フジテレビ系火9ドラマ『人事の人見』第9話では、「早期退職」をテーマに、企業の論理と個人の人生がぶつかる人間ドラマが描かれた。主演の松田元太(Travis Japan)演じる人見誠が、今回もまた悩み、葛藤しながら“人に寄り添う人事”として奮闘する姿が印象的だった。

この回で人見が担当するのは、EC事業課に所属する50代後半のベテラン社員・持田(演:阿南健治)。彼は、会社が提示する「早期退職制度」の対象者の一人であり、経営側としては辞めてもらいたいと考えている人物である。しかし、持田には辞められない事情があった。双子の娘たちの大学進学を目前に控え、家計を支えるためにも今の職を失うわけにはいかないのだ。

だが、現実は厳しい。持田は決して「有能な社員」ではなく、どの部署でもあまり成果を出せずにきた。なぜそんな彼がこの会社に採用されたのかというと、それは「鉛筆を削る技術」に長けていたから。社長(小野武彦)にそのユニークな特技を気に入られたことが、彼の採用のきっかけだった。

人見は、持田の状況をただの「対象者」としてではなく、一人の人間として向き合おうとする。その姿勢がこれまでの彼の信条であり、同時に今回のエピソードの核心でもある。持田の話に耳を傾け、家族の写真や双子の成長記録のスライドショーを見せられた人見は、ますます「この人を辞めさせることなどできない」と思い悩む。

人見は、人事としての職務と人としての良心の間で揺れ動く。そして、あるアイデアを思いつく。それが、持田の鉛筆削りの技術を活かした動画の配信である。特技を世にアピールし、社内評価を回復させようという試みだった。動画は初め好評を博し、持田自身もやる気を見せる。

しかし、順調だったのはそこまでだった。ライブ配信中に持田が誤って指を切り、流血沙汰になってしまう。これにより、会社の公式動画チャンネルは使用停止、社長の怒りも頂点に達し、持田には「クビだ!」と通告が下る。

持田は責任を感じ、自ら退職を決意する。一方で、人見は自分のアイデアが招いた結果に対して強い自責の念を感じ、深く落ち込む。これまで数々の困難を乗り越えてきた人見にとって、これは大きな“挫折”だった。

そんな彼に手を差し伸べたのが、人事部の同僚たちだった。彼らはそれぞれのやり方で、持田の再就職先を探し、推薦資料を作り、知人の人脈を活用するなどして支援を行う。これは正式な業務ではない。しかし、「人見のために」「持田のために」という想いから動き出したのだった。

この一連の出来事こそが、上司である里井(演:小日向文世)が人見に期待していた“人を巻き込む力”だった。人見の人柄と誠実さは、周囲の人々の心を動かし、行動を促す力を持っていた。結果として、人事部全体の雰囲気も少しずつ変化していく。

そして、もう一つの注目ポイントが、前田敦子演じる真野の決断である。彼女は学生時代の元恋人・進藤(演:黒羽麻璃央)から、自分の会社に転職しないかと誘われていた。より好条件な職場、キャリアアップのチャンス。しかし、彼女が最終的に選んだのは、今いる「日の出鉛筆」で働き続けることだった。その理由は、「もう少し人見と一緒に働いてみたい」と思ったからだ。

これは単なる恋愛感情ではなく、職場における信頼関係や成長への期待から来る決断である。彼女の選択は、視聴者にも多くの共感を呼ぶことだろう。

『人事の人見』第9話は、「辞めさせるべき社員」という冷たい企業論理の中にあって、なお人間らしさを捨てない人々の物語だった。仕事とは何か、人の価値とは何かを改めて考えさせられる一話であり、ドラマとしての深みを一層増した印象だ。

最終回に向けて、ますます期待が高まる。人見は次にどんな決断を下すのか、人事部の未来はどうなるのか。今後の展開にも注目が集まる。

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