【コレクション・レポート】トランスジェンダーによるトランスジェンダーのためのブランドがNYコレに参加 多様性の街を象徴

 ダイバーシティー(多様性)先進国、アメリカ・ニューヨーク。体がふくよかなプラスサイズモデルや、白斑(肌の一部の色素が抜けてしまう先天性の病気のこと)モデルら、さまざまな人がランウエイを自信満々に闊歩するこの街で、ダイバーシティーやインクルージョン(包摂・包括性)の概念をさらに押し拡げるブランドが現れた。トランスジェンダーによるトランスジェンダーのためのブランド「ゴーゴー グラハム(GOGO GRAHAM)」だ。

 市内の新現代美術館で行われたショーのモデルは、全員がトランスジェンダー。もともとは心と体の性別が一致せず、男性から女性に変わった人たちだ。

トランスジェンダーのモデルは、全員真っ白な覆面を被り、その上からリップを塗った姿で現れた。これは、顔で判断するステレオタイプへのアンチテーゼだろう。そしてフィナーレはウエディングドレス。トランスジェンダーの女性は額から血を流し、泣いていた。これは、ドレスを着るまでに至る彼女の葛藤や、迫害の表現なのだろうか?フィナーレ直前のBGMは、日本の歌「ふるさと」。「ゴーゴー グラハム」のドレスをまとうことで、彼女たちは自分たちのオリジンにたどり着くのだ。

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