大ヒットアニメ・鋼の錬金術師の原作者とコラボしたユニークな企画展が、岩手県奥州市の牛の博物館で開かれています。どうユニークなのか、ご覧ください。
会場に並ぶマンガの展示。実はすべて牛に関わる内容なんです。
奥州市前沢で1995年4月に開館し、「ウシ」にこだわった展示で知られる、牛の博物館です。
こちらではいま、開館30周年を記念して、畜産や酪農を題材にした人気マンガ「百姓貴族」とコラボした企画展を開いています。
「百姓貴族」は、大ヒットアニメ「鋼の錬金術師」の原作者で女性マンガ家の荒川弘さんが、酪農を営む実家での経験をもとに描いているマンガで、100回目の連載で牛の博物館が登場した縁で、コラボが実現したものです。
会場では、マンガの複製原画70ページ分を展示していて、マンガのエピソードに合わせておよそ50点の収蔵資料を展示。「ウシ」に関わる様々なことを楽しく学ぶことができます。
こちらは幅およそ1メートルあるホルスタインの胃袋です。
「百姓貴族」では、荒川さんが子どもを出産した直後、病院から提供された味噌汁で、思わず実家の牛舎を思い出したというエピソードが描かれています。
ウシは出産すると、4つある胃のうち4番目の胃袋の位置がずれる「第4胃変異」という病気になることがあります。
荒川さんの実家ではこれを防ぐため、水分と塩分を同時に摂取できる 味噌汁をウシに飲ませていたそうです。
牛の博物館 森本陽 主任学芸員
「子どもから大人まで楽しんでマンガと展示資料を見てもらえている。まずはマンガを入り口にして、牛肉や牛乳などがどうやって生産されているか実感を持って知ってもらえたらうれしい」
この企画展は6月15日まで開かれています。
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