ミラノの老舗テーラー「A.カラチェニ」を知ったのは1996年頃。イタリアいちの洒落者と言われていた盟友ルチアーノ・バルベラが、自身行きつけのテーラーとして渋々教えてくれたのがきっかけだ。着心地のよさや若ぶらないデザインに惹かれて、それ以降何着もつくったのだが、特に感心したのがパンツの仕立て。お尻を包み込むような構造で、立ったり座ったりしてもストレスを感じることはなかったし、股上の設計が絶妙で用を足すときも実に快適だった。私がはじめてこのテーラーで注文したときは、まだ日本円で25万円くらいで仕立てられたものだ。●生産国:イタリア ●生産年:2001年 ●価格:6,500ユーロ~(2019年現在のオーダー価格) ●入手方法:ミラノのテーラー「A.カラチェニ」にてオーダー可能 ●備考:サルトリアは健在だが、白井氏が仕立てていた時代のマスターテーラー、マリオ・ポッツィ氏は引退しているため、同じようなクオリティのスーツが仕立てられるかは不明。

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