Flower clock
香りの時計
香りに記憶を呼び起こされる事がありますよね?
史上もっとも詩的な時計と言えば、18世紀にスウェーデン人博物学者、カール・フォン・リンネによって発案された花時計でしょう。花はそれぞれ、日々、規則的なリズムで咲いたりしぼんだりしています。その開花・閉花時刻が時を知らせるのです。たとえば、マルバアサガオ、別名モーニンググローリーは朝4時に開花します。キンポウゲは朝5時に、睡蓮とマリゴールドは7時。キンセンカは毎朝9時ぴったりに咲きます。リンドウがその花びらを広げるのは10時頃、カリフォルニアポピーのなめらかなオレンジ色の花びらが現れると11時前。朝寝坊のトケイソウが咲くのは正午あたりで、午後1時になるとカーネーションやアイレットが続きます。ほぼ1時間おきに咲いたり、しぼんだりする花もあります。睡蓮の花は午後5時には閉じてしまいますが、ゼラニウムの開花はかなり遅くて午後7時頃…。天候や風、緯度、温度・湿度の影響を受けながら刻まれる時間は、花の色や香りとのマリアージュ。まるで絶妙に調香された香水のように。日々のサイクルは似ていても、花時計の刻む時間は、場所や気象条件によって少しずつ違っているのです。
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