手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少で受賞した魚豊さんのデビュー作『ひゃくえむ。』の劇場アニメ版が、10月に北米で公開されることが決定した。

日本では9月19日(金)より全国公開される本作。主演声優は、俳優の松坂桃李さんと染谷将太さんがつとめる。

今回新たに、人気声優・内山昂輝さんと津田健次郎さん2名の出演も発表された(記事末尾にコメントを掲載)。

原作は、100m走にすべてを懸けた者たちの狂気と情熱を描いた異色の陸上漫画。スポーツ漫画の常識を覆すような哲学的な内面描写が話題を呼び、完結後も熱狂的な支持を集めていた。

松坂桃李×染谷将太タッグが声優初共演 監督は岩井澤健治

“才能型”のランナー・トガシを演じるのは俳優・松坂桃李さん。“努力型”の小宮を演じるのは染谷将太さん。実写映画で活躍する俳優ながら、どちらも声優としても評価が高い実力派だ。

劇場アニメ『ひゃくえむ。』特報

監督は、手描きロトスコープアニメ『音楽』でアヌシー国際アニメーション映画祭をはじめ多くの映画賞を席巻した岩井澤健治さん。唯一無二のアニメーション表現で「走る」というシンプルな行為に、これまでにない奥行きを与える。

また、新たに声優参加が発表された津田健次郎さんは、同じく魚豊さんが原作のアニメ『チ。』のノヴァク役も演じており、「新しい領域のスポーツアニメ」と本作の哲学性を評価している。

フランス・アヌシーでワールドプレミアを開催「10秒間の感情が詰まっている」

6月12日(現地時間)、世界最大規模のアニメーション映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2025」で『ひゃくえむ。』のワールドプレミアが開催された。

「アヌシー国際アニメーション映画祭2025」

420席が満席となった会場で岩井澤監督が登壇。

前作『音楽』では叶わなかった現地参加を果たし、「ようやくアヌシーに立てた」と感無量の表情を見せた。

上映後には、「アニメーションの力は無限大」「10秒間の感情をここまで描けるとは」など、世界各国から絶賛の声が寄せられている。

『君たちはどう生きるか』配給のGKIDSが出資&北米配給も決定

さらに、スタジオジブリ作品や新海誠監督、湯浅政明監督らの作品を北米で紹介してきたGKIDSが、本作への出資参画および北米配給を発表。10月にアメリカでの劇場公開が決定した。

GKIDSの社長デヴィッド・ジェステットさんは「この素晴らしい映画を北米にお届けできることを大変光栄に思います」とコメントを残している。

シンプルな100m走という競技の中に、複雑な感情や哲学を詰め込んだ原作『ひゃくえむ。』。その世界観を、豪華キャストと気鋭のアニメーションでどのように描き出すのか。本作の続報に注目だ。

tyanyone

米村 智水

KAI-YOU inc. CEO. 1986年生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業。出版社での書籍編集業務や、大手SNS運営会社でWeb/コミュニティディレクター等を経験し、2011年にKAI-YOU inc. を創業。2013年にKAI-YOU.netをリリース。様々なポップカルチャーに関連するプランニングやマーケティング、プロデュースを行う。編集記者としては、インターネットやストリートなどで発生するUGCやアマチュア文化に強い関心を持ち、ジャンルレスに取材・編集・研究を行う。

魚豊の伝説的デビュー作『ひゃくえむ。』劇場アニメ化、北米での配給も決定へ

Write A Comment