【春夏トレンド】ファッション業界において、今や環境に配慮する取り組みや本質を問うアプローチは欠かせない。そんな近年加速の一途をたどっているサステナブルの流れもあり、2020年春夏コレクションで数多く見られたのは自然を思わせる「ボタニカル」のモチーフだった。

表現の手法、取り入れられた植物は各ブランドによって多種多様。しかし、地球環境や脅かされる生命をはじめ、世界が直面する喫緊の課題を示唆していたブランドも。そこで、2020年春夏コレクションで「ボタニカル」モチーフを取り入れたルックの数々を振り返ってみよう。

2枚目:プラダ
昨今の過剰なファッションデザインからの脱却をテーマにした、プラダの2020年春夏コレクション。その潔いシンプルさのアクセントとなったのが、随所に登場したボタニカルモチーフ。ラフィア素材のアクセサリーとともに、まさに「原点回帰」といえるコレクション。

3枚目:マルニ
先行して発表されていたメンズ・コレクションに続き、マルニがテーマとしたのはサステナブル。ジャングルを思わせる、カラフルなボタニカルペイントがプリントされたアイテムがランウェイを彩る。グローバル気候マーチ当日に発表されたということもあり、陽気な演出ながら、ファッション業界が直面するサステナブル問題に一石を投じた。

4枚目:ステラ マッカートニー
サステナブルなファッションブランドのパイオニアでもあるステラ マッカートニーが、「最もサステナブル」だと表現したコレクションは、オーガニックコットンや再生ナイロンなど、サステナブルな素材をふんだんに使用。ショー会場に流されていた動物たちの交尾の映像とともに命の連鎖を表現していたということもあり、一見可憐なボタニカルモチーフからも、生命について、地球そのものについて思いを馳せるコレクションとなった。

5枚目:ディオール
クリスチャン・ディオールの最愛の妹、カトリーヌにインスパイアされたというディオールのコレクションでは、庭師でもあった彼女を彷彿とさせるボタニカルモチーフが随所に見られた。注目すべきはそのカラーリングだ。青々としたものではなく、どこかはかなげでナチュラルなカラーリングの植物たちの姿を刺繍やプリントで表現。うっそうと茂る森を思わせる、会場に設置された100本の木々は世界各地に寄付されるなど、サステナブルを見つめ直すきっかけも与えたのだった。

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