編集長江部の私物Tシャツ第5弾。
サンスペルのビームス別注Tシャツです。
詳しくは発売中の本誌7月号「夏まで待てないTシャツ図鑑」のP49を参照してください。
171㎝61㎏、肩幅狭めの体型でSサイズを選んでもデカい(笑)。そう、言わずもがなトレンドのビッグシルエットです。2000年前後からのファッションの一大潮流だった「細く長く」に影響された人にとっては隔世の感があるでしょう。僕自身も、このサンスペルと対峙したときにその大きさに驚きを隠せませんでした。「オッサンにこれは無理だろう」と。なのですが、青春時代に(確か1994年〜1996年あたりだったかな。渋谷のメイドインワールドで買った。当時洋服小僧たちはみんな憧れた)ラルフローレンのビッグポロを思い出し、不思議な懐かしさと業界でまことしやかにささやかれる「ファッション20年周期説」を改めて実感しました。この周期説は、時代ごとに活躍するデザイナーやクリエイティブディレクターのファッション原体験や憧れが多分に影響しているのだと思っています。そういう意味で、現在ファッションの表舞台にいる人の多くが「90年代」な人で、このTシャツを企画したビームスのクリエイティブディレクターN氏は今年43歳(あれ44歳だったかな?)で、まさにそのど真ん中の人です。
そんなわけで、このビッグサイズサンスペル、ファッションのトレンドに敏感な人のみならず90年代に青春を送った世代に「あの頃を思い出す」という意味で着てもらいたいと思ったのです。そして次第にこう思い出すはずです、ピッタピタなタイトフィットTシャツを着てあらわになったオッサンのボディラインを見て誰が喜ぶんだろうか?と。そうしたら最後、もうビッグシルエットが手放せなくなります。
そして、ひとまず決着がついた自粛期間の間、趣味のサーフィンができずに悶々としながらも、リモートワークと称してこっそり息子と近所でスケートボードをする時間が増えて嬉々としていたのはカイシャにバレたらまずいここだけの話ですが、ライフスタイルとファッションとの密接な関係も改めて感じました。フィールドエクスペリエンスを通じて、スケートのときは大きいサイズのTシャツのほうが快適だな、ワークパンツが好まれる理由がよくわかるな、とか。そういう点でも、この夏はビッグシルエットを改めて注目してみようかと思いました。
で、お手元にある「細く長く」になった連中は2040年頃にリバイバルするでしょうから、箪笥の肥やしにしておけば勝手にヴィンテージとなり、息子や孫に「トーちゃんすげーな、ジィちゃんすげーな」と称賛されるはずです。
いやー、それにしてもTシャツっていいものですね
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