雪山のウエアリングのこだわりについて、雪山をよく知る4人に聞きました!
これからの季節の登山にぜひご活用ください。

ライター/森山憲一さん(右) 
(甲斐駒々岳を想定)
私のウエアリングのこだわりは「動きやすさ」。とにかくやわらかくて動きやすいウエアが好み。雪山でもパンツはソフトシェルを愛用している。いっぽうでジャケットは、鎖のように硬いアルファSV。矛盾してない?というところだけど、硬いのにめちゃくちゃしっくりくるフィットで、気に入ってしまった。それに、3,000m級の高さになると、この圧倒的な防風性能はやはりありがたい。本当は黒戸尾根でも少々オーバースペックなくらい強い。

【こだわりポイント】
写真2:
)シェルパンツは動きやすいソフトシェルが好み。このパンツはポーラテック・パワーシールドという素材で防風性もかなり高く、気に入っている。ほかに、ソフトシェルのビブも持っている。

フォトグラファー/宇佐美博之さん(右から2番目)
(白峰三山を想定)
雪山では毎回反省点があり、それをどのように快適にできるかを日々試行錯誤している。とくに指先の保温はカメラを触るので欠かせないポイント。保温力が高く、すぐに温まるダウン製品がマストで、予備も持ち歩く、そのほかに、ロープなどを操作しやすいスリーフィンガータイプも常備している。稜線上ではしっかり着込むが、もともと寒さには強いのでハイクアップ時や稜線に出る前は、ウールのインナーと軽量ウィンドシェルのみが多い。

【こだわりポイント】
写真3:
写真撮影が主な目的なので、撮りたい構図があったときは、雪が深くてもかき分けて入っていく。そのため雪が入らないビブがマスト。胸のポケットはバッテリーなど温めておきたいものを入れるのにも便利。

アウトドアライター/村石太郎さん(左から2番目)
(赤岳を想定)
近年は、ほとんど雪山登山に行かなくなってしまった。1年に1
度ぐらいの頻度になっていて、昨シーズンは八ヶ岳の赤岳に1泊
2日で登ってきたくらいだ。そんな状況だから、ウエアのほとん
どはバックカントリースキーで使っているものを併用していて、パンツは裾幅を調節できるものを選んでいる。通常の滑走用パンツだとスキーブーツにあわせて裾幅が広くなっているから登山では足元が見えにくいし、アイゼンでひっかけてしまうためである。

【こだわりポイント】
写真4:
肌に触れるものはメリノウール製品でそろえていることがいちばんのこだわり。ポリエステルなどの化学繊維を使ったものよりも快適と感じ、汗冷えも軽減されるためだ。

スポルティバジャパン営業部/徳島恵さん(左)
@lasportivajp
(谷川岳を想定)
雪山をはじめた当初はたくさん重ね着をしていたが、暑がりですぐに汗をかいてしまうので、さまざまなスタイルを試してベストなレイヤリングを見つけた。タイツは防風性と通気性を兼ね備えたランニング用のもので、天気のいい日はタイツとハードシェルのみでも十分。気温が低い日や、天候がイマイチな日はミドルレイヤーにスポルティバのガンマフーディ(現在は廃盤)を着用。フード部分に切れ込みが入っていて、長い髪を出せるのがいい。

【こだわりポイント】
写真5:
外側が起毛しているフリースは、風で雪が舞った際に粉雪が付着し、濡れて重たくなってしまうため、外側がツルっとして起毛していないフリースを愛用。

文◉森山憲一、村石太郎、編集部 Text by Kenichi Moriyam, Taro Muraishi, PEAKS 
@moriyamakenichi
@taro.villagestone

写真◉宇佐美博之、柏木ゆり、落合明人 
Photo by Hiroyuki Usami, Yuri Kashiwagi, Akito Ochiai
@labisami

*PEAKS No.144  2021年11月号 P040、074掲載*

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