好きで

好きで

好きで

嫌いになる仕方を忘れました

この時期が終わるなんて

考えたくもなくて

また一年この気持ちに蓋を

するなんて もってのほかで

たまらなく 寂しい この先を

想像してしまうくらいだ

5月下旬に徐々に会えるようになる

この爆発的な気持ちが

忘れられないんだ

毎日会わなきゃ耐えられなくて

毎日見なきゃ寂しくて

こんな勢いよく感情を

動かすのは色だけじゃない

味 形 風貌 安心感 包容力 ハツラツさ

全てがここには 詰まっていた

私を忘れないでほしい

なくなれば スーパーへ行く私の姿を

家にいつもいてほしい

仕事場にだってついてきてほしい

食べればなくなるシステムを

変えてほしい

寂しげに入れ物だけを持ち帰る

あの寂しさ。

まるでもうスーパーに行っても

このまま 会えなくなるんじゃないかと

不安な夜が続く

やっと スーパーにいけた

真っ赤な顔して 入り口に並んで

待っていてくれた
まるでそれは もうそろそろ

会えなくなりますよ という

店からの合図のように

こんなに 出さないでくれ

こんなに出されたら
また会える数を減らしてしまう

そんなズルく次を心配する

悪魔な私がいたりして

まだ一緒にいたい

次こそ 会えなかったら 待っていてくれなかったら

どうしよう?

また会えるよね と

約束するように スーパーを後にする

スーパーの自動ドアが開く瞬間
まず君たちを目で探してしまう

いてくれ いてくれ まだいてくれ と

あっという間に 現れて

あっという間に 去っていく

夏前の 私の気持ちを振り回す

ナンバーワンさ

来年も 再来年も 待ち合わせしよう

あのスーパーで

愛しさだけを今日も口は知る

Dear アメリカんチェリー

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