飛ばされる。強烈な一撃により魔力 衝壁は粉々なに砕けった。二ばれ だが放たれた魔力並は俺ので消滅した。俺 の前に貼られた透明な壁を見てパズは 下打ちをする。地また魔力消壁か。だが そんなもの何度でも破壊して左右を見渡し たパズが言いかけた言葉を飲み込む。展開 したのは魔力消壁ではなく結界だ。空間 系統魔術次元展かなり魔力を食うので短 時間しか持たないがあらゆる攻撃を通さぬ 次元の壁それでパズを包み込んだのだん 俺はふと思い立つ グリモは魔人に魔術は聞かないと言ってた が結局聞くのか聞かないのかどっちなの だろう魔人と遭遇する機会なんてそうは ないだろうし試してみるべきだよな20 俺は右手の口を開き、呪文の影を開始する 。新内岩牙大塩熱 円牙列空嵐し土水風4系統も神魔術を ジぐりに100 高速術式を展開し本来の3倍速にて 編み込んでいく。翌日大量の件と共に アルベルトが俺の部屋を訪れた。100本 以上はあるだろうか。 煮を引く従車もとても重にしている。アルベルトはいつも通り爽やかな笑を向けてきた。や、おはよう。 約束通りこの絵たちの剣を集めてきたよ。これはすごいですね。昨日のことをみんなに話したら今朝こんなにたくさんの件を持ってきてね。 1人で30 本持ってきたものもくらいだよ。よほど不術をかけて欲しいらしいね。 多分違うな。アルベルトが俺のことを話し たからその点数稼ぎとして剣を持ってきた のだろう。主人が剣を集めよと言えばそれ に使える騎士たちなら剣の10本や20本 集めてくるよな。そこまで考えてなかった が嬉しい誤参だ。ロイドが不魔術を使う よう見てみたかったがこれから経済の授業 でね。とても残念だがこれで失礼するよ。 ありがとうございます。アルベルト兄さん 。アルベルトは俺にウインクを1つして扉 を閉めた。良かったですね、ロイド様。 これだけありゃ相クラでも不術を試せます ぜ。そうだな。不魔術は武器にかなりの 負担をかけるし、失敗の可能性も高い。数 はあるに越したことはない。魔術に使用 するまずい液だが、あまり強力な術式を 編み込むと武器を汚染する。それは金属の つがりを蝕み、その結果簡単にへし折れて しまうかと言って術式を弱めれば貴重な液 を使った効果が薄い。濃すぎてもダめ、薄 すぎてもダめ。その見極めがとても難しい のだ。しかも同じ武器でも金属疲労などに より同じ術式でも負荷になる可能性もある 。その辺りは身体で覚える必要があるため 不術は大量の練習が不可欠なのだ。さて 早速始めるか。安そうな武器から扱って いこう。とはいえどれも良いものばかりだ な。神物の鉄を焼いて強くした鋼の武器が 主だが、中にはかなり高華そうな件もある 。魔剣か?これ。アルベルトに差し出す 武器だし。安物というわけにもいかないか 。まあいいや。遠慮なく使わせてもらおう 。まず手に取ったのは1番数のある鋼の剣 。この辺りから試してみるか。鋼の剣用に まずい液を小分けにして術式を編み込んで いく。とりあえず強度増加を30+男性 増加くらいでやってみるか。あの鉄の探検 と同じくらいの容量はあるだろう。術式を 編み込んだまずい液を1本目の鋼の剣に 塗りかけて乾かす。おお、そうだ。群れ ないはずの魔獣をどうやって集めたの だろう。すごく気になった俺は思わず 尋ねる。一体どうやってこんな数のベア ウルフを集めたんだ。くふ知れたこと。 本来は決して群れぬ魔獣どもをこの森に 集めるため餌となる超獣たちを我が魔力を 餌に大量に集めたのだよ。そうすれば魔力 と餌に溢れたこの地に魔獣が集まってくる 。その中で生まれた晩の親を殺し子だけを 集め育てあげたのだ。本来は群れぬはずの 魔獣だが幼中の頃から集団で育てればそれ が普通となるのだよ。まあおかげでかなり 苦労させられたがその回あってみよ。 この軍勢をこれだけの魔獣を相手に勝てるものなど存在すまい。くははは。 親を殺し子供をさって小さい頃から調京するとはなんという悪いやつだ。俺でもそんなことはやらないぞ。大笑いするパズを見てグリモが声をあげる。ああ、そのちょっといいか。ま、抜けな魔人。 お前さん、それいつからやっているんだ? ざっと100年だな。割れながら苦し藤さ せられたぞ。そりゃそうだろうな。グリモ は呆れた顔で息を吐いている。100年 気くなるような話である。魔人である グリモから見てもすごいことなんだろう。 準備を終えた我は年には念を入れ手に村を 襲わせた。そうすればこの国の軍が出て くるだろうからな。それに勝利すれば我が 軍勢の力は証明される。そしてカプきまで に勝利した。倒れぬ魔獣相手に貴様らは なす術がなかったであろう。今こそ進行の 準備は整ったのだ。ふは。高笑いするパズ をグリモは鼻で笑った。おいおい、カプ なきまでに叩きのめしただと。どう見ても ここに1人残っているじゃねえか。むああ 、そうだな。日な子供とその使い間がな。 問題ない。すぐにすりつぶしてやる。パズ が手を上げるとベアウルフたちが俺たちを 取り囲む。目を自ばらせ唸り声をあげてい た。さあ行け。そやつらを食い殺すのだ。 おお。飛びかかってきたベアウルフたちが 鋭い爪と牙を俺へと突き立てようとした その瞬間である。ベアウルフたちは俺への 攻撃を止めるとそのまま着地し俺の橋元へ 伏せた。わあ、すごいですな。時々一般人 に解放しているらしいよ。動物園として 国内でも珍しい同植物が見れるからと解放 の日は大勢の人が訪れる。 ちなみにその時の案内人はエリス。 アリーゼがやりたがっていたが、それは さすがに止められていた。部屋の中央に ある白いテーブルにアリーゼと共に座った 。エリス、お茶を用意してちょうだい。 かしこまりました。エリスは頭を下げると いつの間にか手にしていたTで茶を注ぐ。 ハーブの良い香りが辺りに広がり、 アリーゼは心地よさげに目をつる。早速 ですが、アリーゼさんの魔獣を見せて もらいたいんですけど。あらせっかじさん ね。ふふ。分かったわ。ロイドの頼みです もの。リルアリーゼが呼ぶと建物の屋根 からふわっとした毛玉が起き上がる。 さらりとした長い足、全長ほどもある長い 尻尾。ぴょコンと立った耳が動き、主人で あるアリーゼの方を向いた。ビルと呼ばれ た巨大な狼は力強く跳ねるとアリーゼの元 へ降り立つ。金色の毛並と金色の瞳の 美しい魔獣。背の高さは3mはあるだろう か。すごい威圧感である。紹介するわ。 この子はリルよ。さ、ご挨拶なさい。ウン か高い声でリルが泣くと白が俺の後ろに 隠れた。撤回から怖いのだろうか。それで も白は興味深ぶげにリルをじっと見上げて いる。こいつはレッサーフェンリルですな 。ベアウルフの上位種の割とやばめな魔獣 ですぜ。上位種かだから白も興味深かげな のかもな。フェンリルってのは警戒心が 強いため滅多に確認されないと聞いたこと がある。戦闘力も高く倍でドラゴンを買っ たりもするらしい。血闘シュレッサーとは いえ、そんな魔獣を買い鳴らすなんて、 アリーゼは俺が思うよりすごいのかもしれ ない。これは教えてもらえる内容にも期待 できそうだ。お願いします。俺もアリーゼ さんとリルのように白と石疎通をしたい。 無事魔獣狩りは成功した。みんなのおかげ だ。感謝する。おお。アルベルトの言葉に この絵たちがもろテをあげて換気の声を あげる。うん。せっかく城から外に出たの にもう終わりか。結局魔獣とは戦えなかっ たし物足りないな。日はもう沈みかけて いる。今日はここで止まっては明日に しよう。気づけばもう夕暮れである。夕日 がコメに反射してとても綺麗だ。夜になっ たら抜け出して魔術の練習でもできないか ななんて考えていると。ロイド様、私たち のテントが用意できましたよ。テントの 設営を終えたシルファが俺に微笑耳てくる 。かなり小さなテントだ。こんなところで 2人で寝るのか。こっそり抜け出そうとし たら確実に目を覚ますだろうな。シルファ だし間違いない。まあ、残念だけど、今回 の外出はこれで終わりか。俺も魔獣を借り たかったな。さ、私は夕食の準備をしてき ます。ロイド様はこちらでお待ちを。 おおんとシルファの声と重なるように低い 音が聞こえる。犬の吠え声。いや、これは 狼でしょうか?いや、それにしては少し声 が太いような気がする。 普通の狼はもっとか高かい声で吠える。遠すぎて聞き取りづらいがベアウルフのそれによく似ていた。おんおん。 遠覚えは徐々に近くなっていく。しかも 1 つではない。周りの森中から聞こえてくるようだ。ここまで来るとこの絵も違和感を感じたのか騒ぎ始めるな。なんだこの方向はどんどん近づいてくるぞ。 休んでいる奴ら全員出てこい。テントで 休んでいた者たちもゾろぞろと出てきた。 皆緊張したお持ちで武器を構えている。 ロイドこっちへ来い。アルベルトの元へ 小走で行くとこの絵たちが俺たちを中心に してエンジンを組む。辺りをピリピリした 空気が漂。うう。もうすぐそこで唸り声が 聞こえる。ガサり。ガサリと草むが揺れ、 そこから巨大な狼が顔を出した。やはり ベアウルフだ。やあ、ロイド、何をして いるんだい?いつものように読書をいると 爽やかな青年の声が聞こえた。振り向くと 金髪のすらりと背の高いイケメンが立って いる。俺のここの上の兄アルベルトだ。 サルーム国の第2王子で大い継承証権も第 2位だが分部ともに非常に優秀で時王との 噂も立っているほどである。アルベルトは 俺が魔術書を読んでいるのを見てニこりと 微笑む。魔術書を読んでいるんだね。僕も 一緒してもいいかな?もちろん構いません よ。アルベルト兄さんありがとう。では 失礼して。アルベルトはテーブルを挟んで 俺の正面に腰かける。手にしていたのは 政治関係の本だった。俺がテーブルに積ん でいる魔術書の山を一別し、自分も読書に 没頭し始める。他の兄たちは俺をあまり気 にしていないようだが、アルベルトはなぜ か俺をよく気にかけてくれる。多分普通に いい人なんだろうな。それにシルファと 違って俺にあ、足ろこうしろと言ってこ ないのもいい。俺はアルベルトから本に 視線を戻し、また読書に没頭し始めた。 どれくらい経っただろうかパタンという音 がしてアルベルトが本を置く。ふう。 ロイドの集中力はすごいね。こん負けだよ 。本当に魔術が好きなんだね。アルベルト が立ち上がり腕を持ち上げるとバキバキと 音が鳴った。首を傾けるとまたボキボキと 。それを見た俺は思わず苦傷する。お疲れ 様です。アルベルト兄さん。僕は気分転換 に少し身体を動かしてくるとしよう。 よかったらロイドも来るかい?射撃場です か?ああ、好きだろう。はい。俺は アルベルトの誘いに即頭する。俺は身体を 動かすのは好きではないが、アルベルトの 誘いは別だと言っても好感度がどうとか いう話ではない。後継者として期待されて いるアルベルトには様々な施設の使用権が あり、今から気分転換に行く射撃場は魔術 の練習に持ってこいなのだ。は、俺様の 螺旋クロ戦法を生身で受けたな。てめは 終わりだ。爆勢飛び上がれ。リモアールが 何やら方向を上げているその間魔力並は俺 の指先でとまっている。町から派を停止さ せ、その構造を見ているのだ。ふむふむ。 螺線であることにも黒色であることにも 特に意味はないか。それでも威力は上がっ ているのはいわゆる気の持ち用というやつ である。怒りなどの感情の高しぶりや 思い込みなどで魔術の性質が変わるという のは応にしてある。とはいえ、それは良い ことばかりではなく、時には反動を生む。 なので一時期からはあまり推奨されなく なったのだが、古代魔術はそちら方面で 進化していたのかもしれない。それでここ まで威力が出せるというのも面白い と時間切れか。停止させていたことで受者 からの魔力供給が立たれ、魔力並みは消滅 してしまった。まあ観察は十分か。そこ まで複雑なものでもなかったし、消えた 魔力並の先でグリモワールは氷学の表情を 浮かべている。ば、バカな俺の最大威力の 魔術だぞ。あれを使えるようになるのに 何十年努力を重ねたと思ってやがる。それ をあっさりと驚愕の表情を浮かべる グリモワール。なるほど。今の魔術には 確かに相当の思考錯誤と終練が感じられる 。へ、操作。血のにむような努力の結果だ 。うん。さかし楽しかっただろう。魔術の 修行はとても楽しいものだ。魔人だって それは同じだよな。やっぱり人間も魔人も そこは同じなのだろう。うん。うん。たの ばバカか。てめえはなんだかびっくりして いるな。俺何か変なこと言ったかな?クそ 。 ふざけやがって。今度こそグリモールは 再度宣告の魔術を唱え始める。うん。同じ やつなら2度も見なくていいかな。それに あまりレベルが高いとは言えないし。古代 魔術はあまり攻撃性の高いものじゃないの かもしれない。ああ、攻撃の方はもう 大丈夫。分かったからさ。次は他のを見せ てくれよ。他のうん、何でもいいけど。 そうだね。防御魔術とか。ああ、俺が攻撃 すれば分かりやすいかな。そう言って俺は 右手をかざし魔力を集めていく。 とりあえず普通の上位魔術から行って みよう。負けたもの使いとはその名の通り 魔獣と契約。使い間として操る者たちの 総称でその期源は使い間を愛する魔術師 たちがより刺益する能力に特化させていく 過程で生まれたらしい。彼らは使い間を 操るのにも術式は使わずに魔力を利用して 念じるだけで支配するらしく、俺はそれを 試しているのだな。白と呼んでみたが、白 は俺の次の命令をキラキラした目で待つ のみだ。恋と念じてみたのだが、どうやら 伝わらないようだ。白はとても頭が良く、 俺の言葉をほとんど理解しているので、声 に出せば大抵のことは伝わる。ただし、お 手、伏、待て、お変わり、ちんちん、取っ てこいなどの簡単な命令はともかく、 例えば3週回ってワンとけのような複雑な ものでは話が変わってくる。どれくらいの 速さでどこを回ってどう泣くのか。そこ までの意味を込めるのはその一言では無理 だ。念じるだけで言うことを聞かせられる ならその辺りもなんとかなりそうなんだが な。ロイド様、術式を使って命令はでき ないんですかい?術式は世界に効率よく 干渉すべく特殊な魔術言語で書かれたもの だからな。それを理解できない城には通じ ないよ。ていうか術式を理解して持てれる 魔術師はかなり少ないしな。 俺でも現状は単語を組み換えるのが限界だ 。そういう観点から見ても日々の読書で 理解力を鍛えるのは大事なのである。結局 は言葉を魔力に乗せて伝えるのが1番早い のだ。お座り恩というわけで俺は魔力と 言葉を同時に出し反復訓練にて地道に覚え させていた。うん。だがこれは時間が かかる上に柔軟性がないしな。 細かいニュアンスは伝わらないし、何か もっといい方法はないだろうか。考えてい た俺は太ある人物を思い出す。そうだ。 アリーゼ姉さんならサルーム王国第6王女 アリーゼディサルーム。俺の3つ上の姉で 俺と同じように多い権もなく好きなことを して暮らしている。その対象はもっぱら 動物。犬猫はもちろん類に鳥類。果ては 魔獣まで飼育している奇粋の動物好きで ある。俺が白を買っても何も言われなかっ たのはアリーゼという前例があるからと いうのも大きいだろう。あまり気は進ま ないけど会いに行ってみるか。おん。俺の 言葉に白は元気よく答えるのだった。 向かった先は城の離れにある大きな塔。 その周りにある広い庭にはリスやウサギ などの小動物が俺たちを興味ぶ深ぶかげに 見ており、ヒ々の上では色取り取りの鳥 たちがえずっていた。わあ、こいつら全部 ロイド様の姉が買ってるんですかい? こんな風に話しにされてて逃げないもんす かね。うん。アリーゼ姉さんは昔から動物 に好かれやすくてね。今思えば魔力による ものなのかもと考えたんだ。高速で 迫りくるパズ。俺のそばにいたベアウルフ たちが立ちふがる。ガうぐるお。もしかし て俺を守ろうとしてくれてるのか。でも 危ないぞ。知りかせようとしたが間に合わ ない。邪魔をするな。パズが両腕を振うと ベアウルフたちは引き飛ばされた。社員 地面に叩きつけられたベアウルフたち悲鳴 をあげた。こいつ自分の眷属をなんてやつ だ。パズは倒れすベアウルフたちには目も くれず、俺目がけて体当たりをぶちかまし てきた。どすんと自動発動した魔力消壁 ごと俺の身体は湖へと吹き飛ばされる。だ が風景魔術非秘傷発動。風をまとった俺は コ面の上を滑り中央あたりで止まった。 しゃあ。翼を広げ地面を蹴り即座に追撃し てくるパズ。振り下ろされた右手から放た れる魔力派を魔力消壁で受け止めた。おい 、自分で育てた大事な眷属だろ。殴る なんてひどいじゃないか。何を言っている ?我に逆らう愚かな犬なども早や眷属でも 何でもないわ。貴様を殺した後に全て首り 殺してくれる。ひどいな。モフモフ。帝国 を作るんじゃなかったのかよ。魔獣帝国だ 。顔を真っ赤にして俺を殴りつけてくる パズ。ダメージは全くないが、それでも 魔力消壁をきしませるほどの威力。ただ 殴っただけ邪高はならない。これも魔力の 性質変化か。原列火級極大の炎を指先に 集めグリモワール目がけて放つ。ぬわあ。 炎が命中し、グリモワールは悲鳴をあげた 。あれ?なんで魔力消壁で防御しなかった のだろうか?おいグリモール 大丈夫か?慌てて声をかけると炎の中で影 が揺らめいた。見ればグリモワールの身体 には火傷1つついていない。く、驚かせ やがって。だが魔人である俺様を魔術で 倒すことはできねえよ。残念だったな。え 、そうなのか。ああ、そうさ。神刊どもが 使う神聖魔術なら少々のダメージは受ける がよ。高が魔術ごきが俺様を倒す術はねえ 。残念だったな、ロイド。俺様を復活させ た時点では積んでたのサブ。今度は滝列 水求をぶつける。滝のような水撃を食らい ながらもグリモワールは確かにダメージを 受けているように見えないわ。話を聞き やがれ無駄だと言っているだろう。 ガフアー。すごいな。本当に聞いてないの か?私列球を放ちながらつく。岩石に 押しつされながらもグリモワールは平気 そうである。これは驚きだ。魔人ンって 本当に魔術が効かないのか?一体どこまで 聞かないんだろう?知りたい、試したい。 おいててめえ。なんキラキラした目を向け て来やがる。ちょ、やめろって。おいこら 。俺は思いつく限りの魔術をグリモワール にぶつけるのだった。すみませんでした。 俺の目の前でグリモワールが両手を地面に ついた。おいおい、いきなりどうしたんだ よ。土下座なんかしてさ。許してくだせえ 、ロイド様。もう悪さはしねえ。だからな 。頼むよ。涙を流しながら訴えてくる グリモール。ちょっと攻撃魔術を数百回 ぶつけただけなのだが、よくわからん。何 でもいいが早く続きをやろう。俺はもっと 古代魔術が知りたいんだ。ひギーま、待っ てくれ。もう身体が持たねえよ。え、そう なのか。でもまだ全然物足りないんだが。 俺の言葉にグリモワールはなぜか青ざめる とざざっと後ろに下がり地面に頭を 埋め込むほどの勢いで頭を下げた。この グリモワールロイド様に精神誠意尽くす ことを誓います。使い間でも何でもなり ます。だからお願いだ。もう勘弁して くだせ。使い間かよくわからないがそこ まで言うなら今日はこの辺でやめてもいい かな。間になってくれるなら魔術の実験は いくらでもできるし。うん。悪くない。俺 はにっこり笑うとグリモールに手を 差し伸べた。分かったよ。じゃあ俺と契約 するか。えい。俺の差し出した手にグリモ ワールはすがりつく。暗い光が俺たちを 包み契約が完了した。クそ。この グリモワール様が人間の使い間になるとは なんたる屈辱だがこいつの実力は半端じゃ ねえ。十分な信頼を得た後にうまく そのかして利用してやれば俺が世界を影 から牛じることだって可能。くひ、その時 までの辛抱だぜ。ん?何物言ってるんだ? い、いいえ。なんでも何でもありませんぜ 。ドイド様皇帝2グリモワール なんだか情緒不安定なやつだな。まあいい かともあれこしてグリモールは俺の使い間 になったのである。俺に背を向け何か ブツブツ言っている。なんだろう? やっぱり剣を折りすぎて怒っているのかな ?ロイドはい。思わずピンと背筋を伸ばし てしまう。俺の想像に反して振り返った アルベルトは微笑みを浮かべていた。 ありがとう。これだけ武器があればこの絵 たちも喜ぶだろう。ところで実は父上から 魔獣の討伐を申しけられているんだが よかったらロイドも来ないか。魔獣狩り ですか?魔獣とは魔力を持つ巨大な獣の ことだ。とても知能が高く人の言葉を理解 するものもいる。基本的には人になつく ことはなく、群れも作らず単独で生活して おり、水路や畑を荒らしたり、時には小さ な村を滅ぼすこともある厄介な獣だ。前世 で1度見たことがあるが、その時は身のた 5mほどはある巨大なイノシシで町の壁を 破壊して建物をいくつも東壊させていた。 その時は警備の兵士10人係かりでなんと か追い払えたんだっけ?ちなみに王子に なって知ったことだが庶民にとっては危険 な魔獣も一部の貴族たちにとっては狩の 対象である。シャールズやアルベルトラ 兄王子たちから魔獣狩りの話は何度か聞い ていた。一度行ってみたいと思ってたんだ よな。ああ、父上から大使っていてね。 明後日この絵たちを連れて大児に行くんだ よ。どうだい?行く。行きます。2つ返事 で承諾する。大っぴらに城の外へ出られる し、この絵たちが戦うなら不魔術の効果も 実際に見る機会だ。それに魔獣と戦うので あれば試したい魔術もある。断る理由は1 つもない。お話中失礼します。アルベルト 様、私も同行してよろしいでしょうか? シルファが半保前に出てうやうやしく頭を 下げる。ああ、君はロイドの護衛権 世話係かりだからね。当然ついてくると いい。ありがとうございます。そしてまた 霊をして下がる。よし、決まりだ。それで は明後日の朝2人で僕の部屋に来るように 。分かったね。はい。俺は元気よく答え、 アルベルトの部屋を後にした。上期限で 廊下を歩く俺の後ろをシルファは音を立て ずついてくる。そういえばシルファは 魔獣って見たことある?ええ、何度か父の 魔獣狩りについて行きました。騎士団の者 たちで追い立てるのですか?すごく楽しい ですよ。きっとロイド様も気にいると思い ますよ。うん。楽しみ。満面の笑ミを返す 俺を見てシルファはやや顔を背ける。 初めての魔獣狩り日々の剣術ごっこで ロイド様の腕はかなりのものになりました し、ここらで一度実践というのも悪くは ないかもしれませんね。やはり実際に剣を 使って戦ってみなければ現術というものは 分からないですから。ロイド様も剣士とし ての自覚を持たれるちょうどいい機会です ね。それにもしかしたらロイド様の全力を 見る機会もあるかもしれません。ふっ。 楽しみになってきましたね。何をブツブツ 言ってるのだろうか。えへ、皆様方ロイド 様に興味心身なんですよ。そうか。地味な 七尾にそこまで注目もするはずがない だろう。まあいいや。とにかく明後日が 楽しみだ。やったね。すごい威力よ。 さすがはアルベルト様です。これなら奴も 立ち上がっては来ないでしょう。2人は 喜びの声をあげる。反対にアルベルトの 表情は曇っている。そうだといいがな。 と膝をつくアルベルト。呼吸は乱れ全身に 力が入らないのかガクガクと震えていた。 ま、力切れの症状だ。顔色が青くなって いる。アルベルト様 あるか?歯は全ての力を出し尽くして しまったな。魔力が限界だよ。これで生き ていたらもうどうしようもないね。力なく 笑うアルベルトを支えるタオもシルファも すでに疲労後輩といった具合だ。地の魔術 では数は癒せても魔力や疲労までは癒せ ないからな。当然この絵たちも立っている のがやっとの様子である。全員が祈るよう な顔で炎を見据える中心 と地面が揺れた。炎の中でゆらりと巨大な 影が揺らめく 人間にしてはやるではありませんか。炎を かき分け現れたのは傷1つないパズだ。 後ろにはよめきながらも立ち上がりつつ あるベアウルフたちもいる。その姿を見た 全員の顔が絶望に染まる。ば、バカな。 氷学の顔を浮かべるアルベルトを見てパズ は兄と広角をあげる。甘いですね。我は 魔人。人間の魔術など聞かないのですよ。 パズが笑うと黒い吐息が吐き出される。 気づけばそれは辺りを包み込んでいた。ぶ ぐ。この絵たちが埋めき声をもらし倒れて いく。タオもシルファもだ。みんな バタバタと倒れしていく。くわは。我が 魔力を吸い続けたものは何者であろうと 自我を失い、操り人形となるのですよ。 人間にしては持った方ですが、それもここ まで。安心しなさい。これからは我が下木 として使ってあげましょう。大笑いしてい たパズだが、すぐにその顔が怖る。視線は まっすぐお礼へと注がえていた。バカな。 なぜ我が魔力を吸い込んで意識があるのだ 。え、さあ、ローバイエルパズに俺は首を かしげて返した。時なんでわかるんだ。 見つかされたような口ごもる俺を見て アルベルトはおかしそうに笑う。はっは。 ロイドは可愛いな。いいよ。話してご覧。 お兄ちゃんが聞いてあげよう。ありがとう ございます。 えっと、そのですね、実は最近不術を勉強 中でして、試してみたいから大量の武器が 欲しいのです。よかったらアルベルト 兄さんのこの絵たちの武器を貸してもらえ ませんか?アルベルトのような上位王子に はこの踊りジ数人のこの絵がいる。当然 テレ彼らであれば数本の検所持している だろう。踊り地訓練を行っているだろう から使用感も聞きやすいしアルベルトの この絵だから話も漏れにくい。不要魔術か 。かなり使い手が少ない魔術らしいが そんなものを使えるようになるとはさすが 勉強家だな。まだ始めたばかりです。失敗 するかもしれませんし、あまり効果では ない武器で構わないのですが。ふむ。 なるほど。実験材料が欲しいというわけだ ね。 ウインクをするアルベルトに頷いて返す。 察しが早くて助かります。母はロイドの 考えてることは全て分かるよ。魔術不要し た件はこの絵たちも欲しがっていたからね 。ある程度なら武器を無駄にしても文句は 言うまい。分かった。話をつけてこよう。 ありがとうございます。アルベルトに霊を 言い、俺はその場を鳩にするのだった。 魔獣だ。まだいたのか。ぐる か。ぐお。1匹だけではない。2匹、3匹 と森の中から飛び出してくる。あっという 間に俺たちはベオールフの群れに取り囲ま れてしまった。しかもそれだけではない。 森の奥からはどんどん遠えが集まってきて いた。バカな魔獣は群れないはず。それが なぜこんなに皆老婆言えているがこれは チャンスだ。この絵たちは魔獣1匹でも 苦戦してたしこれだけいるなら俺が倒して しまっても構わんだろう。もちろん開魔術 以外を使うつもりはないがそれだけでも 十分だ。よっしゃ、テンション上がってき た。アルベルト兄さん、俺も戦います。 ああ、分かった。期待しているぞ。ロイド 来ます。シルファの声とほぼ同時に ベアウルフたちが飛びかかってくる。おく 。アルベルト様とロイド様をお守りしろ。 この絵たちは密集し、俺たちの前に壁を 作る。その奥からアルベルトが演列火球を 放った。燃え裂かる炎に焼かれの打ち回る ベアウルフ。よし、俺もやってやるぞ。 暗え。やや棒読みで放つのは火球だ。 飛び出した日の玉はベアウルフの鼻先を 焼きひませた。そこへこの絵たちの斬撃が 加わり交代させる。ロイド様、なんで もっと強力な魔術を使わないんですかい? 上位魔術の1つでも使えばこんな奴ら1発 で倒せるでしょう。だってすぐ全滅させ たら面白くないじゃないか。せっかく魔獣 相手に魔術を使う機会なのだ。どうせなら 長く楽しみたい。そうだ。倒れた魔獣に 魔術と掲けたらもっと長く楽しめるんじゃ ないか。ついでにこの絵たちにもかければ 永久期間の完成だ。割れながらナイス アイデア。悪魔ままとひらめきである。 そう。そいつはさすがにやめた方が よろしいかと思いやすが。だがグリモは ドん引きしながらダメ出しをしてきた。 各かによく考えたら血魔術でも気力までは 回復しないし長期線で木の緩んだこの絵 たちが殺される可能性もあるか。さすがに 自分の実験で人が死んだら後味が悪いし やめておくかと言って確かに火球だけだと あまり面白くなさそうだ。じゃあせめて気 を試う。覚えたばかりだから生き物相手に 浜田ほとんど検証してないしな。敵も 大い石当て放題である。俺は呼吸と共に 右手に体内の木を集めていく。タオのやっ ていた気構団だ。以前やった時は肺が めちゃくちゃ痛かったが、中魔術を ピンポイントで肺に当てながらやれば かなり痛みを柔らげることができる。よし 、行ける。 それを火球で覆ってカモフラージュし放つ 。放たれたパイプの玉飛行団はまっすぐ 飛んでいきベアウルフに命中した。ぐお 悲鳴をあげて吹っ飛ぶベアウルフだがすぐ に立ち上がってきた。いまい聞いてないか ?純粋な木の攻撃だとタオの足元にも及ば ない。ロイド様、今のは一体あ 木だよ。タオに教えてもらったんだな。俺 の言葉にグリモは驚いている。日ってのは 確か大昔に戦った異国人が使っていた技だ よな。長年の修行が必要って話だが、倒っ て小娘にあったのは数日前だろう。そんな 短期間で覚えたっていうのか。信じられ ねえ。グリモはまたドん引きしているよう だ。もしかして俺が手を抜いて長引か せようとしているとか考えているのだろう か?残念ながら全力なんだよな。やっぱり 木は難しい。それは人の 骸骨な黒いボロボロのフードをかぶり、 魔術師のような格好をしている。あ、あれ はリッチある。おお、リッチと言うと かなり高レベルの魔物じゃなかったか。 タオは無言で頷く魔物図鑑によるとリッチ とは魔術を使うアンデッド系の魔物らしい 。タオが気を感じ取れなかったのはそれが 原因だろう。俺は魔力で感じ取ったから 気づいただけだ。戦国から感じていた妙な 魔力こいつだったのか。かなり高レベルで 注意すべき魔物の一種だとか書えていた気 がする。だが、そんな魔物がなぜこんな ところに?おそらくあのリッチはぐれね。 それがここに迷いついてねじろにしたよ。 最悪。タオは肉踊りしげにつく。はぐれと は理由あってもいたダンジョンを出た魔物 のことだ。ダンジョン消滅かはたまた自ら の意思家ともあれそういった魔物は地上で 生活したり、また他のダンジョンに潜っ たりする。だがここまでレベル差がある 魔物がいることは滅多にないらしく、遭遇 した場合はパーティー全滅の危機だとか。 ここは私に任せて逃げるね。あの身の こなしなら奴の魔術もある程度買わせる。 ロベルトが逃げる時間くらいは稼げるはず よ。タオはどうするつもりだ?心配無用。 私はなんとかして逃げるね。だから早く。 言が早いか。タオはリッチに向かって 駆け出す。お、面白そうだ。逃げたふりし て感染しよう。俺は物影に隠れ戦いの様子 を見守ることにした。黒い歯を避けながら 気候弾を放つ。だがリッチは魔力消壁を 展開しそれを防ぐし下打ちをしながらも タオは魔力消壁へと突っ込んでいく。呼吸 は深く踏み込む足で地面が揺れた。津眼 とてつもない衝撃音が成り響く。見れば 魔力消壁にヒが入っていた。気を込めた 手のひ底だな。あのレベルの魔力消壁に素 で傷をつけるなんて大したもんだ。それで よというのは何かしら。はい。つい最近 魔獣を買い始めたので飼育法け方など色々 聞きたいなと思いまして紹介しますね。白 です。オン背中を撫でると白が吠える。 それを見てアリーゼは目をキラキラさせた 。あらあらあらまあまあ可愛い子ね。しろ ちゃん焼けに丸くて小さいけれどベア ウルフかしら?当たりです。北の森に アルベルト兄さんと魔獣狩りに行った時に 懐かれました。それにしてもよくわかり ましたね。本来の姿とは大きく違うはず ですが。うふふ。なんとなくそんな感じが したのよ。なんとなくね。やはりなと思い ながら俺は目を細める。以前俺が魔力の 波長を感知して生物の同一個体を識別した ようにアリーゼもまた無意識に似たような ことをしたのだろう。 魔力ってのが関係してるのよね。よく わからないけれど。はい。それで聞きたい のですな。ネーロイド。こんなところで 立ち話もなんだし中で話さない。美味しい お茶を出すわよ。あ、そうですね。つい 話し込んでしまった。中に入ればアリーゼ の魔獣もいるだろうし、それを見ながらの 方が話しやすいか。というわけで俺は アリーゼに案内され塔の中へと足を 踏み入れる。中は大広間となっており、塔 の外壁に螺線階段と小部屋がいくつかある 以外は完全に吹き抜けとなっていた。地面 には柴け池村さらに木々まで生えており、 まさに自然のままといった感じだ。それを 見たグリモが簡単をあげる。うん。さすが にそろそろこの本も読み飽きてきたかな。 俺は開いていた魔術書を読みながら呟いた 。この本を読み直すのももう何十回目 だろうか。魔術書は魔力の込められた文字 で書かれており、それを理解することに よって魔術の発言が可能となる。それだけ なら1度か2度読めば十分だが、何度も 読み込み理解を深めることで魔術の習得度 は飛躍的に上昇していくのだ。ゆえに魔術 師は魔術書を完全に理解できるまで何度で も読む。だが俺はもう図書館の魔術書は 完全に理解したので現状はずっと復讐をし ているような状態だ。もちろん復讐も大事 である。せっかく覚えた魔術も使わなけれ ば忘れるし、そうなると習得度はガクンと 落ちる。まあ、そんな日々を送っている わけだが、さすがにその繰り返しは退屈だ 。そろそろ新しい刺激が欲しいところで ある。母はロイドは魔術書ばかり読んで いるからな。たまには別の本を読んだら どうだい?目の前で本を読んでいた アルベルトが言った。俺は首を振って 答える。図書館にある魔術書は全て読み ましたから。え、ではテストしてもいいか い?アルベルトはいたずらっぽい微笑みを 浮かべると俺に問いかけてきた。除水風。 これは魔術の基礎4系統魔術と言われて いるわけだが、この図書館にはれに関する 魔術書は何冊ある?メインとして取り扱っ ているのは145冊ですね。サブテーマと して取り扱っているのも含めると232冊 。あ、でもゴーレムとかに関する本は どっちに含めればいいのか迷うな。俺の中 では制御系統なんですが、ボディの整形に は基礎4系等魔術が大きく関わってくる わけですし、どう思います?アルベルト 兄さん。俺が視線をあげると、アルベルト は目を丸くしていた。まさか本当に全部 読んだというのかい?あ、いやと言っても まだあまりよく理解してないというか。 あわ、やはり魔術は奥が深いですね。あ、 危なかった。図書館の本を全部読んでいる くらい普通だと思ったけど、この驚きから するとそうでもないようだ。アルベルトの 居かしむような視線が痛い。水形等魔術 水融合と土形等魔術土融合。お脳の液体と 個体を融合させ、新たな物質を作り出す 魔術である。それを二重で発動させれば あらゆる物体の調合が可能。小瓶に入れた 油と溶けた銀が混ざり合っていく。 黄色かった油は銀がかかりキラキラとした 液体になった。ロイド様こりゃ熱役じゃ ねえですかい?うん。よく似ているな。 月銀薬とは魔術師ギルドで売っている薬品 だ。魔法陣を描いたり、使い間を呼び出す 媒介としたり用途は様々。非常に効果だが 、それ以上に数が少なく、普通の魔術師が 購入するのはほぼ不可能。どうやって作っ ているのかと思ったが、なるほどこうして 作っていたのか。20A賞は理論上1さえ 合えば2人の魔術師で行使。ただ水融合も 土融合もかなり高レベルの魔術だし、 非戦闘系である合成系等魔術の持ち主は 少ないだろうからな。どれほどの使い手が 2人も揃わなければ作れない時点でそりゃ 数も出回らないだろう。こんなところで レシピを発見するとは運がいいな。何かに 使えるかもしれないし、ある程度は ストックしておこう。さて、あとはこいつ に赤を加えれば完成だな。月銀薬に赤を サラサラと入れていく。銀がかかった油に 落ちた粉が染み渡り、赤い煙が水中を彩る 。ぐるぐるとかき混ぜるとほとんどまずい 駅と変わらないものができた。おお、 すげえですよ、ロイド様。見事です。見た 目はな、実際に使ってみないと効果のほど は不明だよ。かと言って俺の探検はもう 不要済みだし、武器として使う機会も ほとんどないんだよな。不要失敗の可能性 もあるので、その辺に飾ってある武器で 試すわけにはいかない。 どこかに大量に武器が余ってないものか 使ってくれる人がいればなおよし。あ、 そうだ。考え込んでいるといい考えを 思いつく。そのためにはアルベルトの ところに行ってみるか。上中を探すと アルベルトは馬術の訓練中だった。俺を 見つけると馬を止め降りてきてくれた。 おはようございます。アルベルト兄さん。 やあ。おはよう。ロイドから会いに来て くれるなんて嬉しいよ。ファワー、もしか して何かお願い事でもあるのかい?街を出 た俺たちはまっすぐに森へと向かう。魔獣 の出た場所は森の奥にある小さな村。その 奥にある巨大な湖だ。昔から村の水源とし て重宝していたのだが、ある日突然魔獣が 現れるようになったらしい。困った村人 たちは冒険者ギルドに討伐を依頼したが、 報酬も安い上にまで行って魔獣を退治する なんて依頼をやりたがるものもいるわけが ない。そんなわけで結局ギルドも国へ 丸投げしたのだ。この手の公共事業は国の 仕事である。ちなみに魔獣狩りは兵の実践 訓練や貴族の娯楽などを兼ねている。 アルベルト様シルファが声を発する。その 張り詰めた気配にアルベルトとこのAたち も異変を感じ取ったのか馬を止め武器を 抜いた。もちろん俺はすでに気づいている 。独特の嫌な気が周囲から感じ取れる。 これは魔物だ。アルベルトと俺を守るよう にエンジンが組まれ、シルファがメイド服 のスカートから1本の投げナイフを 取り出した。ナイフは草むに吸い込まれて いき、ズンと何か柔らかいものに 突き刺さるような音がした。 あおおおおいで問中したらしい。草むが揺れ犬のような顔をした人型のが出てくる。あれは確かボルトだっけ?森に息し 群れで狩ルトは手先が器用で武器を扱うのが意な魔物。その量はゴブリンなどは比べ物にならない。 加えてその手に持っているのは鋼の剣で ある。それを見たこの絵たちの表情が 明らかに変わった。く、こいつらいい武器 を持ってやがるな。ああ、冒険者たちから 奪ったのだろう。これは手こずりそうだ。 身体能力が同程度ならば武器の性能差が そのまま戦力の差になることは多い。ふむ 。こちらと向こうの人数も同程度だし、 付与した武器の試し切りにちょうどいいな 。王族たるもの女性からそういう視線を 向けられることは少なくない。周り体に 言えばモテるということだが、あまり彼女 たちを甘く見るなよ。女性が僕たちを見る 目はとてもシビアだ。あまりだらしなくし ていると霊水をぶっかけられちまうぞ。は わあ。すごく真面目な顔で何を言っている んだろう、この人は。もしかして アルベルトは女性関係でひどい目にでも 会っているのだろうか。アルベルト様。 うわ。いきなり後ろから声をかけられ、 アルベルトはビクっと肩を振わせる。 振り向くと満面の笑ミを浮かべるシルファ がいた。シルファは笑顔のまま手にしたT を差し出した。驚かせて失礼いたしました 。お茶が入りましたよ。あ、ありがとう。 シルファから茶をついでもらった アルベルトはTカップをずっとすする。 そしてぶっと吹き出しそうになり、なんと か耐えた。暑かったのか渋かったのか、 はたまた両方か。アルベルトはゲホゲほと 咳込んでいる。アルベルト様と言えど、 あまりロイド様に余計な知識を与えませぬ ようお願いします。 ああ、もちろんだともそれを聞いて安心 いたしました。ではごゆっくり。シルファ はにっこり笑うと俺たちに背を向け去って いったな。怖いだろ。そう言って アルベルトは苦傷する。いや、どう考えて も自業自得だろう。水形等魔術準度上昇。 これは液体に作用する魔術で文字通り不純 物を排除するものだ。皮の水を飲料水とし たり、燃料などに混じったゴミを取ったり と使える幅は広い。ただあまり準度を上げ すぎると混合物は完全に分解されてしまう のだ。以前茶の順度を上げすぎて水にして しまったことがある。そんな繊細なことを 魔術でわあ、改めて思い出すがロイド様の 魔術は大したもんですな。俺が開発した わけじゃないよ。魔術は常に進歩している グリモがいた頃よりいろんなことができる ようになっているのさ。よし、ゴミを救っ てと。うん。綺麗になった。まずい駅は 戦国と違いかなり透明度が増しているよう に見える。そういえばこのまずい駅には何 の術式が込められているのだろう。 ちょっと見てみるか。液体に込められた 術式へと意識を集中させていく。ふむ。 これは強度増加の術式かな。物体に込める 術式の中でも最もポピュラーな術式だ。 効果な件などはこれで強化しておけば簡単 には折れない。だがこの術式相当昔から 使い回してるな。めちゃくちゃ古臭いし、 非効率な術式だ。ちょっと書き換えよう。 こんな術式はもう覇棄してもいいか?大分 容量が開いたな。これなら強度増加も3 くらい編み込める。ついでに男性増加もし ておこう。これがあると金属に粘りが出て とても丈夫になるからな。よし、こんな もんか。あは探検にもう1度してと。でき た。 手にした探検のは全国と違いピカピカだ。 試しに宝箱には当ててみると面白いように スパッと切れた。おお、見事なもんですな 。うん。いいね。そう言って木箱を漁さり 、中から取り出してきたのは赤茶色の土だ 。赤泥ですね。性鉄の際に使われる原料の 1つ。確か隣獄では良い赤泥が取れると 聞きます。な、知っているのか?ええ、本 で得た知識だけで恐縮なのですが、不魔術 を知るには家事の技術も当然必要だ。 おかげでそれなりの本を読み知識を得て いる。見れば木箱の中には様々な素材が 入っていた。おお。鉄鉱石に石炭、乳白い 石、金銀道、魔石粉すごい。いろんな素材 がたくさんありますね。 まるで宝の山だ。これだけの素材があれば 不与もやり放題、魔剣も作れるかもしれ ない。アルベルトがディアンを紹介して くれたのはあの時の約束不与魔術の応援 するというのを果たしてくれたのか。あれ 赤石や月銀役はないのですか?なんだ そりゃ。付与に使う原料の1つですが 虚しげるとリアンはごくりと息を飲んだ。 こいつ半端ねえ知識量だ。まずい液だけ ならともかくそれ以外の素材の知識も かなり豊富。ちょっとかじっただけじゃ ない。下手したら俺と同等の知識があり やがるだと。へ、あるも人が悪いぜ。 こんななりだがどうやら少しは使える らしい。こいつと一緒なら俺の夢、俺だけ のオリジナル魔剣を完成させられるかもな 。そして何かブツブツ言い始める。一体 どうしたんだろう?ロディボ えさっきまでと違う呼び方に聞き直す。 おお、お前のことだよ。ロディボ、お前 少しは不魔術ってのを分かってるじゃない か。いいだろう。認めるぜ。ちなみに俺の ことは親方と呼ぶといい。はあ。親指で 自分を刺すディアン。 なんだかわからないが、いつの間にか認め られたようである。倒したはずの魔獣の 復活による同様。それを畳みかけるように パズが方向を上げる。ぐお。それを川切り にベアウルフたちが突っ込んできた。この 絵たちも防御を試みるがすに気迫で負けて いる。その上さらなる巨体であるパズも いるのだ。誰も彼もお呼び越しである。 そんなことでパズが遠慮するはずもなく 大きく振りかぶった一撃がこの絵数人を まとめて捉える。ぐわあ。1振りでこの絵 たちは投ぎ飛ばされてしまった。続いての 蹴りを受けようとしたこの絵の剣が へし折れ地面に投げ出された。1人また 1人とパズに倒されていくこの絵たち。 レアウルフと相対していた者たちもそれを 顔色を青くする。キす強い。あれが魔人と 止められるわけがない。圧倒的な戦力差に この絵たちは繊維を失いつつあった。戦は 乱れ獣輪を待つのみと思われたその時で ある。彼らの間に一人の風が吹いた。借り ますよ。ビンとした声と共に駆け抜けたの はシルファだ。その両手にはそれぞれ この絵のさから抜き取ったでアロー剣が 握られていた。双剣が太陽の光に反射 しらりと光る。ラングリス流剣術登り送 た剣を地にすらせながらシルファはパズに 向かって走る。2本の線を地面に描き ながらパツの足元にたどり着くと垂直に 飛んだ。その登り様に繰り出される牽線 両客から銅そして肩には剣筋の跡が はっきりと残されていた。ぬぐー巨体を 駆けのりながらの凄まじい斬撃にパズは 埋めき声をあげる。トンとパズの肩を足場 にシルファは空中で反回転する。両手の剣 は逆手に握られていた。じゃあ行くとする か。アルベルトについて城の裏側にある 広場に向かう。入り口を管理している兵に 挨拶をして中に入ると一面の芝フが広がっ ていた。ここが射撃場。簡単に言えば魔術 のまと当てができる場所だ。大掛かりな 魔術の実験をする場としても使われるため 危ないので子供の俺は1人では入れないの だ。はあ。いつ来ても広いですね。城の 魔術師たちも的を狙って炎や水の魔力級を 飛ばしている。魔術を使用する感覚は人に よって異なる。例えば同じ火球を放つ場合 でも全身から集めた魔力をいつに集めて 放つ流れのスムーズさ、速さなど連度は 1人1人異なる。それを見ているだけでも 結構楽しいのだ。魔術師たちに興味心々な 俺を見てアルベルトは微笑む。母はロイド は本当に魔術が好きだな。ええ、大好き です。そう、素直に喜んでくれると連れて きた会があるというものだよ。さて、それ じゃあ僕たちもやるかい。はい。 アルベルトは頷くと兵士たちに命じて敵を 用意させる。100mほど離れた場所に1 から9までの数字が刻まれた代償様々な敵 が並んだ。人のを見るのも楽しいが、 もちろん自分でやるのが1番だ。中踊りじ で大っぴらに魔術を使う機会はないからな 。そうこうしているうちに敵の配置は 終わったようだ。ではロイドからやると いい。分かりました。敵当ては説明する までもないような簡単な競技だ。先手と 5手に分れて10回ずつ魔術級を放ち、 大きな数字の書かれた的を多く倒した方が 勝ち。それだけである。もちろん数字の 大きな的ほどサイズが小さく当てにくく なっている。的を前にして俺は魔力を指先 に集めて火球を作り出した。もちろんただ のではない。現在研究中である回転運動を 取り入れた改造魔術だ。魔術を構成する 術式を持てり、魔力級の核に回転力を持た せることでただまっすぐ飛ばすだけでなく 様々な方向への変化が可能となる。 もちろんそんなことをしなくても普通に 動きを制御して中央無人に動かすことも 可能だがそんなことをして当てても面白く ない。せっかく実験できる機会なのだから 色踊りじ試してみたいもんな。なあグリモ 。 あれって俺がお前に体を貸しているようなもんか。こっちは完全にロイド様なんで全然違いやすよ。言うなら自分は付属品のようなもんでさ。あっちはパズの野郎が魔獣の身体を乗っ取ったは実態がないので他の生物の身体と一体化できるらしい。リモが俺の右手に入っているようにパズも重の身体に入っているのだろう。 ただ向こうの主導権は完全に奴にあるよう だ。巨大ベアウルフパズが唸り声をあげ ながらこちらに歩み寄ってくる。さあ、 立ち上がる良い。我が属たちよ。パズの 言葉で今まで倒れしていたベアウルフたち に頑光が宿る。ゆっくりと立ち上がるベア ウルフたちの身体にはうっすらと黒いモヤ のようなものがまとわりついていた。あれ はパズの魔力か。魔獣とは魔力を持った 物質を食らい強く大きくなった獣だ。そう して魔獣となった獣はより強くなるために 魔力を帯びたものを好んで処すようになる 。パズは自身の魔力を与えて傷を負った 魔獣を回復させているのだろう。各か魔獣 使いなどはそうして魔獣を操っていると 書物で読んだことがある。ふむふむ。実際 に見てみるとよくわかるが、あれはただの 魔力ではないな。魔獣たちの身体が 受け入れやすいよう魔力の性質を変化させ ているように見える。各下に他人の魔力と いうのは簡単に受け入れられるようなもの ではない。ゆえにその性質を変化させ 受け入れやすくしているのだろう。強い 魔力を持つものが近くにいるとかなり気に なるしな。だから俺は普段は魔力を抑えて 活動しているのだが、これが結構疲れるん だよな。なるほど。魔力にはああいう使い 方もあるのか。面白い。ガルルグーうー。 唸り声をあげるベアウルフにこの絵たちは 後ずさる。立ち上がったベアウルフたちの 身体の傷はみるみる塞がり、心なしくなっ ているように見える。ば、バカな。倒した はずなのに。油ですか?翌朝、俺はシーツ を干しに来たシルファに声をかける。 まずい液の原料である油。まずはこれが 大量に欲しい。うん。水瓶にいっぱい 欲しいんだ。魔術の実験で使いたくて。 それは構いませんが、ふむ。そうですね。 条件があります。シルファはそう言って にやりと笑う。私から堅術ごっこで1本 取ることができたら差し上げますよ。 やっぱりそう来るだろうと思ったよ。 シルファは俺がお願い事をする時は大体 そう言って交わすのだ。いつもはそのまま 引き下がっていたが、今回はそういうわけ にはいかない。分かったよ。野郎シルファ 。俺が頷くとシルファは驚き目を丸くした 。も本当でございますか?聞き違いでは なく。うん。必要だから。じゃあ俺は準備 して中庭に行くからシルファも早く来てよ 。はあ。ボケた返事をするシルファに背を 向け、俺は中庭へと向かう。しばらくする とハカちで目元を拭いながらシルファが 現れた。う、ブス。ロイド様がこんなにも やる気を見せてくださるなんて。 シルファは嬉しございます。なぜか涙を 流して完激しているシルファ。はっきり 言ってそこまで完激されても困るんだが。 言っておくけどシルファ魔術は使わせて もらうからね。ええ、もちろんです。 いくらロイド様でも堅術のみで私から1本 取るのは難しいでしょうし、まあそんな 許可を得ずともすでに使ってはいるのだが 、要は言い訳作りである。攻撃魔術を併用 して戦えばシルファ相手に勝ってしまって も言い訳が効くだろう。さあ、いつでも いらしてください。うん。僕塔を片手で 持ち、もう片方の手で火球を生み出す。 制限は買魔術のみ。威力は加減いっぱい。 このくらいなら魔術好きの子供が使って不 自然でないレベルだろう。当然シルファの 権技はすでにコピー済みである。行くよ。 先手必勝とばかりに火球を放ち、そのすぐ 後ろをかける。できるだけ断速を遅くだ。 どうせ早く打ってもかわされるしならこう して盾として使った方がいい。無駄です。 シルファが牧刀を振うとあっさり火球は 消し飛ばされてしまった。もちろん想定 ない火球はのめくらましだ。俺は走り ながらすでに土球を発動させている。 書き消した炎の後には土の壁ができていた 。どうした?何を戸惑って嫌がるよ。 どうせあと数年で破れる封印だ。てめえも 魔術師なら見れば分かるだろう。どうせ 全員ぶっ殺すところを今壊してくれれば命 だけは助けてやろうって言うんだ。悪い話 じゃねえはずだが。グリモールは俺を見て ニヤニヤ笑っている。まさか俺が首を盾に 振ると思っているのだろうか。俺の答えは もちろん決まっている。断るな。驚く グリモワールに言葉を続ける。国を 滅ぼそうとするような悪いやをの話にする わけがないだろう。封印は俺がし直して おくよ。もう1000年くらいは壊れない ようにね。ま、ままままま待ってくれ。俺 が本に触れようとするのをグリモワールは 慌てて止める。悪かったよ。久しぶりに人 と話したからおかしなテンションになっ ちまったんだ。すまねえ。謝る。この鳥だ 。よく考えたら俺様を封じたのは何百年も 前の人間だもんな。この国の人間たちに 恨みはねえ。もちろん殺すわけがねえ。 心妙な顔で言うグリモワールを俺はと 見つめる。本当に?ああ。だからよ。封印 は解いてくれればお前さんの願いは何でも 叶えてやるぜ。そうだ。ロイドお前さんを 大金持ちにしてやるよ。俺は黄金を 生み出せるんだ。そう言ってグリモワール が手を開くとそこから金の粒が溢れ出す。 ええ、生成系統の魔術か。どうだい? ロイドが欲しいだけいくらでもくれてやる ぜ。俺は金の粒を積み上げるとふむと頷き 指で潰した。それじゃあみんな再見またね 。町へ戻った俺たちはタオと別れを告げた 。ちなみに城以外のベアウルフたちは俺に ついてはこず森に残るらしい。おそらく まだ成長していない子供たちがいるの だろうとグリムが言っていた。白に人を 襲ったりさせるなよと言っておいたがどこ まで理解しているかは不明だ。まあ俺の 言ってることは分かるっぽいし大丈夫 だろう多分。ポン大丈夫だというように 自信たっぷりに吠える城。ま、姿はどう見 てもただの犬だしな。村人たちもむやみに 怖がることはないか。ただこいつら内放 する魔力量が以前よりもずっと増えている 気がするが深く考えないようにしよう。 それから数日が経ち俺は玉座の間へと 呼び出された。アルベルトも一緒だ。いつ もなら目が合うとウインクの1つでも横し てきそうなものなのに重もしい顔をして いる。一体どうかしたのだろうか。 オーアルベルト。そしてロイドよ。よくぞ 参った。俺の心配をよそにチャールズは俺 たちを迎える。まずはアルベルトよ魔獣 討伐の人よくぞ成功させた。だが色々と トラブルがあったようだな。複数の魔獣と 魔人に襲われ、被害がなかったのは運が 良かったとしか言いようがあるま。お前は 第2王子の身だ。お前自身が優秀な魔術師 であるのも知っておる。しかしこの絵だけ を連れて行くのは行くのはいさだったと 言わざるを得ないだろうな。は、申し開き の余地もありません。シャールズの厳しい 言葉にアルベルトは神戸を垂れたままだっ た。かに言われば少し軽卒だった気もする 。魔人が出たのは計算外にしても魔獣討伐 はやはり危険が伴う行為だもんな。 アルベルトも随分反省しているようだ。 うむ。今後は慎しむように。そしてロイド よ。はい。う、やはりお説教か。俺は緊張 しながらチャールズの言葉を待つ。よく やったな。だが予想に反し、俺に投げかけ られた言葉は賞賛であった。思わず顔を あげるとシャールズは蓄えた髭の下にエミ を浮かべ頷く。アルベルトから聞いたぞ。 この絵たちに力を与え、魔獣に囲まれても 果間に立ち向かっていたと。その年で 大したものじゃ。はあ。てっきり俺も怒ら れるかと思ったのだが表紙抜けである。 チャールズはやや前のめりになり言葉を 続ける。お前の才能はシルファからもよく 聞きんでおる。堅術の腕もメキメキあげて おるようだな。与えられた課題に応じ結果 を出すというのは王として最も大事なこと の1つじゃ。どうだろう。少々慰例だが お前に時い継承権を与えようと思うのじゃ がな。おお、ここがダンジョンか。目の前 にぽっかりと開いた穴を見て俺の口元が 思わず緩む。様々な種類の魔物、さらに 魔道具などのお宝ダンジョン自体なぜのか よく分かっておらず、内部は危険なのでろ な調査がされてないのだ。だから1度入っ てみたかったんだよな。ワクワクしている とタオが追いついてきた。わあわロベルト お前めっちゃ足早いあるな。息きらし ながら呼吸を整えるタオ。あ、すまん。 忘れてた。ふう。あっという間に呼吸を 整えるタオ。魔法も使わず俺の失踪につい てくるなんて。これが木の力か。もちろん タオの持つ木も興味がある。いや、 しょっぱなからこんなにいろんなものが 見れて外に出て本当に良かったな。って これダンジョンあるか?うん。さっき ゴブリンたちがここへ逃げていくのが ちらっと見えたんだ。俺は中に入るけど タオはどうする?俺の問いにタオは 考え込んでいる。ダンジョン正直危険ある でも危険度が高い分ロベルトの好感度 を上げやすいはずね。見たところロベルト はかなりの2部人。100回は助けないと 私を好きにさせるには難しそうね。 しばらくブツブツ行った後タオは頷いた。 分かったよ。ロベルトが行くなら私も行く ね。よし、決まりだ。というわけで俺たち はダンジョンへと足を踏み入れる。中は 岩石に囲まれた洞窟。明りはないが全く 見えないというわけでもない。光る石が 各所に埋まっており、それが光原になって いるようだ。これは確か三石だったか。 術式もなしでこれだけの光を放つとは 素晴らしいな。魔術の実験に利用できそう だし、いくつか持って帰ろう。その様子を タオは呆れた様子で見ている。そんなもの 持って帰ってどうするよ。三師は ダンジョンから外に出すとただの石コに なるね。いいんだよ。理屈を知りたいだけ だから。ふん。変わってるな。こよし。 なかなか筋が良いよ。俺が気を巡らせ手元 に集めるのを見てタオが嬉しそうに手を 叩く。タオは俺が日に興味を持ったのが よほど嬉しかったのか親切にも色々と教え てくれている。教え方もうまく俺自身に 下地があったこともありおかげである程度 木の操作はできるようになっていた。 大したものね。こんな短期間で気を物に するとはびっくりよ。タオの教え方がいい んだよ。実際に気を使っているのを見 ながらだと分かりやすいしね。ま、そんな こと言って褒めても何も出ないあるよ。 タオは嬉しそうに腰をくねながら俺の背中 をツンツンしてくる。教えてくれるのは ありがたいがちょっと気持ち悪いのが たまに傷だ。しかしロベルト木の呼吸辛く ないか?慣れないうちは肺にすごく負担 かかるはずよ。そうでもないよ。なはず ないね。木の呼吸は肺が焼けつくような 痛みあるよ。あ、でもピリピリするから 長期間は無理なのに。うん。確かに痛い けどでも楽しいしね。全然苦じゃない。 前世でやってた瞑想で慣れてたからかな。 全然平気だ。そ、そうあるか。俺の言葉に 呆れ顔になる。なんか変なこと言ったかな ?それにしてもお宝が全く落ちてないな。 かなり深くまで潜っているはずなのに全く お宝に出くわさない。ダンジョンにはお宝 が眠っていると聞いていたが不良品なの だろうか。この程度の魔物しか出てこない ダンジョンじゃ1番奥に鹿は眠ってないよ 。多分このダンジョンで来たてね。ああ、 そうなのか。ダンジョンはまるで生き物の ように成長する。生まれて間もない ダンジョンにいるのは弱い魔物ばかりで 回層も浅く、ボスも弱いが見入りも少ない らしい。高レベルダンジョンはその逆で どんどん敵が強く深くなっていく。何百年 も攻略されてないダンジョンはその上には 町が立てられ人々の制業にすらなっている とか。そしてどうやらここが左を見たいよ 。階段を降りた先にてタオが立ち止まると 目の前にはぽっかりと大穴が開いていた。 中には今まで感じたことのないような強い 気配が感じられる。感じ取ったようね、 ロベルト。そう、ダンジョンの採用には ボスがいる。それを倒せばお宝ゲットね。 おお、ついにか。生まれてすぐの ダンジョンみたいだし、大したお宝は期待 できそうにないけどね。タオはそう言って 笑っているが、なんとなく妙に大きな魔力 を感じる。弱い割には魔力が大きくないか 。魔術タイプの魔物だろうかとも。あれ、 ここでグズグズしても仕方ないね。中に 入るよ。そう言ってズんズ々と中へ入って いくを。俺はやや警戒しながらついていく 。中は薄暗らく広い空間だった。妙な結界 が張られているようだ。感じた魔力の正体 はこれか。俺が中に入った瞬間、入り口が 結界で閉ざされた。なんだこりゃ。外に出 られなくなっているぞ。触ってみると引か れる。この手触り魔術ではないのか。感覚 的にだが三師と同じダンジョンが持つ魔力 によるもののようだ。うおな。なんだ いきなり身体を揺さぶられ美となる。 振り向くとタオが口をパクパクさせていた 。だが音が聞こえない。そういえば音声 車段を使っていたんだった。解除すると タオの声が聞こえてきた。ロベルトやっと 返事したよ。ああ、ごめん、ごめん。集中 しててさ。もう私がグレウルフ倒した ところ全然見てなかったね。タオは怒って いるのかを膨らませている。ちょっと悪い ことをしちゃったな。でもおかげで ダンジョンの結界については色々調べられ た。まずこのボスのいる部屋がダンジョン の心臓とも言える部分だ。もっと言えば ボスを倒した先にあるお宝のある部屋が そうである。ボスを生み出したり結界を 張ったりそれらの出力源は全てそこから だった。その眼油魔力量は半端ではなく 術式などに頼る必要もなさそうだ。 単純に大量の魔力だけで結界や魔物の生成 を行っているように感じた。おそらくその 栄養はダンジョンで死んだ魔物や人間、 動物だろう。魔物は死ぬとダンジョンに 帰っていくからな。効率は死ぬほど悪いが 単純な魔力の送量が多いからできることだ 。まだまだ分からないことはたくさんある が、そんなところかな。もういいね。 さっさと宝を拝みに行くよ。そうだな。ボスを倒した先には宝があるらしい。駆しくもダンジョンの造部と同じなんだな。こはお宝がなのか。それもかしいはず。まれタオ。突如濃い魔力を感じ取った俺はタオの手を引く。アンギーどうしたね。いくら何でもこんなところじゃ。 何か言いかけたタオの元を黒い歯が通り すぎる。あれは闇系統魔術市家か魔物が 好んで使う魔術だっけ?え、ボスは倒した のにどうしてある?どうやらまだ何か残っ ているようだな。注意深く目を凝らすと芝 を打ってきた敵の姿が暗闇みに 浮かび上がる。うん。遠くからではよく わからないな。だが単独行動はできないし 、機会があれば行ってみるか。アルベルト 様、湖が見えてきました。先行していた この絵が声をあげる。目を凝らせば木々の 隙間から面が太陽の光に反射してキラキラ 光るのが見えた。よし、ここらで休憩する としよう。アルベルトの号霊で俺たちは湖 付近に陣を取りしばし身体を休めることに した。ふう。待ってちょっと疲れるんだよ な。走ったり飛んだりした方が圧倒的に 早いし楽だ。俺が石に座って身体を休めて いるとシルファがお湯の立つTカップを 差し出してきた。どうぞロイド様 ありがとう。ふーふーと息を吹きかけて 覚ましちびっと飲む。若もし爽やかな香り が疲れた身体に染み渡るようだ。ふう。 シルファの入れるお茶は相変わらず 美味しいね。お褒めに預かり光栄です。 うやうやしく霊をして下がるシルファ。 この絵たちは半分はテントを設営し、もう 半分は弓矢を手に夕食用の獣を仮に赴いて いた。隣いい言いかい?もちろんです。 指示を出し終えたアルベルトが俺の横に腰 を下ろした。シルファにも紅茶をくれ。は 、ただいま用意いたします。アルベルトは シルファにそう命じるとこっそりと俺に顔 を近づける。ロイド、なかなかやるじゃ ないか。えな、何のことですか?とぼける なよ。あのタオって子さ、お前のことが気 になっていたようだったぞ。はあ。一体何 を言い出すんですか?アルベルトの言葉に お茶を吹き出してしまう。母は照れなくて いいとも。愛する弟が女性に行為を寄せ られているのを見るのは僕は嬉しいよ。 いやいや、ありえないでしょう。俺はまだ 子供ですよ。いいや。あり得るさ。少なく とももただの子供を見る目ではなかったな 。もちろん今すぐどうこうというつもりは ないだろうが将来的にはて感じの目だった ぞ。気づいてないかもしれないが最近 シルファがロイドを見る目も少し変わって きているんだぜ。シルファやタオが俺に 行為を持っているだとありえなさすぎる だろう。いきなり何を言い出すんだ?全く 俺の冷たい視線を意にも返さずアルベルト はうんうんと頷いている。続けて ラングリス流剣術下り安か非長パズの背に 突き立つ双剣 ガガガガガガガガガガガガガガガ と激しい斬撃を繰り出しながらシルファは 着地した。目にも止まらぬ見事な検査だ。 おお、すごい。これがシルファの本気か。 このチョコマかしってだがダメージはない のか。着地したシルファを狙いパズの蹴り が放たれる。しかし遅い。捉えたのは シルファの残像だった。残った足の前には 双剣を十字に構えたシルファがいた。 ニトラニコ相が相画上下左右から繰り出さ れる4連撃により先結が吹き出す。 シルファの顔色が変わる。深く食い込んだ 一撃にて剣が折れていたのだ。即座に剣を 捨てて離脱すると地陣に戻りボそりとつく 。 硬いですね。どうか皆様の持つ件私に預けていただけますか? おお。この絵たちはコ頷くと余の剣を集めて地面に突き刺す。その数 12 本。や心もなさそうにそれを見るシルファだがすぐに気を取り直し剣を抜く。 サルーム王国旧事係権術師難 シルファラングリス 押してまるシルファの構えた双剣が冷たい 光を放っていたぬー女不勢がパズが シルファに釘付けになっていたその時で ある。数深い呼吸音 足元には両手を交差させる小さな影があっ た。タオだ。腰を低く落とし、構えたを ひねるようにして打ち出す。は、ズんと 重点音が響く気を込めた一撃。衝撃波が パズの足に走り、その巨体がよろめき倒れ た。深なリアブレ動作が長くて当てにくい けど威力はピカ値ね。タオはニっと笑うと 倒れたパズに向けて手のひを返しクイくイ と手招きをした。が県108代目習いタオ ユイファかかってくるある2人の攻撃を見 たこの絵たちの表情が変わる。お俺たちも やるぞ。そうだ。男を見せる時だ。震える 手に剣を握りしめベアウルフラに向き直っ た。どうやら気を取り直したようである。 それを見たアルベルトが覚悟を決めたよう に頷く。皆もう少しだけ持ちえてもらえる か。そしてパズを見据え言葉を続ける。 最上位魔術を使う。なるほど。なるほど。 そんなことより魔力の性質変化ってどう やるんだろう。俺は興味心身にパズの放っ ている魔力をじっと見ていた。部屋に帰っ た俺はベッドに寝転んでいた。頭の中は 全国試した20章魔術でいっぱいだ。 なるほど。なるほど。2つの異なる影で 魔術を発動させた場合、単純に1+1が2 になるわけではなく、全く別物となるのか 。円列火球も滝列水求もあのような先行 爆発を引き起こす要素はない。おそらく 呪文が重なり合うことで新たな現象を 生み出したのだろう。そんな話を城の書物 で読んだことがある。それは1人ではなく 2人で使う二重だったが、それにしても他 の魔術ではどんな反応が起こるのだろうか 。色踊りじめしてみたいよな。なあ、グリ も空間Y曲魔術とかで別次元に部屋とか 作れないかなのできるわけねえっすよ。つ かなんすかそれ聞いたこともねえですよ。 さすがに難しいか。空間系統の魔術はこれ にとっても難易度が高く1つ2つしか使え ない。魔術の実験ができるほどの巨大な 空間を制御するのはさすがに無理だ。うん 。実験場所が欲しいところだな。射撃場を 使うわけにもいかないしかと言って屋上も 今回の件で警備が厳重化したからな。城の 外でやればいいんじゃないっすかね。上外 か。確かに城の外には広大な大地が広がっ ている。試しには持ってこいだろう。 しかし城の外に勝手に出たことを知られる とかなり怒られそうだ。第7とはいえ一応 王子である。自由にしていいとは言われて いるがそこまでの勝手な行動は許されてい ない。え、こっそり抜け出せばいいんすよ 。どうせわかりゃしませんって。抜け出す だけならともかくそんな長時間の間バレず に住むのは無理だな。特に問題なのは ご衛権世話役であるシルファだ。毎日現術 ごっこに誘ってくるのだが、どこで隠れて 本を読んでいてもあっさり見つかって しまうのである。いや、待てよ。よく考え たら今はグリモがいるし、あれを使えば短 時間ならごまかせるかもしれないな。少し 試したいことがある。付き合ってくれるか い?グリももちろんでさ、試したいことと いうのは魔術による身代わりだ。俺は手を 広げると鏡を前にして自分の姿を見ながら 目の前に魔力を集めていく。中心に小さな 種が生まれ、それが目を出しぐんぐんと 空中に根を伸ばしていく。根は次第に人を 形作り始めた。扉を開けると部屋の中から 異様な空気が漂ってくる。様々な色、恩 匂いの魔力の本流。これはすごいな。広域 殲滅や生命生成、空間転移の魔所なんての もある。こりゃすごいな。まさにお宝の山 だ。だが特に気になるのは奥から発せ られる気配。一言で言えば甘くかしい花の ような香りに紛れ、わざわい踊りじい何か が手招きをしているような感覚だろうか。 おそらくこれがアルベルトの言っていた 金書だ。さてどうしたものかなんて考えて いるうちに俺の足は金所の気配いつの間に か部屋の奥へと進んでいく。おお、これは 制御系統の魔術か。かなり強制力が強いな 。匂いを嗅がせることで相手の行動力を 制限するタイプの術式を編み込んでいるの か。おそらく霊の魔人が使っているの だろう。何も知らないものがこの部屋に 入ったらフラフラと吸い寄せられるように 金所の封印を解いてしまうだろうな。厳重 な結界がされているのも頷ける。もちろん 俺はそうはならない。制御系トマ術への 対策は簡単だ。身体のコントロールを取ら れても落ち着いてこちらから上書きすれば 解除できるというわけで自身に制御系統 魔術をかけると身体が自由になった。自由 になった身体で改めてショ庫の奥へ足を 踏み入れる。おいおいおいおい。生えてる のか?てめえはよ。重く響くような声が 聞こえた。見れば部屋の採用真っ黒な本の 上にモヤのようなものがある。 それは人のような形をしており、赤い瞳が ランと輝き俺を見つめていた。俺の支配を 逃てなお逃げずに向かってくるとはな。 よほどの夕敢かただのバカか夫名乗り忘れ たな。俺様は魔人グリモワール。よろしく な。黒いもや魔人グリモワールは俺を見て 容気に笑う。ええ、驚いた。君は本に封じ られているんじゃないのかい?くく長い 年月が経ち、封印が誇び始めているんだよ 。だから身体の1部分だけは外に出れるの さ。見れば確かにグリモワールが尻に敷い ている本はボロボロだ。本に編み込まれた 封印はボロボロでいつ効果を失っても おかしくない。なあ坊主てめの名は何と いう?ロイドふむ。ナーロイド、俺様は あと数年もすれば封印を破り、完全な形で 復活し外に出る。そうしたらこの国を 滅ぼし尽くすつもりだ。この国の魔術師 どもに封じられたわけだからな。俺には それをやる資格がある。だがロイド、今 から俺様の言うことを聞いてくれるなら、 てめえの命だけは助けてやってもいい。 そう言ってグリモワールは口元を歪めると 指で本を差し示した。 こいつの封印を破壊してくれねえかいと いうわけでその夜俺は城の地下へ向かう ことにした。信じてくれたアルベルトを 裏切るのは少しだけ心がいたんだがそんな ことより禁じっくり 見て触ってどんな術式が編み込まれている のか観察したい。入ってちょっと見てすぐ 帰れば問題ないだろう。多分深夜目を 覚ました俺はベッドから起き上がると動き やすい服に着替えて廊下出る。夫見つから ぬよう姿を隠さなければな。そう呟いて 念じると空気の渦が俺の身体を包み込む。 風景魔術イント車。これは風の流れで空気 のレンズを浸り出し光の屈折を利用して 自分の姿を見えなくする魔術だ。不自然な 風の動きを作り出すので、それなりの 使い手が近くにいると気怒られてしまうが 、城の兵士たち相手なら十分機能する。 ちなみに本来のイント車は術者が動けば 解除されてしまうが、俺のはゆっくり動け ばついてくる要制御してあると言っても あまり早く動きすぎると残像のように 見えるが歩く速度なら問題なし。どう中 兵士とすれ違ったが俺に気づいた様子は なかった。道中は順調。あっさりと地下へ の階段へたどり着く。入り口には特に 見張りはおらず、俺は階段を降りていく。 古い螺線階段を降りていくにつれピリと肌 を刺すような感覚に襲われる。これが結界 か。近づくとより分かりやすいな。しかも この結界外からの侵入を防ぐというよりも 中から破られないよう編み込まれている ようだ。どうやら中にやばいものがあるの は確定か。階段を折り切ると周囲は石の壁 で囲まれており、正面には小さな扉があっ た。これが結界の中心化。触れようとする と強い抵抗を感じる。まずは結界を解か なきゃだなかと言って力任せに壊すわけに もいかない。侵入の痕跡は残せないからな 。とりあえず結回を制御し、通貨許可を 得る形で通過するベストだろう。その前に 一応結界を貼っておいた方がいいか?結界 の外側からもう1枚結界を展開しておけば 中で何か起きても安心だ。俺が念じると泡 のような形をした魔力が俺を中心に広がっ ていく。水形等魔術天街。単純な結界能力 はもちろん主に衝撃や音を柔らげる能力に 特化しており、この中で大爆発が起こって も他に知られることはない。その後 ゆっくりと結界の構成を調べる。ふむふむ なるほどかなり強固な結界だが、どうやら 王族の地下それに許可を与えられたもので あれば比較的要因に通貨許可を得られる ようだな。結界の制御系統を書き換えてと よし。これで問題なく通過できる。あは 物理的に鍵を開けるだけだ。時計灯魔術 石型台で作り出した鍵を差し込みひねると 扉はあっさり開いた。おおん。遠を上げ ながら襲いかかってくるコボルトたち。 この絵たちは剣を抜き放ち迎え打つ。 コボルトの振り下ろすの剣が受けようとし たこの絵の鋼の剣と接触した。え、驚きの 声をあげたのはこの絵とこぼると両方だっ た。コボルトの持っていた鋼の剣が抵抗 なくへし折れ、この絵の剣は勢いのままに コボルトの銅を捉える。そのままざりと コボルトの身体を切り裂いた。ぐわー。 先血が吹き出てコボルトは倒れる。他の 場所でも俺の付与した鋼の剣がコボルト たちの武器をへしっていくな。なんだこの 切れ味は?これが付与の力というものか。 このように頑丈なコボルトの大毛を一なぎ で切り裂いてしまうとは。その切れ味に この絵たちはとても驚いているようだ。 どうやら不与はうまく働いているようだな 。武器で勝さるこの絵たちはあっという間 にこぼるとを追い払ってしまった。はは。 どうだお前たち。これが我が弟の実力だ。 恐れったろう。 後でしっかり霊を言っておくことだな。 アルベルトが祠らしげに笑っている。 おいおい勘弁してくれよ。俺は目立ちたく ないんだが。俺がじと目を向けていると アルベルトが満面の笑を浮かべ俺の両肩を 叩いた。素晴らしいじゃないかロイド。 成功率も去ることながらとんでもない 切れ味だったぞ。あれほどの不術を使える なんて本当に驚いたよ。え?えと母は まずい。やりすぎたか?俺の想定以上に 評価が高い。使い手が少ないから少々やり すぎても大丈夫かと思ったがそれが裏めに 出たかもしれない。俺がどう答えたものか と試案しているとアルベルトは言葉を 続ける。いつも本の虫だったロイドが実質 にこもりっぱなしだったからきっと何か やっているのだろうとは思っていたが まさか不術をここまで極めているとはね。 道具はシルファに集めさせたんだね。 とんでもない才能だ。さすがは僕の弟だよ 。どうやら俺の思い過ごしだったらしい。 俺はアンドの息を吐いた。はい。 アルベルト兄さんの言う通りです。どう やら不魔術に向いてたみたいで。あは。 うん。そうだろう。そうだろう。どうこれ からも不要をお願いしてもいいだろうか。 道具は僕が融通するからさ。頼むよ。道具 を。本当ですか?ああ、もちろんだとも。 今回使った道具は基本のものばかり。不 魔術には他にも色々な材料が必要だ。それ をアルベルトの力で集めてもらえるなら、 これからはもっと色々なことができそうで ある。ふふふ。ロイドは良き才能を開化さ せたな。こんな年齢から純宅な資金を使っ て思う存分不術の修行ができるものなど そうはあるまい。このまま行けば国1番 いや世界一の不術師になることも不可能で はないな。アルベルトが何かブツブツ言っ ているが、俺は様々な付与の組み合わせを 考えるので頭がいっぱいだった。ぬーパズ の放った魔力派が雨荒られと振り注ぐが その全てをかわしパズの足元にたどり着い た。それまでに貯めていた力を解放し 切り上げる。ラングリス竜タ剣術登り交流 3と戦が湖を新2つに割った。その勢いの まま点を貫き、雲もついでにパズの身体も 切り裂いていた。探検1本なので劣化 コピーだが威力は十分。ちゃんと性質変化 はできたようだな。グぐ。バカな。我が 肉体を切り裂くとは貴様も我と同じ技が 使えるというのか。いや、今初めて使った んだけどな。どうやらダメージを受けて 驚いているようだ。 そういえば魔人は魔術は効かないって言っ てたっけ?普通の魔術は術式で魔力を形 ある力に変化させているので、半分精神体 である魔人には効果が薄いのだろう。その 点、魔力の性質変化は単純に魔力の質を 上げて直接殴るようなものである。だから 精神体である魔族にも効果があるんだろう な。いいですぜ、ロイド様。ボコボコに やっちまってくだせ。そうだな。もう少し 試してみるか。今のは出力が大きすぎた。 もっと小さく鋭い方が理力を効率的に与え られるはずだ。イメージにより探検を 大魔力は小さくより鋭くなっていく。 アングリス流タ剣術下り延 高速でパズの背後へ飛支障した俺は探検を 逆手に持って落下しながらの連撃を 叩き込む。無数の斬撃が切り裂いたパズの 左半身を消し飛ばした。うん。いい感じに 力が調節できているな。だがもっともっと 鋭くできるはずだ。この例え かと顎残った方の反撃を避けながら2連撃 にてパズを3つに分断する。パズは頭部 のみを残し消滅してしまったがその代償と して俺の手にしていた探検が粉ご々なに 砕け散る。おっと。魔力で覆っているとは いえ獲物に全く負担がかからないわけでは ないか。砕けた剣を見てパズはにやりと 笑う。 笑いながら身体を復言していく。くふ。 なかなか驚きましたが、そのような魔力量 に何の変哲もない探検が耐えられるはずが ありません。もちろんあなたの身体もね。 パズの言葉で俺は自身の自覚する。手足が 震える。力が入らない。力を使いすぎたの だろう。もう動けないようだな。とどうし たんですかい?ロイド様すまっ た。凍るグリモに俺はくぐもった声で返す 。まったな筋肉痛になっちまった。スーは 歩きながら俺は息を深く吸い込み長く吐く 。なんとなくまだ魔力を誓できない魔術師 の卵なんかが行う修行に似ているな。精神 を統一し呼吸に全を集中。体内を循環する 魔力の流れを意識する。魔術師の修行でも 処歩の処歩才能ある魔術師は必要とすらし ない修行。前世で魔術の才能がなかった俺 は最初の頃はずっとこれをやっていたので ある。うん。身を見まねだがなんとなく 体内に力がみなっていくような感じがする 。魔力を完全に誓覚しているからこそ 分かる。2体の奥底に感じる力。これが木 というやつだろうか。自分だけでなくタオ の呼吸ダンジョンのあちこちからもかな 呼吸の気配が感じ取れる。む、前方に何か いる。曲がり角の向こう側から濃い気配を 感じた。俺の言葉にタオは驚いたように目 を丸くする。驚いた。ロベルトも気を 使えるか。似たような修行をしたことが あるからね。ちょっと真似てみた。面白 そうだったしね。面白って気配殺地だけで も普通は5年は修行しないと身につかない よ。それを見ただけで使えるようになる なんてとんでもない才能ね。惚れた様子で ため息を吐くタでも面白そうだからって 理由とてもこよしね。好きこそ物の上手 なれよ。そういうことならいいものを見せ てあげるね。よく見ておくといいよ。そう 言うとタオは円を描くように身体を動かし ていく。タオのへそから生み出された木は 全身を循環するように回りながらタオの 両腕に集まっていくは掛け声と共に十分に 集まった木の塊を放つそれは前方敵の気配 がする方へと飛んでいく直後ズんと衝撃音 がなり魔物の気配が消滅した。不これが 飛行団ね。今のは見せるためにわざと ゆっくり売ったけど、もちろん高速で放つ ことも可能よ。おお、すごいな。タオ。ま ね。タオはふんと鼻を鳴らすと俺に背を 向けた。木まで使えるなんてこいつは飛ん だ広いものね。それにロベルトは木に興味 心身教えてあげる名目で師匠と弟子でラブ なロマンスも期待できそうよ。しかも立派 な武道家に育てあげればうるさいじい ちゃんも私の言い名付けとして認めるに 違いない。ふひ、こいつは飛んだ広いもの あるな。タオは何やらブツブツ言いながら 不気味に笑っている。なんか怖いし放って おいて先に進むか。ん隣にいるのは誰 だろう?アルベルトの横にバンダナをした 黒髪の男がいた。かなり鍛えているようで 細いがマッチョである。年はアルベルトと 同じくらいだろうか。鋭い目つきで俺を じっと見ている。白は随分お前の言うこと を聞くようになったみたいだね。はい。 アリーゼさんにご教授いただきました。 アリーゼによ。よくあの説明で理解できた ね。あは少し難易度は高かったですけれど 。負傷する俺を見てアルベルトは口元に手 を当てる。ふむ。まさかアリーゼのまとを 魔力の動きを読み魔獣を操る技を推り習得 した。いやいや、いくらロイドでもさすが にそんなことはできないだろう。単に魔獣 がロイドになれただけだろうな。うん。 ない。アルベルトは日汗を浮かべながら首 を振っている。なんだか顔色が悪い気が するけど大丈夫だろうか?おいる兄物言っ てんだよ。男がしびれを切らしたように声 をあげるとアルベルトは思い出したように 咳払いを1つした。夫すまない。紹介する よ、ロイド。彼はディアン。お前の兄だ。 え、兄さんですか?おお、久々だな、 ロイド。でも俺はお前が小さい頃から隣国 バートラムに行ってたからな。覚えてない か?でっかくなったじゃないか。今帰った ぜ。ディアンディサルーム。大子王子で俺 が3歳くらいの頃アルベルトと一緒に俺を 見に来たんだっけ?顔にちょっとだけ おかげがある。目つきが悪い辺りとか。 イアンは俺と同じくらいの年の頃から優れ た家事技術を持つ隣国バートラムに留学に 行っていた。多分政治的な理由だろう。 有効の証とか王子の見ながら国のために 勉強に行くとは立派だと思った記憶がある 。そんなディアンをなぜアルベルトは俺の 元へ連れてきたのだろうか。アルニーなん で俺をロイドのところへ連れてきたんだ。 顔合わせならいつでもいいだろう。どう やら向こうも同じことを思ったようだ。 アルベルトはにやりと笑う。実は ナディアンこのロイドこそが霊の不与術師 なのだよな。嘘だろ。アル兄。こんなちび がこの魔剣に不与を施したってのか。 リアンは以前俺がアルベルトに付与した 魔剣を指びさして驚いている。そして俺の 目の前にしゃがみ込むと顎に手を 当てなめ回すように見つめてきた。ヌー 信じられんがアルニーが嘘を言うとも思え ん。よしロイドお前を試す。こっち来い。 そう言うとディアンは俺を脇に抱え 走り出した。え ?おいディアン待て。どこへ行くんだ? 悪りなある兄ちょっと借りるぜ。リアンは アルベルトに手を振るとそのまま駆け出し た。タオは顔をあめ、くねくねと腰を よじっている。まさかまだ気を失ってい なかったとは。だが幸運なことにちょっと 勘違いしているようで正体がバレたわけで はなさそうだ。ていうかといつの間に将来 を誓い合ったのだろうか。全く記憶にない んぞ。ふむ。魔人を倒すとは相当名が知え た冒険者だろう。今度探して霊を言わ なければな。いや、ロベルトなんて冒険者 はいないんだが。まあいいや。知らんぷり をしておこう。オン といきなり森の中から吠え声が聞こえてき た。し身から飛び出してきたのは真っ白な 大型県たちだ。犬の群れは惚れにすり寄っ てくる。はなんだお前たち。うん。よく 見ればこの犬たち見た目はすっかり 可愛らしくなっているがさっきの ベアウルフだ。触れれば分かるが体内を 巡る魔力の流れが同じなのである。成長や 修行により魔力の方は変われどう1個体で あればこの流れのパターンが違うのは基本 的にありえない。一体なぜこんなことに なったんだろうか。魔獣は食らった魔力に より姿や性格が変化しやす。ロイド様の 魔力を浴びたからこいつらもこんな姿に なったんでしょう。オングリモの言葉を 肯定するように犬が吠えた。その1匹が俺 の前でちょこんと座ると他の犬たちもそれ に習う。戦闘の犬は俺をキラキラした目で 見上げ尻尾を振っている。どうやらこいつ パズが直接操っていたやつですな。ロイド 様を主と認めたようですぜ。どうもそう みたいだな。とはいえ城に連れ変わるわけ にもいかないよな。可愛いけど魔獣だし。 俺はそう思いちらりとシルファを見た。 あらあら。この犬ロイド様に随分抱いて いるようですね。だがシルファは俺に抱い た犬を見て嬉しそうに微笑んでいる。あれ 、絶対連れ帰っちゃだめですとか言うと 思ったのに、なぜか交換色だ。何を不思議 そうな顔をしているのですか?ロイド様。 犬は中義に熱く戦士たちの良き相棒となる 。それ故えングリスケでも昔からたくさん 買っております。ロイド様にもいつか犬を 勝っていただこう思っていましたが、良い 機会です。この子は身体も丈夫そうだし、 よろしければ買われてはいかがでしょうか ?シルファの言葉にアルベルトも頷く。 そうだね。犬は僕も好きだ。それに白い 魔獣は演技が良いと言われている。これ ほど抱いているならきっとロイドの良きと なってくれるだろう。おんおんおん。そう しろと言わんばかりに何度も吠える犬。 2人がいいって言うならいいか。魔獣に 関しても色々研究したいことはあったしね 。あ、いや、別にグいことをするじゃない からな。ロイド、その子に名前をつけて やるといい。名前ですか?うん。じゃあ白 で。おん。白いからという安直な理由だ けど白は気に入ったようだ。撫でロと ばかりに俺に頭をすり付けてくる。俺が 撫でてやると白は千技連ばかりに尻尾を 振って喜びを表現していた。可愛い。高速 で迫りくるパズ。俺のそばにいたベア ウルフたちが立ちふがる。ガウぐるお。 もしかして俺を守ろうとしてくれてるのか 。でも危ないぞ。知りかせようとしたが 間に合わない。邪魔をするな。かずが両腕 を振うとベアウルフたちは引き飛ばされた 。ヒャイン地面に叩きつけられたベア ウルフたち悲鳴をあげた。こいつ自分の 眷属をなんてやつだ。パズはタオレフス ベアウルフたちには目もくれず、俺目がけ て体当たりをぶちかましてきた。すと自動 発動した魔力消壁ごと俺の身体は湖海へと 吹き飛ばされる。だが風景魔術非秘傷発動 。風をまとった俺はコ面の上を滑り中央 あたりで止まった。しゃあ翼を広げ地面を 蹴り即座に追撃してくるパズ。振り下ろさ れた右手から放たれる魔力派を魔力消壁で 受け止めた。おい、自分で育てた大事な 眷属だろ。殴るなんてひどいじゃないか。 何を言っている?我に逆らう愚かな犬など も早や眷属でも何でもないわ。貴様を殺し た後に全て首り殺してくれる。ひどいな。 モフモフ。帝国を作るんじゃなかったのか よ。魔獣帝国だ。顔を真っ赤にして俺を 殴りつけてくるパズ。ダメージは全くない が、それでも魔力消壁をきしませるほどの 威力。ただ殴っただけ邪高はならない。 これも魔力の性質変化か。両手に魔力を 集めて皇室化力を上げるようイメージして いるんだな。面白そうだ。俺もやってみる か。とはいえ素ではあれだし。そうだ。鞄 の中に武器があったっけ。以前不魔術で 使った鉄の探検。あれを使えば剣で同じ ことができるよな。おっと、そろそろ夜が 開けるな。その前に片付けてから帰ると するか。地下子は俺がグリモワールと遊ん でいたことで少々散かっていた。あかじめ 結界を張ってあったので損傷などの被害は ほとんどないが本棚やちょうど品に少々の 乱えがある。手伝いましょうかい。ロイド 様。それには及ばないさ。 よ、俺が術式を展開すると散らばっていた 本や魔道具がふわりと浮き上がり、元あっ た場所へと帰っていく。これは俺の 編み上げたオリジナル術式。物体そのもの の記憶をたどり、力を与えて自ら元あった 場所へと戻すというものである。その効果 は物体であればチ理でも誇りでも全てに 有効で俺が消滅させたグリモワールの本も 元通りだ。ただし外観だけであるが、おお 、こりゃすごい魔術ですな。魔術という ほどのものではないけどね。でも探し物や 片付けなどには便利だよ。ちなみに魔力を 編み込んだものを術式、それを束ねて特定 以上の効果を発揮させるものを魔術という 。このくらいでは魔術とは呼ばないので ある。ところでグリモはある。お前その姿 じゃ目立つよな。小さくなったり姿を消し たりはできないのか?できなくはないっす が。言葉を濁すグリモは姿を変える魔術は かなり高レベルだからな。それに使い勝手 の悪さから使い手を選ぶ魔術だ。使えなく ても仕方ないか。じゃあ俺の身体に住むと いい。右手をかそう。俺が右手を差し出す とグリモワールは信じられないといった顔 になる。はい、いいんですかい?その方が 目立たないだろ。グリモール戸惑った様子 だったが、俺から顔を背け口元をけさせる 。くひ、こいつありえねえぜ。使い間を その身に宿すなんてのはよほどの信頼関係 がなければ常に命を狙われる覚悟をせねば ならない。そんなことも知らねえのかよ。 あまちゃん目。腕1本も使わせてくれるん なら本体を殺すのは良い。眠っている時に でもぶち殺して身体を乗ってやるぜ。おい 、何物言ってるんだよ。早く来い。えい。 ただ今美味しいよ。シルファ。ああ、 さっき取ったばかりの獣の肉なのに血臭さ をほとんど感じない。見事な腕だ。 アルベルトも下つを打っている。お口に あって良かったです。肉の中でも特に血の 匂いが薄い部を使いましたので、それに 役みもたくさん生えていましたので 匂い消しにとええ、詳しいんだね。 やっぱりシルファはすごいな。メ度の 足並みですのでうやうやしく頭を下げる シルファ。俺は思う存分食事を楽しむの だった。ふう。満腹みるく。食後のお茶が 終わり、俺たちはゆっくりしていた。 すでに日は落ちかけているので、魔獣狩り は明日の朝からの予定である。デザートの 甘い果実を食べているとアルベルトが 難しい顔をしているのに気づく。どうした んですか?アルベルト兄さん。いや、妙だ と思ってね。夜けにたくさんの獣が取れ すぎている。うさギも鹿もイノシシシも 活動時期が微妙にずれているんだにも 関わらずこんなにあっさり取れるのは やはり何かおかしい。アルベルトは顎に手 を当て考え込んでいる。あまり獣の生体は 分からないが言われてみればこの森には 入った時から何か違和感を感じていた。 何かあるのだろうか。うおん。突如獣の 方向が響く。音の方を向くと森の中から 巨大な狼が出てくるのが見えた。ま、魔獣 だ。ゆっくり休んでいたこの絵たちは慌て ながらも武器を手に立ち上がり魔獣を 取り囲む。針金のような分厚く黒い毛に シンクの瞳。大きな口からは鋭い牙が覗い ている。そして狼というにはあまりにも 巨大な身体。あれは確かベアウルフ。 魔力により大化した身体はクと見うほどだ。やるぞ。ロイドも来い。はい。言われるまでもなく俺は立ち上がりアルベルトに続く顔お。 表海が地面を貫き、稲妻が空をかけ、竜巻きが巻き起こる。すごまじい破壊音と衝撃派が吹きやれるのを見ながら俺はふむと頷く。なるほど。 やはり20重症魔術は元となった魔術を 掛け合わせた形になるのか。魔術というの はイメージが強く影響する。火球なら火の 玉を強くイメージしなければ発動しない。 水は水の玉、土球は土の玉も同様だ。上位 魔術となるとイメージだけでは足りないの で、呪文の影や術式、媒体の使用などで それを補強するのだ。なので20重章は元 となる2つの魔術を掛け合わせたイメージ の通りに発動する。例えば火と土で溶岩、 水と土で氷、火と風で雷、風と土で砂と そんな具合だ。まあ、これは想定ないと いうか、実はこれらの組み合わせは本で 読んでて知っていた。滅多に見られるもの ではないが、二重自体は昔から存在して いる。振り物のような技を持つものや息の あった魔術師2人であれば行使可能だから な。実際試すとどうなるかという確認だっ たのである。それよりも他に試したい 組み合わせはあるんだよな。まずはこれ 幻想系と魔術模者姿。これは魔力の膜で 自分の身体を覆い別人の姿に変えるという ものだ。特にイメージが重要な魔術でよく 知った姿でないと返信できないというもの だがこれを20章で発動させればどうなる か。俺の想像通り事が運べばものは試しと ばかりに模者姿を二重 発動と共に俺の身体が光に包まれていく。 えっと鏡鏡とおいい感じだな。鏡の前に 映るのは少しだけ背を高くし、少しだけ髪 の色素を薄くし、結構イケメン化した俺の 姿。そう、模者姿を二重し、片方を自分、 もう片方をアルベルトにて発動させたのだ 。俺とアルベルトの姿のイメージが混じり 、ちょうど中間ぐらいの用姿になったので ある。この姿漫が違いで俺の姿を見られて も正体を知られることはない。ついでに アルベルトにも迷惑をかけないしな。て いうか、さっき上位魔術を打ちまくったし 、誰か近寄ってくるかもしれないか。一旦 場所を移した方がいいだろう。何せ目の前 は凄まじい破壊の嵐が吹きやれた後である 。こんなものの近くにいては知らぬ存ぬも 無理がある。そうと決まれば秘少にて俺は その場を後にする。岩山と岩山の間を 文字通り秘障し、戦国の場所から大分離れ た辺りだろうか。うん。あれは眼下を見れ ば何者たちかが争っているのが見える。 どうやら人間と魔物の群れが戦っている ようだ。おお、魔物って見たことがなかっ たんだよな。よし、隠するとしよう。俺は 岩山の影に降りるとそこから戦いの様子を 覗く。魔物と戦っているのは年若い少女 だった。艶のある黒髪を両サイドで括くり お団子にしてそこから垂らすようにして 伸ばしている。剣方服とでも言うのだろう か。動きやすそうな服の胸源は涼し毛に 開き、背にはぶっという文字が刻まれてい た。少女は軽やかな足取りで魔物を翻弄し つつ拳1つで戦っている。あれは多分冒険 者だな。冒険者というのは便利屋のような もので金を稼ぐために魔物を買ったり素材 なんかを集めたりする連中だ。強さによっ て階級分けがさえており、EからAまで ランクがあるんだっけか。正直あまり興味 がなかったしよくわからないんだよな。 わあわさ。さすがに疲れてきたな。もう 何十回気候団を打っただろうか。魔術なら ともかく木に関しては初心者だ。呼吸にも 気を使うし精神的疲労が溜まっていた。で も大分慣れてきたぞ。最初の時と比べると 明らかに気を寝る速度が上がっている。 速度だけではない。飛距離も威力もやれば やるほど上達を感じられてすごく楽しい。 魔獣たちとの戦いもいい感じでき行してる しこの戦いもっと長引かないかな。そんな ことを考えていると隣にいたアルベルトが 息を荒らげているのに気づく。魔獣どもの 数が一向に減らない。この絵たちも シルファも顔には出さないが動きがかなり 鈍くなっている。それにロイドもかなり息 が上がっているな。あの年齢であれだけの 魔術を使っているのだ。無理もないか なんて人のことを気にしている余裕はない な。僕の方もそろそろきつくなってきた。 だが兄として情けない姿を見せるわけには いかない。笑え笑うんだアルベルト。こう いう時こそ不に何かブツブツ言いながら アルベルトは口元に笑を浮かべている。 おっさすがアルベルト。まだまだ余裕あり そうだな。ロイド、まだ頑張れるか?はい 。まだまだいくらでも行けますよ。いい子 だ。さて、ここからが踏ん張りどころだぞ 。魔剣を振い演球を放つアルベルト。本来 ならモトックに魔力キれを起こしていても おかしくはないはずなのにあんな顔をして いるということは魔剣により威力が上がっ ているのが嬉しいんだろう。やはり攻撃 魔術は威力という分かりやすい指標がある からやる気が維持しやすいもんだ。 うんうん。俺も負けてられない。何か特別 な要素。例えばスケットでも来なければ き行状態は続くだろうし、その間はずっと 木の練習をしてほったと考えていると規制 と共に小柄な一影タオが飛び込んでくる。 飛び蹴り一戦。それを食らったベアウルフ は湖にまで吹っ飛んでいった。くるりと 空中で回転し着地したタオはビシッと ポーズを決めた。ロイドディサルーム ただいま参りました。ある日俺は呼ばれて 玉座の間へと赴いた。呼び出し主は サルームの王であり、我が父である チャールズディサルーム。玉座に座った 大柄の老人チャールズは満面の笑ミで俺を 迎える。おお、よくぞ。入ったロイドよ。 久しぶりだな。3年ぶりくらいかのは7歳 の誕生日ぶりでございます。7歳までに 病気や怪我で亡くなる子供は多いため、 その誕生日は特別な意味を持つのだ。その 時ばかりは忙しいチャールズも俺のために 会いに来てくれた。まあその時もらった 言葉がお前は年の離れた七尾だから王族 争いには関係ない。わずに好きなことを やりなさいというものだったのだが、 やはり国王だけあって色々と忙しいの だろう。たまに廊下を歩くのを遠めに見る くらいだ。なのに今されに何のようだろう 。緊張するな。頭を下げたままの俺に シャールズはつまらなさそうに言う。ふむ 。そういえばお前は前に会った時もそうで あったな。また苦しいというか、子供 らしくないというか、久しぶりに会った 父親に抱きついてきてもいいのじゃぞ。 おは群れを、とてもそのような真似はでき ません。ふむ。まあ良い。それだけ礼儀 作法を学んでいる証だろうからな。これ 少し違うよれ。は、とりあえず機嫌は悪く なさそうだし、怒られる雰囲気ではないか 。俺は立ち上がり言われるがママに行く。 チャールズは俺の顔をじっと見つめ ゆっくりと頷いた。ほう。いい顔つきに なったではないか。ありがとうございます 。シルファやアルベルトに聞いたぞ。堅術 に魔術にとかなり頑張っているようじゃ ないか。いえ、恐縮です。シャールズの 言葉に俺は慌てて頭を下げた。大量の油を 手に入れたことで改めて実験再開だ。 まずい液の調合に成功すれば色々とできる ことは増えそうだしね。ちなみにこの手の 調合は前世でもよくやっていた。安い素材 を市場で手に入れてきては学園の実験室を 借りて職媒の調合をしたものである。城に も実験に使えそうな部屋はあるがそんな ところでやったらさすがに目立ちすぎる。 実質を汚さないようにしてやるしかない。 まずは結界を貼っておこう。滝外で部屋の 一角1m四方ほどを結界で囲い実験室と する。水の結界は音や衝撃を防ぐ効果が 高い。これなら中で少々爆発しても大丈夫 だ。調合の材料は揃っている。大量の油に ダンジョンの核、そしてお小遣いとして もらっていた十分な銀貨。今日ほど王族で 良かったと思った日はない。そして銀を 溶かす。まずは石型台で石の器を作り、 その上に銀貨を入れる。銀の優点は意外と 低いので炎で炙っていれば普通に溶ける。 念のためも1枚滝を重ねがけし、内部に 円列火球を放り込む。これでしばらく放置 しておけば銀は溶けるだろう。その間に ダンジョンの角をすりつぶしておくか。 もう1つ石の器を作り出し角を水場で ザ切りにする。そして水場に形状変化の 術式を加え歯を増やす。角に押し付け さらに高速回転の術式を加え押し付ける。 ガガガガガ。を立て角は削れていく。よし 。いい感じに粉なごなになったぞ。これで 赤まの完成だ。ロイド様、一体いくつの 魔術を同時に発動してるんですかい?見て いたグリモが呆きれたような口調で聞いて くるん?待機発動させているのも含めれば 20くらいだが。そ、そうすか。なぜか ドん引きしているグリも同時発動が可能な 魔術の数なんて試したこともないから わからんな。 買魔術ならそれこそ数えきれないくらいは 同時発動できるし、真面目に答える意味が ないと思うんだがな。おっと、そろそろ銀 が溶けた頃だな。調合開始と行くか。 取り出した銀は水滴のように転がせば動く 。だからと言ってこれを油に入れても 混じるわけはないのだが、そこでこいつの 出番である。俺は右手の口を開いた。一 呼吸に7つがれる呪文タ、それを2つの口 で同時に唱えていく。術問が無数に 並び回内がまばゆく輝き始めたな。なんだ その高速A賞は?あれほどの密度を持つ 呪文タ束を簡単なく編み込んでいるだと。 ぐーあ、頭が痛くてはえそうだ。行くぞ。 そして術式を解放する。術問が開き、そこ から放たれる無数の魔術。ぶパズの声が 一瞬聞こえたが結界内部に吹き荒れる破壊 の本流ですぐかき消されてしまった。1秒 に1サイクル1分で240回の最上位魔術 の連続魔以前グリモにやったのと同じ攻撃 だ。ん数秒後に気づく。結果以内の手応え がなくなっている。俺は術式を消し、結界 を解除した。黙々と上がる煙の中から ミーラのように光らびたパズが湖に落ちた 。パズのミーラはわずかに口を動かし ながらプカプカと浮いている。う、そんな パズを見下ろしグリモが笑う。へ、あれ だけでかい靴叩いた割に随分あったな。 こら煽るなよ、グリモ。っていうか、お前 も大概でかい口叩いていただろ。でも グリモは30分くらい耐えてたっけ?まあ 、あまり変わらないか。しかし結局 ダメージ受けてるじゃないか。本当に魔人 に魔術は効かないのか?普通はそうす。 ただ半分精神体である魔人には音や光など で感じる不快感がそのままダメージとなる んですよ。ほんのわずかですが、それを 続けて浴び続けるとこうなっちゃうわけか 。音や光でダメージを受けるなんて意外と 繊細な奴らだな。魔人ンって意外と大した ことないのかもしれない。ん?パズが何か 言ってるな。俺は光びたパズをひょいと つまみ上げる な。なぜだ我の努力がこんなにもあっさり となぜ勝てぬパズ。お前はずっと大変だっ たとか苦労したとか言ってたけどさ、そう いうのもっと楽しんでやった方がいいよ。 楽しんで?うん。だって楽しくないのに 無理してやっても身につかないだろう。 それにそういう気持ちはハ花の魔獣たちに も必ず伝わる。伝わればそんなやの命令 なんて聞きたくないよ。お前自身がもっと 楽しんで魔獣たちと接していたら俺が ちょっと暗い魔力を与えても願らなかった と思うぜ。ほんの少し退治しただけだった がパズの魔獣たちへの態度は決して良いと は言えなかった。俺が魔力を与えたのは 単なるきっかけでいつを向けられても おかしくはなかったろう。ん?しばらく じっと見てみると剣の真ん中に細い日が 入った。ピシピシとひび割れるような音 が鳴り、剣は真2つに折れてしまった。 ありゃ、なんでだ?鉄よりは鋼の方が硬い はずなのに、なぜ同じ不術をかけて壊した のだろう。首をかしげているとグリモが口 を開く。まずい液が新品だったから不与 魔術の効果を従に伝えちまったのかもしれ ませんね。ドイド様の魔力は半端じゃねえ ですから、ただの鋼じゃ耐えられねえです よ。あのまずい駅は劣化してたってことか 。しかしそんなことよく知ってたね。 エーマー家事については足しもそれなりの 知識がありぜ。カジグリモールといや甘い じゃちょっとは長売れてましてね。えへ 得意に笑うグリモ。どうやらかなり家事と しての知識があるらしい。これなら不魔術 の助けになるか。ありがとう。グリモを 使い間にしてよかったよ。古代魔術は 古臭いだけでいまい使えなかったが、家事 師としての知恵は助かる。俺自身魔術以外 にはそこまで詳しくないしな。うんうんと 頷いているとグリモはポカンと口を開けて いた。ん、どうかしたのかい?い、いいえ 。何でもありませんぜ。発けに取られた ようなグリモだったが小声で何かブツブツ とつやき始める。こいつ魔人である俺様を 使い間にできてよかっただとけいい気に なっているのも今のうちだぜ。だがなぜだ 不思議と気分は悪い気分じゃねえだと。あ 、くそ。調子が狂うぜ。なんだかわからん が上緒不安定はいつものことか。それより 不術の続きに取りかかるとするか。結局色 踊りじめしたが鋼の剣は強度増加を二重が 限度だった。他の武器も似たようなもので 普通の武器にはあまり何枚もの強化術式を かけるのは難しいらしい。ちなみに3割 くらいは失敗してへしおった。てへ残るは これだな。最後に残ったのは赤い等身の 探検である。さやには綺麗な装飾がされて おり股また同様の紋用が刻まれている。 術式が元から組み込まれているのか。 こいつは魔剣ですな。ああ、おそらく アルベルト兄さんのだろう。鋼の剣ばかり じゃ飽きると思って俺の練習ようにおまけ で入れてくれたのかな。ちなみに魔剣と いうのは付与した武器と違い剣を鍛える 段階から術式を組み込んだものである。鉄 を叩きながら術式を編み折り曲げてまた 術式を編む。それを何度も繰り返すことに より通常の付与とは比べ物にならないほど の術式を編み込んでいる。手間のかかり 具合も全く違うのでかなり効果らしく俺も 見るのは初めてだ。こんなもんをポンと 不用に差し出せるとはこの国は豊かなん ですな。全くもってその通りである。俺が こうして気まに魔術で遊べるのも国が豊か なおかげだな。父チャールズには感謝しか ない。それじゃあ魔剣への付与試してみる か。魔剣はすでに式が編み込まれている ため、それに付与を加えるのはかなり何度 が高いとされている。相性の悪い付与だと 術式が総裁し事態が破壊されてしまうのだ 。慎重に行かないとな。俺は魔剣に手を 触れ、意識を集中。術式を読み取っていく 。ふむ。剣に編み込まれているのは魔術 増幅の術式だな。魔剣には2つのタイプが あり、1つはそれ自体に魔術が込められた もの。もう1つは魔術を増幅するもので、 これは校舎だ。アルベルトも魔術師だし、 間違いある前。増幅なら術式を書き換えて 売化にしてみるか。見たところ増幅倍率は 2割増しといったところか。これを2倍増 マしにすれば格段に効果は向上する。ただ 一部とはいえ術式を書き換えるのもまた 結構なリスクを伴うんだよな。下手したら 粉なごなになってしまう。だったら付与 するのは補強の術式だな。つまり強度を 上げるものである。これを付すれば多分 耐えられるだろう。多分。あずるよりうむ が優しいというしやってみるか。まずは 術式の書き換え。2割増しの術式を2 倍増しへと書き換えていく。書き換えが 終わると剣から白い煙が登り始める。 ロイド様やべえですよ。何度か剣を破壊し たから分かる。これは壊れる兆候だ。早く 補強の付与を終わらせる。俺は呼吸を 落ち着かせながらまずい液を塗布していく 。すると煙が収まる。術式が馴染んだのか 安定してきたようだ。ふう。危なかったな 。危うく高価な魔剣がへしれるところだっ た。ちょっぴり日々が入ってるがギリギリ 政府だとあれ多少の犠牲は出したものの 無事不与は終わったのである。俺の言葉に エリスとグリモが驚いている。アリーゼは 顔をパーっと明るくして俺の手を 取りブンブンと振った。え、そうよロイド 愛なのよ。愛かどうかはともかくとして アリーゼから漏れる魔力を見ていて分かっ たことがある。アリーゼはリルに命令を 与える時とリルの頭を魔力でつげているの だ。そうやって自分の思考を読み取らせて いるのだろう。無意識に魔力の性質変化を しているのだろうが、なるほど盲点だった 。あの方法ならリアルタイムで自分の思考 をイメージで伝えられる。命じるのでなく 共有するのだ。そしてイメージなら得意で ある。白俺は同じように魔力を伸ばして白 の頭につなげる。そして俺は白にそうして 欲しいよう念ねじる。白はっと目を丸く すると駆け出した。そして俺たちの周りを 大きく回り始める。1週、2週、そして3 週回り。オンと元気よく吠えた。俺の思っ た通りにである。よし、俺の目ろみ通りだ 。う、嘘でしょう。あのアリーゼ王の説明 で理解したのですか?エリスが目を丸くし ている。うんうん。すごいわ、ロイド。 さすが私の可愛い弟。あいね。いえ、絶対 違うと思いますよ。違いません。よう。 2人はまたいい争いを始めてた。仲がいい ことである。まあ、もうようは済んだし 長いは無要だ。行くとするか。それじゃあ アリーゼさんありがとうございました。え 、もう行っちゃうの?せっかく出しお茶を 飲んでいきなさいな。いえ、今は喉が乾い ていないので。あん、ロイド。俺は手を 振り、アリーゼに別れを告げる。 涙アリーゼの横でエリスが何やらブツブツ 言っている。拾った三石はカに詰め込んで おく。このカには空間系統魔術領域拡大の 魔術をかけている。黒や鞄など密閉された ものにしかけることができないが中の空間 を自由に広げられるというものだ。おかげ でこの鞄には本来の何十倍もの容量がある と言っても空間系統魔術はこれの他には1 つ2つしか使えないんだけどな。空間系統 魔術は非常に難易度が高く使いてもいない ので文献も少ないのだ。待たせてすま なかったね。早く先に進もうか。鉱石は 興味深いが、それだけに時間を取られて いる暇もない。俺はダンジョンを進んで いく。止まるね、ロベルト魔物よ。 いきなりタオが立ち止まる。猫のような 柔らかい動きで壁の方を向くと一気に距離 を詰める。そして壁に手のひ底を叩き込ん だ。一体何を俺がそう思った瞬間である。 ひ埋めき声をあげ壁が崩れ落ちてきた。 見れば壁は泥のような姿になって溶けて いく。なんだこりゃ。ストーンスライムね 。岩に隠れて冬打ちを仕掛けてくるよ。 あのまま進んでいたら危なかったね。ええ 、面白いな。議退する魔物か。しかも かなり出来が良かった。タオの攻撃が 当たった瞬間でも全然分からなかったしな 。こいつの身体もちょっと持って帰ろう。 何かに使えるかもしれないし。俺は砕けっ たストーンスライムの破片をこっそりカに 入れた。それにしてもタオはすごいな。俺 には岩にしか見えなかったよ。日の使い手 は不思議な力を持つというが、今のがそう なのかい。ほう。ベルトは気を知ってるの か?大陸でそれ知ってる人あまりいないね 。勉強家ね。本を読むのが好きなんだ。 実際見るのは初めてだけどね。それとても いいことよ。知識は部と同じくらい力に なるね。タオはにっこり笑うとまた ダンジョンの奥へと歩き始める。その後も ゴブリンに多く様々な魔物が出てきたが タオの敵ではなかった。あんな細い腕なの にとんでもない威力が出るんだもんな。 聞か魔術に行かせるかもしれないな。タオ の呼吸法はこんな感じだっけか。両手に 魔力を集めて皇室か攻撃力を上げるよう イメージしているんだな。面白そうだ。俺 もやってみるか。とはいえ素ではあれだし 。そうだ。鞄の中に武器があったっけ。 以前不魔術で使った鉄の探検。あれを使え ば剣で同じことができるよな。隙を見せた な。死ねえと思いカを漁ろうとした時で ある。パズは魔力並を放ってきた。ロイド 様危うね。それを迎え打つべく俺の右手 グリモが黒い魔力波を放つ。2つの魔力並 は互いにぶつかり引け飛んだ。ぬー。魔人 が人間に組か。へ、鼻くそ亭の威力だぜ。 パズとグリモが魔力並みを打ち合う。何度 も何度も俺の元で激しい先行が散っている 。A底を知り解け。そやつは失った我が 身体の新たな宿とするのだ。誰がてめえ なんぞにやらせるかよ。こいつの身体は ゆくゆくは俺様のもんになるんだからな。 街から派の激突音であまりよく聞こえない が、2人は何か喋っているようだ。魔人 同士対抗心でも燃やしているのかな? ロイド様、ここは自分に任せてやりたい ようにやってくだせ。ああ。うん。グリモ も無理すんなよ。っていうか別に放って おいても魔力消壁で防げるんだけどな。 まあ、せっかくやるって言ってくれてるん だし。無限に断ることもないか。皇族と は家のものの神をむやみに否定せぬもの らしいしな。えっと、こんな感じかな。 戦国と同じ容量で強く硬い歯をイメージし た魔力を生み出し剣にまとわせていく。 さらに先ほど見たシルファの権技も制御 魔術でコピー。よし、これでやってみるか 。グリモの口を閉じさせ、ぎゅっと探検を 握りしめた。行くぞ。俺は米を蹴り、 まっすぐパズに向かってかける。低く構え たけ筋が水面で爆舌続け、水柱となって俺 のすぐ後を続く な。あまりレベルが高いとは言えない生成 魔術だね。切を無理やり金にしたのかい。 順度が低すぎるし、中身もスカスカだ。 これじゃ駆け出しの商人も騙せないよ。 そもそも魔術での金の生成は禁じられている。というか俺は王子だし金には困ってないんだよな。むぐた。だったら不老師だ。お前さんを不労士にしてやるよ。悪いが自分の身体に他人の術を施されるのは好きじゃない。特に不労士なんて強い式を人体に編み込むなんてどんながあるか分かったものじゃないよ。 魔術というものは万能ではない。低レベル の魔術なら魔力の消費だけでなんとかなる が、あまりに高レベルな魔術は術者や比術 車にも負荷がかかる。不労士なんてのは 相当うまく術式を編み込んでもかなり重い リスクをしはずだ。で言えば重度の神経 麻痺や肉体の欠損とかとてもそんな術式を おそれとは受けられない。壺しだったのか 。グリモワールは顔を歪めている。やはり もう一度封印させてもらうよ。君は危険 そうだしね。ま、待て、待ってくれ。頼む から。俺は全然危険じゃねえ。良い魔人な んだ。封印されたのだってちょっと いたずらしただけなんだよ。うん。でも嘘 言ってるかもしれないしな。やはり封印。 俺が本に触れようとした時であるな。なら 魔術はどうだ?魔人がぽつりと呟いた。 何百年も前の古代魔術だ。お前さんも魔術 師なら興味あるんじゃねえのか。そいつを 教えてやる。どうだ?ロイドしばし 考え込んで俺は頷く。面白い。今更言う までもなく俺は魔術が好きだ。古代の魔術 か。伝説によると大地を揺がし洪水を 起こし、海を割るなんてのも聞いたことが ある。実物はどれほどのものだろうか。 是非見てみたい。俺の言葉にグリモワール はパッと表情を明るくした。ていうか強く なりたかったのなら身体を鍛えるならなん なりやり用はあったんじゃないか。面倒な 思いをしてまで部下を集めるよりよほど 効率的だろう。楽しいから雲なく続け られるのである。パズは戦闘スタイルから して肉段が得意なタイプ。部下を集めて 命令を出すより身体を鍛える方が賞にあっ てそうだしな。俺が寝ても冷めても魔術を やってられるのも純粋に楽しいからだ。 魔術の修行は俺様もやってきたがそう楽な もんじゃねえ。シドを吐き、地味な反復を し、努力を重ねて少しずつものにしていく もんだ。それをロイドはそりゃもう楽し そうにやりやがる。毎日常今までもこれ からもだろう。そんなやに努力だなんだと 言ってるやが勝てるわけがねえ。グリモが ブツブツ言っているが吹きすぐぶ風の音で よく聞こえない。俺の言葉にパズは苦笑い を浮かべる。ふ、我の配は楽しめなかった ことか。全く無茶を言ってくれる。そう 言い残し、パズの身体は砂のように サラサラと消滅していく。夫と なって冷えゆくパズへグリモが大きく口を 開け吸い込み始める。どうやらその魔力を 食べているようだ。え、魔人の魔力っての はやっぱうまいぜ。力がかなり戻ってき やがった。こいつのそばにいれば上質な 魔力の補充にはこかねえ。この調子で魔力 を増やし、そのうちこいつの身体を乗って やるぜ。ブツブツ言いながら北むグリも。 その力はほんの少し増しているように 見える。どうやら魔力を食べて強くなる ようだな。どうでもいいけど腹壊すなよ。 そりゃもうええ。俺の言葉にグリモは慌て て返事をするのだった。視界がぼやける みたいが思うように動かない。一体何が 起きているのだろう。自分が自分ではない みたいだ。誰かの声が聞こえる。女性の声 だ。目を凝らすと顔が見える。美人だ。 そして胸をはけさせている。だが妙に 大きい気がする。女性は何か喋りながら俺 に近づいてくる。身の危険を感じた俺は 懸命に手を動かしを念じた。小さな炎を 生み出す俺が唯一使える攻撃魔術。弱い 魔物を追い払うことしかできないが威嚇に はなるはず。そのはずだ。だが何か妙だ。 違和感を感じた俺はとっさに女性から狙い を外した。その直後ドゴーん と爆音が響いた。見れば壁に巨大な穴が 開いていた。女性は驚いているが、それは 俺も同じだ。俺の過球でこんな威力が出る のはありえない。一体何がそう思った時目 の前にある姿鏡に自分の姿が映る。小さな 身体短い手足。クリッとした大きな目。 赤子だ。俺は赤子になっているのだ。そう いえば何かで聞いたことがある。死した ものが記憶を許したまま生まれ変わること があると。いわゆる転生というやつだ。 そう考えれば今の火球にも納得がいく。 魔術師としての核は家柄と才能。つまり ほとんど生まれた時に決まる。優秀な魔術 師の家計では幼少期から魔術を使えるもの もそこそこいる。今の俺にそれほどの才能 があるなら、これだけの魔術を使えても 不思議ではない。だが待てよ。いくら何で も生まれた時からこんな魔術が使える なんて霊は聞いたことがないぞ。周りで 騒いでいる人たちも俺がやったとは認識し ていないようだしな。というかよく見れば 部屋がやたら広い気がする。部屋に置かれ ているちょうど品は美術館で見るような 高級品が並んでいるし、メイドらしき女性 も数人いる。こんな部屋そこらの貴族では ありえない。横光貴族や境泊、はたま股た 工爵とかそんなことを考えていると不立派 な装飾が施された紋章が目に止まる。その 紋章には見覚えがあった。俺の住んでいた サルーム王国その王家の紋章である。俺 もしかしてとんでもないところに生まれて しまったんじゃないだろうか。図書館の 静寂を破ったのは女性の声。充実した毎日 を送っている俺だが面倒なこともいくつか ある。その1つが声の主。俺の教育を 任さえているメイドのシルファだ。 シルファは俺を見つけると駆け寄ってきて しゃがみ込み優しく微笑む。長い銀髪がり と落ち、それを指で救った。やはりまた 図書館にいらっしゃったのですね。もう本 ばかり読んでいるのは身体によくありませ ん。私と一緒に外で遊びませんか?その 笑顔にはうを言わせぬ迫力があった。 シルファにとっては子供は元気に外を かけ回るのが普通で図書館に小もりきりな 俺を売れているのかしばしば連れ出そうと してくるのだ。余計なお世話なのだが、俺 のことを思っていっているのはよく分かる ので、なかなかそうも言えないんだよな。 俺はためを吐くと諦めて本を閉じる。 分かったよ。シルファ、そんな悲しい顔を しないでくださいまし。本はいつでも読め ますわ。ほら、せっかくいい天気です。外 へ参りましょう。そんなわけでシルファに 手を引かれ、俺は庭に出るのだった。 ロイド様、今日は堅術ごっこで遊び ましょう。え、また男子る物術の1つも 確むべしですよ。さあ、牧刀をお持ち くださいませ。シルファは僕を俺に渡し、 自分も構える。さあ、どこからでも 打ち込んできてください。満面の笑を 浮かべるシルファ。その構えはリラックス しているが、堂々としたものだ。それも そのはず。シルファの父は騎士団長で大々 合族の堅術難薬をしているのだ。娘である シルファもかなりの腕前で以前兵士に しつこく絡まれていた時あっという間に 相手の剣を奪いその首元に突きつけたのを 見たことがある。ま面木で美人だが融通が 効かないちょっと追っかない人。それが シルファだ。だから俺が手を抜いていたら すぐ見抜いてくるので本気でやる必要が ある。俺は剣を握り直し正願に構える。 行きますよ。イント車を使って白を抜け出 た俺は同じく風景術である秘書にて町から 遠く離れた荒野へとたどり着いた。見渡す 限りの荒野周りには町も人もいない。うん 。ここなら思う存分魔術の実験ができそう だ。夫その前にグリモに連絡を入れておく か。米かに指を当て、目を閉じて念じる。 グリモ、聞こえるか?ええ、ロイド様 聞こえますぜ。今は図書館で本を読んで いやす。何人かとすれ違いやしたが、特に 気にしたものはいなさそうっす。そうか。 シルファが来たらその時は教えてくれ。 勝手でさ、とりあえずたらグリモの方は 問題はなさそうである。これならしばらく は実験に専念できそうだ。そういえば 思いっきり魔術を使うなんて初めてかも しれないな。生まれた時に火球で部屋を 破壊して以来危険すぎるので攻撃魔術の 仕様は控えてたのである。魔術書で理論 だけ習得し結界を張って加減して打って みるのが精一杯。思いきり魔術を打ったら どうなるか怖いような楽しみなような戦 踊り地強としながら俺は手のひから口を 生み出すと20重を開始する。呪文にて影 するのは家計術神 塩炎牙と時計術神魔術新内岩牙栄 と共に魔力が集まっていきは8切れそうに なったそれを解き放つ ズン閉じ響きがなり地面が大きく流気した それと共に炎が吹き上がるただの岩では なく真っ赤に焼けただれた溶岩の塊だ。 あち、ちょっと話すか。座標を前方に向け させると溶岩は倒れながら荒野を焼いて いく。そこに触れた岩山が銃と白い煙 を上げて解け、溶岩団が地面に落ちて火柱 を上げた。これは思ったよりやばい威力だ な。前方200m司方が原になっちまった 。上位魔術でも効果範囲は10m四方も ないくらいなのだが、これが20章の威力 か。 しかし1土の20章で溶岩かイメージ通り だな。この調子なら他の組み合わせも多分 ともかくもっといろんな組み合わせを試し てみよう。俺は二重魔術を気が済むとまで 試し打ちした。や悲鳴。そして倒れる音。 よし当たりね。小作がガッツポーズをする タオ。すぐに岩影からゾろぞろと小さな 人影が出てきた。土色の身体にのよう な体育。小さな角に大きく不気味な赤い目 。手には棒やら錆びたナイフやらを持って いる。あれは確かゴブリンだっけか 最弱クラスの魔物だ。しかしそれは単体で の評価を組むとかなりやばいとも書いて あった。姿を表したね。2度もかかって くるある。一速にてゴブリンたちの懐は 勢いのまま飛び蹴りを放つ。ゴブリンは 吹き飛び眼壁に叩きつけられメリコンだ。 タオの攻撃はそれだけで終わらない。一瞬 だけ着地すると老倍エルゴブリンたちに 回し蹴りを食らわせた。勝査なキビスが ゴブリンたちの脳点をこごとく捉え、一体 また一体と倒れしていく。 やあ。着地したタオにゴブリンが反撃 しようとコ棒を振り下ろすがタオはすでに そこにはない。残像を残して消えたタオは ゴブリンの背後に回り込んでいた。遅いよ 。ズンと拳がめり込みゴブリンはぐらりと 崩れ落ちた。呼吸を整えるタオを見ながら もえんだゴブリンたちは動くことができ ない。強い。素であんな威力が出るはずが ない。そういえばタオの髪や瞳の色、 顔立ちは遠くにある異国のものだな。異国 には気を使い、それをまとわせた素で戦う という話を何かの書物で見たことがある。 呼吸で体内に気を巡らせ練り込むことで 凄まじい力を発揮することができるとか 眉つだったがこうして実際に見ると信じ ざるをない。そういえばいつも独特の呼吸 をしていたな。あれがそうなのだろうか。 ギャーギャギャー。後ろから聞こえる規制 に振り返ると目の前には2匹のゴブリンが いた。うお、びっくりした。タオの戦闘に 夢中になりすぎたようだ。もちろん魔力 消壁を張ってあるので問題はないが。 あっちまるで滑るように移動してきたタオ がゴブリンに引きのどてっぱにそれぞれ 小速を叩き込んだ。衝撃で天高く飛んで いくゴブリンたちはちょい対空時間を経て 地面に激突した。やあ。それを見て悲鳴を あげるゴブリンたち。タオの強さに恐れを なしたのか気づけばゴブリンたちはいなく なっていた。ありがとう。助かったよ。ふ 、霊は無要ある。タオは背を向けたまま 匂立ちをしている。どうしたのかな? さっきからずっとその体勢のままだ。 しかも物欲しそうにこっちをちラチラ見て いる。一体何だろう?さっき言ったお礼 以外の言葉を待っているような。逃げる ゴブリンたちを目で追っていると大きな穴 の中に逃げ込むのが見えた。あれはもしや ダンジョンか。ダンジョンとはたくさんの 魔物が存在する不思議な場所だ。奥にはお 宝もあり、貴重な魔道具や魔所なんかも あるらしい。こうしちゃいられない。俺は 矢も盾もたまらず走り出す。風景魔術失踪 風をまとった身体は羽のように軽くなり 高速での移動が可能となる。地面を蹴ると 文字通り飛ぶようにかける。 ちょっとロベルトどこ行く?私への愛の 告白を忘れてるよ。後ろからタオが何か 叫びながらついてくるが風の音でよく 聞こえない。そんなことよりダンジョンだ 。俺は全力失踪でダンジョンへ向かうの だった。無駄ね。ボスを倒すまで開かない よ。そういえばダンジョンには不思議な 部屋がいくつかあるらしい。ワープする 部屋や魔物が異常にいる部屋、回復できる 部屋など特にボスの部屋は1度入ると倒す まで出られないとかフーム魔術以外での 結界か。実に興味深い。ぐる 唸り声と共に部屋の奥から巨大な4速が 進み出てくる。灰色の毛に青い瞳。鋭い牙 の魔物だ。グレイウルフね。危ないから ロイドは下がってるよ。ガウタオが構える と同時にグレウルフが飛びかかる。鋭い爪 による引っかきを少しだけ下がってかわし 飛行団を放った。命中グレウルフは 引き飛びながらも姿勢を立て直し着地する 。戦闘はタオが優勢だ。接近線しかでき ないグレウルフはタオの身のこなしと気候 団になす術がないようである。とりあえず 任せても問題なさそうだな。俺はこっちの 結界を調べさせてもらおう。ボスを倒し たら消えるみたいだし。ロベルトにかっこ いいとこミセルある。そして釣られ念の 彼氏ゲットね。そのためにお前には踏ぎ台 になってもらうよ。おお。タオは何か 独り言を言いながら戦っているが、 グレウルフの吠え声でよく聞こえない。 なるほど。この結界の魔力供給源は ダンジョンなのか。ということは結界は ダンジョンの能力。入った途端に発動する ということは自動制御だよな。これはどの ダンジョンにもあるものらしいがそこまで して侵入者をボスから逃がしたくない理由 は何だろうか。そもそもなぜ侵入者を 招き入れる?人を倒して栄養にしているの かも。ってこっち見てない。あるう。ああ 、うるさい。集中できないぞ。風景討術 音声団。よし、これでうるさくない。集中 して考え事ができるというものである。と いうわけで戦理品の確認だな。その夜、 夕食を終えた俺は早々に部屋へ戻りカを 広げた。ダンジョンから持ち帰った三石、 ストーンスライムのかけら、宝箱の消え、 魔術が付与された探検をベッドに転がす。 ロイド様なんですか?そそりゃダンジョン から持ち帰ったのさ。通りで遅いと思っ たらダンジョンを攻略してきたんですかい ?たにため息を吐くグリモ。だから悪かっ たって。 まず手に取ったのは三師 タオの言っていた通りダンジョンから出し たことで光を失っているようだ。ちょっと 削ってみるか。水形等魔術水場にて ゴリゴリと削っていく。硬いものを削る 場合質量のない風場よりは質量のある水場 の方がやりやすい。削り出してみたが石の 内部には特に気になる点は見受けられない 。どこにでもあるごく普通の石だな。俺の 仮説と合わせて考えるとダンジョンの核は 様々なものを取り込んで成長する。 おそらくこういった石や土を取り込み ながらダンジョンを作ったんだろうな。と いうことはダンジョンで採取したものは その場を離れると元の物体に戻るのだろう 。こっちの宝箱の破片はダめだ。全く魔力 を感じない。というのはおそらく魔法生物 とでもいう存在切断した時に死んでしまっ たのだろう。ちなみにストーンスライムの かけらもただの土に戻っている。 ダンジョンから離れたので元の土に戻った のか。だがリッチは自分のダンジョンから 離れても平気そうだったな。高レベルの 魔物ともなればまた違うのかもしれない。 やダンジョンが1匹の巨大な魔物と考える とどうだ?強力な魔物には単独で活動 できるよう核があると聞いたことがあるし 、ま、赤説の息を出ないか。おお、何なん すかそりゃ。受刑討術ギ型台だよ。特定 系統に存在する片は魔力で木や石などを 形づり様々なものを生み出す魔術。特に 樹系討による片しは樹目を育てて形とする ため弾力と硬さに富み繊細な造形を可能と するのだ。あっという間に俺と全く同じ姿 の人形が完成した。こんな成功な片は見た ことありませんぜ。全くこりゃ頭げたもん だ。ロイド様そっくりじゃねえすか。そう いう風に作ったからね。似ているのは外見 だけではない。系統も加えることで骨を石 、肉を泥、皮膚を受脂、全身に根をせ神経 とし、血流のように魔力を流し動力として いるので、当然動かすこともできる。土と 木で作っているためかなりも脆ろいが、 注ぎ込む魔力次第では数日は活動可能で ある。確かに見た目だけなら問題はないん だが、どうにも動かすのに手がかかってね 。作り出した物体を人間のように動かすの はかなり気を使う。とてもじゃないが 身代わりを動かしながら外出し、魔術の 実験なんて不可能だ。そりゃ自分の身体を 2つ制御するようなもんでしょう。人間技 じゃねえですよ。うん。だからこいつの 制御をグリモに頼もうと思うな。驚愕の 表情を浮かべるグリモに言葉を続ける。 クリモは実態と精神体の間にいるような 構造だろう。だったら身体の部分を俺の 右手に残し、精神体をこの人形に宿らせる なんてこともできるんじゃないのか。 そりゃまあ増作もねえことですが会話の 受けえから大丈夫だ。グリモは状況に 合わせて身体を動かしてくれればいい。俺 の問いにグリモはなぜかそワそわしている 。そのですがいいんですかい?ロイド様の 思う通りに振る舞るとは限りませんぜ。俺 が頼んでいるんだから構わないだろう。 早速その中に入ってみてくれ。え、じゃあ 俺が忙すとグリモはいかしむように人形の 身体に入っていく。人形の目が開き動作を 確認するように手足を動かすグリモ。うん 。問題はなさそうだ。グリモは立ち上がっ てグリぐリと首を動かした後、俺に背を 向け元をけさせた。ぐひ、信じられないぜ 。もうこんな自由がもらえるとはよ。 よほど信用されてるのか。こいつが1人で 外へ行ってる間に周りの人間をうまく使え ばグリモ。えい。声をかけるとグリモは 驚いたのカビ君と肩を振わせた。なぜか 恐ろる恐る振り向くグリモにっこり 微笑みかける。頼んだよ。そう言うと グリモは放けた顔で俺をじっと見つめて くる。どうかしたかい?いえ、なんでも ないでさ。パタパタと手を振りながら俺 から視線を外す。あの顔何かんでやがるの かはそうか。俺様を試してやがるんだ。 自由に泳がせていると見せかけ、裏切りの 気配を見せたら殺すつもりだな。く、 気づいてよかったぜ。奴の魔術は得体が 知れねえからな。そのくらいの術式は余裕 で組んでいてもおかしくはない。ならば今 下手に動くのは特策じゃねえよな。まずは 奴の信頼を得ることに集中すべきか。 そしてまた何やらブツブツ言い始めた。 一体どうしたのだろうか。どうしたグリも 大丈夫か?い、いえいえ、なんでもないで さ。ともかくこのグリもロイド様のために 噴骨やらせていただきますぜ。ええ。 ぎこ地なく笑くグリモを見て俺は首を かしげる。なんだか独り言の多いやである 。慣れない人間世界での生活で精神的に 疲れているのかもしれないな。もちろん いいわよ。ロイドならきっとできると思う から。本当ですか?ええ、そうね。まず 大切なのはたっぷり貯めた後アリーゼは にっこりと笑った。あいよ。一瞬の沈黙。 アリーゼは言葉を続ける。私思うの。愛 こそが言葉の通じない私たちをつぐ絆なん だって。どんな魔獣だってこちらから愛を 与えてあげれば絶対に分かり合えるわ。目 を輝かせながらようと語るアリーゼを見て エリスは疲れた顔で息を吐く。わあ、 アリーゼ様は生まれつき勝手に動物が寄っ てくる余精査のような方です。そんな特殊 事例など参考になるはずがないでしょう。 妖精さ、ちょっとエリス、それはひどいわ 。本当のことです。2人は言い争いを始め た。いい争いというかじレ合いというか この2人は姉妹のようである。難しいこと なんて必要ないわ。ふわっとしてパーっと すればいいのよ。ねえ、リル、私の思い、 私の言葉よく伝わるでしょう。ほら、ウン リルはそうだとばかりに頷くとアリーゼに 頭をすりつける。アリーゼが手を広げ楽し そうにくるくる回るとその周囲に鳥や ウさぎなどの小動物が集まってきた。 まるで花でも浮かんでいるような空気 メルヘンでファンタジーな絵本みたいで ある。エリスはそれを見てドん引きしてい た。確かに余さだ。ゼックしていたグリモ がようやく口を開く。ロイド様ありゃダめ ですぜ。よく言えば天才派。悪く言えばお 花畑でさ。まともに話のできるタイプじゃ ねえですよ。ひどいこと言うな、お前。 まあ、概同意見だけど。各かにアリーゼは 理屈な話ができるタイプではない。ただ それでもやり用はあるのだ。なるほど。 大体分かりました。アリーゼ姉さんな。て いるのは支有系透魔術回復呼吸呼吸の深さ に応じて少しずつ傷を癒すというという ものである。長い間じわじわと回復する ため魔力刻印と相性が良い。アトーレが やったと映えにくいし の魔術は全てかなり上位の魔術なので バレると面倒だ。傷つき倒れていた者たち もしばらくすると傷が治り立ち上がる。 うん。これならそう簡単には倒されない だろう。てなわけで話の続きだ。わあ、 分かりやすたお本魔力の性質変化とは術式 ではなく魔力を生み出す際に行うんですよ 。ただ魔力を出すだけでなく手を加えれば 性質も変化させられるんです。ええ、それ は考えたこともなかったな。魔力を 生み出すのなんてただ満とやっていた。 思えばグリ物使ってた古代魔術が色を変え たり魔力並の形状を変えたりしていたのは 術式ではなく性質を変化させていたのか無 意味だと思ってたがやっぱり魔術は奥が 深い。まずは色の変化から始めるのが基本 です。やってみますかい?もちろん魔力の 性質変化はイメージが大事でさ、色のつい た魔力を強く想像するんです。とはいえ 一丁一隻でできるもんではイメージね。姿 を変える魔術模者姿みたいなものかだっ たら得意だぞ。イメージと俺は青色を強く イメージし、手のひから魔力を生み出して いく。すると青い青色の魔力が溢れ出して きた。おお、これが魔力の性質変化って やつか。赤、白、緑、思うように色を変え ていく魔力。こりゃ面白い。俺がはしゃい でいるとグリモは驚愕の表情を浮かべて いる。なき聞いただけであっさりと動かし たりとかもできるな。あまり意味はなさ そうだけど。 に動けとイメージを送るとグねぐねと色を 変えながら動いていく。クリモは俺が事在 に動かしているのを見てあんぐりと口を 開けていた。なるほど。パズはこれに匂い や味を加え、魔獣好みにしているんだな。 炎をいて全てを噛み砕く牙となれ。消熱 なんてことをしているとアルベルトの影が 終わったようだ。すぐ気づいたシルファと タオがパズから距離を取る。直後萌える 無数の炎がパズづらいと振り注いだが 後範囲に渡る炎が周囲を焼き尽くし ベアウルフラは悲鳴をあげながら次々と 倒れていく。シャールズの言葉を俺は驚き の声をあげる。そんなことになれば アルベルトラに混じって王になるための 勉強をしなければならなくなるし、他の 王子たちと大いを競そって争わねばなら ない。俺は気ままに魔術の研究をしたいの だ。時期多い継承権なんて真っぴらごめで ある。おお、アルベルトが立ち上がる。 反対してくれるのだろう。助かった。まだ 10歳である俺に時期多い継承権を与える なんていくら何でも無茶な話である。 ほっと胸を撫で下ろす。とても良い考え です。ロイドはきっとこの国を支える存在 になる。王としての学びはその時きっと 将来の役に立つ。ロイドとの大い争いは僕 としても脅威ではありますが、相手が ロイドなら負けてやむなし。むしろ 競い合えたことを公栄にすら思いますと 思ったらアルベルトまで賛成している。 おいおい、ちょっと待て。俺は慌てて 立ち上がる。ま、待ってください。身 に余る光栄感謝いたします。ですが、自分 はとてもこの国の大たる器ではありません 。慎しんで事態申し上げます。む、俺の 言葉にチャールズは少し考えて頷いた。 そうか。それは残念だ。ふう。良かった。 なんとか断れたようである。いきなり大い 継承権とかむちゃくちゃだぜ。しかし夜け にあっさり引き下がったな。 まあいいや。これで安心だ。俺はアンドの 息を吐いた。なるほど。つまりロイドよ。 お前の器はこの国だけで収まるものでは ないと言いたいのだな。確かこの大陸は 未だ平穏とは言えぬ。それを統一するよう な世界の覇王となるとふ、我が息子ながら 大きく出たものだ。そういうことならその 考え尊重せねばなるまいてこの国では 収まりきらないうは確かにそうだ。例えば 世界をまたにかけた大魔術師ウィリアム ボルド士のような人物に育つかもしれない 。そのためには王としての教育よりもっと 他にもっとやるべきことがあるのかもしれ ない。シャールズとアルベルトが何か ブツブツ言っている。2人ともニヤニヤし てるけど大丈夫だろうか。ロイドよ。では これからもしっかりと励むのじゃぞ。期待 しているぞ、ロイド。はい。なんだか2人 がすごく期待を込めた目で見てくるがとも あれ、なんとか大い継承権は継がずに住ん だようである。人安心だ。普通に考えて これだけの動物を買い鳴らすなんて常人に は無理だろう。俺と同じ血を引いてるし、 魔術師としての才能が発言していても おかしくはない。生まれつき知筋や才能に 優れたものの中には無意識に魔力を扱う ものも珍しくないのだ。塔にたどり着いた 俺は正面にある大きな扉をノックする。 姉さん、アリーゼさんいますか?ロイド です。少し待っていると中から黒髪メイド が出てきた。か名前はエリスだっけ?覚え ていただけて公栄です。ロイド様、お久し ぶりでございます。うん。久しぶり。 アリーゼ姉さんに会いたいんだけど かしこまりました。少々お待ちください ませ。ペコリと頭を下げ塔へと戻るメイド 。さらにしばらく待っていると扉が開いた 。ロイドガバといきなり抱きしめられた ワプふカフカの柔らかな感触をぎゅっと 押し付けられる。苦しい ロイドロイドロイド もう久しぶりね。あなたから会いに来て くれるなんて姉さんとっても嬉しいわ。 さらにグリグリと頭も撫でてくる。痛い。 アリーゼ様、おやめください。ロイド様が 苦しがっておられます。え?あら、本当 ごめんなさいね。アリーゼは謝ると俺を 抱きしめる腕を緩めた。ふう。苦しかった 。だからあまり来たくなかったんだよな。 アリーゼは昔から俺を見つけては抱きつい たりキスしたりとおもちゃにしていたので ある。咳込みながら顔をあげる俺の目の前 にいたのは薄べに色の長い髪をふわふわと させた女性。 髪だけではなくドレスにもファーや ポンポンがついており全体的にふわふわだ 。ちなみに胸もふごめんねロイド姉さん 嬉しくなっちゃってそれで一体何のよう かしら。アリーゼはそう言ってにっこりと 微笑むのだった。白来い。おん。俺が呼ぶ と白い大型県白が元気よくかけてくる。白 は俺に抱きつき、その重さと勢いで芝の上 に押し倒された。短い草が中に舞い草と土 の香りがした。俺はサルーム王国第7王子 ロイドディサルーム。魔術大好き10歳。 前世ではない貧乏魔術師で生まれて初めて 見る上位魔術に見惚れて死にこの身体に 転生した。年の離れた第7王子ということ で大い継承権もないし自由に生きろと言わ れた俺は好きな魔術ばかりやっている。 野田が最近は周りの人間に妙に期待されて いる気がする。まあきっと気のせいだよな 。地味で目立たない第7王子。それが俺の 立ち位置である。おんおん。ちなみに俺の 顔を舐めているこの犬は白。元は俺を襲っ てきた魔獣だが、俺のことが気に入ったの か随分抱かれてしまった。連れ返っても 良いと言われたので使い間としたのである 。白を撫でる手のひからぐパッと口が 生まれる。ええ、魔獣にまで慕えていると はさすがはロイド様ですな。こいつは魔人 グリモワール。俺はグリモと呼んでいる。 城の地下禁封印されてたが色々あって俺の 使い間となったのだ。俺の手のひの川に 住ませており、時折りこうして口を開いて は喋り出す。ぐひ、魔獣まで従いやがった か。いいぜ。てめがいろんなものを手に 入れてくれりゃ俺様がその身体を乗った時 にうまい思いができるからな。なお時々 ブツブツと独り言を言っている情緒不安定 なやつである。せめて聞こえる声で喋れよ な。おんおん夫とこら犬っこ 吠えるんじゃねえ。しし1人を言うグリモ に向かって吠えるしろ。どうも2人は あまり仲は良くなさそうだ。こらこら喧嘩 してないで続きをやるぞ。おんグリモに手 を握り口を閉ざさせると白が座り直した。 今こうなっているのは魔力に命令を乗せて 飛ばし念じるだけで使い間に命令を出せる という魔獣使いの技である。アルベルト様 獲物を取ってまいりました。私もです。 私たちは鹿。しばらくすると続々とこの絵 たちが獲物を捉えて帰ってきた。うさギに 蛇、鳥に魚、鹿やイノシシシまでである。 その大量ぶりにアルベルトは驚いている。 こりゃあなた随分捕まえたもんだ。大して 時間も経っていないのにどうしたんだ? いえいえ、アルベルト様、この森友でも なくたくさんの動物がいるんです。しかも どれもこれも警戒心が薄い。鳥放題ですよ 。後で狩などしてはいかがでしょう。この 絵たちは興奮した様子で語っている。まあ 、あれだけ取れれば楽しいだろうな。 アルベルトは並べられた獲物を見てふむと 考え込む。ふむ。だが獣は村の貴重な資源 。いくら簡単に取れるからと言ってやり すぎるのは良くないだろう。僕たちは標準 の食事ができれば十分。これ以上の狩は 不要だ。他の者たちにもよく言っておく ように。はは。アルベルトに注意され、 この絵たちは慌てて経をした。ともあれ、 食事の用意が始まる。獣をさき、血を抜き 、下処理をした肉がシルファの前に運ばれ ていく。シルファはそれを切って似て焼い てテーブルの上に並べていく。その手際の 良さにこの絵たちは簡単な声をあげていた 。皆様お待たせいたしました。どうぞお 召し上がりくださいませ。調理が終わり 合成な食事がテーブルの上に並んだ。 肉たるステーキや脳さぎのスープ、鳥の 串焼きに賛菜のサヤダ。どれも微味だ。 この絵たちが幸せそうに食べているのを 見るとこっちまでお腹が空いてきた。 お二方もどうぞ。ああ、ありがとう。 シルファ。いただきます。手を合わせ綺麗 に盛り付けられた料理に手をつけていく。 まずはお肉をもぐもぐ。おお、これは うまい。野生の獣の肉というのはこんなに うまいものなのか。さて、お宝をもらって 帰るとするか。ボスのいた部屋のさらに奥 に小部屋がある。そこには豪華な宝箱が 置かれていた。あれね、宝箱?ロベルトが 開けるといいよ。いいのか?この ダンジョンはほとんどタオが1人で攻略し たようなもんだろう。でもロベルトがい なかったら私死んでたよ。だからロベルト に開ける資格あるね。分かった。そういう ことなら俺は宝箱の前に進みおむに開けた 。中には探検が1本入っていた。お探検か 。どれどれちょっと見せるね。俺の後ろで それを見ていたタオが探検をじっと 見つめる。そしてペチンとおでこを叩いた 。 あ、じゃあ残念。はれあるな。そうなのか 。何かの魔力が込められている感じがする が。うん。言う通りこれは魔術の付与され た探検だけど大したものじゃないよ。まず 元となっているこの探検が何の変哲もない 鉄ナフだし何の装飾もさえてない。そんな 探検には強い魔術が付与できないよ。多分 付与の練習台あるな。何者かが練習用に 魔術付与した探検ね。見た感じ少し箱ぼれ もしているし、使い込んだ後もある。 まるで誰かが所持していたようなものだ。 それがダンジョンのお宝になっているのは 変だな。そんなことを考えていると宝箱が 地面にゆっくり埋まっていく。まさか俺は とさに風景トマ術風説で風の歯を生み出す と宝箱の一部を切断した。切り取った宝箱 の一部からはとても強い魔力を感じる。 そうか。これがダンジョンの角とも言える 存在。こいつは普段は地中に生息し、誰か の落とした魔道具などを取り込んで ダンジョンとして成長するのだ。そして 攻略されそうになったら宝箱のふりをして 中身を差し出しその隙に逃げるとなるほど 面白い。よくできている。これが不魔術か 。なかなか面白い。もっと試したいところ だがまずい液がないんだよな。ないなら 作ってみるか。そんなことができるんです かい。原料の段階まで分解すれば配合材料 と比率が分かる。 それを組み合わせれば再現できるはずだと いうわけで余ったまずい液を小瓶に入れ 順度上昇を発動させる。ただし今度は強化 の術式を編み込んでた。こうすることで 原料にまで戻すことが可能。術をかけて しばらくまずい液の色が黄色く変わり 始める。さらに液体の中から様々な決晶が 集まりそこに溜まっていく。よし。分解 完了。ええ、こいつがまずい液の原料って わけですか?そういうこと。液体部分は ただの油だな。油は魔術とも金属ともに 相性が良い。だからある程度想定していた 。中の決晶は主に銀化。火兵で代用でき そうだ。こっちの赤い粒は赤まこなだな。 赤ま強力な魔物の心臓部にある核を すりつぶしてできた粉。魔力を非常によく 通し、液体とも混ざりやすいので様々な 素材に用いられるのだ。そしてこの赤 ダンジョンの角と並べてみると非常によく 似ている。やはりダンジョンというのは俺 の予想通り魔物の一種なのだろう。つまり 手に入れたダンジョンの角をすりつせば 使えるな。 こっちの材料もクリアだ。ってことはここにあるものでまずい駅はできそうだな。お、すげえぜ、ロイド様。 構想が分かればやってやれないことはないはずだ。よし、明日材料集めて調合してみるか。あれから 1 週間が経った。基本的には俺の日々はほとんど変わらずなことをやっていた。 少し変わった点といえばアルベルトが頻繁 に魔術の練習上へ誘ってくれるようになり 、シルファの堅術ごっこの頻度とその レベルが上がったくらいだろうか。 アルベルト様、今からロイド様は堅実の 稽古をなさるのです。それは先日もやった だろう。今日は魔術の練習をするのだよ。 何をおっしゃいます?現術です。いいや。 魔術だね。2人は火バを散らし睨み合って いる。ただ時踊りじれを取り合っているの を見るので気が重い。しかもチャールズも 最近何かと俺を呼び出して近況を聞こうと するし、風の噂ではタオもロベルトについ て聞き回っているそうだ。モテモテっすな 。ロイド様グえ。この調子で周りの評価が 上がれば俺が身体を乗った時にうまい思い ができるぜ。ポン。グリモがニヤニヤ笑い 、白が元気よく吠える。全く騒がしいこと だ。俺はただ魔術を極めたいだけなんだ けどな。この世界には未だ俺の見たことの ない魔術が存在する。それを全部見たい、 覚えたい、モて遊りたい。俺はまだ身ぬ 魔術の新を望み、真っさな空を見上げた。 魔術師として大切なものはまずは家柄、次 に才能、そして最後に努力である。最後と いうのは言葉通り努力を努力として 受け止めるものにとってであり、楽しんで それを積み重ねられるものにとっては最後 ではなく最大の力となりる。え、それら 全て持つものがいたらってあはそれは ぞっとしない話だね。なくとも私は戦い たくはないな。なんてあの野郎は言って たっけか。グリモがボソりとつやく。どう かしたかグリモ。いいえ。何でもあ、 じゃんけんはシルファの姉子が勝ったよう ですぜ。見ればいつの間にか2人は じゃんけんをしていたようで勝利した シルファがかけてくるのが見える。ロイド 様嬉しそうに僕を手に手を振ってくる シルファ。俺はため息を吐きながら中庭へ と向かうのだった。シルファは牧刀を握り 、まっすぐに切りかかっていく。 振り下ろす件を軽くいなしながらシルファ へと牧刀の喫先を返した。シルファはそれ を受け距離を取った。うん。いいですよ、 ロイド様。口元に笑を浮かべながら俺と剣 を交えるシルファ。よし、いい感じに ごまかせているな。初めてシルファから 剣術ごっこを持ちかけられた時、俺は泣か れた。あまりに弱すぎてである。当時7歳 くらいだった俺を捕まえてそれはないと 思うのだが、シルファ曰くふざけていると しか思えない弱さだったらしい。俺は本気 でやっていたつもりだったが、その 恥ずかしながら前世の頃から運動は苦手な のだ。それからシルファのスパルタが 始まった。毎日刀を握らされ、非妊形相手 に何度も何度も打ち込みをさせられた。 運動議嫌の俺にとってはまさに地獄。完全 に堅術ごっこの息を超えており、その後の 読書に支障が出るレベルだった。なので俺 は少しずルをさせてもらうことにした。 魔術の中には物体を操作制御する類いの ものがある。それが制御系統魔術。これを 使えば自身の身体をプログラムした通りに 自動操作することが可能。現在はシルファ の動きをトレースし、俺の身体で再現して いるのだ。カかカキン 牧刀がぶつかり合う音が辺りに響く。あは 、素晴らしいです。ロイド様。シルファの 動きをトレースしているので当然互角で 打ち合えている。棒よりの様子みにして おけば比較的肉体への負担も少ない。ふう 。では今日はこの辺にしておきましょうか 。しばらくすると満足したのか。シルファ は額体の汗を拭った。ふう。やっと終わっ たか。自動で動かしていただけとはいえ、 それでも結構耐えるな。みたいが少し重い 。座り込んで休んでいるとシルファが キラキラした目を向けてきた。ロイド様の 権技メキメキ上がっていますね。これなら 私と互格にやり合う日もそう遠くないかも しれません。母はそ、そうかな。シルファ の権技をトレースしているからなとは口が 避けても言えない。向こうも当然手加減を しているのだろうが、最初に比べても少し ずつ早く強くなっているにも関わらず俺が 対応しているからメキメキ強くなっている ように感じているのだろう。俺が制御系統 魔術でやっているのはあくまでも相手の 動きに合わせているだけだからな。まあ、 いきなり本気で切りかかってくることは ないだろうし、しばらく魔術でずるして いるのはバレないだろう。バレたらその時 考える。とりあえず本が読みかけだし、 早く図書館に戻りたい。じゃあ俺は図書室 に帰るから。はい。お疲れ様でした。 うんうん。素晴らしい神立てぶりですね。 ゆくゆくは騎士団長か牽制か。ふふ。将来 が楽しみです。シルファは何やら恐ろしげ なことをブツブツ言っているが、多分気の せいだろう。図書室へと帰る俺をシルファ は笑顔で送り出すのだった。ロベルト 何をニヤニヤしてるね。ああ、うん。なん でもないよ。それよりこの探検大して価値 がないならもらっても構わないか。元より そのつもりね。お好きにどうぞ。 ありがとう。魔術付与された探検は ちょっと欲しかったんだよな。もちろん上 にもそういった武器などはあるが、高価な ものばかりだし、気軽に分解したりはでき ないのだ。だから付与系統魔術については まだ試していなかったのだが、これで不与 魔術の実験ができるぞ。宝箱の破片と共に 鞄へと放り込んだ。すると午後と辞りがし 始める。 そういやダンジョンは宝箱を取ると消滅 するんだっけか。うん。早く外に出るよ。 俺はタオと共にダンジョンの外へとかける のだった。外へ出ると空は薄暗くなってい た。げしまった。グリモのことを完全に 忘れていた。こんな遅くまで放置して 大丈夫だろうか。どうしたね、ロベルト そワそわして。悪いがちょっと用事を 思い出してね。 すまん。俺はタオに謝罪すると即座に秘障 を念じ、空中へと飛び上がった。あ、どこ へ行くね?悪い。急いでるんだ。待つよ。 せめて連絡先を交換するあるう。タオの よく響く声を聞きながら俺は城へと飛んで いく。少し残念だがもう2度と会うことも ないだろう。それにしても気についても 知れたし、魔物もいっぱい見れたし、 ダンジョンでも色々拾えたな。大満足の1 日だった。入ってきた時と同じように姿を 隠して場内へと戻る。ホクホク顔で実質に 戻るとベッドでは俺の姿をしたグリモが 倒れふしていた。ただいまああ、その グリモ大丈夫か?声をかけるとギと首を 動かし俺の方を向く。 その表情は完全に死んでいた。 ロイド様、メイドが来たと何度もお知らせしたんですがね。母は悪いな。忘れてた。やはり何度か連絡してきたようである。多分魔物に夢中になってた辺りだろうか。どうも集中すると周りの声が聞こえなくなるんだよな。反省。ええ、きっと忙しいんでしょうと。なんとか会話はごまかしやした。 ですが、剣術ごっこは結局やることになり ましてね。まあ、ズタズタのボコボコにさ れやすよ。あのメイド半端な強さじゃねえ ですな。だろうな。グリモが乗り移って いる人形は俺の身体をコピーして作って いるからな。自慢じゃないが運動神経のな さには自信がある。それだけならいいんで さ。問題はあのメイド自分をぶちのめした 後になぜか泣きながらロイド様のふ抜けた 根性を鍛え直しますとか言い出したんすよ 。ああ、サボってると思われたんだろうな 。普段は魔術でシルファの権技をコピーし てるからな。残念ながらそれが俺の実力だ 。そんなわけでついさっきまで打ち合いし てました。昼からずっとね。すまん。俺は 素直に謝罪した。 しばらく外出はできそうにないな。上期限 で花歌を歌いながら俺たちの戦闘を行くを 。行先が同じだからと同行を申し出 アルベルトもそれを許可したのだ。 もちろんただついてくるわけではなく魔物 が出てきたら戦闘もこなしている。戦闘力 はこの絵たちより2段は上といったところ かというか以前あった時より技がさえて いる気がする。あれから修行でも積んだの だろうか。1人で魔物を半分くらいは倒し ている。その強さと性格から最初は警戒し ていたこの絵たちもタオに心を許し始めて いた。全くアルベルト様もあんな怪しげな 少女に同行を許すなんてどうかしています 。ねえ、ロイド様。あ、そうだね。ただ シルファはタオのことが気に入らないのか 。不機嫌そうだ。俺もタオとは目を合わさ ないようにしているのだが、ちらこちらを 見てくる。まさか俺のこと気づいてないよ な。じ、いつの間にかタオが俺の近くに まで来てじっと見つめていた。うお、 びっくりするじゃないか。ねえ、君、 私たちどこかで会ったことないか?さ、 さあ、わからないな。いきなりの質問に ついが泳いでしまう。ムうー。なんだか 怪しいね。でも会ってるはずがないのは私 にも分かるなのに何なのこの感じ。やばい な。この視線怪しまえている気がする。 その原因は間違いなく木の呼吸だ。つい さっきまで修行のために木の呼吸をしてい たからな。呼吸の仕方がロベルトと似て いるから怪しんでいるのだろう。しくじっ たとはいえいきなりやめたら不自然だし、 ここは知らぬゾで押し通すしかない。あの 時姿を変えていたのは不幸中の幸いだった な。ロイド様森の方を見てくだせ。あの娘 が探しているという祠らあれがそうじゃ ないんですかい。グリモの声に従い森の方 へ視線を向けるとヒ々の隙間からぼけた石 の建物が見えた。ナイス殴りも追い払う チャンスである。タオ、あれが君の 向かおうとしている祠じゃないのかい? おお、まさしくあの祠よ。ありがとね。 兵士の皆さんにもお世話になったね。それ では私はこれで失礼するよ。タオは 慌たしく頭を下げるとすごい速さで走って いった。ふう。よかった。なんとかバレる 前に追い払えたか。ありがとな。グリモ。 へ、気にしないでくだせえ。ロイド様の 使い間として当然のことをしただけっすよ 。それにこの程度であんたの信頼を変える なら安易もんだぜ。くん。何か言ったか? いえ、何も。そ、それよりあの祠らなんだ か妙な感じがしますぜ。そうなのか。 ともかく、なんとなくだがダンジョンと いうものが分かってきたな。だが、 まだまだ仮説の息を出てないし、もう少し サンプルが欲しいところだ。そのうちまた ダンジョンに潜りたいな。ロイド様は魔術 師でしょう。ダンジョンについても調べる んですかい?何が魔術に使えるか分から ないからね。わあ、そういうもんですかね 。魔術というのは様々な要素が 組み合わさった学問だ。 である以上、この世の信羅番賞とのつがり がある。そもそも火や水がなければ魔術で それを生み出すこともできなかったわけだ 。まあ、知識はあればあるだけ自分のため になる。この知識がいつか何かに使える時 が来るかもしれないしな。ダンジョンに ついてはこんなもんだろう。さて、次は 不与魔術だな。余計魔術に関する魔術書は それなりにあったが、それを試すには特殊 な職媒が必要なのである。それがこの探検 に塗付されたまずい液。魔力に対する とても強い保持力があり、浸透性も高いの でよく職倍に用いられるのだ。それなりに 貴重なもので基本的には有望な家事職人 たちにしか出回らないらしく、なかなか手 に入れる機会がなかったのである。やる ことは他にもたくさんあったので後回しに なっていて実際に試したことはない。まず はまずい液を剥がすとえっとやり方は確か 熱湯に塗付された箇所をつけこすって 落とすんだっけか魔術で湯を沸かしその中 に探検の刃をつけてブラシで擦すると油の ようなものが浮き出てくる。これがまずい 液だ。熱で剥がれるが水には溶けないので 湯の表面部分に浮き上がるのである。それ を救い取って小瓶に入れていく。ムー不純 物が浮いているな。多分何度もこうやって 再利用したんだろうな。まずい液は不要に なるとこうして剥がし、また新たな不要 魔術のために使える。だがその度に汚れが 増えていき、順度が下がる。そうすると 当然不術の効果も薄れてしまうのだ。なら 綺麗にしてやればいい。小瓶に手をかざし 魔力で包み込む。すると液体の中から 小さなゴミが浮き出てきた。ロイド様、 こいつは何をしてるんですかい?不純物を 取っているんだよ。燃える炎、舞踊る炎、 振り注ぐ炎、等しく全てを滅ぼす炎よ。 来たれ来たれたれが唱を開始する。あれは悲系統が神魔術熱園の少だな。か アルベルトは位術まで使えなかったはずだがつの間につけたのだろうか。だ問束を使っての高速まではできないのか。常の少である。呪文が紡がれる度 アルベルトの周囲に魔法陣が生まれていく。 美しい葉が鮮やかに浮かんでは消えていく 。呪文だとそういうのも全て省略される からちょっと味けないんだよな。とは言え 振るだとかなり長かった記憶がある。影 完了までのその間タオとシルファがパズを 抑え込むという手はずなのだろう。はあ。 いや、2人の攻撃はまともに通ってない。 や、多少の傷は与えているのだが、すぐに 言えてしまっている。どうやら半分精神体 である魔人には物理的なダメージは通り にくいようだ。ロイド様、いくら最上今術 だろうが魔人であるやには聞きませんぜ。 そういや以前にそんなこと言ってたな。 その割にすぐ参ってたけど、そりゃあんな もん食らったらね、結局どっちなんだよと 内心突っ込む。まあいいや。それより グリモは魔力の性質変化って得意な方か。 ってまだその話続いてタスカまだとはなん だまだとは最優先事項だろうが。わあ、 そりゃ魔人は魔力の性質変化は得意すから ね。やり方くらいは分かりやすがさすがに あの人たちを放置して教えるのはまずいん じゃないっすかね。グリモが戦闘中の アルベルトラに視線を送る。 大丈夫だよ。少し前から血魔術をかけて いるからな。向こうが回復するならこっち もだ。みんなには全国魔力国印を飛ばして つけておいたのだ。これは魔術を自動で 当てるマーキングのようなもので1度つけ ておけばわざわざ狙い直す必要もなく魔術 の対象とできる 方向を上げながら突っ込んでくるベア ウルフ 絵たちは剣を構え迎え打つかだめ ベアウルフは斬撃を物ともせずこの絵たち を吹き飛ばしたその勢いのままこちらへと 向かってくる。お2人ともお下がり ください。シルファがスカートをひ返し、 俺たちの前に立つ。しらりと見えた スカートの裏側からは無数の投げナイフが 見えた。それを目にも止まらぬ速さで 抜き放ちベアウルフに到的する。1本は額 、2本は固め、もう1本は大きく開けた口 の中へと命中した。うご 演球。苦しみ暴れるベアウルフに アルベルトが巨大な炎の塊を放つ。ズんと 炎がベアウルフに命中し、体毛を 焼き尽くしていく。しばらく暴れ回ってい たが、魔術の炎は消えず、そのうち力尽き てしまった。だがあ、ベアウルフは 埋めき声をあげ倒れした。動かなくなった ベアウルフを見てこの絵たちが完成を あげる。うお。さすがはアルベルト様だ。 素晴らしい魔術でございました。あっと いう間にアルベルトはこの絵たちに 取り囲まれてしまう。どう上げでもしそう な勢いだ。け、あれはロイド様の魔剣の おかげですぜ。奴自身の力じゃねえ。 ドイツもこいつも見る目がねえっすな。 グリモがそれを見て毒づいている。なんだ か苛立っている様子だ。何を起こってるん だ?そりゃ怒りやすいぜ。評価されるべき はロイド用なのになんであいつが言いかけ てグリモは口を継ぐむな。何を言ってんだ 俺様は。こいつがみんなに評価されたら後 で利用しにくくなるじゃねえか。むしろ 高都合のはずなのに。クそわけがわから ねえだが。なんだこの苛立ちは。そして またいつものようにブツブツ言い始めた。 相変わらずよくわからんやだ。ロイド、 この絵たちの中からアルベルトが声を 張り上げた。お前が付与してくれた魔剣の おかげだぞ。そう言ってブンブンと手を 振ってくる。俺は愛そ笑いをしながら同じ ようにして返した。とりあえず付与した 魔剣はうまく作用しているようだな。うん 。うん。 あまりレベルが高いとは言えない生成魔術 だね。切を無理やり金にしたのかい。準度 が低すぎるし、中身もスカスカスカだ。 これじゃ駆け出しの商人も騙せないよ。 そもそも魔術での金の生成は禁じられて いる。というか俺は王子だし金には困って ないんだよな。むぐた。だったら不老不だ 。お前さんを不労士にしてやるよ。 悪いが自分の身体に他人の術式を施される のは好きじゃない。特に不労士なんて強い 術式を人体に編み込むなんてどんなリスク があるか分かったものじゃないよ。魔術と いうものは万能ではない。低レベルの魔術 なら魔力の消費だけでなんとかなるが あまりに高レベルな魔術は術者や比術車に も負荷がかかる。プロフ士なんてのは相当 うまく術式を編み込んでもかなり重い リスクをしうはずだ。で言えば重度の神経 麻痺や肉体の欠損とかとてもそんな術式を おそれとは受けられない。壺しだったのか グリモールは顔を歪めている。やはりもう 1度封印させてもらうよ。君は危険そうだ しね。ま、待て。待ってくれ。頼むから。 俺は全然危険じゃねえ。良い魔人なんだ。 封印されたのだってちょっといたずらした だけなんだよ。うん。でも嘘言ってるかも しれないしな。やはり封印。俺が本に 触れようとした時であるな。なら魔術は どうだ?魔人がぽつりと呟いた。何百年も 前の古代魔術だ。お前さんも魔術師なら 興味あるんじゃねえのか。こいつを教えて やる。どうだ?ロイドしばし考え込んで俺 は頷く。面白い。今更言うまでもなく俺は 魔術が好きだ。古代の魔術か。伝説による と大地を揺がし洪水を起こし、海を割る なんてのも聞いたことがある。実物はどれ ほどのものだろうか。是非見てみたい。俺 の言葉にグリモワールはパッと表情を 明るくした。イント車を使って白を抜け出 た俺は同じく風景魔術である秘書にて町 から遠く離れた荒野へとたどり着いた。 見渡す限りの荒野周りには町も人もいない 。うん。ここなら思う存分魔術の実験が できそうだ。夫その前にグリモに連絡を 入れておくか。米かに指を当て、目を閉じ てね念じる。グリモ聞こえるか?ええ、 ロイド様聞こえますぜ。今は図書館で本を 読んでいやす。何人かとすれ違いやしたが 、特に気にしたものはいなさそうっす。 そうか。シルファが来たらその時は教えて くれ。勝手でさ、とりあえずグリモの方は 問題はなさそうである。これならしばらく は実験に専念できそうだ。そういえば 思いっきり魔術を使うなんて初めてかも しれないな。生まれた時に火球で部屋を 破壊して以来危険すぎるので攻撃魔術の 使用は控えてたのである。魔術書で理論 だけ習得し結界を張って加減して打って みるのが精一杯。思いきり魔術を打ったら どうなるか怖いような楽しみなような戦 踊り地強としながら俺は手のひから口を 生み出すと20重を開始する。呪文族にて 影するのは家計馬術モ神小炎牙と時計馬 術モ神術新内岩牙場影承と共に魔力が 集まっていきは8切れそうになったそれを 解き放つ ズん閉じ響きがなり地面が大きく流気した それと共に炎が吹き上がるただの岩では なく真っ赤に焼けたれた溶岩の塊だあち ちょっと話す 座標を前方に向けさせると溶岩は倒れ ながら荒野を焼いていく。そこに触れた 岩山が銃と白い煙を上げて解け、溶岩団が 地面に落ちて火柱をあげた。これは思った よりやばいだな。前方200m司法が原に なっちまった。上位魔術でも効果範囲は 10m四方もないくらいなのだが、これが 20章の威力か。しかし1土の20章で 溶岩かイメージ通りだな。この調子なら他 の組み合わせも多分ともかくもっと いろんな組み合わせを試してみよう。俺は 20魔術を気が済むとまで試し打ちした。 さらにタオは流れるように肘打ちを放つ。 そこから左鍵つき 手刀な回し蹴り。それらは全て最初の一撃 と寸分違わぬ場所へ打ち込まれていく。 タオは止まらない。そして日々はさらに 大きく深くなっていく。こんなところでは ない。あ歳の頃から毎日毎日短続けて きたね。雨の日も雪の日も休まず毎日彼氏 も作らずよ。そんな、そんな努力を 積み重ねてきた私がこんなところで彼氏も 作らず死ねるか。一泊置いての飛び膝ゲり 、魔力衝壁が砕け散ちり、ぽっと穴が開い た。あ、でもまずいな。好きだらけだぞ。 しかもリッチもぼっとしていたわけでは ない。カタカタとリッチのラン食いが 揺れる。魔術の影少だ。黒い先行が他を 包む島どんと爆発が巻き起こる。 吹き飛ばされたタオが地面に落ち何度か 転がった。ぐったりしている。やばそうだ 。タオて てかけより抱き起こす。タオは苦しげな 表情で顔をあげ開く。うな。なぜ戻ってき たね。実は逃げてなどおらず近くで感染し ていたとはとても言えず口をつむ。もしか して私のためにもうバカあるな。でもいい よ。ロベルトみたいなイケメンと一緒に 死ねるなら本もある。そう言って俺から顔 を背ける。ておいおい、もう諦めるのか。 もうダメある。身体動かないよ。それに 動いたとしてもピッチ相手に勝てるわけが ないね。何言ってるんだよ。俺の言葉に 被せるように黒い先行が辺りを包む。背を 向けていた俺たちにが魔術を放って きたのだ。ぎゅっと目をつるタオ。直後 衝撃派が俺たちを襲うことはなかった。俺 の張っていた魔力消壁がリッチの魔術を 防いだのだ。壊るわる目を開けたタオは 不思議そうに目をパチクりしている。俺は 立ち上がるとをまっすぐに見据えに やりと笑った。ここからが楽しいんじゃ ないか。行け。放たれた火球が高速回転し ながら1番高得点の区の的を狙って飛んで いく。ちなみにこいつは強烈な横回転を かけている。やや左に曲がって当たるはず だ。球は俺の予定通り飛んでいき、的の 縁りをかめた。倒れなかったため、これは 得点にはならない。だがこれでいい。敵の 真ん中に当ててあまり注目されても困る からあえてギリギリ当たっても倒れない ポイントを狙ったのだ。この回転数角度 射室速度で打てば命中するのは計算通りだ が実際やってみると案外思った通りには 飛ばないものだからな。筆見は大事だ。 惜しかったね、ロイド。では僕の番だ。 今度は俺に変わってアルベルトが的の前に 立つ。そして集中し、手元に生み出した 火球を放った。俺のより回りは大きな火球 が真っすぐに飛んでいき、俺が倒し損ねた 的の中央に命中した。お見事です。 アルベルト兄さん、ありがとう。さあ、次 はロイドだよ。今度は俺が的の前に立つ。 次は下から上に競り上がっていくように 回転を加えて火球を放つ。火球は俺の思っ た通りの曲線を描き、的の上部をかめた。 次もその次も火球は俺の思い通りの奇跡を 描き狙い通りの箇所に当たる。ふむふむ。 魔力級に回転力を加えて変化させるのは 悪くないな。普通にコントロールして 曲げるよりも圧倒的に魔力を使わずに住む し、速度も比較にならない。実験成功と いったところか。そんなことを考えている と遠くからひそひそ声が聞こえてきた。 アルベルト様はさすがだな。見事に全て 命中させておられる。それに比べてロイド 様はやはり子供だ。高徳点の的ばかり狙っ て外しておられる。自分にあったのを狙え ば良いのに。俺たちを見ていた魔術師の 言葉だ。よしよし。うまくごまかせている ようである。やれやれ。お前たち見てて わからないのか?するといきなり アルベルトが魔術師たちに声をかけた。う 、まさか俺のやっていることに気づいたの か。ドキドキしながら聞き耳を立てる。 かすっているだけとはいえ、ロイドが放っ た魔術は全て的に命中している。しかも 1番小さな区間にな、それにわずかだが 火球が敵に向かって動いていた。おそらく 制御系統魔術の才能があるのだろう。おお 。そ、そうだったのですか?それは気づき ません。全く不穴だな。お前たちはふう。 どうやら完全にバレているわけではない ようである。ちなみに制御系統魔術は7歳 の頃に極めた。俺がよくその手の本を読ん でいたからそう勘違いしてくれたのだろう 。ロイドは魔術の才能がある。小さな頃 から才能を伸ばしていけばゆくゆくは大魔 術師や賢者も夢ではあるまい。今のうちに こうして仲良くしておけば僕が大いに着く 頃にはきっと大きな力になってくれる だろう。アルベルトは微笑みを浮かべ ながら小声で何か言っている。よく聞こえ ないが。ま、いいか。俺には関係なさそう だしね。負けたもの使いとはその名の通り 魔獣と契約。使い間として操る者たちの 総称でその期源は使い間を愛する魔術師 たちがより刺益する能力に特化させていく 過程で生まれたらしい。彼らは使い間を 操るのにも術式は使わずに魔力を利用して 念じるだけで支配するらしく、俺はそれを 試しているのだな。白と呼んでみたが、白 は俺の次の命令をキラキラした目で待つ のみだ。恋と念じてみたのだが、どうやら 伝わらないようだ。白はとても頭が良く、 俺の言葉をほとんど理解しているので、声 に出せば大抵のことは伝わる。ただし、お 手、伏、待て、お変わり、ちんちん、取っ てこいなどの簡単な命令はともかく、 例えば3週回ってワンとけのような複雑な ものでは話が変わってくる。どれくらいの 速さでどこを回ってどう泣くのか。そこ までの意味を込めるのはその一言では無理 だ。念じるだけで言うことを聞かせられる ならその辺りもなんとかなりそうなんだが な。ロイド様式を使って命令はできないん ですかい?術式は世界に効率よく干渉す べく特殊な魔術言語で書かれたものだから な。それを理解できない城には通じないよ 。ていうか術式を理解して持てれる魔術師 はかなり少ないしな。 俺でも現状は単語を組み換えるのが限界だ 。そういう観点から見ても日々の読書で 理解力を鍛えるのは大事なのである。結局 は言葉を魔力に乗せて伝えるのが1番早い のだ。お座り恩というわけで俺は魔力と 言葉を同時に出し反復訓練にて地道に覚え させていた。うん。だがこれは時間が かかる上に柔軟性がないしな。細かい ニュアンスは伝わらないし、何かもっと いい方法はないだろうか。考えていた俺は 太ある人物を思い出す。そうだ。アリーゼ 姉さんならサルーム王国第6王女 アリーゼディサルーム。俺の3つ上の姉で 俺と同じように多い権もなく好きなことを して暮らしている。その対象はもっぱら 動物。犬猫はもちろん類に鳥類。果ては 魔獣まで飼育している奇粋の動物好きで ある。俺が白を買っても何も言われなかっ たのはアリーゼという前例があるからと いうのも大きいだろう。あまり気は進ま ないけど会いに行ってみるか。お、俺の 言葉に白は元気よく答えるのだった。 向かった先は城の離れにある大きな塔。 その周りにある広い庭にはリスやウサギ などの小動物が俺たちを興味ぶ深ぶかげに 見ており、ヒ々の上では色取り取りの鳥 たちがえずっていた。わあ、こいつら全部 ロイド様の姉が買ってるんですかい? こんな風に話しにされてて逃げないもんす かね。うん。アリーゼ姉さんは昔から動物 に好かれやすくてね。今思えば魔力による ものなのかもと考えたんだ。大量の油を手 に入れたことで改めて実験再開だ。まずい 液の調合に成功すれば色々とできることは 増えそうだしね。ちなみにこの手の調合は 前世でもよくやっていた。安い素材を市場 で手に入れてきては学園の実験室を借りて 職媒の調合をしたものである。城にも実験 に使えそうな部屋はあるがそんなところで やったらさすがに目立ちすぎる。実質を 汚さないようにしてやるしかない。まずは 結界を貼っておこう。滝で部屋の一角1m 四方ほどを結界で囲い実験室とする。水の 結界は音や衝撃を防ぐ効果が高い。これ なら中で少々爆発しても大丈夫だ。調合の 材料は揃っている。大量の油にダンジョン の核、そしてお小遣いとしてもらっていた 十分な銀貨。今日ほど王族で良かったと 思った日はない。そして銀を溶かす。まず は石型台で石の器を作り、その上に銀貨を 入れる。銀の優点は意外と低いので炎で 炙っていれば普通に溶ける。念のためも1 枚滝を重ねがけし、内部に円列火球を 放り込む。これでしばらく放置しておけば 銀は解けるだろう。その間にダンジョンの 角をすりつぶしておくか。もう1つ石の器 を作り出し角を水場でザ切りにする。 そして水場に形状変化の術式を加え、歯を 増やす。角に押し付けさらに高速回転の 術式を加え押し付ける。ガガガガガ。とを 立て角は削れていく。よし。いい感じに 粉なごなになったぞ。これで赤まの完成だ 。ロイド様、一体いくつの魔術を同時に 発動してるんですかい?見ていたグリモが 呆れたような口調で聞いてくる。ん?待機 発動させているのも含めれば20くらいだ が。そ、そっすか。なぜかドん引きして いるグリも同時発動が可能な魔術の数 なんて試したこともないからわからんな。 買魔術ならそれこそ数えきれないくらいは 同時発動できるし、真面目に答える意味が ないと思うんだがな。夫が解けた頃だな。 調合開始と行くか。取り出した銀は水滴の ように転がせば動く。だからと言ってこれ を油に入れても混じるわけはないのだが そこでこいつの出番である。俺は右手の口 を開いた。油ですか?翌朝、俺はシーツを 干しに来たシルファに声をかける。まずい 液の原料である油。まずはこれが大量に 欲しい。うん。水瓶に1杯欲しいんだ。 魔術の実験で使いたくて。それは構いませ んが、ふむ。そうですね。条件があります 。シルファはそう言ってニやりと笑う。私 から堅術ごっこで1本取ることができたら 差し上げますよ。やっぱりそう来るだろう と思ったよ。シルファは俺がお願い事を する時は大体そう言って交わすのだ。いつ もはそのまま引き下がっていたが、今回は そういうわけにはいかない。分かったよ。 野郎シルファ。俺が頷くとシルファは 驚き目を丸くした。本当でございますか? 聞き違いではなく。うん。必要だから。 じゃあ俺は準備して中庭に行くから シルファも早く来てよ。はあ。ボケた返事 をするシルファに背を向け、俺は中庭へと 向かう。しばらくすると半カちで目元を 拭いながらシルファが現れた。う、ブス。 ロイド様がこんなにもやる気を見せて くださるなんて。うう。シルファは嬉し 刺集ございます。なぜか涙を流して完激し ているシルファ。はっきり言ってそこまで 完撃されても困るんだが。言っておくけど シルファ魔術は使わせてもらうからね。 ええ、もちろんです。いくらロイド様でも 現術のみで私から1本取るのは難しい でしょうし、まあ、そんな許可を得ずとも すでに使ってはいるのだが、要は 言い訳作りである。攻撃魔術を併用して 戦えばシルファ相手に勝ってしまっても 言い訳が効くだろう。さあ、いつでも いらしてください。うん。僕塔を片手で 持ち、もう片方の手で火球を生み出す。 制限は買魔術のみ。威力は加減いっぱい。 このくらいなら魔術好きの子供が使って不 自然でないレベルだろう。当然シルファの 権技はすでにコピー済みである。行くよ。 先手必勝とばかりに火球を放ち、そのすぐ 後ろをかける。できるだけ断速を遅くだ。 どうせ早く打ってもかわされるし、それ ならこうして盾として使った方がいい。 無駄です。シルファが牧刀を振うと あっさり火球は消し飛ばされてしまった。 もちろん想定ない火球はのめくらましだ。 俺は走りながらすでに土球を発動させて いる。かき消した炎の後には土の壁ができ ていた。ぐ体が痛くて思ったように動け ない。シルファの全力をコピーしたから だろう。あと若いからすぐ筋肉痛が来たん だろうな。なんせ10歳だし。ひ筋肉痛す か。うん。これ以上の運動は控えた方が いいだろう。そう言って腕をマッサージ する。あまり無理すると治りが遅くなる もんな。そんな俺を見てグリモはなぜか 呆きれた様子だ。ぐふざけおって。そんな 俺礼へ繰り出されるパズの打撃。打撃打撃 。魔力衝壁が痛々しい岸身音を上げていた 。やはりかなりのパワーである。なあ、 ちょっと聞きたいんだけどそんなに強いの になぜ魔獣を集めてたんだ。知れたこと我 1 人が強くなるより部下を集めた方がより効率的に戦力を増大できるからよ。強くなるために仲間を増やしたってことか。 ああ、そうだ。苦労努力を重ねた日々だった。わざわざ魔獣の住みやすい環境を整えてやり、扱いやすくなる様子も繰り返した。 面倒極まりない作業だったが、それも ようやくようやくこれからという時だった のに。貴様のせいで ガッスンと怒りに任せた一撃で俺の身体は 中に飛ばされる。強烈な一撃により魔力 消壁は粉ご々なに砕けちった。くばれ。だ が放たれた魔力並は俺ので消滅した。俺の 前に貼られた透明な壁を見てパズは下打ち をする。地また魔力消壁か。だがそんな もの何度でも破壊して左右を見渡したパズ が言いかけた言葉を飲み込む。展開したの は魔力消壁ではなく結界だ。空間系透魔術 次元展かなり魔力を食うので短時間しか 持たないがあらゆる攻撃を通さぬ次元の壁 それでパズを包み込んだのだん 俺はふと思い立つ グリモは魔人に魔術は聞かないと言ってた が結局聞くのか聞かないのかどっちなの だろう魔人と遭遇する機会なんてそうは ないだろうし試してみるべきだよな20 俺は右手の口を開き呪文の影を開始する。 新内岩牙大塩熱 円牙列空嵐しげ土水風4系統も神魔術を 順じ繰りに100復高速術式を展開し本来 の3倍速にて編み込んでいく症状を 取り囲むのは豚顔の巨体あれは確か多く だっけ城にあった魔物図鑑で見たことが あるせや少女が気合いと共に小属を 叩き込むと多くが吹き飛ばされた。倒され た多くは口から泡を吐きビクンビクンと 痙攣している。よく見れば周りには何体も 多くが倒れふしている。各か多くはかなり 強い魔物だと書いてた気がする。それを あれだけの数1人で倒すなんてあの子結構 すごいな。ひんだ多くたちを少女は鋭い 頑光でじろりと睨みつけた。ぷギギプギー 。 プギー。すると多くたちは悲鳴をあげて 逃げ出してしまった。ああ、もっと見 たかったのに残念だ。そこにいるのは誰ね ?そんなことを考えていると少女が声を あげた。俺のことだろうか。そう思い顔を 出してみると少女はこちらに視線を向けて いた。と離れていたのに感づくとは武術の 達人は離れているものの気配を察すると いうしここは観念して出ていくか。俺は 両手を上げ敵体の意思なしとアピールし ながら岩影から出てくる。えっと、 こんにちは。怪しいものじゃないよ。 俺を見た少女が一瞬驚いたように目を丸く した。まさか知り合い?いやいや、そんな はずはないか。この姿今俺が作ったんだし 。少女は長い沈黙の後ボそりとつやく。 何者かお前名前か?そういえば考えて なかったな。えと、俺はロベルト 冒険者なんだけど仲間とはぐれちゃって。 あまり怪しまえても面倒だし冒険者という ことにしておこう。俺の言葉に少女は少し 考えて言葉を発する。あしはタオ。冒険者 階級はB。ジョブは見ての通り部島かね。 なるほど。タオさんは1人なの?弱っちい 奴らとなれ合う趣味はないだけよ。俺の 問いにタオと名乗った少女はつまらなそう に返してきた。あまりよく知らない人間と の接触は良くない。時間も無限にあるわけ じゃないしな。ここは適当にずらかるべき か。俺はこっそりとタオに背を向ける。 ああ、じゃあ俺はこの辺で待つね。合しと 肩を掴まれた。いてすごい力だ。ここは 魔物の出る危険なこや。お前よは騒出し町 へ帰るまでに食べられるよ。あしも今から 帰るとこだし街まで送るね。いやいや、俺 も冒険者。ちゃんと1人でも戦えるから 大丈夫だよ。だめね。ここで見捨てたら女 が廃るよ。うむを言わさぬその鋭い目。 この迫力なんとなくシルファを思い出さ せる。あまり人の親切を無にするのも良く ないか。冒険者と魔物の戦いを間近で観察 できるチャンスだし。分かったよ。お願い します。うん。任せるね。ため息を吐く俺 を見てタオは満面の笑を浮かべる。そして 俺に背を向け歩き始めた。来た。とんでも ないイケメンある。私の好みドストライク ね。ここで恩を売っておけば感謝の壁丼 くらいは期待できるね。ふひふひ。なん だろう。すごく邪悪な顔をしている気が する。まあいいか。 何かあったらダッシュで逃げよう。それは 人の骨。骸骨が黒いボロボロのフードを かぶり、魔術師のような格好をしている。 あ、あれはリッチある。おお、リッチと 言うとかなり高レベルの魔物じゃなかった か。タオは無言で頷く。魔物図鑑によると リッチとは魔術を使うアンデッド系の魔物 らしい。覇が気を感じ取れなかったのは それが原因だろう。俺は魔力で感じ取った から気づいただけだ。先国から感じていた 妙な魔力こいつだったのか。かなり高 レベルで注意すべき魔物の一種だとか抱え ていた気がする。だがそんな魔物がなぜ こんなところにおそらくあのリッチはぐれ ね。それがここに迷いついてねじろにした よ。最悪タオは肉踊り自しげにつく はぐれとは理由あってもいたダンジョンを 出た魔物のことだ。ダンジョン消滅かは たまた自らの意思かともあれそういった 魔物は地上で生活したりまた他の ダンジョンに潜ったりする。だがここまで レベル差がある魔物がいることは滅多に ないらしく遭遇した場合はパーティー全滅 の危機だとかここは私に任せて逃げるね。 私の身のこなしなら奴の魔術もある程度 買わせる。ロベルトが逃げる時間くらいは 稼げるはずよ。タオはどうするつもりだ? 心配無用。私はな何とかして逃げるね。だ から早く。言が早いかタオはリッチに 向かって駆け出す。おそうだ。逃げたふり して感染しよう。俺は物影に隠れ戦いの 様子を見守ることにした。黒い刃を避け ながら気候団を放つ。だがリッチは魔力 消壁を展開しそれを防ぐし下打ちをし ながらもタオは魔力消壁へと突っ込んで いく。呼吸は深く踏み込む足で地面が揺れ た。津眼とてつもない衝撃音がなり響く。 見れば魔力衝壁にヒが入っていた。気を 込めた手のひ底だな。あのレベルの魔力 消壁に素で傷をつけるなんて大したもんだ 。うん。さすがにそろそろこの本も 読み飽きてきたかな。俺は開いていた魔術 書を読みながら呟いた。この本を読み直す のももう何十回目だろうか。魔術書は魔力 の込められた文字で書かれており、それを 理解することによって魔術の発言が可能と なる。それだけなら1度か2度読めば十分 だが、何度も読み込み理解を深めることで 魔術の習得度は飛躍的に上昇していくのだ 。ゆえに魔術師は魔術書を完全に理解 できるまで何度でも読む。だが俺はもう 図書館の魔術書は完全に理解したので現状 はずっと復讐をしているような状態だ。 もちろん復讐も大事である。せっかく覚え た魔術も使わなければ忘れるし。そうなる と習得度はガクンと落ちる。まあ、そんな 日々を送っているわけだが、さすがにその 繰り返しは退屈だ。そろそろ新しい刺激が 欲しいところである。母はロイドは魔術書 ばかり読んでいるからな。たまには別の本 を読んだらどうだい?目の前で本を読んで いたアルベルトが言った。俺は首を振って 答える。図書館にある魔術書は全て読み ましたから。ではテストしてもいいかい? アルベルトはいたずらっぽい微笑みを 浮かべると俺に問いかけてきた。土水花風 。これは魔術の基礎4系統魔術と言われて いるわけだが、この図書館にはれに関する 魔術書は何冊ある?メインとして取り扱っ ているのは145冊ですね。サブテーマと して取り扱っているのも含めると232冊 。でもゴーレムとかに関する本はどっちに 含めればいいのか迷うな。俺の中では制御 系統なんですがボディの整形には基礎4系 等魔術が大きく関わってくるわけですし どう思います?アルベルト兄さん俺が視線 をあげるとアルベルトは目を丸くしていた 。まさか本当に全部読んだというのかい? あ、いやと言ってもまだあまりよく理解し てないというか。あわはやはり魔術は奥が 深いですね。あ、危なかった。図書館の本 を全部読んでいるくらい普通だと思った けど、この驚きからするとそうでもない ようだ。アルベルトのいかしむような視線 が痛い。ロイドディサルームただいま参り ました。ある日、俺は呼ばれて玉座の間へ と赴いた。呼び出し主はサルームの王で あり、我が父であるチャールズ ディサルーム。玉座に座った大柄の老人 チャールズは満面の笑ミで俺を迎える。 おお、よくぞ。まったロイドよ。久しぶり だな。3年ぶりくらい可能は7歳の誕生日 ぶりでございます。7歳までに病気や怪我 で亡くなる子供は多いため、その誕生日は 特別な意味を持つのだ。その時ばかりは 忙しいチャールズも俺のために会いに来て くれた。まあ、その時もらった言葉がお前 は年の離れた7尾だから王族争いには関係 ない。清わずに好きなことをやりなさいと いうものだったのだが、やはり国王だけ あって色々と忙しいのだろう。たまに廊下 を歩くのを遠めに見るくらいだ。なのに今 されに何のようだろう。緊張するな。頭を 下げたままの俺にシャールズはつまらなさ そうに言う。ふむ。そういえばお前は前に 会った時もそうであったな。堅苦しいと いうか子供らしくないというか久しぶりに 会った父親に抱きついてきてもいいのじゃ ぞ。おは群れをとてもそのような真似は できません。ふむ。まあ良い。それだけ 礼儀作法を学んでいる証だろうからな。 これ少し違うよれ。は、とりあえず機嫌は 悪くなさそうだし怒られる雰囲気ではない か。俺は立ち上がり言われるがママに行く 。チャールズは俺の顔をじっと見つめ ゆっくりと頷いた。ほう。いい顔つきに なったではないか。ありがとうございます 。シルファやアルベルトに聞いたぞ。堅術 に魔術にとかなり頑張っているようじゃ ないか。いえ、恐縮です。シャールズの 言葉に俺は慌てて頭を下げた。おお、ここ がダンジョンか。目の前にぽっかりと開い た穴を見て俺の口元が思わず緩む。様々な 種類の魔物、さらに魔道具などのお宝、 ダンジョン自体なぜ生まれるのかよく 分かっておらず、内部は危険なのでろな 調査がされてないのだ。だから1度入って みたかったんだよな。ワクワクしていると タオが追いついてきた。わあわロベルト お前めっちゃ足早いあるな。息きらし ながら呼吸を整える。あ、すまん。忘れて た。ふう。 あっという間に呼吸を整えるタオ。魔法も 使わず俺の失走についてくるなんて。これ が木の力か。もちろんタオの持つ木も興味 がある。いや、しょっぱなからこんなに いろんなものが見れて外に出て本当に 良かったな。ってこれダンジョンあるか? うん。さっきゴブリンたちがここへ逃げて いくのがちらっと見えたんだ。俺は中に 入るけどタオはどうする?俺の問いにタオ は考え込んでいる。ダンジョン正直危険 あるでも危険度が高い分ロベルトの好感度 を上げやすいはずね。見たところロベルト はかなりの2部人。100回は助けないと 私を好きにさせるには難しそうね。 しばらくブツブツ行った後タオは頷いた。 分かったよ。ロベルトが行くなら私も行く ね。よし、決まりだ。というわけで、俺 たちはダンジョンへと足を踏み入れる。中 は岩石に囲まれた洞窟。明りはないが全く 見えないというわけでもない。光る石が 各所に埋まっており、それが光原になって いるようだ。これは確か三石だったか。 術式もなしでこれだけの光を放つとは 素晴らしいな。魔術の実験に利用できそう だし、いくつか持って帰ろう。その様子を タオは呆きれた様子で見ている。そんな もの持って帰ってどうするよ。三師は ダンジョンから外に出すとただの石頃に なるね。いいんだよ。理屈を知りたいだけ だから。ふん。変わってるな。ロベルト 何をニヤニヤしてるね。ああ、うん。なん でもないよ。それよりこの探検大して価値 がないならもらっても構わないか。元より そのつもりね。お好きにどうぞ。 ありがとう。魔術付与された探検は ちょっと欲しかったんだよな。もちろん上 にもそういった武器などはあるが、効果な ものばかりだし気軽に分解したりはでき ないのだ。だから付与系統魔術については まだ試していなかったのだが、これで不与 魔術の実験ができるぞ。宝箱の破片と共に カへと放り込んだ。すると午後と辞りがし 始める。おっと、そういやダンジョンは 宝箱を取ると消滅するんだっけか。うん。 早く外に出るよ。俺はタオと共に ダンジョンの外へとかけるのだった。外へ 出ると空は薄暗くなっていた。げしまった 。グリモのことを完全に忘れていた。 こんな遅くまで放置して大丈夫だろうか。 どうしたね、ロベルト?そわそわして。 悪いがちょっと用事を思い出してね。 すまん。俺はタオに謝罪すると即座に秘傷 を念じ、空中へと飛び上がった。あ、どこ へ行くね?悪い。急いでるんだ。待つよ。 せめて連絡先を交換するあるう。タオの よく響く声を聞きながら俺は城へと飛んで いく。少し残念だがもう2度と会うことも ないだろう。それにしても気についても 知れたし、魔物もいっぱい見れたし ダンジョンでも色々拾えたな。大満足の1 日だった。入ってきた時と同じように姿を 隠して城内へと戻る。ホクホク顔で実質に 戻るとベッドでは俺の姿をしたグリモが 倒れふしていた。ただいま。ああ、その グリも大丈夫か?声をかけるとギと首を 動かし俺の方を向く。その表情は完全に 死んでいた。ロイド様メイドが来たと何度 もお知らせしたんですがね。母は悪いな。 忘れてた。やはり何度か連絡してきたよう である。多分魔物に夢中になってた辺り だろうか。どうも集中すると周りの声が 聞こえなくなるんだよな。反省、反省。 ええ、きっとお忙しいんでしょうとなんと か会話はごまかしやしたですが、剣術 ごっこは結局やることになりましてね。 まあ、ズタズタのボコボコにされましたよ 。あのメイド半端な強さじゃねえですな。 だろうな。グリモが乗り移っている人形は 俺の身体をコピーして作っているからな。 自慢じゃないが運動神経のなさには自信が ある。それだけならいいんでさ。問題は あのメイド自分をぶちのめした後になぜか 泣きながらロイド様のふ抜けた根性を 鍛え直しますとか言い出したんすよ。ああ 、サボってると思われたんだろうな。普段 は魔術でシルファの権技をコピーしてる からな。残念ながらそれが俺の実力だ。 そんなわけでついさっきまで打ち合いして ました。昼からずっとね。すまん。俺は 素直に謝罪した。しばらく外出はできそう にないな。拾った三石は鞄に詰め込んで おく。この鞄には空間系統魔術領域拡大の 魔術をかけている。袋や鞄など密閉された ものにしかかけることができないが中の 空間を自由に広げられるというものだ。 おかげでこの鞄には本来の何十倍もの容量 があると言っても空間系統魔術はこれの他 には1つ2つしか使えないんだけどな。 空間系統魔術は非常に難易度が高く使いて もいないので分献も少ないのだ。待たせて 済まなかったね。早く先に進もうか。鉱石 は興味深いがそれだけに時間を取られて いる暇もない。俺はダンジョンを進んで いく。止まるね、ロベルト魔物よ。 いきなりタオが立ち止まる。猫のような 柔らかい動きで壁の方を向くと一気に距離 を詰める。そして壁に手のひ底を叩き込ん だ。一体何を俺がそう思った瞬間である? ピ埋めき声をあげ壁が崩れ落ちてきた。 見れば壁は泥のような姿になって溶けて いく。なんだこりゃ。ストーンスライムね 。岩に隠れて冬打ちを仕掛けてくるよ。 あのまま進んでいたら危なかったね。ええ 、面白いな。辞退する魔物か。しかも かなり出来が良かった。タオの攻撃が 当たった瞬間でも全然分からなかったしな 。こいつの身体もちょっと持って帰ろう。 何かに使えるかもしれないし。俺は 砕けちったストーンスライムの破片を こっそりカに入れた。それにしてもタオは すごいな。俺には岩にしか見えなかったよ 。日の使い手は不思議な力を持つというが 、今のがそうなのかい。ほう。ロベルトは 日を知ってるのか。大陸でそれ知ってる人 あまりいないね。勉強家ね。本を読むのが 好きなんだ。実際見るのは初めてだけどね 。それとてもいいことよ。知識は部と同じ くらい力になるね。タオはにっこり笑うと またダンジョンの奥へと歩き始める。その 後もゴブリンに多く様々な魔物が出てきた がタオの敵ではなかった。あんな細い腕な のにとんでもない威力が出るんだもんな。 ひか魔術に行かせるかもしれないな。タオ の呼吸法はこんな感じだっけか。これが不 魔術か。なかなか面白い。もっと試したい ところだがまずい液がないんだよな。ない なら作ってみるか。そんなことができるん ですかい。原料の段階まで分解すれば配合 材料と比率が分かる。それを組み合わせれ ば再現できるはずだというわけで余った まずい液を小便に入れ度上昇を発動させる 。ただし今度は強化の術式を編み込んでた 。こうすることで原料にまで戻すことが 可能。術をかけてしばらくまずい液の色が 黄色く変わり始める。さらに液体の中から 様々な決晶が集まりそこに溜まっていく。 よし。分解完了。ええ、こいつがまずい液 の原料ってわけですか?そういうこと。 液体部分はただの油だな。油は魔術とも 金属ともに相性が良い。だからある程度 想定していた。中の決晶は主に銀貨。下兵 で代用できそうだ。こっちの赤い粒は 赤まコナだな。赤まは強力な魔物の心臓部 にある核をすりつぶしてできた粉。魔力を 非常によく通し、液体とも混ざりやすいの で様々な素材に用いられるのだ。そして この赤ダンジョンの角と並べてみると非常 によく似ている。やはりダンジョンという のは俺の予想通り魔物の一種なのだろう。 つまり手に入れたダンジョンの角を すりつせば使えるな。こっちの材料も クリアだ。ってことはここにあるもので まずい液はできそうだな。おお、すげえぜ 、ロイド様。構想が分かればやってやれ ないことはないはずだ。よし。下材料集め て調合してみるか。なんだか生かい視線を 向けられた気がする。く、使い間に手を 噛まれるとはこのことだ。私は冒険者の タオというね、怪しいものじゃないよ。 そんなことをやっている間にもタオは アルベルトに声をかけている。ふむ。僕は アルベルトディサルーム。この国の第2 王子だよ。王子様、これは飛んだゴブレイ を許してください。あるよ。いいさ、知ら なかったのだろう。僕は気にしていないよ 。ありがとうございますね。たどしい口調 で頭を下げるタオ。他の国ならともかく 比較的平和なサルームでは王族に少々ブレ な口を聞いたからと言って即刑罰なんて ことはありえない。俺たち自身国の方針で 王行貴族だからとあまり存在な態度は取ら ぬように言われているのだ。おかげでうち の王族はフレンドリーというか民衆たち からも慕われており魔獣狩りなどで外へ 赴いた時などは平民たちの家で食事を 振る舞われるなんてこともそう珍しくは ないのである。それより冒険者がこんな ところで何をしていたんだい?この先の湖 で祠の修繕以来を受けてそれに向かう途中 よ。その道中白と見えたあなたの顔が少し 知り合いに似ていてね、つい追ってしまっ たよ。ペコリと頭を下げるタオだが上いで アルベルトを見る目はどこかじゃに見える 。怪しい。シルファが無表情のまま馬から 降りタオの前に立ちふがる。怪しいですね 、この女。気になったなら堂々と声を かければいいのになぜ気配を消して近づく のです?そもそも喋り方からして怪しいで はありませんか?な、この喋り方は 単なる鉛りある。気配だって別に消した わけじゃなく、そういう呼吸が癖になっ てるだけよ。ああ、なるほど。みんなが タオの気配を感じなかったのは木の呼吸の おかげか。俺だけが感じ取れたのは同じく 木が使えるからだろう。近づいた。今なら 分かる。日の呼吸を行うタオは体内の日を 散らさず循環させているため、あまり外へ 漏れ出ていないのだ。ほう。では先国から アルベルト様に邪し線を向けているのはた 、ただイケメンだなと思っているだけよ。 なし線なんてとんでもない。ある。分かり やすく同揺するタオにシルファは随いと 詰め寄る。ないのかあるのかはっきりし なさい。シルファ辺にしてあげなさい。A とタオ君も楽にするといい。アルベルトが 声をかけるとシルファは一瞬タオを睨んだ 後すぐに後ろへ下がった。それでもいつで も動けるよう絵に指先を当てている。覇は 緊張が切れたのか、大きく息を吐いて腰を 下ろした。 ありがとね、アルベルト様。助かったよ。 この人美人だけどとんでもなく怖いね。 ところでタオ、僕が知り合いに似ている らしいが僕は君を見たことがないんだ。 人違いではないのかい?ふむ。確かに私ら 探しているのはロベルト。名前違うよ。 それにアルベルト様とは少し雰囲気も 異なるね。げタオのや俺のことを探してた のかよ。いきなり飛んで逃げたからな。 探していてもおかしくはないか。ま、まあ 姿を変えてたし気づくことはないだろう。 ちらりと視線を向けるとタオが俺を元けし ていた。むむ。あの子どこかロベルトと木 の雰囲気が似てるよ。でも明らかに姿が 違うね。思い過ごし 嫌でもタオは俺を見ながらうんうん唸って いる。さすがに分かりはしないだろうが 心臓に悪いな。ごく普通の庶民だった俺は 血闘で命を落とし、何の因果王族として 転生した。サルーム王国第7王子 ロイドディサルーム。それが俺の新しい名 だ。今では10歳この生活にも随分慣れて きたと思う。ちなみに国の景色や文化 雰囲気と照らし合わせてみると俺は死んだ 直後にこの身体に転生したようだ。俺が 学園に通っていた頃、新しい王子がもう すぐ誕生するらしいとか言ってたしな。 少し申し訳ない気もするがなってしまった ものは仕方ない。兄たちはすでに成人して おり、年も離れていた俺は大い継承争いと もほとんど関係ない。おまけに身体も 小さく用姿も平凡、それに政治にも全く 興味を示さなかったので期待されてない ようだった。だが兄たちが王になるために 毎日毎日マナーや学問武術をみっちり学ん でいるのを見るとそれで良かったなと思う 。おかげで俺は大好きな魔術を思う存分 勉強させてもらっているからだ。朝起きて 図書館に引きこもり、魔術書を読みふける 日々。その増料はとんでもなく魔術書だけ でも数百冊はある。礎から始まり専門的な ものに至るまでその全てに目を通した。 前世で基礎をしっかりやっていたおかげか 難しい魔術書も理解はできた。もちろん 魔術の再現も今は色々と応用するための 術式を編み上げている。ちなみにあの時を 殺した魔術は高価な媒体を使用したご師で 今見ればそう大した魔術でもなかっただっ たようだ。ちょっと残念。なお魔術が好き なのは隠してないが実力というかあれだけ の威力が出せるのは隠している。あんな 魔術が使えると知られたら絶対面倒なこと になるだろうしそうなったら魔術の研究 どころではないだろう。期待されて多いが どうこう言われても困るしな。 ちょっと変わった魔術好きの王子。これが 俺に対する周りの評価であるべきだ。 ロイド様どちらですか?ロイド様視界が ぼやけるみたいが思うように動かない。 一体何が起きているのだろう。自分が自分 ではないみたいだ。誰かの声が聞こえる。 女性の声だ。目を凝らすと顔が見える。 美人だ。 そして胸をはけさせているだが妙に大きい 気がする。女性は何か喋りながら俺に 近づいてくる。身の危険を感じた俺は懸命 に手を動かし火を念じた。勝査な炎を 生み出す俺が唯一使える攻撃魔術。弱い 魔物を追い払うことしかできないが威嚇に はなるはず。そのはずだ。だが何か妙だ。 違和感を感じた俺はとっさに女性から狙い を外した。その直後ドゴン と爆音が響いた。見れば壁に巨大な穴が 開いていた。女性は驚いているが、それは 俺も同じだ。俺の過球でこんな威力が出る のはありえない。一体何がそう思った時目 の前にある姿鏡に自分の姿が映る。さな 身体短い手足くりっとした大きな目赤子だ 。俺は赤子になっているのだ。そういえば 何かで聞いたことがある。死したものが 記憶を許したまま生まれ変わることがある と。いわゆる転生というやつだ。そう 考えれば今の火球にも納得がいく。魔術師 としての核は家柄と才能。つまりほとんど 生まれた時に決まる。 魔術師の家計では幼少期から魔術を使える ものもそこそこいる。今の俺にそれほどの 才能があるならこれだけの魔術を使えても 不思議ではない。だが待てよ。いくら何で も生まれた時からこんな魔術が使える なんて霊は聞いたことがないぞ。周りで 騒いでいる人たちも俺がやったとは認識し ていないようだしな。というかよく見れば 部屋がやたら広い気がする。部屋に置かれ ているちょうど品は美術館で見るような 高級品が並んでいるし、メイドらしき女性 も数人いる。こんな部屋そこらの貴族では ありえない。横向貴族や境泊、はたま股た 工爵とかそんなことを考えていると不立派 な装飾が施された紋章が目に止まる。その 紋章には見覚えがあった。俺の住んでいた サルーム王国その王家の紋章である。俺 もしかしてとんでもないところに生まれて しまったんじゃないだろうか。俺の言葉に エリスとグリモが驚いている。アリーゼは 顔をパーっと明るくして俺の手を 取りブンブンと振った。え、そうよロイド 愛なのよ。愛かどうかはともかくとして アリーゼから漏れる魔力を見ていて分かっ たことがある。アリーゼはリルに命令を 与える時、自身とリルの頭を魔力でつげて いるのだ。そうやって自分の思考を 読み取らせているのだろう。無意識に魔力 の性質変化をしているのだろうが、 なるほど盲点だった。あの方法ならリアル タイムで自分の思考をイメージで伝え られる。命じるのでなく共有するのだ。 そしてイメージなら得意である。白。俺は 同じように魔力を伸ばして白の頭に つなげる。そして俺は白にそうして欲しい よう念ねじる。白ははっと目を丸くすると 駆け出した。そして俺たちの周りを大きく 回り始める。1週、2週、そして3週回り 。オンと元気よく吠えた。俺の思った通り にである。よし、俺の目ろみ通りだ。 う、嘘でしょう。あのアリーゼ用の説明で 理解したのですか?エリスが目を丸くして いる。うん。すごいわ、ロイド。さすが私 の可愛い弟。あいね。いえ、絶対違うと 思いますよ。違いません。よう。2人は またいい争いを始めてた。仲がいいことで ある。まあ、もうようは済んだし長いは 無要だ。 行くとするか。それじゃあアリーゼさん ありがとうございました。え、もう行っ ちゃうの?せっかく出しお茶を飲んでいき なさいな。いえ、今は喉が乾いていないの で。あんロイド。俺は手を振りアリーゼに 別れを告げる。涙アリーゼの横でエリスが 何やらブツブツ言っている。続けて ラングリス流剣術下り安か非長パズの背に 突き立つ双剣 ガガガガガガガガガガガガガガガガガ と激しい斬撃を繰り出しながらシルファは 着地した。目にも止まらぬ見事な検査だ。 おお、すごい。これがシルファの本気か。 このチョコマカしようって。だがダメージ はないのか。着地したシルファを狙いパズ の蹴りが放たれる。しかし遅い。捉えたの はシルファの残像だった。残った足の前に は双剣を十字に構えたシルファがいた。 ニトラニコ相が相画上下左右から繰り出さ れる4連撃により先結が吹き出す。 シルファの顔色が変わる。深く食い込んだ 一撃にて剣が折れていたのだ。即座に剣を 捨てて離脱すると地陣に戻りボそりとつく 。 硬いですね。どうか皆様の持つ件私に預けていただけますか? おお。この絵たちはコく頷くと余情の剣を集めて地面に突き刺す。その数 12 本。や心もなさそうにそれを見るシルファだがすぐに気を取り直し剣を抜く。 サルーム王国旧事係権術師難 シルファラングリス 押してまるシルファの構えた双剣が冷たい 光を放っていた。ヌー女不勢がパズが シルファに釘付けになっていたその時で ある。数深い呼吸音。その足元には両手を 交差させる小さな影があった。タオだ。腰 を低く落とし、構えたをひねるようにして 打ち出す。は、ズんと重音が響く気を込め た一撃。衝撃波がパズの足に走り、その 巨体がよろめき倒れた。深なリアブレ動作 が長くて当てにくいけど威力はピカ値ね。 タオはニっと笑うと倒れたパズに向けて 手のひを返しクイくイと手招きをした。 党手見習いタオユイファかかってくるある 2人の攻撃を見たこの絵たちの表情が 変わる。お、俺たちもやるぞ。そうだ。男 を見せる時だ。震える手に剣を握りしめ ベアウルフラに向き直った。どうやら気を 取り直したようである。それを見た アルベルトが覚悟を決めたように頷く。 もう少しだけ持ちえてもらえるか。そして パズを見据え言葉を続ける。最上位今魔術 を使う。なるほど。なるほど。そんなこと より魔力の性質変化ってどうやるんだろう 。俺は興味心身にパズの放っている魔力を じっと見ていた。地子供だから呼吸量が 少なくそれで聞いていないのかならば直接 食らうがいい。かずは大きく息を吸い込む と真っ黒な煙を勢いよく吐き出してきた。 黙々と黒園が俺を包み込む。わ、煙。目を 閉じ、パタパタと手を振って払う。くな もん吹きかけやがってびっくりするじゃ ないか。しかもなんか変な匂いがするし、 歯を磨いてないんじゃないか。俺が咳込み ながら煙を抜けると、その先ではパズが 驚愕の表情を浮かべていた。なんだと? なんだとじゃないよ。いきなり何するんだ お前。ため息を吐く俺を見てパズは息を 飲んでいる。き貴様。我が魔力を食らって 何ともないのか。ん?別にどうもないけど 。さっきから何を驚いているのだろう? もしかして何か攻撃でもしてたのだろうか ?そういえば何か甘い香りがするような。 首をかしげているとグリモがぐパッと口を 開けた。はあ。てめえのくせ息なんて聞か ないとよ。俺の手のひグリモを見たパズは 驚いたのか目を丸くした。ぬ。お前は魔人 か。なぜ人間の手のひにいる。うるせえな 。てめえにゃ関係ねえだろ。こっちにゃ こっちの都合があるんだよ。ふむ。そうか なるほど。お前はその人間の使い間となっ ているのか。大型復活の際に好きでも使え て強制的に獣魔契約を強いられたので あろうが人間ごときに使い間にされるなど 魔人の風上にもおけん。全くもって 投げかわしい。同じ魔人として恥ずかしい ぞ。へえ、そうなのか。各かに閉じ込め られていたのだからグリモも本調子じゃ なかったんだろうな。だが我はそのような 油断はせぬ。万全を騎して復活し晩弱の 備えで動いているのだ。見たであろう我が 軍勢を王族たるもの女性からそういう視線 を向けられることは少なくない。周り体に 言えば持てるということだがあまり彼女 たちを甘く見るなよ。女性が僕たちを見る 目はとてもシビアだ。あまりだらしなくし ていると霊水をぶっかけられちまうぞ。は わあ。すごく真面目な顔で何を言っている んだろうこの人は。もしかしてアルベルト は女性関係でひどい目にでも会っているの だろうか。アルベルト様。うわ。いきなり 後ろから声をかけられ、アルベルトは ビクっと肩を振わせる。振り向くと満面の 笑ミを浮かべるシルファがいた。シルファ は笑顔のまま手にしたTを差し出した。 驚かせて失礼いたしました。お茶が入り ましたよ。あ、ありがとう。シルファから 茶をついでもらったアルベルトはTカップ をズずズずっとすする。そしてぶっ 吹き出しそうになり、なんとか耐えた。 暑かったのか渋かったのか、はたまた両方 か。アルベルトはゲホゲほと咳き込んで いる。アルベルト様といえど、あまり ロイド様に余計な知識を与えませぬようお 願いします。ああ、もちろんだとも。それ を聞いて安心いたしました。ではご ゆっくり。シルファはにっこり笑うと俺 たちに背を向け去っていったな。怖いだろ 。そう言ってアルベルトは苦傷する。いや 、どう考えても自業自得だろう。もちろん いいわよ。ロイドならきっとできると思う から。本当ですか?ええ、そうね。まず 大切なのはたっぷり貯めた後、アリーゼは にっこりと笑った。あいよ。一瞬の沈黙。 アリーゼは言葉を続ける。私思うの。愛 こそが言葉の通じない私たちをつぐ絆なん だって。どんな魔獣だってこちらから愛を 与えてあげれば絶対に分かり合えるわ。目 を輝かせながらようと語るアリーゼを見て エリスは疲れた顔でため息を吐く。わあ、 アリーゼ様は生まれつき勝手に動物が寄っ てくる予査のような方です。そんな特殊 事例など参考になるはずがないでしょう。 せさ、ちょっとエリス、それはひどいわ。 本当のことです。2人は言い争いを始めた 。いい争いというか、じれ合いというか、 この2人は姉妹のようである。難しいこと なんて必要ないわ。ふわっとしてパーっと すればいいのよ。ねえ、リル、私の思い、 私の言葉よく伝わるでしょう。ほら、ウン リルはそうだとばかりに頷くとアリーゼに 頭をすり付ける。アリーゼが手を広げ楽し そうにくるくる回ると、その周囲に鳥や ウさギなどの小動物が集まってきた。 まるで花でも浮かんでいるような空気、 メルヘンでファンタジーな絵本みたいで ある。エリスはそれを見てドん引きしてい た。確かにさだ。ゼックしていたグリモが ようやく口を開く。 ロイド様ありゃダめですぜ。よく言えば 天才派。悪く言えばお花畑でさ。まともに 話のできるタイプじゃねえですよ。ひどい こと言うなお前。まあ概同意見だけど各か にアリーゼは理屈な話ができるタイプでは ない。ただそれでもやり用はあるのだ。 なるほど。大体わかりました。アリーゼ さんな。 一呼吸に7つがれる呪文タ、それを2つの 口で同時に唱えていく。術問が無数に 並び回内がまゆく輝き始めたな。なんだ その高速影象は?あれほどの密度を持つ 呪文タ束を簡単なく編み込んでいるだと。 ぐーあ、頭が痛くて割れそうだ。行くぞ。 そして術式を解放する。質問が開き、そこ から放たれる無数の魔術。ぶパズの声が 一瞬聞こえたが、結界内部に吹き荒れる 破壊の本流ですぐかき消されてしまった。 1秒に1サイクル、1分で240回の 最上位魔術の連続。以前グリモにやったの と同じ攻撃だ。ん、数秒後に気づく。結界 以内の手応えがなくなっている。俺は術式 を消し、結界を解除した。黙々と上がる煙 の中からミイラのように光びたパズが湖に 落ちた。パズのミーラはわずかに口を 動かしながらプカプカと浮いている。う、 そんなパズを見下ろしグリモが笑う。へ、 あれだけでかい靴叩いた割に随分あっけ なかったな。こら、煽るなよ、グリモ。 っていうか、お前も大概でかい口叩いてい ただろ。でもグリモは30分くらい耐えて たっけ?まあ、あまり変わらないか。 しかし結局ダメージ受けてるじゃないか。 本当に魔人に魔術は効かないのか?普通は ソース。ただ半分精神体である魔人には音 や光などで感じる不快感がそのまま ダメージとなるんですよ。 ほんのずかですが続けて浴び続けるとこうなっちゃうわけか。音や 光を受けるなんて意外と繊細な奴はアだな。魔人って意外と大したことないのかもしれない。パズが何か言ってるな。俺はびたずをひょいとまみ上げるな。 なぜだ我の努力がこんなにもあっさりと なぜ勝てぬパズ 。お前はずっと大変だったとか苦労したと か言ってたけどさ、そういうのもっと 楽しんでやった方がいいよ。楽しんで? うん。だって楽しくないのに無理してやっ ても身につかないだろう。それにそういう 気持ちはハ花の魔獣たちにも必ず伝わる。 伝わればそんなやの命令なんて聞きたく ないよ。お前自身がもっと楽しんで魔獣 たちと接していたら俺がちょっと暗い魔力 を与えても願らなかったと思うぜ。ほんの 少し退治しただけだったがパズの魔獣たち への態度は決して良いとは言えなかった。 俺が魔力を与えたのは単なるきっかけで いつを向けられてもおかしくはなかっ たろう。お俺様の黒戦法を受けて向きずだ と。ああ、魔力衝壁くらい晴れるから気に しなくていいよ。 じゃんじゃんけ。 驚くリモワールに言葉を返す。やはり攻撃 魔術は実際に受けてみないと分からないことも多いからな。うん。モワールもそれを理解しているからいきなり俺がけて放ってきたのだろう。 少しびっくりしたが、よく考えたら俺は常 に魔力消壁を複数待機発動させており、 ある程度以上の衝撃には自動で展開する要 制御してある。そこまで察していたの だろう。さすがは魔人。よく分かっている な。グッジョブだぞ、グリモワール。ぐ ふざけやがって。こいつは俺が5年も修行 して身につけた魔術だぞ。たがグリモ ワールはなぜか拳を振わせをしている。 一体どうしたのだろうか。なあ、 グリモール何をしてるんだい?早く次を 頼むよ。俺が忙すとグリモワールは髪を ぐしゃぐしャとかきむった。そして 肉踊りじしげに俺を睨みつけてくる。俺 何かした?ちあ、くそ。いいぜ。そこまで 言うなら見せてやる。俺様の最強の魔術を なあ。グリモワールは声を荒らげると広げ た右手を俺の前にかざしてきた。見れば 手のひには1本の線が入っておりグネグね とうめいている。そして線が開いた。中 から出てきたのは赤い下と鋭い歯つまり口 である。20章そうつくとグリモールは2 つの口で同時に違う魔術の影を始めた。お 、魔人というのはあんなこともできるのか 。塗りつぶせ、黒く黒く黒く貫きえぐれ 我が。ワクワクしながら影承完了を待って いるとグリモールの身体が暗く光り始める 。くばりやがれ。螺旋戦法5と吹き荒れる 魔力の本流。その圧に押され俺の身体が ほんの少し後ろへ流された。放たれた二重 の黒い魔力並が螺線を描きお礼と迫る。町 からは俺の自動展開した魔力衝壁と激突し 凄まじい衝撃を発した。ぐグぐ 貫きやがれ。グリモワールは何かすごく 利きんでいる。それにより少しずつ出力が 上がっているように思える。もちろん俺の 魔力消壁には傷1つ入らないが気合いで 威力が上がるってのは面白い。それにして も螺線なんとかだっけか。わざわざ螺線を 描く要制御しているのか。何か意味がある のかな?ただの魔力並みにしか見えないが うん。魔力消壁越しじゃ分かりにくい。 直接触れてみよう。俺は魔力消壁から指を 出し、魔力並にそっと触れてみた。 とバクゼる音がして衝撃波が吹きれる。 かけているのは刺系討回復呼吸呼吸の深さ に応じて少しずつ傷を癒すというという ものである。長い間じわじわと回復する ため魔力刻印と相性が良い。アトーレが やったと映えにくいし雨 系統の魔術は全てかなり上位の魔術なので バレると面倒だ。傷つき倒れていた者たち もしばらくすると傷が治り立ち上がる。 うん。これならそう簡単には倒されない だろう。てなわけで話の続きだ。わあ、 分かりやすたお本。魔力の性質変化とは 術式ではなく魔力を生み出す際に行うん ですよ。ただ魔力を出すだけでなく手を 加えれば性質も変化させられるんです。 ええ、それは考えたこともなかったな。 魔力を生み出すのなんてただ万全とやって いた。思えばグリ物使ってた古代魔術が色 を変えたり魔力並みの形状を変えたりして いたのは術式ではなく性質を変化させてい たのか無意味だと思ってたがやっぱり魔術 は奥が深い。まずは色の変化から始めるの が基本です。やってみますかい?もちろん 魔力の性質変化はイメージが大事でさ。色 のついた魔力を強く想像するんです。とは いえ一兆一隻でできるもんではイメージね 。姿を変える魔術模者姿みたいなものか だったら得意だぞ。イメージと俺は青色を 強くイメージし、手のひから魔力を 生み出していく。すると淡い青色の魔力が 溢れ出してきた。お、これが魔力の性質 変化ってやつか。赤、白、緑、思うように 色を変えていく魔力。こりゃ面白い。俺が はしいゃいいでいるとグリモは驚愕の表情 を浮かべている。なき聞いただけで あっさりと動かしたりとかもできるな。 あまり意味はなさそうだけど。生み出した 魔力に動けとイメージを送るとグねぐねと 色を変えながら動いていく。 グリモは俺が事在に動かしているのを見て あんぐりと口を開けていた。なるほど。 パズはこれに匂いや味を加え、魔獣好みに しているんだな。炎をついて全てを神砕く 牙となれ。消熱 なんてことをしているとアルベルトの影承 が終わったようだ。すぐ気づいたシルファ とタオがパズから距離を取る。直後燃える 無数の炎がパズづらいと振り注いだが 後範囲に渡る炎が周囲を焼き尽くしベア ウルフラは悲鳴をあげながら次々と倒れて いくだろだよな。そりゃあそうさ魔術師に とって未知の魔術は喉から手が出るほどの もんだからな。ああ、本当に教えてくれる のか。当然だ。だからよ、ロイド、この 意味踊りしい封印を解いてくれ。そうだな 。俺は本に手を触れを開いた。すでに封印 が呼びかけていたこともあり、あっさりと 開いた本はパラパラとすごい勢いでまくれ 始める。その橋からページは炭のように 黒くボロボロになっていく。本の破片が中 を待っていた。そこへ風が吹き全てを消滅 させてしまう。封印は完全に溶けた。 くぐっ たような声が部屋に響く。くわは。ありえ ねえぜ、こいつはよ。マジで封印を解き やがった。黒いモヤは立に集まっていき、 より人らしい形を作り出していく。青い肌 に額体に生えた2本の角。大盛のような翼 に竜のような屈境な上半身ヤギのような下 半身人ならざる姿は魔人と呼ぶに ふさわしい。こいつはいい気分だ。歌でも 歌っちまいそうだぜ。自由だ。俺は自由に なったんだ。ひはは。嬉しそうに大笑い するグリモワールに俺は声をかける。 そいつは良かったな。で、そろそろいいか ?うん。ああ、古代魔術のことを教えて 欲しいんだったか。グリモワールはにやり と笑うと右手に魔力を集め始めた。おお、 すごい魔力だ。魔力量だけなら人間と 比べ物にならないぞ。さすがは魔人といっ たところか。関心しているとグリモワール は右手を俺の方へ向けてきた。途端視界が 黒く染まる。ドーン と大爆発が巻き起こり、もうもうと土煙が 上がった。これが黒線方だ。どうだい? なかなかの威力だろう。まあ、聞こえて いるかは分からねえがよ。くっくっという 笑い声。もちろんちゃんと聞こえている。 風を生み出し、舞い上がった土煙を 吹き飛ばす。俺の姿を見たグリモワールは 驚愕の表情を浮かべていたな。 うん。なかなか面白い魔術だ。それが古代 魔術なんだね。変わった術式だ。現代では 使わないような魔力の流れ、構成、整形の 仕方、発動方法も独特だ。とても興味深い 。もう少し見せてもらえるかい?俺が声を かけるとグリモワールはなぜか息を飲んだ 。ん、隣にいるのは誰だろう?アルベルト の横にバンダナをした黒髪の男がいた。 かなり鍛えているようで細いがマッチョで ある。年はアルベルトと同じくらいだろう か。鋭い目つきで俺をじっと見ている。白 は随分お前の言うことを聞くようになった みたいだね。はい。アリーゼさんにご教授 いただきました。アリーゼによ。よくあの 説明で理解できたね。泡は少し難易度は 高かったですけれど、苦傷する俺を見て アルベルトは口元に手を当てる。ふむ。 まさかアリーゼのまとを魔力の動きを読み 魔獣を操る技を推り習得した。いやいや、 いくらロイドでもさすがにそんなことは できないだろう。単に魔獣がロイドになれ ただけだろうな。うん。ない。アルベルト は日汗を浮かべながら首を振っている。 なんだか顔色が悪い気がするけど大丈夫 だろうか?追いる兄物言ってんだよ。男が しびれを切らしたように声をあげると アルベルトは思い出したように咳払いを1 つした。夫すまない。紹介するよロイド。 彼はディアン。お前の兄だ。え、兄さん ですか?おお、久々だな、ロイド。でも俺 はお前が小さい頃から隣国バートラムに 行ってたからな。覚えてないか?でっかく なったじゃないか。今帰ったぜ。 ディアンリサルーム。大使王子で俺が3歳 くらいの頃アルベルトと一緒に俺を見に来 たんだっけ?顔にちょっとだけおかげが ある。目つきが悪い辺りとかリアンは俺と 同じくらいの年の頃から優れた火事技術を 持つ隣国バートラムに留学に行っていた。 多分政治的な理由だろう。有効の証とか 王子の見ながら国のために勉強に行くとは 立派だと思った記憶がある。そんな ディアンをなぜアルベルトは俺の元へ連れ てきたのだろうか。アルニーなんで俺を ロイドのところへ連れてきたんだ。 顔合わせならいつでもいいだろ。どうやら 向こうも同じことを思ったようだ。 アルベルトはニやりと笑う。実は ナディアンこのロイドこそが霊の不与術師 なのだよな。嘘だろ。アル兄。こんなちび がこの魔剣に不与を施したってのか。 リアンは以前俺がアルベルトに付与した 魔剣を指びさして驚いている。そして俺の 目の前にしゃがみ込むと顎に手を 当てなめ回すように見つめてきた。ヌー 信じられんがアルニーが嘘を言うとも思え ん。よしロイドお前を試す。こっち来い。 そう言うとディアンは俺を脇に抱え 走り出した。え ?おいディアン待て。どこへ行くんだ? 悪理なある兄。ちょっと借りるぜ。リアン はアルベルトに手を振るとそのまま 駆け出した。普通に考えてこれだけの動物 を買い鳴らすなんて常人には無理だろう。 俺と同じ血を引いてるし、魔術師としての 才能が発言していてもおかしくはない。 生まれつき知筋や才能に優れたものの中に は無意識に魔力を扱うものも珍しくないの だ。塔にたどり着いた俺は正面にある 大きな扉をノックする。姉さん、アリーゼ さんいますか?ロイドです。少し待って いると中から黒髪メイドが出てきた。書く か。名前はエリスだっけ?覚えていただけ て公栄です。ロイド様、お久しぶりで ございます。うん。久しぶり。アリーゼ姉 さんに会いたいんだけど。かしこまりまし た。少々お待ちくださいませ。ペコリと頭 を下げ、塔へと戻るメイド。さらに しばらく待っていると扉が開いた。ロイド ガバといきなり抱きしめられた。ワプ ふカふカの柔らかな感触をぎゅっと 押し付けられる。苦しい ロイドロイドロイド。もう久しぶりね。 あなたから会いに来てくれるなんて姉さん とっても嬉しいわ。さらにグリグリと頭も 撫でてくる。痛い。アリーゼ様、おやめ ください。ロイド様が苦しがっておられ ます。え?あら、本当ごめんなさいね。 アリーゼは謝ると俺を抱きしめる腕を緩め た。ふう。苦しかった。だからあまり来 たくなかったんだよな。アリーゼは昔から 俺を見つけては抱きついたりキスしたりと おもちゃにしていたのである。咳込み ながら顔をあげる俺の目の前にいたのは 薄べに色の長い髪をふわふわとさせた女性 。髪だけではなくドレスにもファーや ポンポンがついており全体的にふわふわだ 。ちなみに胸もふごめんねロイド姉さん 嬉しくなっちゃってそれで一体何のよう かしら。アリーゼはそう言ってにっこりと 微笑むのだった。ぬーパズの放った魔力派 が雨荒られと振り注ぐがその全てをかわし パズの足元にたどり着いた。それまでに 貯めていた力を解放し切り上げる。 ラングリス竜タ術交流3と剣線が湖を新2 つに割った。その勢いのまま点を貫き、雲 もついでにパズの身体も切り裂いていた。 探検1本なので劣化コピーだが威力は十分 。ちゃんと性質変化はできたようだな。ぐ バカな。我が肉体を切り裂くとは貴様も我 と同じ技が使えるというのか。いや、今 初めて使ったんだけどな。どうやら ダメージを受けて驚いているようだ。 そういえば魔人は魔術は効かないって言っ てたっけ。普通の魔術は術式で魔力を形 ある力に変化させているので、半分精神体 である魔人には効果が薄いのだろう。その 点、魔力の性質変化は単純に魔力の質を 上げて直接分殴るようなものである。だ から精神体である魔族にも効果があるん だろうな。いいですぜ、ロイド様。 ボコボコにやっちまってくだせ。 そうだな。もう少し試してみるか。今のは 出力が大きすぎた。もっと小さく鋭い方が 利力を効率的に与えられるはずだ。 イメージにより探検を大魔力は小さくより 鋭くなっていく。ラングリス流タ剣術 下り煙 高速でパズの背後へ飛消した俺は探検を 逆手に持って落下しながらの連撃を 叩き込む。無数の斬撃が切り裂いたパズの 左半神を消し飛ばした。うん。いい感じに 力が調節できているな。だがもっともっと 鋭くできるはずだ。己れ かとら顎残った方の反撃を避けながら2 連撃にてパズを3つに分断する。ずは頭部 のみを残し消滅してしまったが、その代償 として俺の手にしていた探検が粉々なに 砕け散る。おっと、魔力で覆っているとは いえ、獲物に全く負担がかからないわけで はないか。砕けた剣を見てパズはにやりと 笑う。笑いながら身体を復言していく。 くふ。なかなか驚きましたが、そのような 魔力量に何の変哲もない探検が耐えられる はずがありません。もちろんあなたの身体 もね。パズの言葉で俺は自身の自覚する。 手足が震える。力が入らない。力を使い すぎたのだろう。もう動けないようだな。 ど、どうしたんですか?ロイド様。す、 しまった。凍るグリモに俺はくぐった声で 返す。まったな筋肉痛になっちまった。 表海が地面を貫き、稲妻が空をかけ、 竜巻きが巻き起こる。すごまじい破壊音と 衝撃波が吹きやれるのを見ながら俺はふむ と頷く。なるほど。やはり二重症魔術は元 となった魔術を掛け合わせた形になるのか 。魔術というのはイメージが強く影響する 。 火球なら火の玉を強くイメージしなければ 発動しない。水は水の玉、土球は土の玉も 同様だ。上位魔術となるとイメージだけで は足りないので、呪文の影や術式、媒体の 使用などでそれを補強するのだ。なので 20Aは元となる2つの魔術を掛け合わせ たイメージの通りに発動する。で言えば火 と土で溶岩、水と土で氷、火と風で雷、風 と土で砂とそんな具合だ。まあ、これは 想定ないというか、実はこれらの 組み合わせは本で読んでて知っていた。 滅多に見られるものではないが、二重自体 は昔から存在している。グリモのような技 を持つものや息のあった魔術師2人であれ ば行使可能だからな。実際試すとどうなる かという確認だったのである。それよりも 他に試したい組み合わせはあるんだよな。 まずはこれ幻想系と魔術模者姿。これは 魔力の膜で自分の身体を覆い別人の姿に 変えるというものだ。特にイメージが重要 な魔術でよく知った姿でないと返信でき ないというものだがこれを20章で発動さ せればどうなるか。俺の想像通り事が運べ ば物は試しとばかりに模者姿を二重 発動と共に俺の身体が光に包まれていく。 えっと鏡鏡とおいい感じだな。鏡の前に 映るのは少しだけ背を高くし、少しだけ髪 の色素を薄くし、結構イケメン化した俺の 姿。と模者姿を二重し、片方を自分、もう 片方をアルベルトにて発動させたのだ。俺 とアルベルトの姿のイメージが混じり、 ちょうど中間ぐらいの用姿になったので ある。この姿漫画違いで俺の姿を見られて も正体を知られることはない。ついでに アルベルトにも迷惑をかけないしな。て いうかさっき上位魔術を打ちまくったし、 誰か近寄ってくるかもしれないか。 一旦場所を移した方がいいだろう。何せ目 の前は凄まじい破壊の嵐が吹き荒れた後で ある。こんなものの近くにいては知らぬ 存ぬも無理がある。そうと決まれば秘少 にて俺はその場を後にする。岩山と岩山の 間を文字通り秘障しの場所から大い離れた 辺りだろうか。うん。あれは眼下を見れば 何者たちかが争っているのが見える。どう やら人間と魔物の群れが戦っているようだ 。おお、魔物って見たことがなかったんだ よな。よし、隠れて観察するとしよう。俺 は岩山の影に降りるとそこから戦いの様子 を覗く。魔物と戦っているのは年若い少女 だった。艶のある黒髪を両サイドで括くり お団子にしてそこから垂らすようにして 伸ばしている。剣方服とでも言うのだろう か。動きやすそうな服の胸源は涼し毛に 開き、背にはぶっという文字が刻まれてい た。少女は軽やかな足取りで魔物を翻弄し つつ拳1つで戦っている。あれは多分冒険 者だな。冒険者というのは便利屋のような もので、金を稼ぐために魔物を買ったり 素材なんかを集めたりする連中だ。強さに よって階級分けがさえており、EからA までランクがあるんだっけか。正直あまり 興味がなかったしよくわからないんだよな 。さて、お宝をもらって帰るとするか。 ボスのいた部屋のさらに奥に小部屋がある 。そこには豪華な宝箱が置かれていた。 これね、宝箱 ロベルトが開けるといいよ。いいのか? このダンジョンはほとんどタオが1人で 攻略したようなもんだろう。でもロベルト がいなかったら私死んでたよ。だから ロベルトに開ける資格あるね。わかった。 そういうことなら俺は宝箱の前に進みおに 開けた。中には探検が1本入っていた。お 探検か。どれどれ。ちょっと見せるね。俺 の後ろでそれを見ていたタオが探検を じっと見つめる。そしてペチンとおでこを 叩いた。あ、ちゃ残念。はれあるな。そう なのか。何かの魔力が込められている感じ がするが。うん。言う通りこれは魔術の 付与された探検だけど大したものじゃない よ。まず元となっているこの探検が何の 変哲もない鉄ナフだし、何の装飾もさえて ない。そんな探検には強い魔術が付与でき ないよ。多分付与の練習あるな。何者かが 練習用に魔術付与した探検ね。見た感じ 少し箱ぼれもしているし、使い込んだ後も ある。まるで誰かが所持していたような ものだ。それがダンジョンのお宝になって いるのは変だな。 そんなことを考えていると宝箱が地面に ゆっくり埋まっていく。まさか俺はとさに 風景トマ術風説で風の刃を生み出すと宝箱 の一部を切断した。切り取った宝箱の一部 からはとても強い魔力を感じる。そうか。 これがダンジョンの核とも言える存在。 こいつは普段は地中に生息し、誰かの 落とした魔道具などを取り込んで ダンジョンとして成長するのだ。そして 攻略されそうになったら宝箱のふりをして 中身を差し出しその隙に逃げるとなるほど 面白い。よくできている。どうした?何を 戸惑って嫌がるよ。どうせやと数年で 破れる封印だ。てめえも魔術師なら見れば 分かるだろう。どうせ全員ぶっ殺すところ を今壊してくれれば命だけは助けてやろ うって言うんだ。悪い話じゃねえはずだが 。グリモールは俺を見てニヤニヤ笑って いる。まさか俺が首を盾に振ると思って いるのだろうか。俺の答えはもちろん 決まっている。断るな。驚くグリモワール に言葉を続ける。国を滅ぼそうとするよう な悪いやをの話にするわけがないだろう。 封印は俺がし直しておくよ。もう1000 年くらいは壊れないようにね。ま、 まままま待ってくれ。俺が本に触れようと するのをグリモワールは慌てて止める。 悪かったよ。久しぶりに人と話したから おかしなテンションになっちまったんだ。 すまねえ。謝る。この鳥だ。よく考えたら 俺様を封じたのは何百年も前の人間だもん な。この国の人間たちに恨みはね、 もちろん殺すわけがねえ。心妙な顔で言う グリモワールを俺はと見つめる。本当に? ああ、だからよ。封印は解いてくれれば お前さんの願いは何でも叶えてやるぜ。 そうだ。ロイドお前さんを大金持ちにして やるよ。俺は黄金を生み出せるんだ。そう 言ってグリモワールが手を開くとそこから 金の粒が溢れ出す。ええ、生成系統の魔術 か。どうだい?ロイドが欲しいだけいくら でもくれてやるぜ。俺は金の粒を 積み上げるとふむと頷き指で潰した。 燃える炎、前をどる炎、振り注ぐ炎、 等しく全てを滅ぼす炎よ。 来たれ来たれたれが承を開始する。あれは系統神が神魔術熱園の少だな。か アルベルトは上位魔術まで 使えなかったはずだがつの間につけたのだろうか。だ問束を使っての高速まではできないのか。常の少である。呪文が紡がれる アルベルトの周囲に魔法陣が生まれていく。 美しい葉が鮮やかに浮かんでは消えていく 。呪文だとそういうのも全て省略される からちょっと味けないんだよな。とは言え 振るだとかなり長かった記憶がある。影 完了までのその間タオとシルファがパズを 抑え込むという手はずなのだろう。はあ。 いやあ。2人の攻撃はまともに通ってない 。や、多少の傷は与えているのだが、すぐ に言えてしまっている。どうやら半分精神 体である魔人には物理的なダメージは通り にくいようだ。ロイド様、いくら最上今 魔術だろうが魔人であるやには聞きません ぜ。そういや、以前にそんなこと言ってた な。その割にすぐ参ってたけど。そりゃ あんなもん食らったらね、結局どっちなん だよと内心突っ込む。まあいいや。それ よりグリモは魔力の性質変化って得意な方 か。ってまだその話続いてタスカイまだと はなんだ?まだとは最優先事項だろうが。 わあ、そりゃ魔人は魔力の性質変化は得意 すからね。やり方くらいは分かりやすが さすがにあの人たちを放置して教えるのは まずいんじゃないっすかね。グリモが戦闘 中のアルベルトラに視線を送る。 大丈夫だよ。少し前から血魔術をかけて いるからな。向こうが回復するならこっち もだ。みんなには全国魔力国印を飛ばして つけておいたのだ。これは魔術を自動で 当てるマーキングのようなもので1度つけ ておけばわざわざ狙い直す必要もなく魔術 の対象とできる。ともかくなんとなくだが ダンジョンというものが分かってきたな。 だが、まだまだ仮説の息を出てないし、 もう少しサンプルが欲しいところだ。その うちまたダンジョンに潜りたいな。ロイド 様は魔術師でしょう。ダンジョンについて も調べるんですかい?何が魔術に使えるか 分からないからね。わあ、そういうもん ですかね。魔術というのは様々な要素が 組み合わさった学問だ。である以上、 この世の新羅番賞との繋がりがある。 そもそも火水がなければ魔術でそれを 生み出すこともできなかったわけだ。まあ 知識はあればあるだけ自分のためになる。 この知識がいつか何かに使える時が来るか もしれないしな。ダンジョンについては こんなもんだろう。さて、次は不魔術だな 。不系統魔術に関する魔術書はそれなりに あったが、それを試すには特殊な職媒が 必要なのである。それがこの探検に塗付さ れたまずい液。魔力に対するとても強い 保持力があり、浸透性も高いのでよく職倍 に用いられるのだ。それなりに貴重なもの で基本的には有望な家事職人たちにしか 出回らないらしく、なかなか手に入れる 機会がなかったのである。やることは他に もたくさんあったので後回しになっていて 実際に試したことはない。まずはまずい液 を剥がすとえっとやり方は確か熱湯に塗付 された箇所をつけこすって落とすんだっけ か魔術で湯を沸かしその中に探検の刃を つけてブラシで擦すると油のようなものが 浮き出てくる。これがまずい液だ。熱で 剥がれるが水には溶けないので湯の表面 部分に浮き上がるのである。それを 救い取って小瓶に入れていく。ムー不純物 が浮いているな。多分何度もこうやって再 利用したんだろうな。まずい液は不要に なるとこうして剥がし、また新たな不要 魔術のために使える。だがその度に汚れが 増えていき、順度が下がる。そうすると 当然不魔術の効果も薄れてしまうのだ。 なら綺麗にしてやればいい。小瓶に手を かざし魔力で包み込む。すると液体の中 から小さなゴミが浮き出てきた。ロイド様 、こいつは何をしてるんですかい?不純物 を取っているんだよ。魔術には全て影が 存在する。ただほとんどどの魔術師は各々 自分にあった形で術式で無営象かあるいは 観略化しているのだ。の魔術なんかは影承 も魔力もほぼ必要ないが、上位魔術になっ てくるとさすがに術式だけでは補えない ため呪文の影が必要となってくる。それを 20章で同時発動させる。果たしてどんな 効果が生まれるのかワクワクするな。行く ぞ、グリモ。えい。俺の言葉と共に右手に グリモの口が開いた。改めて呪文の影を 開始する。 やあ。突如グリモが悲鳴をあげた。なナな 。今のは一体何なんですさ。え、呪文を 影承しただけだが、今のがなんかとんでも ない量の呪文が一気に聞こえたんですが、 ああ、呪文タバだよ。一呼吸に100の 呪文を束にして突っ込んでいる。宣告つい だがその束である。 魔人ともなればこのくらいできると思ったのだが。 いや、無理っすよ。 呪文束くらいは知ってますが、束ねられるのはせぜ 2つか3 つくらいす。その影象速度についていくには開魔術の例えば火球とかでないと無理っすよ。火球に承は不要だろ。いえ、自分は普通に必要すよ。驚いた。 火球みたいな買魔術にも影が必要なのか。 古代魔術は影少重視の文化なのかもしれ ないな。こっちは逆に影縮に特化した術式 を編んでいるから買魔術に影承はできない んだよな。まあそういうことなら仕方ない 。じゃあ俺1人でやるしかないか。人って ことは2人分のA賞を1人でや るってことっすか。ああ、とりあえず こっちの口で普通に喋れるかだな。ああ。 うん。普通に行けるな。手の口から声を 出してみる。妙な感覚だが難しくはない。 これなら1人20もできそうだ。念のため 結界を張っておくか。では改めて 円列火級と滝列水求2つの上位魔術を20 影する。やや上空に座標を指定した。それ は正確に発動している。いるのだが、なん だこりゃ。とんでもない魔力の氷を感じる 。これ以上やると結界が持たない。そう 判断した俺は魔力供給を立ち、強制的に 発動させる。直後混じり合った2つの魔術 が破裂する。ドーン と大爆発を引き起こし、結界は消滅。周囲 の雲が消し飛んでいた。 な、南通威力。ああ、こりゃすごいな。 これが20重か。かなり威力を抑えた つもりだったが、それでも俺の結界を破る とは全力で打ったらどうなることやら。 なんだ城の上空ですごい音が聞こえたぞ。 まさか竜でも現れたか?走れ走れ。ハ花 から見張の兵士たちの声が聞こえてきた。 やべ、見つかったら怒られちまう。俺は 屋上から飛び降り自分の部屋へと駆け戻る のだった。今したロイド様が使われたのは 魔獣使いの技。アリーゼの力は天生の際に よるもの。自覚がないがゆえに アンコントローラブルですが、ロイド様は 確実に自覚して使われていた。しかも他の 魔獣使いはアリーゼ様の前ではまともに コントロールできなくなっていたのにあれ ほど見事にこのままアリーゼを超える 魔獣使いの技を習得していただければ 集まってくる動物たちを追い払って いただけるかもしれません。ここが動物 だけなせいで他のメイドたちは怖がって 近寄りもしないし餌やリ汗も大変。おかげ で私の休みはなくショッピングやカフェに 行く暇もなし。ええ、そうですとも。ここ は是非ともロイド様に頑張っていただかね ば。何か強烈な念を感じ振り向くとエリス が期待を込めたような目で俺をじっと 見つめている。ロイド様またいらして ください。アリーゼ様はもっと色々なこと を教えられるようですよ。まあ、ナイスだ わ、エリス。え、そうよロイド、私は もっとたくさんのことを教えてあげられ ますから。だから是非また来てね。各かに 魔獣使いの技がこれだけなはずがないよな 。また何か疑問が生まれたら聞きに来ると しよう。あまりまともな返事は期待でき ないけどな。容姿しろ。いい子だぞ。オン 宣投げたボールを取ってきた白の頭を撫で てやる。魔力の性質変化を利用した イメージの共有はかなり便利でこれを使え ば大抵の行動はさせられるようになってい た。ちなみにさっきもただ普通に投げた わけではなくめちゃくちゃ高く投げた。 風景トマ術を使って城の上壁くらいの高さ にだ。それを壁と壁の間を登らせて鳥に 行かせたのである。 魔獣ならではの動きだ。やるな白。ただ 動き回る白を常時魔力で繋いでおくのは それなりに負担なため魔力刻印を用いて 命令したい時だけ魔力を飛ばして白と 繋がることで解決した。とりあえずこれで 日常生活に慣れさせていくか。ヤーロイド 。そんなことを考えていると芝フの向こう からアルベルトが歩いてくる。第に王子 アルベルト俺のこの上の兄で金髪聴心の イケメンだ。魔術に関してはかなりの腕前 で俺をよく魔術の訓練に連れて行って くれる。ちなみに大い継承候補と噂されて いるようだ。アルベルト兄さん大丈夫です か?パズを倒した俺は陸地に戻り倒れてい たアルベルトをゆり起こす。すでにパズの 魔力の影響は抜けていたようで、すぐに目 を覚ました。うろ、ロイド、一体何がは、 みんなは無事か?魔人はどうなった? 起き上がり、キョロキョロと辺りを見渡す アルベルト。あ、しまったな。どう説明し たもんか。まさか俺が倒したとは言えない し。落ち着いてください。アルベルト 兄さんへ。エトですね。そう。俺も気絶し てて、起きたらみんなが倒れてたんです。 魔人もどこにもいませんでした。慌てて 言いつ作ろうとアルベルトはどこか納得し ていなさそうな顔をした。そうか。すま ない。取り乱したようだ。とりあえず みんなを起こそう。はい。それでもなんと かごまかせたようである。アンドの息を 吐いていると他の者たちも起き上がり始め た。アルベルトは全員の無事を確認し、 頷く。皆、まずは無事で何よりだ。魔人に 襲われたにも関わらず命があったのは奇跡 としか言いようがある前だが魔人との戦闘 中僕は奴の出す黒いモヤを浴びて気を失い 、なぜ奴がいなくなったのか覚えていない のだ。誰か見たものはいるか?アルベルト は全員を見渡すが、誰も声をあげるものは いない。シルファも首を振って返した。 ふう。助かった。どうやら俺の正体はバレ てないようだな。あし見たよ。ぶタオの 言葉に思わず吹き出してしまう。どうかし ましたかロイド様。いや、別にシルファに 背中をさせられながら何度も咳込む。 まさか見られた。俺はドキドキしながら タオの言葉に耳を傾ける。倒れた私たちを 助けて魔人を倒したのはロベルトよ。ぶ 思わずもう1度吹き出したロイド様。 ゲホゲほ咳む俺の背中をシルファが心配 そうに何度も撫でた。ロベルトと言うと 以前タオを助けた冒険者だったか。うん。 私が意識を失いかけ、もうだめかと思った その時に殺そうと登場したよ。そして魔人 と退治し、湖の上ですっごい戦いを 繰り広げたね。魔人の攻撃を物ともせず とんでもない魔術を打ち込んであっさりと 勝利したよ。さすがは私と将来を誓い合っ た中ね。連れて行かれた先は城の隅にある レガを積み重ねて丸型のドームにした建物 。部からは煙突が生え、近くには井戸が ある。昔この建物は何だろうと中を覗いて みたが中は物置きになっていたっけ。一体 こんな場所に何のようだろうか。お、ここ だ、ここだ。懐かしいな。リアンはそう 言いながら扉を開け中に入る。中は以前見 た時とは全く違った。部屋の中央には巨大 なロが置かれ、金とにハンマー、ペンチ、 のみ、冬、様々な薬品、様々な家事道具が 並んでいた。ここは俺がガキの頃に使って いた工房でよ。留学の際に道具を持って 行ってたんだが、帰るってことで1速先に 送り返しておいたのさ。今日から向こうで 学んだ家事仕事ができるってもんだぜ。 花歌を歌いながら道具を触るディアン。 その顔は子供のようにキラキラしていた。 ディアン兄さんは家事が好きなんですか? おお。だから向こうで色々学んできたんだ 。向こうはすごいぜ。不魔術や魔剣政策の 技術が進んでいてよ。このままじゃ行け ないと思ってアルニーに相談したら優秀な 不与術師を紹介してくれるって言うから 期待したんだがまさかロイドとはな。わあ と従々しいため息を吐いてリアンは俺を 睨みつけた。ロイド悪いがアルニーの言う ことを鵜呑みにはできねえ。お前が本当に 不要術師として優秀なのかどうかまずは 試させてもらうぜ。わあ。くん。なんだか 厄介なことになってきたな。ついてきた城 が不安げに俺を見上げている。この液体が 何か分かるか?リアンは水瓶の中に入った キめく液体を差し示しす。まずい液ですね 。付与の際に術式と共に塗付する液体です 。向こう基本は知っているようだな。だが これはどうだ?手間のかかり具合も全く 違うのでかなり効果らしく俺も見るのは 初めてだ。こんなもんをポンと不用に 差し出せるとはこの国は豊かなんですな。 全くもってその通りである。俺がこうして 気まに魔術で遊べるのも国が豊かなおかげ だな。父チャールズには感謝しかない。 それじゃあ魔剣への不与試してみるか。 魔剣はすでに式が編み込まれているため それに付与を加えるのはかなり何度が高い とされている。相性の悪い付与だと術式が 総裁し自体が破壊されてしまうのだ。慎重 に行かないとな。俺は魔剣に手を触れ、 意識を集中。術式を読み取っていく。ふむ 。剣に編み込まれているのは魔術増幅の 術式だな。魔剣には2つのタイプがあり、 1つはそれ自体に魔術が込められたもの。 もう1つは魔術を増幅するものでこれは 校舎だ。アルベルトも魔術師だし間違い ある前。増幅なら術式を書き換えて売化に してみるか。見たところ増幅倍率は2 割増しといったところか。これを2倍マし にすれば格段に効果は向上する。ただ一部 とはいえ術式を書き換えるのもまた結構な リスクを伴うんだよな。下手したら 粉なごなになってしまう。だったら付与 するのは補強の術式だな。つまり強度を 上げるものである。これを塗布すれば多分 耐えられるだろう。多分。まあ、あずる よりうむが優しいというしやってみるか。 まずは術式の書き換え。2割増しの術式を 2倍増しへと書き換えていく。書き換えが 終わると剣から白い煙が登り始める。 ロイド様やべえですよ。何度か剣を破壊し たから分かる。これは壊れる兆候だ。早く 補強の付与を終わらせる。俺は呼吸を 落ち着かせながらまずい液を塗布していく 。すると煙が収まる。術式が馴染んだのか 安定してきたようだ。ふう。危なかったな 。危うく高な魔剣がへし折れるところだっ た。ちょっぴり日々が入ってるがギリギリ 政府だとあれ多少の犠牲は出したものの 無事付与は終わったのである。原列火球 極大の炎を指先に集めグリモワール目がけ て放つ。ぬわあ。炎が命中し、グリモ ワールは悲鳴をあげた。あれ?なんで魔力 消壁で防御しなかったのだろうか? おいグリモワール大丈夫か?慌てて声を かけると炎の中で影が揺らめいた。見れば グリモワールの身体には火傷1つついてい ない。く、驚かせやがって。だが魔人で ある俺様を魔術で倒すことはできねえよ。 残念だったな。え、そうなのか。あ、そう さ。神官どもが使う神聖魔術なら少々の ダメージは受けるがよ。高が魔術ごきが俺 様を倒す術はねえ。残念だったな、ロイド 。俺様を復活させた時点では積んでたの サブ。今度は滝列水求をぶつける。滝の ような水撃を食らいながらもグリモワール は確かにダメージを受けているように見え ないわ。話を聞きやがれ無駄だと言って いるだろうが すごいな。本当に聞いてないのか?私列球 を放ちながらつく。岩石に押しつされ ながらもグリモワールは平気そうである。 これは驚きだ。魔人って本当に魔術が効か ないのか?一体どこまで聞かないんだろう ?知りたい、試したい。おいててめえ。 なんキラキラした目を向けて来やがる。 ちょ、やめろって。おいコら。俺は 思いつく限りの魔術をグリモワールに ぶつけるのだった。すみませんでした。俺 の目の前でグリモワールが両手を地面に ついた。おいおい、いきなりどうしたんだ よ。土下座なんかしてさ。許してくだせえ 、ロイド様。もう悪さはしねえ。だからな 。頼むよ。涙を流しながら訴えてくる グリモール。ちょっと攻撃魔術を数百回 ぶつけただけなのだがよくわからん。何で もいいが早く続きをやろう。俺はもっと 古代魔術が知りたいんだ。ひギーま、待っ てくれ。もう身体が持たねえよ。え、そう なのか。でもまだ全然物足りないんだが。 俺の言葉にグリモワールはなぜか青ざめる とざざっと後ろに下がり、地面に頭を 埋め込むほどの勢いで頭を下げた。この グリモールロイド様に精神誠意尽くすこと を誓います。使い間でも何でもなります。 だからお願いだ。もう勘弁してくだせ。 使いまかよくわからないがそこまで言う なら今日はこの辺でやめてもいいかな。間 になってくれるなら魔術の実験はいくらで もできるし。うん。悪くない。俺は にっこり笑うとグリモールに手を差し伸べ た。分かったよ。じゃあ俺と契約するか。 えい。俺の差し出した手にグリモワールは すがりつく。暗い光が俺たちを包み契約が 完了した。クそ。このグリモワール様が 人間の使い間になるとはなんたる屈辱だが こいつの実力は半端じゃねえ。十分な信頼 を得た後にうまくそのかして利用してやれ ば俺が世界を影からぎじることだって可能 。くひ、その時までの辛抱だぜ。ん?何物 言ってるんだ?い、いいえ。なんでも何で もありませんぜ。ロイド様皇帝 2グリモワール なんだか情緒不安定なやつだな。まあいい かともあれこしてグリモワールは俺の 使い間になったのである。わあわさ。 さすがに疲れてきたな。もう何十回気候団 を打っただろうか。魔術ならともかく木に 関しては初心者だ。呼吸にも気を使うし 精神的疲労が溜まっていた。でも大分慣れ てきたぞ。最初の時と比べると明らかに気 を寝る速度が上がっている。速度だけでは ない。飛距離も威力もやればやるほど上達 を感じられてすごく楽しい。魔獣たちとの 戦いもいい感じでき行してるしこの戦い もっと長引かないかな。そんなことを考え ていると隣にいたアルベルトが息を荒らげ ているのに気づく。魔獣どもの数が一向に 減らない。この絵たちもシルファも顔には 出さないが動きがかなり鈍くなっている。 それにロイドもかなり息が上がっているな 。あの年齢であれだけの魔術を使っている のだ。無理もないかなんて人のことを気に している余裕はないな。僕の方もそろそろ きつくなってきた。だが兄として情けない 姿を見せるわけにはいかない。笑え笑うん だアルベルト。こういう時こそ不に何か ブツブツ言いながらアルベルトは口元に笑 を浮かべている。おさすがアルベルト。 まだまだ余裕ありそうだな。ロイドまだ 頑張れるか?はい。まだまだいくらでも 行けますよ。いい子だ。さて、ここからが 踏ん張りどころだぞ。魔剣を振い演球を 放つアルベルト。本来ならモートックに 魔力キれを起こしていてもおかしくはない はずなのにあんな顔をしているということ は魔剣により威力が上がっているのが 嬉しいんだろう。やはり攻撃魔術は威力と いう分かりやすい指標があるからやる気が 維持しやすいもんだ。うんうん。俺も負け てられない。何か特別な要素。例えば スケットでも来なければき行状態は続く だろうし、その間はずっと木の練習をして ほったと考えていると規制と共に小柄な 一影タオが飛び込んでくる。飛び蹴り一戦 、それを食らったベアウルフは湖にまで 吹っ飛んでいった。くるりと空中で回転し 着地したタオはビシッとポーズを決めた。 おおん。遠覚えをあげながら襲いかかって くるコボルトたち。この絵たちは剣を 抜き放ち迎え。コボルトの振り下ろすの剣 が受けようとしたこの絵の鋼の剣と接触し た。え、驚きの声をあげたのはこの絵と こぼると両方だった。コボルトの持ってい た鋼の剣が抵抗なくへし折れ。この絵の剣 は勢いのままにコボルトの銅を捉える。 そのままざりとコボルトの身体を切り裂い た。ぐわー。先血が吹き出てコボルトは 倒れる。他の場所でも俺の付与した鋼の剣 がコボルトたちの武器をへし寄っていくな 。なんだこの切れ味は。これが付与の力と いうものか。このように頑丈なコボルトの 体毛を一なぎで切り裂いてしまうとは。 その切れ味にこの絵たちはとても驚いて いるようだ。どうやら不与はうまく働いて いるようだな。武器で勝さるこの絵たちは あっという間にこぼるとを追い払って しまった。はは。どうだお前たち。これが 我が弟の実力だ。恐れったろう。後で しっかり霊を言っておくことだな。 アルベルトが誇らしげに笑っている。 おいおい、勘弁してくれよ。俺は目立ち たくないんだが。俺がじ止目を向けている とアルベルトが満面の笑ミを浮かべ俺の 両肩を叩いた。素晴らしいじゃないか、 ロイド。成功率も去ることながらとんでも ない切れ味だったぞ。あれほどの不要魔術 を使えるなんて本当に驚いたよ。え?ええ と母はまずい。やりすぎたか?俺の想定 以上に評価が高い。手が少ないから少々 やりすぎても大丈夫かと思ったが、それが 裏めに出たかもしれない。俺がどう答えた ものかと支案しているとアルベルトは言葉 を続ける。いつも本の虫だったロイドが 実質に小もりっぱなしだったからきっと 何かやっているのだろうとは思っていたが まさか不術をここまで極めているとはね。 道具はシルファに集めさせたんだね。 とんでもない才能だ。さすがは僕の弟だよ 。どうやら俺の思い過ごしだったらしい。 俺はアンドの息を吐いた。はい。 アルベルト兄さんの言う通りです。どう やら不魔術に向いてたみたいで。あはは。 うんうん。そうだろう。そうだろう。どう これからも不要をお願いしてもいいだろう か。道具は僕が融通するからさ。頼むよ。 道具を。本当ですか?ああ、もちろんだと も。今回使った道具は基本のものばかり。 不魔術には他にも色々な材料が必要だ。 それをアルベルトの力で集めてもらえる なら、これからはもっと色々なことができ そうである。ふふ。ロイドは良き才能を 開化させたな。こんな年齢から純宅な資金 を使って思う存分不術の修行ができるもの などそうはあるまい。このまま行けば国 一番いや世界一の不術師になることも不 可能ではないな。アルベルトが何か物言っ ているが、俺は様々な付与の組み合わせを 考えるので頭がいっぱいだった。魔獣だ。 まだいたのか。ぐる王 ぐお。1匹だけではない。2匹、3匹と森 の中から飛び出してくる。あっという間に 俺たちはベオールフの群れに取り囲まれて しまった。しかもそれだけではない。森の 奥からはどんどん遠えが集まってきていた 。バカな魔獣は群れないはず。それがなぜ こんなに皆老倍ているがこれはチャンスだ 。この絵たちは魔獣1匹でも苦戦してたし 。これだけいるなら俺が倒してしまっても 構わんだろう。もちろん魔術以外を使う つもりはないが、それだけでも十分だ。 よっしゃ、テンション上がってきた。 アルベルト兄さん、俺も戦います。ああ、 分かった。期待しているぞ、ロイド。来 ます。シルファの声とほぼ同時に ベアウルフたちが飛びかかってくる。おお 。く、アルベルト様とロイド様をお守り しろ。この絵たちは密集し、俺たちの前に 壁を作る。その奥からアルベルトが演列 火球を放った。燃え裂かる炎に焼かれの 打ち回るベアウルフ。よし、俺もやって やるぞ。くらえ。やや棒読み君で放つのは 火球だ。飛び出した日の玉はベアウルフの 鼻先を焼きひませた。そこへこの絵たちの 斬撃が加わり交代させる。ドイド様、なん でもっと強力な魔術を使わないんですかい ?上位魔術の1つでも使えばこんな奴ら一 発で倒せるでしょう。だってすぐ全滅させ たら面白くないじゃないか。せっかく魔獣 相手に魔術を使う機会なのだ。どうせなら 長く楽しみたい。そうだ。倒れた魔獣に 血魔術と掲けたらもっと長く楽しめるん じゃないか。ついでにこの絵たちにも かければ永久期間の完成だ。割れながら ナイスアイデア。悪魔ままとひらめきで ある。そう、そいつはさすがにやめた方が よろしいかと思いやすがだがグリモは ドん引きしながらダメ出しをしてきた。 各かによく考えたら中魔術でも気力までは 回復しないし長期線で木の緩んだこの絵 たちが殺される可能性もあるか。さすがに 自分の実験で人が死んだら後味が悪いし やめておくかと言って確かに火球だけだと あまり面白くなさそうだ。じゃあせめて気 を試う。覚えたばかりだから生き物相手に 浜田ほとんど検証してないしな。敵も 大石当て放題である。俺は呼吸と共に右手 に体内の木を集めていく。タオのやってい た気候団だ。以前やった時は肺が めちゃくちゃ痛かったが、チ魔術を ピンポイントで肺に当てながらやれば かなり痛みを柔らげることができる。よし 、行ける。は、それを火球で覆って カモフラージュし、放つ。放たれたパイプ の玉飛行団はまっすぐ飛んでいき、 ベアウルフに命中した。ぐお 悲鳴を上げて吹っ飛ぶベアウルフだがすぐ に立ち上がってきた。いまい聞いてないか ?純粋な木の攻撃だとタオの足元にも及ば ない。ロロイド様、今のは一体ああ、木だ よ。タオに教えてもらったんだな。俺の 言葉にグリモは驚いている。日ってのは 確か大昔に戦った異国人が使っていた技だ よな。長年の修行が必要って話だが、倒っ て小娘にあったのは数日前だろう。そんな 短期間で覚えたっていうのか。信じられ ねえ。グリモはまたドん引きしているよう だ。もしかして俺が手を抜いて長引か せようとしているとか考えているのだろう か。残念ながら全力なんだよな。やっぱり 木は難しい。おお。何なんすかそりゃ。 受刑魔術木型台だよ。特定系統に存在する 片白は魔力で木や石などを形づり様々な ものを生み出す魔術。特に受系魔術による 片しは樹目を育てて形とするため弾力と硬 さに富み繊細な造形を可能とするのだ。 あっという間に俺と全く同じ姿の人形が 完成した。こんな成功な片は見たことあり ませんぜ。全くこりゃ頭げたもんだ。様 そっくりじゃねえすか。そういう風に作っ たからね。似ているのは外見だけではない 。土系統も加えることで骨を石、肉を泥、 皮膚を樹脂、全身に根をせ神経とし、血流 のように魔力を流し動力としているので、 当然動かすこともできる。土と木で作って いるためかなりも脆ろいが、注ぎ込む魔力 次第では数日は活動可能である。確かに見 た目だけなら問題はないんだが、どうにも 動かすのに手がかかってね、作り出した 物体を人間のように動かすのはかなり気を 使う。とてもじゃないが、身代わりを 動かしながら外出し、魔術の実験なんて不 可能だ。そりゃ自分の身体を2つ制御する ようなもんでしょう。人間技じゃねえです よ。うん。だからこいつの制御をグリモに 頼もうと思うな。驚愕の表情を浮かべる グリモに言葉を続ける。グリモは実態と 精神体の間にいるような構造だろう。だっ たら身体の部分を俺の右手に残し精神体を この人形に宿らせるなんてこともできるん じゃないのか。そりゃまあ増えことですが 会話の受けこえは俺がするから大丈夫だ。 グリモは状況に合わせて身体を動かして くれればいい。俺の鳥にグリモはなぜか そワそわしている。そのですがいいんです かい?ロイド様の思う通りに振る舞えると は限りませんぜ。俺が頼んでいるんだから 構わないだろう。早速その中に入ってみて くれ。え、じゃあ俺が忙すとグリモは いかしむように人形の身体に入っていく。 人形の目が開き動作を確認するように手足 を動かすグリモ。うん。問題はなさそうだ 。グリモは立ち上がってグリグリと首を 動かした後、俺に背を向け元をに焼けさせ た。ぐひ信じられないぜ。もうこんな自由 がもらえるとはよ。よほど信用されてるの か。こいつが1人で外へ行ってる間に周り の人間をうまく使えばグリモ。えい。声を かけるとグリモは驚いたのか君と肩を振わ せた。なぜか恐ろる恐る振り向くグリモ にっこり微笑みかける。頼んだよ。そう 言うとグリモは放けた顔で俺をじっと 見つめてくる。どうかしたかい?いえ、 なんでもないでさ。パタパタと手を振り ながら俺から視線を外す。あの顔何かんで やがるのか。は、そうか。俺様を試して やがるんだ。自由に泳がせていると 見せかけ、裏切りの気配を見せたら殺す つもりだな。く、気づいてよかったぜ。奴 の魔術は得体が知れねえからな。その くらいの術式は余裕で組んでいても おかしくはない。ならば今下手に動くのは 特策じゃねえよな。まずは奴の信頼を得る ことに集中すべきか。そしてまた何やら ブツブツ言い始めた。一体どうしたの だろうか。どうしたグリも大丈夫か? いえいえ、なんでもないでさ。ともかく このぐりもロイド様のために噴骨最新やら せていただきますぜ。ええへ。ぎこちなく グリモを見て俺は首をかしげる。なんだか 独り言の多いやである。慣れない人間世界 での生活で精神的に疲れているのかもしれ ないな。付け立ちする。おお と完成が上がる。タおよく来てくれた。 助かったよ。間に合ってよかったよ。 さっさとケ散らすね。アルベルトの言葉に ウインクを返すとタオは魔獣の群れを相手 に戦い始めた。その活躍はまさに四士ふ人 。身軽なタオは中央無人に戦場をかけ回り 、隙を見せたベアウルフから仕留めていく 。俺たちが防御重視で戦っていたことも あり、ちょうどハサミ打ちのような形と なり、魔獣たちはどんどん数を減らして いった。まさか本当にスケットタオが来る とは思わなかったぜ。タオの前で気を使え ば俺の正体がバレてしまうし、戦いも 長引きはしないだろう。ああ、もう終わっ たな。俺はやる気なく火球を放つのだった 。これでラスト王タオの気候団で最後に 残ったベアウルフが退木に叩きつけられ気 を失う。周りに倒れている数匹の ベアウルフたちはもはや動くこと叶わない 。うお、俺たちの勝利だ。この絵たちが 互いに身体を抱き、喜びを分かち合って いる。まあ、残念だ。もう少し楽しみ たかったのに。ふう。なんとか全部倒せた ね。タオが汗を拭いを整えていると、 アルベルトが握手を求めて両手を差し出し た。ありがとう。本当に助かった。気にし なくていいね。間に合ってよかったよ。 ふひ。タオが握手を返す。めっちゃ嬉し そうな顔でアルベルトの手を握ぎしている 。アルベルトは若干引いていたとところで タオ。よく僕たちが魔獣に襲われていると 分かったね。うん。祠は高いところにある でしょう。ちょうどアルベルト様たちが 魔獣の群れに襲われてるところが見えたよ 。タオが指刺したところ、切り立った崖の 上には石の祠が見えた。ただ祠が古さゆえ かほとんど崩れている。あれを修繕するの は大変だろう。随分崩れているね。そう いえば修繕に向かったのだったか。中断さ せてしまったようだ。僕たちが後で 手伝おう。命を助けてもらったレイダ。 それとても助かるね。お礼するよ。よかっ たら今度食事でもどうね。キャールズの 言葉を俺は驚きの声をあげる。そんなこと になればアルベルトラに混じって王になる ための勉強をしなければならなくなるし、 他の王子たちと大いを競そって争わねば ならない。俺は気ままに魔術の研究をし たいのだ。時期多い継承権なんて真っぴら ごめである。おお。アルベルトが 立ち上がる。反対してくれるのだろう。 助かった。まだ10歳である俺に時期多い 継承権を与えるなんていくら何でも無茶な 話である。ほっと胸を撫です。とても良い 考えです。ロイドはきっとこの国を支える 存在になる。王としての学びはその時 きっと将来の役に立つ。ロイドとの大い 争いは僕としても脅威ではありますが相手 がロイドなら負けてやむなし。むしろ 競い合えたことを公栄にすら思いますと 思ったらアルベルトまで賛成している。 おいおい、ちょっと待て。俺は慌てて 立ち上がる。ま、待ってください。身に 余る光栄感謝いたします。ですが自分は とてもこの国の大たる器ではありません。 慎しんで事態申し上げます。む、俺の言葉 にチャールズは少し考えて頷いた。 そうか。それは残念だ。ふう。良かった。 なんとか断れたようである。いきなり大い 継承権とかむちゃくちゃだぜ。しかしに あっさり引き下がったな。まあいいや。 これで安心だ。俺はアンドの息を吐いた。 なるほど。つまりロイドよ。お前の器は この国だけで収まるものではないと言い たいのだな。確かこの大陸は未だ平穏とは 言えぬ。それを統一するような世界の覇王 となるとふ、我が息子ながら大きく出た ものだ。そういうことならその考え尊重せ ねばなるまいて。この国では収まりきら ないうは確かにそうだ。例えば世界をまた にかけた大魔術師ウィリアムボルド士の ような人物に育つかもしれない。そのため には王としての教育よりもっと他にもっと やるべきことがあるのかもしれない。 シャールズとアルベルトが何かブツブツ 言っている。2人ともニヤニヤしてるけど 大丈夫だろうか。ロイドよ。ではこれから もしっかりと励むのじゃぞ。期待している ぞ、ロイド。はい。なんだか2人がすごく 期待を込めた目で見てくるがともあれ、 なんとか大い継承権は継がずに住んだよう である。人安心だ。高速で迫りくるパズ。 俺のそばにいたベアウルフたちが 立ちふがる。ガウぐるお。もしかして俺を 守ろうとしてくれてるのか。でも危ないぞ 。知りかせようとしたが間に合わない。 邪魔をするな。 パズが両腕を振うとベアウルフたちは 引き飛ばされた。 地面に叩きつけられたベアウルフたち悲鳴 をあげた。こいつ自分の眷属をなんてやつ だ。パズはタオレフスベアウルフたちには 目もくれず、俺目がけて体当たりを ぶちかましてきた。ドスんと自動発動した 魔力衝壁ごと俺の身体は湖へと吹き飛ばさ れる。 だが風景魔術非秘傷発動。風をまとった俺 はコ面の上を滑り中央あたりで止まった。 しゃあ。翼を広げ地面を蹴り即座に追撃し てくるパズ。振り下ろされた右手から放た れる魔力派を魔力消壁で受け止めた。おい 、自分で育てた大事な建属だろ。殴る なんてひどいじゃないか。何を言っている ?我に逆らう愚かな犬なども早や眷属でも 何でもないわ。貴様を殺した後に全て首り 殺してくれる。ひどいな。モフモフ帝国を 作るんじゃなかったのかよ。魔獣帝国だ。 顔を真っ赤にして俺を殴りつけてくるパズ 。ダメージは全くないがそれでも魔力消壁 をきしませるほどの威力。ただ殴っただけ ジコはならない。 これも魔力の性質変化か。両手に魔力を 集めて皇室か攻撃力を上げるようイメージ しているんだな。面白そうだ。俺もやって みるか。とはいえ素ではあれだし。そうだ 。鞄の中に武器があったっけ。以前不魔術 で使った鉄の探検。あれを使えば剣で同じ ことができるよな。キュンキュキュー。 そして鼻を鳴らしながらすり寄ってくる。 尻尾をブんブン振りながら青向けになり腹 を見せているものもいた。10数匹いた ベアウルフたちは皆俺の周りでじれついて きていたな。何?おい貴様何をしている? 早くそやを殺すのだ。ブーパズが命令する がベラウルフたちは俺のそばから離れよう とはしない。それどころかテキに満ちた目 でパズを睨んでいた。ふむ。こんな感じか な。俺は手のひから魔力を生み出しながら つやく 俺の周囲を白い煙のような魔力が包んでい た。ロイド様一体何をしたんですかい? さっきからやっていた魔力の性質変化だよ 。昼に食べた肉の味や匂いを強くイメージ して発動させたんだ。さっきのシルファの 料理ビ味かったもんな。思い出しただけで よだれが出てくる。ベアウルフたちも気 に入ったようで心地よさそうな顔で浴びて いた。ボーパズ が入っていたベアウルフも始めた。どう やら俺の放つ魔力を吸い込んだようである 。おおおい貴様までふざけるなよ。やめろ 。吐き出すな。くぐお。 ベアウルフはよだれをボタボタ垂らし ながら口から黒いモヤを吐き出していく。 モヤは新潟に固まりパズとなった。おお、 あれが本体か。パズを吐き出し終えたベア ウルフは俺の元へ駆け寄ってきた。くん くん。そして尻尾を振りながら俺の周りを くるくると回っている。可愛い。わあわ。 バカな子。こんなはずでは残されたパズは 雲の表情を浮かべ息を荒らげている。許さ ん、許さんぞ。おお。このクソガきが我が 魔獣帝国の邪魔をしよってズタズタにして くれる。辺りを漂っていた黒いモヤがパズ へと集まり、その身体を包み込む。空気が 震え、俺にくっついていたベアウルフたち が警戒心を剥き出しにした。モヤを 取り込んだパズの魔力がぐんぐん上がり、 魔力もどんどん増していく。パズは銀の毛 と漆黒の翼を持つを持つ巨大な猿へと変貌 した。決まった実態を持たないが故えの 変貌。全ての力を出し尽くした真の姿とで も言うべきか。最初とは内放する魔力量が 断違いだ。殺す。巨大化したパズは短く そう呟いて俺に飛びかかってきた。時なん で分かるんだ?見かされたような口ごもる 俺を見てアルベルトはおかしそうに笑う。 はっは。ロイドは可愛いな。いいよ。話し てご覧。お兄ちゃんが聞いてあげよう。 ありがとうございます。えっとそのですね 。実は最近不魔術を勉強中でして、試して みたいから大量の武器が欲しいのです。 よかったらアルベルト兄さんのこの絵たち の武器を貸してもらえませんか? アルベルトのような上位王子にはこの 踊り事10数人のこの絵がいる。当然 テレン彼らであれば数本の権所持している だろう。踊り地訓練を行っているだろう から使用感も聞きやすいしアルベルトの この絵から話も漏れにくい。不魔術か。 かなり使い手が少ない魔術らしいがそんな ものを使えるようになるとはさすが勉強家 だな。まだ始めたばかりです。失敗するか もしれませんし、あまり効果ではない武器 で構わないのですが。ふむ。なるほど。 実験材料が欲しいというわけだね。 ウインクをするアルベルトに頷いて返す。 察しが早くて助かります。母はロイドの 考えてることは全て分かるよ。魔術不要し た件はこの絵たちも欲しがっていたからね 。ある程度なら武器を無駄にしても文句は 言うまい。分かった。話をつけてこよう。 ありがとうございます。アルベルトに霊を 言い、俺はその場を鳩にするのだった。 アルベルト様を取ってまいりました。私も です。私たちは鹿。しばらくすると続々と この絵たちが獲物を捉えて帰ってきた。 ウさギに蛇、鳥に魚、鹿やイノシシまでで ある。その大量ぶりにアルベルトは驚いて いる。こりゃあなた随分捕まえたもんだ。 大して時間も経っていないのにどうしたん だ。いえいえ、アルベルト様、この森トン でもなくたくさんの動物がいるんです。 しかもどれもこれも警戒心が薄い。取り 放題ですよ。後で狩などしてはいかが でしょう。この絵たちは興奮した様子で 語っている。まあ、あれだけ取れれば 楽しいだろうな。アルベルトは並べられた 獲物を見てふむと考え込む。ふむ。だが獣 は村の貴重な資源。いくら簡単に取れる からと言ってやりすぎるのは良くない だろう。僕たちは標準の食事ができれば 十分。これ以上の狩は不要だ。他の者たち にもよく言っておくように。は。 アルベルトに注意され、この絵たちは慌て て経をした。ともあれ食事の用意が始まる 。獣をさき、血を抜き、下処理をした肉が シルファの前に運ばれていく。シルファは それを切って似て焼いてテーブルの上に 並べていく。その手際の良さにこの絵たち は簡単な声をあげていた。皆様お待たせ いたしました。どうぞお召し上がり くださいませ。調理が終わり合成な食事が テーブルの上に並んだ。肉たるステーキや 脳のスープ、鳥の串焼きに賛菜のさや。 どれもビ味そうだ。この絵が幸せそうに 食べているのを見るとこっちまでお腹が 空いてきた。お二方もどうぞ。ああ、 ありがとう。シルファ。いただきます。手 を合わせ綺麗に盛り付けられた料理に手を つけていく。まずはお肉をもぐもぐ。おお 、これはうまい。野生の獣の肉というのは こんなにうまいものなのか。シルファは 牧刀を握り、まっすぐに切りかかっていく 。 振り下ろす剣を軽くいしながらシルファへ と牧刀の喫先を返した。シルファはそれを 受け距離を取った。うん。いいですよ、 ロイド様。口元に笑を浮かべながら俺と剣 を交えるシルファ。よし。いい感じに ごまかせているな。初めてシルファから 現術ごっこを持ちかけられた時、俺は泣か れた。あまりに弱すぎてである。当時7歳 くらいだった俺を捕まえてそれはないと 思うのだが、シルファ曰くふざけていると しか思えない弱さだったらしい。俺は本気 でやっていたつもりだったが、その 恥ずかしながら前世の頃から運動は苦手な のだ。それからシルファのスパルタが 始まった。毎日刀を握らされ、非妊形相手 に何度も何度も打ち込みをさせられた。 運動議嫌の俺にとってはまさに地獄。完全 に堅術ごっこの息を超えており、その後の 読書に支障が出るレベルだった。なので俺 は少しずるをさせてもらうことにした。 魔術の中には物体を操作制御する類いの ものがある。それが制御系統魔術。これを 使えば自身の身体をプログラムした通りに 自動操作することが可能。現在はシルファ の動きをトレースし、俺の身体で再現して いるのだ。カかカキ 牧刀がぶつかり合う音が辺りに響く。あは 、素晴らしいです。ロイド様。シルファの 動きをトレースしているので当然互角で 打ち合えている。棒よりの様子みにして おけば比較的肉体への負担も少ない。ふう 。では今日はこの辺にしておきましょうか 。しばらくすると満足したのか。シルファ は額体の汗をぐった。ふう。やっと終わっ たか。自動で動かしていただけとはいえ、 それでも結構耐えるな。みたいが少し重い 。座り込んで休んでいるとシルファが キラキラした目を向けてきた。ロイド様の 権技メキメキ上がっていますね。これなら 私と互格にやり合う日もそう遠くないかも しれません。あはそそうそうかな。 シルファの権技をトレースしているからな とは口が避けても言えない。向こうも当然 手加減をしているのだろうが、最初に比べ ても少しずつ早く強くなっているにも 関わらず俺が対応しているからメキメキ 強くなっているように感じているのだろう 。俺が制御系統魔術でやっているのは あくまでも相手の動きに合わせているだけ だからな。まあ、いきなり本気で 切りかかってくることはないだろうし、 しばらく魔術でずるしているのはバレない だろう。バレたらその時考える。 とりあえず本が読みかけだし、早く図書館 に戻りたい。じゃあ俺は図書室に帰るから 。はい。お疲れ様でした。うんうん。 素晴らしい神立てぶりですね。ゆくゆくは 騎士団長か牽制か。ふ、将来が楽しみです 。シルファは何やら恐ろしげなことを ブツブツ言っているが、多分気のせい だろう。図書室へと帰る俺をシルファは 笑顔で送り出すのだった。というわけで、 その夜俺は城の地下へ向かうことにした。 信じてくれたアルベルトを裏切るのは少し だけ心がいたんだが、そんなことより 禁じっくり 見て触ってどんな術式が編み込まれている のか観察したい。入ってちょっと見てすぐ 帰れば問題ないだろう。多分深夜目を 覚ました俺はベッドから起き上がると動き やすい服に着替えて廊下出る。夫見つから ぬよう姿を隠さなければな。そう呟いて 念じると空気の渦が俺の身体を包み込む。 風景魔術イント者。これは風の流れで空気 のレンズを浸り出し、光の屈折を利用して 自分の姿を見えなくする魔術だ。不自然な 風の動きを作り出すのでそれなりの使い手 が近くにいると気怒られてしまうが城の 兵士たち相手なら十分機能する。ちなみに 本来のイン車は術者が動けば解除されて しまうが、俺のはゆっくり動けばついて くる要制御してあると言ってもあまり早く 動きすぎると残像のように見えるが歩く 速度なら問題なし。どう中兵士とすれ違っ たが俺に気づいた様子はなかった。道中は 順調。あっさりと地下への階段へ たどり着く。入り口には特に見張りはおら ず、俺は階段を降りていく。古い螺線階段 を降りていくにつれ、ピリピリと肌を刺す ような感覚に襲われる。これが結界か。 近づくとより分かりやすいな。しかもこの 結界外からの侵入を防ぐというよりも中 から破られないよう編み込まれているよう だ。どうやら中にやばいものがあるのは 確定か。階段を折り切ると周囲は石の壁で 囲まれており、正面には小さな扉があった 。これが結界の中心。触れようとすると 強い抵抗を感じる。まずは結界を解か なきゃだなかと言って力任せに壊すわけに もいかない。侵入の痕跡は残せないからな 。とりあえず結界を制御し、通過許可を 得る形で通過するベストだろう。その前に 一応結界を貼っておいた方がいいか?結界 の外側からもう1枚結界を展開しておけば 中で何か起きても安心だ。俺が念じると泡 のような形をした魔力が俺を中心に広がっ ていく。水形等魔術滝。単純な結界能力は もちろん主に衝撃や音を柔らげる能力に 特化しており、この中で大爆発が起こって も他に知られることはない。その後 ゆっくりと結界の構成を調べる。ふむふむ なるほどかなり強固な結界だがどうやら 王族の地下それに許可を与えられたもので あれば比較的要因に通貨許可を得られる ようだな。結界の制御系統を書き換えてと よし。これで問題なく通過できる。あ、は 物理的に鍵を開けるだけだ。土計灯魔術 石型台で作り出した鍵を差し込みひねると 扉はあっさり開いた。うん。遠くからでは よくわからないな。だが単独行動はでき ないし機会があれば行ってみるか。 アルベルト様湖が見えてきました。先行し ていたこの絵が声をあげる。目を凝らせば 木々の隙間から面が太陽の光に反射して キラキラ光るのが見えた。よし、ここらで 休憩するとしよう。アルベルトの号霊で俺 たちは湖付近に陣を取りしばし身体を 休めることにした。ふう。馬ってちょっと 疲れるんだよな。走ったり飛んだりした方 が圧倒的に早いし楽だ。俺が石に座って 身体を休めているとシルファがお湯気の 立つTカップを差し出してきた。どうぞ ロイド様ありがとう。ふーと息を吹きかけ て覚ましちびっと飲む。若もし爽やかな 香りが疲れた身体に染み渡るようだ。ふう 。シルファの入れるお茶は相変わらず 美味しいね。お褒めに預かり光栄です。 うやうやしく霊をして下がるシルファ。 この絵は半分はテントを設営し、もう半分 は弓矢を手に夕食用の獣を狩に赴いていた 。隣言いか?もちろんです。指示を出し 終えたアルベルトが俺の横に腰を下ろした 。シルファにも紅茶をくれ。は、ただいま 用意いたします。アルベルトはシルファに そう命じるとこっそりと俺に顔を近づける 。ど、なかなかやるじゃないか。え、な、 何のことですか?とぼけるなよ。あの タオって子さ、お前のことが気になってい たようだったぞ。はあ。い、一体何を言い 出すんですか?アルベルトの言葉にお茶を 吹き出してしまう。母は照れなくていいと も。愛する弟が女性に行為を寄せられて いるのを見るのは僕は嬉しいよ。いやいや 、ありえないでしょう。俺はまだ子供です よ。いいや、ありえるさ。少なくともも ただの子供を見る目ではなかったな。 もちろん今すぐどうこうというつもりは ないだろうが、将来的にはて感じの目だっ たぞ。気づいてないかもしれないが、最近 シルファがロイドを見る目も少し変わって きているんだぜ。シルファやタオが俺に 行為を持っているだとありえなさすぎる だろう。いきなり何を言い出すんだ?全く 俺の冷たい視線を意にも返さずアルベルト はうんうんと頷いている。方向を上げ ながら突っ込んでくるベアウルフ。この絵 たちは剣を構え迎え打つかだめ。ベア ウルフは斬撃をもともせずこの絵たちを 吹き飛ばした。その勢いのままこちらへと 向かってくる。お2人ともお下がり ください。シルファがスカートを昼返し、 俺たちの前に立つ。しらりと見えた スカートの裏側からは無数の投げナイフが 見えた。それを目にも止まらぬ速さで 抜き放ちベアウルフに到的する。1本は額 、2本は固め、もう1本は大きく開けた口 の中へと命中した。うご。 演球 苦しみ暴れるベアウルフにアルベルトが 巨大な炎の塊を放つ ズんと炎がベアウルフに命中し大毛を 焼き尽くしていく。しばらく暴れ回ってい たが魔術の炎は消えずそのうち力つきて しまったがあベアウルフは埋めき声をあげ 倒れふした動かなくなったベアウルフを見 てこの絵たちが完成をあげる。うお、 さすがはアルベルト様だ。素晴らしい魔術 でございました。あっという間に アルベルトはこの絵たちに取り囲まれて しまう。どう上げでもしそうな勢いだ。け 、あれはロイド様の魔剣のおかげですぜ。 奴自身の力じゃねえ。ドイツもこいつも 見る目がねえっすな。グリモがそれを見て 毒づいている。なんだか苛立っている様子 だ。何を起こってるんだ?そりゃ怒り やすいぜ。評価されるべきはロイド用なの になんであいつが言いかけてグリモは口を つむな。何を言ってんだ俺様は。こいつが みんなに評価されたら後で利用しにくく なるじゃねえか。むしろ高都合のはずなの に。クそわけがわからねえだが。なんだ この苛立ちは。そしてまたいつものように ブツブツ言い始めた。相変わらずよく わからん奴だ。ロイド、この絵たちの中 からアルベルトが声を張り上げた。お前が 付与してくれた魔剣のおかげだぞ。そう 言ってブンブンと手を振ってくる。俺は 愛そ笑いをしながら同じようにして返した 。とりあえず付与した魔剣はうまく作用し ているようだな。うん。うん。じゃあ行く とするか。アルベルトについて城の裏側に ある広場に向かう。入り口を管理している 兵に挨拶をして中に入ると一面の芝フが 広がっていた。ここが射撃場。簡単に言え ば魔術の的当てができる場所だ。大掛かり な魔術の実験をする場としても使われる ため危ないので子供の俺は1人では入れ ないのだ。はあ。いつ来ても広いですね。 城の魔術師たちも的を狙って炎や水の魔力 級を飛ばしている。魔術を使用する感覚は 人によって異なる。例えば同じ火球を放つ 場合でも全身から集めた魔力を一点に集め て放つ流れのスムーズさ、速さなど連度は 1人1人異なる。それを見ているだけでも 結構楽しいのだ。魔術師たちに興味心々な 俺を見てアルベルトは微笑む。母はロイド は本当に魔術が好きだな。ええ、大好き です。そう、素直に喜んでくれると連れて きた会があるというものだよ。さて、それ じゃあ僕たちもやるかい。はい。 アルベルトは頷くと兵士たちに命じて敵を 用意させる。100mほど離れた場所に1 から9までの数字が刻まれた代償様々な敵 が並んだ。人のを見るのも楽しいが、 もちろん自分でやるのが1番だ。中踊りじ で大っぴらに魔術を使う機会はないからな 。そうこうしているうちに敵の配置は 終わったようだ。ではロイドからやると いい。分かりました。敵当ては説明する までもないような簡単な競技だ。先手と 5手に分れて10回ずつ魔術級を放ち、 大きな数字の書かれた的を多く倒した方が 勝ち。 それだけである。もちろん数字の大きな的 ほどサイズが小さく当てにくくなっている 。的を前にして俺は魔力を指先に集めて 火球を作り出した。もちろんただのでは ない。現在研究中である回転運動を 取り入れた改造魔術だ。魔術を構成する 術式を持てり、魔力級の核に回転力を持た せることで、ただまっすぐ飛ばすだけで なく様々な方向への変化が可能となる。 もちろんそんなことをしなくても普通に 動きを制御して中央無人に動かすことも 可能だが、そんなことをして当てても 面白くない。せっかく実験できる機会なの だから色踊りじ試してみたいもんな。 クリモワールは勢いよく返事すると黒い モヤになり俺の右手に入っていくな。なん だこりゃ。体内の魔力密度が半端じゃね。 こんなギチギチに詰まってやがったら俺が 入るね。ねえミでは無理だならせめて手首 からぐだめだ。指先1本すら入れねえ。 おお。 方向の後、手のひに 1 本の線が入り、ぐパッと口が開いた。グリモワールはぜと息を吐いている。はあ。はあ。テのヒアの川 1 枚が限界だった。何つ魔力密度だ。何かブツブツ言ってるが無事入れたようである。お、その手もしかして二重してた時のか。 え、ええ、そうでさ。 ロイド様が20重に興味を持っていたのは 分かって癒したからね。もちろんこの身体 はロイド様のものですから自分の意思で 動かせます。本当か?それは面白そうだ。 20章か。使い方によっては色々なことが できそうだ。うん。ワクワクしてきた。後 で早速試してみよう。身体を乗っるのは 無理だったが、こうして取り入っておけば 奴もそのうち油断するだろう。何焦ること はねえ、じわじわ行くぜ。くひひ。ん、 何か言ったか?グリモール。い、いえ、 何も。そ、そうだ。ロイド様、自分のこと はグリモでいいっすよ。そっか。これから もよろしくな。グリモ。え、イエイ。噴 ロイド様のために働かせていただきますぜ 。そうこうしているうちに部屋の片付けが 終わり、俺は初庫から外へ出て部屋へ戻り 、そのまま眠りに着いた。翌日俺は城の 屋上へ来ていた。ロイド様、こんなところ に来て一体何をなさるんだ。早速二重を 試してみようと思ってね。今は昼休みなの で見張の兵士たちも休憩に行っており誰も いない。当然結界は展開済み。時間は短い が今なら心起きなく魔術の実験ができるの だ。それじゃ力を貸してくれるか。グリモ 。まずは影合わせをしてみよう。演列火球 の影はできるかい?もちろんでさ。準備を 終えて翌日俺たちは魔獣狩りに向かうこと にした。アルベルと引き入いるこの絵たち 15人は馬に乗り踊りじれが付与した武器 を持っている。彼らに護衛されるように アルベルトその隣に俺が少し後ろを シルファがついてくる。そういえばロイド は城を出るのは初めてだったね。どうだい ?外の景色を見た感想は実はちょいちょい 抜け出してるんだけどな。 もっと言うと前世で橋がない平民暮らし だったので外の景色なんてそう珍しくは ないものである。はい。いろんな人たちが たくさんいて見ていて飽きないですね。ま 、そんなこと言うはずないけど全力で喜ん でおけばまた連れてってもらえるしね。俺 の目論ろみ通りアルベルトは満足そうに 頷いている。あら、アルベルト様よ。を 組んでどこへ行くかしら?きっと魔獣狩り よ。あ、こっち見たわ。ひゃあ。 アルベルト様。街中を歩いていると裏たち がアルベルトを見て黄色い声をあげている 。モテモテだな。確かにアルベルトはどこ から見ても完璧な王子様。世の女性たちが キャーキャー言うのも無理はあるまい。 ところであの小さい子は誰かしら?初めて 見るわ。立派な服を着ているし君なのかも 。うん。可愛らしい顔立ちではあるけど アルベルト様と比べるとね。同時にお礼へ も視線が注がえているようだ。あまり興味 もなさそうだけれど。俺がそんなことを 考えているとシルファが重もしくたため息 を吐いた。そして女性たちをきっと 睨みつける。女性たちはきっと悲鳴をあげ 、そ草さと軍衆へと紛れていった。ふう。 世の女性たちは分かっていませんね。確か にアルベルト様は素晴らし方です。ですが ロイド様も負けず劣らず素晴らしい。いえ 、将来性を神すればアルベルト様をも 超える逸罪なんと見る目のない。同じ女と して投げかわしいことです。何をブツブツ 言ってるのだろうか。さっきが漏れてて 怖いんですけど。少し離れよう。俺は馬の 腹を蹴り前へと進ませるのだった。何が 恐縮なものか。息子たちに現術を叩き込ん だシルファはお前の現術の際は歴代王子で 1番国1番の剣士になるなどと対鼓版をし ておる。城でも屈死の魔術師である アルベルトもお前の才能に嫉妬しておった よ。自分があの年頃だった時はまともに 火球など飛ばせなかった。それを見事に 制御しておるとな。若き実力者であるあの 2人にそこまで言わしめるとは花。大した ものだよ。シャールズは腕組をしたまま 嬉しそうにうんうんと頷いている。うは 2人ともそんなことを言ってたのかよ。俺 なりに実力は隠してたつもりだったが、 まだ甘かったようだ。やはり城の中で魔術 を使うのは危険だな。あまり俺の評価が 上がると大い継承に巻き込まれる可能性も ありそうだし、そうなったら面倒だ。少し は自調しなければ。でも俺の性格上魔術の 研究は止められないしな。お前には大いに 期待しておる。これからも励むのじゃぞ。 えっと、そうですね。返事を濁す俺を見て チャールズは顔を曇らせる。だがのいくら お前が優秀だからとて今からお前を大い 継承候補に加えるのは難しいのじゃ。 すでにアルベルトラを含む上位の王子たち にはそのための教育をさせておるからな。 お前がそう考えて頑張っておるなら 心苦しい。先に言っておこうと思いこうし て呼び出したのじゃよ。 そういうことか。つまりチャールズは俺が 大いを継承権すべく頑張っていると勘違い しているのだ。もちろん俺にそんなつもり はみ人もないのでほっと胸を撫で下ろした 。お気になさらないでください。父上 私は言われた通り好きなことをしている だけです。多い継承権などに最初から興味 はございません。俺の言葉にチャールズは 目を丸くした。として換気は真ったかの ように目を細める。うむうむ。わしの言葉 に腐るでもなくよくぞ申した。できた息子 をモてて嬉しいぞ。しかもちょっと涙んで いるようだ。本心なんだけどな。完激して いるチャールズを見ながら俺はポリポリと 本を書いた。安心せえ。ロイドよ。その 努力が無駄になることは決してないだろう からの。だからその調子で埋進するのじゃ ぞ。はあ。うむ。では下がってよい。なん だかわからないが、とりあえず今までの 生活は維持できそうで安心だ。俺はアンド の息を吐きながらチャールズに背を向ける 。それにしても大いにも興味を示さず、 ただひたすらに努力を積み重ねるか。 例わずか10にして大したものよ。 いやはや真の大たるもの。どれくらい出 なくてはいかんのかもしれんな。これは 大い継承候補について考え直さねばならん のかもしれぬ。シャールズは何かブツブツ 言ってるがあまりよく聞こえない。まあ 多分政治についてだろうな。悪いけど興味 なしだ。それより早く帰って本を読みたい 。俺は足早に玉座の間を後にするのだった 。魔術師として大切なものはまずは家柄。 次に才能。そして最後に努力である。魔術 師の素ウィリアムボルド。魔術学園の入学 式学長の挨拶で1番最初に言われた言葉だ 。魔術師というのはまず家柄と血筋が大事 でそれから才能努力なんてものはほとんど 意味がないと続けられた。家柄は言わず もがな。古から続く有意所正しい家には 非少な魔術書と唸るほどの材力が受け継が れ、代々積み重ねられた脈は魔術師として 有利になるようより濃く深く洗練されて いく。才能も当然大事だ。魔術を扱う センス、独力、再現力、微力、身体能力、 才能に優れたものはしばしば家柄の確保も 量する。そして最後に努力だが、これは 努力が無駄というわけではない。努力は ただの前提。魔術師を心す以上心身ともに 鍛え上げ、日々の修行は欠かさず魔術書を 読み込むなんてことはみんながやっている 。だから日々懸命に励みなさい。挨拶は そう締めくられた。まあ、しかしそんな ことはどうでも良かった。俺は庶民の 生まれで大した才能もないと言われていた が、魔術がただ好きだった。何もない ところから炎や氷、雷が生まれる神秘、 術式によって様々な顔を見せる奇跡。それ が自分の手で行われるという私服。あっと いう間に魔術の取った俺にとってこの魔術 学園での生活は最高だった。だがそんな日 は終わりを迎えることとなる。の発端は とある公爵家尺借難の魔術書が盗難された 事件。誇りある貴族が盗みなどするはずが ない。そう言って彼が疑いの目を向けたの は魔術学園唯一庶民の生まれである俺だっ た。ふむ。見た目通りただの上位版か。闇 魔術というくらいだからもっと別種類の 呪いもあるのかと思ったが期待外れだな。 ちらりとリッチを見ると攻撃を防がれると は思わなかったのか。かなり老倍得ている 。あの様子ではこれ以上の魔術は持って なさそうである。こいつからはもう学ぶ ことはなさそうだな。それにしても闇系と 魔術か。さっき調べてみてわかったがこの 力は気に似ているな。同じことができるか もしれない。試してみるか。顔に教わった 通り、体内の木を右手に集め、魔力と 折り混ぜていく。火に関してはまだまだだ が、魔力の制御はそれなりに自信はある。 魔力と折り混ぜることで木は歯のような形 をなしていく。む、この技ちょっと負担が 大きいのか。呼吸の痛みで咳込みそうに なってしまうのをなんとか耐える。普通に 気を使うよりもはるかに肺が痛い。しかも 難しい 気の形状変化はなかなかうまく扱えず失敗 しまくりだ。その度に呼吸をし直さねば ならず結構手間だがそれよりもワクワク感 の方がはるかに強い。練り上げた木は失敗 を繰り返しながらも徐々に思い通りの形に なっていく。うん。なんとかなりそうだ。 思考錯誤の末俺はどうにかして木の歯を 生み出した。 それを見て魔力消壁を展開し防御を試みる リッチ。どれ火の歯の威力試してみると するかよ。掛け声と共に俺は生成した木の 歯を飛ばした。歯は子を描きながら飛んで いき、魔力消壁ごとリッチの上半身と下 半身を切り飛ばす 。世は踊りしい埋めき声を残しは 消滅してしまった。A木の攻撃で倒すと チ理のようになるのか。そういえば アンデッド系の魔物は生命エネルギーや 神聖な力に弱いと本に書いていたっけな。 消え方も本に書いてあった通りであるし 信じられないあるタオがそれを見てボそり とつやくあれは飛行団の奥義気飛行牙 が何年修行してもできなかった技ね。それ をあんなに良いく、全く努力もせずに。 いや、違う。努力じゃないね。ロベルトは ただ楽しんで気に触れていた。そういえば じいちゃんが言ってたある。努力をするの は当然だから努力を楽しめるやは何より強 いって。ふ、そういえば私もちっちゃい頃 は修行が楽しかった気がするな。やるたび に新しいことができるようになったよ。 全く修行を楽しめなくなったのはいつから だったかもう覚えてない。ある。やれやれ 1から修行のやり直しか。今度はせぜ いっぱい楽しむとするね。何をブツブツ 言っているのだろう。タオは俺を見て悟っ たような顔をしている。一体どうしたの だろうか。まあいいや。あれから1週間が 経った。基本的には俺の日々はほとんど 変わらず好きなことをやっていた。少し 変わった点といえばアルベルトが頻繁に 魔術の練習上へ誘ってくれるようになり、 シルファの堅術ごっこの頻度とそのレベル が上がったくらいだろうか。アルベルト様 、今からロイド様は堅実の稽古をなさるの です。それは先日もやっただろう。今日は 魔術の練習をするのだよ。何をおっしゃい ます?現術です。いいや魔術だね。2人は 火花を散らし睨み合っている。ただ 時踊りじれを取り合っているのを見るので 気が重い。しかもチャールズも最近何かと 俺を呼び出して近況を聞こうとするし、風 の噂ではタオもロベルトについて聞き回っ ているそうだ。モテモテっすな。ロイド様 グえ。この調子で周りの評価が上がれば俺 が身体を乗った時にうまい思いができるぜ 。おんグリモがニヤニヤ笑い白が元気よく 吠える。全く騒がしいことだ。俺はただ 魔術を極めたいだけなんだけどな。この 世界には未だ俺の見たことのない魔術が 存在する。それを全部見たい、覚えたい。 モてたい。俺はまだ身ぬ魔術の新を望み、 真っさな空を見上げた。魔術師として大切 なものはまずは家柄、次に才能、そして 最後に努力である。最後というのは 言葉通り努力を努力として受け止めるもの にとってであり、楽しんでそれを積み重ね られるものにとっては最後ではなく最大の 力となりうる。え、それら全て持つものが いたらって、あは、それはゾっとしない話 だね。少なくとも私は戦いたくはないな。 なんてあの野郎は言ってたっけか。グリモ がボソりとつやく。どうかしたかグリモ。 いいえ。何でもあ、じゃんけんはシルファ の姉子が勝ったようですぜ。見ればいつの 間にか2人はじゃんけんをしていたようで 勝利したシルファがかけてくるのが見える 。ロイド様嬉しそうに僕を手に手を振って くるシルファ。俺はためを吐きながら中庭 へと向かうのだった。水形等魔術準度上昇 。これは液体に作用する魔術で文字通り 不純物を排除するものだ。皮の水を飲料水 としたり、燃料などに混じったゴミを取っ たりと使える幅は広い。ただあまり準度を 上げすぎるとക്合物は完全に分解されて しまうのだ。以前茶の順度を上げすぎて水 にしてしまったことがある。そんな繊細な ことを魔術でわあ、改めて思いやすが ロイド様の魔術は大したもんですな。俺が 開発したわけじゃないよ。魔術は常に進歩 しているグリモがいた頃よりいろんなこと ができるようになっているのさ。よし、 ゴミを救ってと。うん。綺麗になった。 まずい駅は宣告と違いかなり透明度が増し ているように見える。そういえばこの まずい駅には何の術式が込められているの だろう。ちょっと見てみるか。液体に込め られた術式へと意識を集中させていく。 ふむ。これは強度増加の術式かな。物体に 込める術式の中でも最もポピュラーな術式 だ。高果な件などはこれで強化しておけば 簡単には折れない。だがこの術式相当昔 から使い回してるな。めちゃくちゃ古臭い し非効率な術式だ。ちょっと書き換えよう 。こんな術式はもう吐棄してもいいか? 大分容量が開いたな。これなら強度増加も 3くらい編み込める。ついでに男性増加も しておこう。これがあると金属に粘りが出 てとても丈夫になるからな。よし、こんな もんか。あとは探検にもう一度してとでき た。手にした探検のは全国と違いピカピカ だ。試しに宝箱には当ててみると面白い ようにスパッと切れた。もう見事なもん ですな。うん。いいね。 す、土シルファの牧刀は土の壁に埋まり 抜けなくなる。無理やり抜こうとしている 間に俺はその背後へと回り込む。取った。 牧刀をシルファへと走らせ、首元で止める はずだった。しかし目の前にいたはずの シルファは牧刀を残したまま姿を消してい た。うそ。左右に目を動かすがシルファの 姿はないとなれば後ろ振り向くがいないと いうことは上即座に火球を念じ上空へ向け て放つ残念下ですよ。また下から聞こえる 声に見下ろすとシルファが笑顔で俺の真下 にいた。驚く間もなく両足を掴まれ転ばさ れてしまう。そのまままたがられ、 マウントを取らえてしまった。にっこりと 微笑むシルファを見上げ、俺は目をつる。 負けました。はい、私の勝ちです。 よいしょっと。これでいいんですか? ロイド様。シルファは油のたっぷり注がれ た水瓶を俺の部屋の隅に置く。多分と水面 が波打った。ありがとう。でもいいの?1 本取れなかったのに一瞬とはいえ思わず 本気を出してしまいました。1本取られた ようなものですよ。それにしても本気を 出したロイド様はこれほどまでにお強く なられていたのですね。シルファは嬉し ございます。ぐす。またも涙むシルファ。 やめてくれ。恥ずかしいから。俺が本気を 出して戦ったことがよほど嬉しいらしい。 かなり限定した状態での本気だったのだが 、まあ喜んでくれてるんだからよしと しよう。先日のあまりにふ抜けたおいぶり どうにかなってしまったのかと思いました が、調子を取り戻していただけたようで 幸いですわ。ふ。微笑みを浮かべる シルファを見て俺の右手がブルブルと震え ている。グリモのやつよほどビビっている のか。今日はずっと引っ込んだままだ。 先日の堅術ごっこで痛めつけられたのが 相当トラウマらしい。あわ、あの時は ちょっと体調が悪くてね。Aスランプと いうやつですね。そういう時は誰にでも あるものです。それを抜け出すのには1に も2にも鍛錬あるのみ。実際スランプを 抜けたロイド様の動きはとても素晴らしい ものでした。魔術と堅術の融合。この シルファ四国いたしました。シルファは そう言ってうやうやしく霊をする。堅術も 魔術もまだまだ拙い。でもロイド様は発展 途上。そして凄まじい速度で腕を上げて いらっしゃる。魔術が使える剣士自体 とても数が少ないのに堅術レベルはわずか 10歳とは思えません。それに魔術に 関する造形はアルベルト様も一目置かれる ほどです。 ああ、なんと素晴らしいのでしょう。成長 したロイド様には騎士団長や牽制の称号 すら不り合いかもしれません。そんな方の 指導薬をやらせていただけるなんてこの シルファ光栄四国でございます。何を ブツブツ言っているのだろう。さっきから 俺を見る目がなんか怖いんだが。そういえ ばシルファは以前チャールズに俺の現術の 腕をすごく評価しているとか言ってたっけ か。いや、今回は魔術を使っただけだし、 そこまで評価は変わらないだろう。そう 思いたい。うん。や、悲鳴。そして倒れる 音。よし、当たりね。小作ガッツポーズを するタオ。すぐに岩影からゾろぞろと 小さな人影が出てきた。土色の身体に のような体育。小さな角に大きく不気味な 赤い目。手にはコ棒やら錆びたナイフやら を持っている。あれは確かゴブリンだっけ か 最弱クラスの魔物だ。しかしそれは単体で の評価を組むとかなりやばいとも書いて あった。姿を表したね。高どもどもかかっ てくるある。一速にてゴブリンたちの懐は 勢いのまま飛び蹴りを放つ。ゴブリンは 吹き飛び、眼壁に叩きつけられメリコンだ 。タオの攻撃はそれだけで終わらない。 一瞬だけ着地すると老倍エルゴブリンたち に回し蹴りを食らわせた。勝査なキビスが ゴブリンたちの脳点をこごとく捉え、一体 また一体と倒れしていく。やあ。着地した タオにゴブリンが反撃しようとコ棒を 振り下ろすがタオはすでにそこにはない。 残像を残して消えたタオはゴブリンの背後 に回り込んでいた。遅いよ。ズんと拳が めり込みゴブリンはぐらりと崩れ落ちた。 呼吸を整えるタオを見ながらも帯エんだ ゴブリンたちは動くことができない。強い 。素であんな威力が出るはずがない。そう いえばタオの髪や瞳の色、顔立ちは遠くに ある異国のものだな。時刻には気を使い、 それをまとわせた素で戦うという話を何か の書物で見たことがある。呼吸で体内に気 を巡らせ練り込むことで凄まじい力を発揮 することができるとか眉つだったがこうし て実際に見ると信じざるをない。そういえ ばいつも独特の呼吸をしていたな。あれが そうなのだろうか。ギャーギャーギャー。 後ろから聞こえる寄制に振り返ると目の前 には2匹のゴブリンがいた。うお、 びっくりした。タオの戦闘に夢中になり すぎたようだ。もちろん魔力消壁を張って あるので問題はないが。ほっち まるで滑るように移動してきたタオが ゴブリンに引きのどてっぱにそれぞれ 小底束を叩き込んだ。衝撃で天高く飛んで いくゴブリンたちはちょい対空時間を経て 地面に激突した。やあ、それを見て悲鳴を あげるゴブリンたち。タオの強さに恐れを なしたのか気づけばゴブリンたちはいなく なっていた。ありがとう。助かったよ。ふ 、霊は無要ある。タオは背を向けたまま 匂立ちをしている。どうしたのかな? さっきからずっとその体制のままだ。 しかも物欲しそうにこっちをちら見ている 。一体何だろう?さっき言った俺礼以外の 言葉を待っているような無逃げるゴブリン たちを目で追っていると大きな穴の中に 逃げ込むのが見えた。あれはもしや ダンジョンか?ダンジョンとはたくさんの 魔物が存在する不思議な場所だ。奥にはお 宝もあり、貴重な魔道具や魔所なんかも あるらしい。こうしちゃいられない。俺は 矢も盾もたまらず走り出す。風景魔術失走 風をまとった身体は羽のように軽くなり 高速での移動が可能となる。地面を蹴ると 文字通り飛ぶようにかける。あ、ちょっと ロベルトどこ行くある?あへの愛の告白を 忘れてるよ。後ろからタオが何か叫び ながらついてくるが風の音でよく聞こえ ない。そんなことよりダンジョンだ。俺は 全力失走でダンジョンへ向かうのだった。 図書館の静寂を破ったのは女性の声。充実 した毎日を送っている俺だが面倒なことも いくつかある。その1つが声の主。俺の 教育を任さえているメイドのシルファだ。 シルファは俺を見つけると駆け寄ってきて しゃがみ込み優しく微笑む。長い銀髪がり と落ち、それを指で救った。やはりまた 図書館にいらっしゃったのですね。もう本 ばかり読んでいるのは身体によくありませ ん。私と一緒に外で遊びませんか?その 笑顔にはうを言わせぬ迫力があった。 チルファにとっては子供は元気に外を か駆け回るのが普通で図書館に小もりきり な俺を売れているのかしばしば連れ出そう としてくるのだ。余計なお世話なのだが俺 のことを思っていっているのはよく分かる のでなかなかそうも言えないんだよな。俺 はためを吐くと諦めて本を閉じる。分かっ たよ。シルファ。そんな悲しい顔をしない でくださいましし。本はいつでも読めます わ。ほら、せっかくいい天気です。外へ 参りましょう。そんなわけでシルファに手 を引かれ、俺は庭に出るのだった。ロイド 様、今日は堅術ごっこで遊びましょう。え 、また男子る物術の1つも確むべしですよ 。さあ、僕をお持ちくださいませ。 シルファは僕を俺に渡し、自分も構える。 さあ、どこからでも打ち込んできて ください。満面の笑を浮かべるシルファ。 その構えはリラックスしているが堂々とし たものだ。それもそのはず。シルファの父 は騎士団長で大々合族の堅術薬をしている のだ。娘であるシルファもかなりの腕前で 以前兵士にしつこく絡まれていた時、あっ という間に相手の剣を奪いその首元に 突きつけたのを見たことがある。画面で 美人だが融通が効かない。ちょっとおっか ない人。それがシルファだ。だから俺が手 を抜いていたらすぐ見抜いてくるので本気 でやる必要がある。俺は剣を握り直し正願 に構える。行きますよ。なあグリモ。 あれって俺がお前に身体を貸しているよう なもんか。こっちは完全にロイド様主導な んで全然違いやすよ。言うなら自分は付属 品のようなもんでさ。あっちはパズの野郎 が魔獣の身体を乗ってるんですな。魔人の 身体は実態がないので他の生物の身体と 一体化できるらしい。グリモが俺の右手に 入っているようにパズも魔獣の身体に入っ ているのだろう。ただ向こうの主導権は 完全に奴にあるようだ。巨大ベアウルフ パズが唸り声をあげながらこちらに 歩み寄ってくる。さあ、立ち上がる良い。 我が属たちよ。パズの言葉で今まで倒れし ていたベアウルフたちに頑光が宿る。 ゆっくりと立ち上がるベアウルフたちの 身体にはうっすらと黒いモヤのようなもの がまとわりついていた。あれはパズの魔力 か。魔獣とは魔力を持った物質を食らい 強く大きくなった獣だ。そうして魔獣と なった獣はより強くなるために魔力を帯び たものを好んで処すようになる。パズは 自身の魔力を与えて傷を負った魔獣を回復 させているのだろう。各か魔獣使いなどは そうして魔獣を操っていると書物で読んだ ことがある。ふむふむ。実際に見てみると よくわかるがあれはただの魔力ではないな 。魔獣たちの身体が受け入れやすいよう 魔力の性質を変化させているように見える 。各下に他人の魔力というのは簡単に 受け入れられるようなものではない。ゆえ にその性質を変化させ受け入れやすくして いるのだろう。強い魔力を持つものが近く にいるとかなり気になるしな。だから俺は 普段は魔力を抑えて活動しているのだが、 これが結構疲れるんだよな。なるほど。 魔力にはああいう使い方もあるのか。 面白い。ガルルグうー。唸り声をあげる ベアウルフにこの絵たちは後ずさる。 立ち上がったベアウルフたちの身体の傷は みるみる塞がり、心なし に見える。ば、バカな。倒したはずなのに 。ん?しばらくじっと見てみると剣の 真ん中に細い日が入った。ピシピシと ひび割れるような音が鳴り、剣は真2つに 折れてしまった。ありゃなんでだ?鉄より は鋼の方が硬いはずなのになぜ同じ不術を かけて壊してしまったのだろう。首を かしげているとグリモが口を開く。まずい 液が新品だったから不魔術の効果を従に 伝えちまったのかもしれませんね。ロイド 様の魔力は半端じゃねえですから、ただの 鋼じゃ耐えられねえですよ。あのまずい駅 は劣化してたってことか。しかしそんな ことよく知ってたね。エマーカジについて は足しもそれなりの知識がありぜ。カジ グリモワールといや甘いじゃちょっとは 売れてましてね。えへ得意に笑うグリモ。 どうやらかなり火事としての知識がある らしい。これなら不魔術の助けになるか。 ありがとう。グリモを使い間にしてよかっ たよ。古代魔術は古臭いだけでいまい使え なかったが、家事師としての知恵は助かる 。俺自身魔術以外にはそこまで詳しくない しな。うんうんと頷いているとグリモは ポカンと口を開けていた。ん、どうかした のかい?い、いいえ。何でもありませんぜ 。発けに取られたようなグリモだったが 小声で何かブツブツとつやき始める。 こいつ魔人である俺様を使い間にできて よかっただとけいい気になっているのも今 のうちだぜ。だがなぜだ不思議と気分は 悪い気分じゃねえだと。あ、くそ。調子が 狂うぜ。なんだかわからんが情緒不安定は いつものことか。それより不術の続きに 取りかかるとするか。結局色踊りじめした が鋼の剣は強度増加を二重が限度だった。 他の武器も似たようなもので普通の武器に はあまり何枚もの強化術式をかけるのは 難しいらしい。ちなみに3割くらいは失敗 してへしおった。てへ残るはこれだな。 最後に残ったのは赤い等身の探検である。 さやには綺麗な装飾がされており股また 同様の紋用が刻まれている。術式が元から 組み込まれているのか。こいつは魔剣です な。ああ、おそらくアルベルト兄さんの だろう。鋼の剣ばかりじゃ飽きると思って 俺の練習ようにおまけで入れてくれたのか な。ちなみに魔剣というのは付与した武器 と違い剣を鍛える段階から術式を組み込ん だものである。鉄を叩きながら術式を編み 折り曲げてまた術式を編む。それを何度も 繰り返すことにより通常の付与とは比べ物 にならないほどの術式を編み込んでいる。 わあ、すごいですな。時々一般人に解放し ているらしいよ。動物園として国内でも 珍しい同植物が見れるからと解放の日は 大勢の人が訪れる。ちなみにその時の案内 人はエリス。アリーゼがやりたがっていた が、それはさすがに止められていた。部屋 の中央にある白いテーブルにアリーゼと共 に座った。エリス、お茶を用意して ちょうだい。かしこまりました。エリスは 頭を下げるといつの間にか手にしていた TDで茶を注ぐ。ハーブの良い香りが辺り に広がり、アリーゼは心地よさげに目を つる。早速ですが、アリーゼさんの魔獣を 見せてもらいたいんですけど。あら せっかちさんね。ふ、分かったわ。ロイド の頼みですもの。リルアリーゼが呼ぶと 建物の屋根からふわっとした毛玉が 起き上がる。さらりとした長い足、全長 ほどもある長い尻尾、ぴょコと立った耳が 動き、主人であるアリーゼの方を向いた。 リルと呼ばれた巨大な狼は力強く跳ねると アリーゼの元へ降り立つ。金色のけ並と 金色の瞳の美しい魔獣。背の高さは3mは あるだろうか。すごい威圧感である。紹介 するわ。この子はリルよ。さ、ご挨拶 なさい。ウん。か高い声でリルが泣くと白 が俺の後ろに隠れた。厄介から怖いの だろうか。それでも白は興味深かげにリル をじっと見上げている。こいつはレッサー フェンリルですな。ベアウルフの上位種の 割とやばめな魔獣ですぜ。上位種かだから 白も興味深影なのかもな。フェンリルって のは警戒心が強いため滅たに確認されない と聞いたことがある。戦動力も高く倍で ドラゴンを買ったりもするらしい。 レッドシュレッサーとはいえ、そんな魔獣 を買い鳴らすなんて、アリーゼは俺が思う よりすごいのかもしれない。これは教えて もらえる内容にも期待できそうだ。お願い します。俺もアリーゼさんとリルのように 白と石疎通をしたい。倒したはずの魔獣の 復活による同様。それを畳みかけるように パズが方向を上げる。ぐお。それを川切り にベアウルフたちが突っ込んできた。この 絵たちも防御を試みるがすでに気迫で負け ている。その上さらなる巨体であるパズも いるのだ。誰も彼もお呼び越しである。 そんなことでパズが遠慮するはずもなく 大きく振りかぶった一撃がこの絵数人を まとめて捉える。ぐわあ。1振りでこの絵 たちは投ぎ飛ばされてしまった。続いての 蹴りを受けようとしたこの絵の剣がへしれ 地面に投げ出された。1人また1人とパズ に倒されていくこの絵たち。レアウルフと 相対していた者たちもそれを顔色を青く する。火 強い。あれが魔人と止められるわけがない 。圧倒的な戦力さにこの絵たちは繊維を 失いつつあった。戦は乱れ従輪を待つのみ と思われたその時である。彼らの間に一人 の風が吹いた。借りますよ。リンとした声 と共に駆け抜けたのはシルファだ。その 両手にはそれぞれこの絵のさやから 抜き取ったでアロー剣が握られていた。 草剣が太陽の光に反射しらりと光る。 アングリス流ソ剣術登り送え た剣を地にすらせながらシルファはパズに 向かって走る。2本の線を地面に描き ながらパズの足元にたどり着くと垂直に 飛んだ。その登り様に繰り出される牽線 両客から銅そして肩には剣筋の跡が はっきりと残されていた。ぬぐ巨体を 駆けのりながらの凄まじい斬撃にパズは 埋めき声をあげる。トンとパズの肩を足場 にシルファは空中で反回転する。両手の剣 は逆手に握られていた。翌日大量の剣と共 にアルベルトが俺の部屋を訪れた。100 本以上はあるだろうか。煮を引く従車も とても重そうにしている。 アルベルトはいつも通り爽やかな笑を向けてきた。や、おはよう。 約束通りこの絵たちの剣を集めてきたよ。これはすごいですね。昨日のことをみんなに話したら今朝こんなにたくさんの件を持ってきてね。 1人で30 本持ってきたものもくらいだよ。よほど不術をかけて欲しいらしいね。多分違うな。 アルベルトが俺のことを話したからその 点数稼ぎとして剣を持ってきたのだろう。 主人が剣を集めよと言えばそれに使える 騎士たちなら剣の10本や20本集めて くるよな。そこまで考えてなかったが 嬉しい誤参だ。ロイドが不魔術を使うよう を見てみたかったがこれから経済の授業で ね。とても残念だがこれで失礼するよ。 ありがとうございます。アルベルト兄さん アルベルトは俺にインクを 1 つして扉を閉めた。良かったですね、ロイド。これだけゃくらでも魔術を試せますぜ。そうだな。魔術は武器にかなりの負担をけるし、失敗のも高い。数はに越したことはない。魔術に使用するいだが、強力な術式を編み込むと染する。 それは金属のつがりを蝕み、その結果簡単 にへし折れてしまうかと言って術式を 弱めれば貴重な液を使った効果が薄い。濃 すぎてもダめ、薄すぎてもダめ。その 見極めがとても難しいのだ。しかも同じ 武器でも金属疲労などにより同じ術式でも 負荷になる可能性もある。その辺りは身体 で覚える必要があるため、不術は大量の 練習が不可欠なのだ。さて、早速始めるか 。安そうな武器から扱っていこう。とは いえ、どれも良いものばかりだな。神物の 鉄を焼いて強くした鋼の武器が主だが、中 にはかなり高華そうな件もある。魔剣か? これアルベルトに差し出す武器だし、安物 というわけにもいかないか。まあいいや。 遠慮なく使わせてもらおう。まず手に取っ たのは1番数のある鋼の剣。この辺りから 試してみるか。鋼の剣用にまずい液を 小分けにして術式を編み込んでいく。 とりあえず強度増加を30+男性増加 くらいでやってみるか。あの鉄の探検と 同じくらいの容量はあるだろう。実式を 編み込んだまずい液を1本目の鋼の剣に 塗りかけて乾かす。おお、そうだ。群れ ないはずの魔獣をどうやって集めたの だろう。すごく気になった俺は思わず 尋ねる。一体どうやってこんな数のベア ウルフを集めたんだ。くふ知れたこと。 本来は決して群れぬ魔獣どもをこの森に 集めるため餌となる超獣たちを我が魔力を 餌に大量に集めたのだよ。そうすれば魔力 と餌に溢れたこの地に魔獣が集まってくる 。その中で生まれた晩の親を殺し、子だけ を集め育てあげたのだ。本来は群れぬはず の魔獣だが、幼中の頃から集団で育てれば それが普通となるのだよ。まあおかげで かなり苦労させられたがその回あってみよ 。 この軍勢をこれだけの魔獣を相手に勝てるものなど存在すまい。くははははは。 親を殺し子供をさって小さい頃から調京するとはなんという悪いやつだ。俺でもそんなことはやらないぞ。大笑いするパズを見てグリモが声をあげる。ああ、そのちょっといいか。ま、抜けな魔人。 お前さん、それいつからやっているんだ? ざっと100年だな。割れながら苦し藤さ せられたぞ。そりゃそうだろうな。グリモ は呆れた顔で息を吐いている。100年 昨日遠くなるような話である。魔人である グリモから見てもすごいことなんだろう。 準備を終えた我は年には念を入れ手に村を 襲わせた。そうすればこの国の軍が出て くるだろうからな。それに勝利すれば我が 軍勢の力は証明される。そしてカプなき までに勝利した。倒れぬ魔獣相手に貴様ら はなす術がなかったであろう。今こそ進行 の準備は整ったのだ。ふは。高笑いする パズをグリモは鼻で笑った。おいおい、 カプなきまでに叩きのめしただと。どう見 てもここに1人残っているじゃねえか。む ああ、そうだな。日な子供とその使い間が な。問題ない。すぐにすりつぶしてやる。 パズが手を上げるとベアウルフたちが俺 たちを取り囲む。目を自ばらせ唸り声を あげていた。さあ行け。そやつらを 食い殺すのだ。かお。飛びかかってきた ベアウルフたちが鋭い爪と牙を俺へと 突き立てようとしたその瞬間である。 ベアウルフたちは俺への攻撃を止めると そのまま着地し俺の橋元へ伏せた。 攻撃を防がれ困惑していたリッチだったが 気を取り直したのか再度視認を飛ばしてき た。だが無駄だ。すでに展開していた魔力 消壁がそれを防いだ。黒い歯は衝壁に 当たると共にへし折れ粉なご々な肉だけ 無散していく。今一体何をしたあるか? 魔術だよ。言い忘れてたけど俺は魔術師な んだ。ダンジョンに入ってからずっと戦闘 はタオに任せきりだったからな。隠してい たわけではないが木の練習に集中してたし 見せる機会がなかったのだ。声泣き声 をあげながら黒い歯を連発してくるリッチ 。ふむ闇系統魔術家魔物の使う魔術という ことでけ嫌いされているから魔術書が ほとんど存在しないんだよな。せっかくだ から調べさせてもらうとしよう。えっと、 そのためには魔力消壁の強度を下げて 代わりに男性を目いっぱい上昇と よしオッケー。ドンと来い。ズンと鈍い音 を立て、黒い歯が衝壁に突き刺さる。田が 衝壁を貫くことはなく勢いを殺され、完全 に停止した。攻撃力を失った黒い刃を手に 取りる。ピリピリしたしびれを感じる。 これは毒か。A魔力を毒に変化させて 飛ばしているのか。毒というのもちょっと 語弊があるか。実際にある毒物を使うもの よりは魔術な側面が強いので精神的な毒、 つまり呪いを固めて飛ばしているというの が1番近い表現かな。肉体よりもその内部 生命力に作用する攻撃。まともに食らえば 生命力を直接削られるため、見た目よりも 攻撃力は高そうだ。それでも術式としての 考え方は火水などとそこまで変わらないの で魔力消壁で問題なく防御可能である。俺 に軽くされたのに驚いたのかは慌て て魔力を練り始める。両手に集まった魔力 は戦国とは比べ物にならない。キッチは 両手に集めた魔力の塊を鋭く尖らせ、獣の 牙のように上下に広げる。

【異世界漫画】勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる ~この白魔導師が規格外すぎる。 1~47,2【マンガ動画】
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